金属アレルギー外来

12.全ての口腔内金属を撤去する必要性があるのか?

全ての口腔内金属を撤去する必要性があるのか?

金属アレルギー検査で陽性と診断された場合には、
口腔内にある全ての金属を撤去する必要性があるのでしょうか?

理想的には全ての口腔内金属を撤去した方が良いです。

しかし、現実的には口腔内に多くの金属治療が行われている場合には、
全ての金属を撤去しようと思うと
治療時間(期間)がかかり、
治療費もかかります。

特に口腔内金属を撤去する場合には、
金属の代替え材料として、
セラミック等の素材を選択することになります。

小さい詰め物の金属であれば、
レジンという樹脂を使用すれば健康保険で対応可能です。
3割負担の方では、1歯分で1000円程度です。
(検査費用や初診料等は含まれていません)
しかし、レジンは強度が弱いので
大きな被せ物であったり、
噛む力の強く加わる奥歯ではレジンは不適応です。

このような場合には、
オールセラミック や
ジルコニア
という素材が選択されます。

オールセラミック や ジルコニアは、保険が適応されませんので
どうしても治療費がかかります。

先にも書きましたように多数の治療が必要な場合には、
費用負担が大きくなってしまいます。

そのため、治療前に口腔内の金属を全て除去し、メタルフリーにする場合には、
どこまで 保険のレジンでの治療が可能であり、
オールセラミック や ジルコニアを使用した場合には、
事前に治療費がいくらかかるのかを確認することが必要です。

また、一つの方法として、
いきなり全ての金属を撤去することを考えるのではなく、
古い金属から撤去しても良いでしょう。

古い金属の詰め物 や 被せ物は、
唾液に触れている期間が長いので
イオン化しやすくなっていることがあり、
噛み合うことですり減っていることもイオン化しやすい原因となります。

また、口腔内で使用されている金属は、同じ種類でないこともあります。
異種金属が使用されることで起こる
「ガルバニー電流(ガルバニック電流)」により
金属がイオン化しやすくなります。
こうしたことも考慮にいれ
異種金属から撤去することも一つの方法です。

そして、アレルギー症状の改善程度をみながら
その後の治療の進め方を決めてみても良いかと思います。

もちろん、金属撤去治療とともに
アレルギー反応で陽性と判断された金属を多く含む食品を制限したり、
体調を整えるよう生活習慣の改善も必要です。

食生活の改善によっても
金属アレルギーが軽減することもあります。

金属アレルギーを改善させるためには、
単に口腔内金属を除去すれば良いということではありません。

食生活を始めとする 生活習慣の改善が非常に重要になってくるのです。

金属アレルギーを改善させるためには、
生活習慣、食生活の改善とともに
口腔内金属を全て撤去し、メタルフリーとすることが最も理想的ですが、
治療費の問題、
治療期間(通院期間)の問題
等がある場合には、
まず担当医と相談しながら治療方針を決めることが大切です。

口腔内に金属が長期間あることで症状は悪化する傾向にあります。

金属アレルギーを改善させるためには、
正しい知識を身につけ、
適切な対応が必要となるのです。

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