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インプラントの大船駅北口歯科>インプラントの基礎知識>● チームアプローチによる歯科治療:その2

インプラントの基礎知識

● チームアプローチによる歯科治療:その2
歯科衛生の役割についてもう少し詳しく…:その3
この話は先に チームアプローチによる歯科治療:その1を御覧になってからどうぞ!

歯科衛生士の役割として歯周病治療が終了した後に行われる『メインテナンス』の話しからです。
メインテナンスの内容はこのHPのさまざまなところに書いてありますので
ここでは メインテナンスの中でも中心的な治療である『PMTC』について話しします。

メインテナンスにおける『PMTC』は非常に大切なことであり、この『PMTC』が治療後の歯周病の状態が 維持でいるかどうかを 左右すると言っても過言ではありません。

『PMTC』とは『 Professional Mechanical Tooth Cleaning』の略で、
歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具やペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて
歯面および歯周ポケット内部に存在している
『バイオフィルム』を機械的に除去することを言います。

ここでまた難しい言葉がでてきましたね。
『バイオフィルム』です。

それでは『バイオフィルム』についてお話しします。
『バイオフィルム』とは
『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。
そう言ってもピンとこないと思いますので、私達が生活する上で存在する『バイオフィルム』の話しをします。
台所や風呂場の清掃を少ししないでいるとそこは、
“ ヌルヌル ”としてきます。
その“ ヌルヌル ”を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。
この除去しづらい“ ヌルヌル ”が『バイオフィルム』です。

歯の表面や歯周ポケット内部にも同様のこの『バイオフィルム』が形成されます。
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。
『バイオフィルム』という家の中で複数の『細菌』が共同生活をしていると思って下さい。
問題なのは『バイオフィルム』は薬剤や殺菌剤などの外敵から身を守るためにバリアとして働いていることです。
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、
内部の細菌を殺すことは困難です。

ではどうしたら『バイオフィルム』内部の細菌を除去できるのでしょうか? 

答えは簡単です。
歯ブラシやフロス等で機械的にこすり、除去することです。
しかし、歯ブラシだけで完全に『バイオフィルム』を除去することはできないと言われています。
特に歯周ポケットの内部には歯ブラシは届きませんので『バイオフィルム』の内部の細菌を除去することはできません。
歯周病を治すには単に消毒だけしたり、
その部分に薬を入れるだけではなく、
この『バイオフィルム』を専門的に除去していく必要性があります。

トレーニングされた『歯科衛生士』はこうした『バイオフィルム』を的確に取り除くことができます。

このような『歯科衛生士』がいるからこそ歯周病治療が行えるのです。
『バイオフィルム』の除去方法
それでは具体的な『バイオフィルム』の除去の仕方です。
まず、『スケーリング』です。
『スケーリング』とは歯石を除去することです。

方法は『手用器具』で取り除く方法と
『超音波スケーラー』と言うマイクロ振動と水圧により歯面や歯根面に付着している歯石とともに『バイオフィルム』の除去を行う方法があります。

写真は『超音波スケーラー』です。

次に『手用器具』ですが、
先程の写真のように『キュレット』と言われる器具を用いて、
歯肉の中に存在する歯石や歯周病菌の除去および歯の根の中にまで感染を起こしている根面の滑沢化します。
このことを『ルートプレーニング(SRP)』と言います。
ルートプレーニングに使用する器具(キュレット)の先は
刃のようになっており、根面に強固に付着している感染物質を除去するのに適しています。

次に『ポリッシング』です。
『歯石』や『バイオフィルム』を除去した表面は“ざらざら”しています。
“ざらざら”している状態は再度汚れが付着しやすいので表面を器械や歯ブラシ等で“ツルツル”に磨き、『歯石』や『バイオフィルム』が付着しにくいようにします。
またポリッシング時や虫歯予防のためにフッ素人りのペーストを歯面に塗り込みます。

このようなことを行うことにより『バイオフィルム』を取り除き、歯周病の再発を防ぎます。

この治療は『歯科衛生士』の大切な仕事です。
定期的な『バイオフィルム』の除去ができなければ、歯周病の予防は行えません。

『歯周病専門医の治療』と『歯科衛生士』の連携が大切です。
『バイオフィルム』についての続き
ちょっと長くなりますが、『バイオフィルム』のおさらいをしましょう。
『バイオフィルム』とは『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。
そう言ってもピンとこないと思いますので、私達が生活する上で存在する『バイオフィルム』の話しをします。
台所や風呂場の清掃を少ししないでいるとそこは、
“ ヌルヌル ”としてきます。
その“ ヌルヌル ”を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。
この除去しづらい“ ヌルヌル ”が『バイオフィルム』です。

歯の表面や歯周ポケット内部にも同様のこの『バイオフィルム』が形成されます。
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。
『バイオフィルム』という家の中で複数の『細菌』が共同生活をしていると思って下さい。
問題なのは『バイオフィルム』は薬剤や殺菌剤などの外敵から身を守るためにバリアとして働いていることです。
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、内部の細菌を殺すことは困難です。

この『バイオフィルム』は以下のように進行していきます。
『バイオフィルム』の形成による歯周病の進行状態です。

1. 軽度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が3〜4mmの場合です。

まず、歯と歯肉の溝に細菌が集まりバイオフィルムが形成されると細菌が放出する酵素により歯肉に炎症が起こり、歯周ポケットができます。

2. 中程度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が5〜6mmの場合です。

歯周病ポケット内部でバイオフィルムが増殖すると、
細菌を食べる多形核白血球や抗体が登場します。
白血球は酵素を分泌し、細菌を攻撃しようとします。
しかし、細菌はバイオフィルムのバリアーにより保護されているため、白血球の攻撃を受けません。
逆に白血球が出す酵素により歯肉が破壊され、歯肉の炎症はさらに拡大します。

3. 重度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が7mm以上の場合です。

免疫細胞や抗体は細菌を攻撃し続けますが、バイオフィルムのバリアー効果により、細菌はダメージを受けません。それどころかバイオフィルムはどんどんと巨大化して行きます。その結果炎症は深部へと進行し、歯周ポケットはさらに深くなり、最終的には骨の吸収が始まります。
こうなると歯がぐらぐらしてきます。
バイオフィルムは歯ブラシの届かない部分でどんどんと増殖して行くのです。

このように『バイオフィルム』は形成され、歯周病は進行していくのです。
『歯科技工士』とのチームアプローチ:その1
『歯科技工士』は本当に大変な仕事です。
先に『歯科衛生士』の仕事で『ルートプレーニング』は技術力が必要で、
『職人技』な作業であることを書きました。

『歯科技工士』はそんなものではありません。
『職人技の塊』のような仕事です。

ものすごく大変ですし、技術の差が非常に激しい職業です。

みなさんのお口の中にある被せ物は『歯科技工士』が作製しています。
当たり前ですが、すべて『オーダーメイド』です。

ちなみに『被せ物』は専門用語で『クラウン』や『ブリッジ』と言われるものです。
もちろん『義歯』も全て オーダーメイド です。

歯科を受診し、被せ物を着ける ということは簡単なように思われるかもしれませんが、この『被せ物』を作製するのはものすごく大変です。

日本では 保険診療 で ほとんどの被せ物を装着することができますが、
世界中を見てみると ほとんどの国で 歯科の 被せ物 は保険がききません。
これほど 歯科で の被せ物が充実している国は他にはありません。

では なぜ 他の国では保険で行えないのか?
簡単に言いますと、
『被せ物』を作製するのはものすごく時間がかかるのです。
そのため、『歯科技工士』が1日で作製する被せ物の数には限界があります。
1つの『被せ物』を作製するのに何日もかかることもよくあります。
完全フルオーダーメイドですから…

お口全体の被せ物を作製する場合などは、
完成までに1ヶ月以上かかることもあります。

そんなに大変なものであれば、当然1個あたりの単価は高いものです。
何度も書きますが、完全フルオーダーメイドですから…

アメリカでは1つの被せ物で患者様が支払う治療費は
約10万円程(セラミック冠で)です。
(正確には部位によって違います)

もし、この『被せ物』が保険診療であれば、保険の財政は厳しいものです。
あまりにも単価が高いですから…

日本ではどうでしょう。
部位によっても違いますが、
1つの被せ物で患者様が支払う治療費は約2000〜3000円程です。

ものすごい差がありますね。

そのため『歯科技工士』は大変です。
本来ならば、1つの『被せ物』を作製するのに十分時間をかけ、作製したいところです。
しかし、保険の制度により、単価は決められています。
『被せ物』の単価が低いのです。

海外の『歯科技工士』が得る『被せ物』1個あたりの単価と比較して
日本の『歯科技工士』が得る『被せ物』1個あたりの単価は
何分の一、何十分の一でしょう。

そのため利益を得るためには、
1日に何個、何十個という『被せ物』を作製しなければならないのです。

そのため『被せ物』を作製する際には“ スピード ”が重要視されます。
時には『精度』よりです。

なにせ『数』が勝負ですから…

この話は以前書いた ブログ で『良い歯医者の見つけ方』がありましたが、
世界中で一般的に歯科医師が1日で診察する人数と比較して
日本の歯科医師が診療する人数は何倍も多いのが現状です。

昔は1日に100人も診察することが当たり前のような時代もありました。

きちんとした治療を行うためには1日、10人程度の人数が限界と思われます。

治療の『質』を追求するとそれが限界です。

話はそれてしまいましたが、『歯科技工士』も同じです。
『質』を追求した『被せ物』を作製しようとすると
どうしても時間がかかります。
しかし、日本の歯科医療制度として時間をかけて『被せ物』を作製すると
完全に『赤字』です。

ですから『赤字』にならないためには『スピード』が大切です。
日本の『歯科技工士』は『技術』、『スピード』を考えると
世界一といても過言ではありません。

言い方を変えれば、『日本の歯科技工士』は器用だということです。

また別の良い方をすればその技術力があまりにも評価されていないため、
恵まれていない職業といってもいいと思います。

しかし、現実問題として日本の歯科医療の中ではこの技術力に卓越している
『歯科技工士』がいなければなりたたないのです。

『歯科医師』と『歯科技工士』、 患者様を治すためにはなくてはならない
パートナーです。

まさに『チームアプローチによる歯科治療』の典型です。
『歯科技工士』とのチームアプローチ:その2
その1では『日本の歯科技工士』はえらい!
という話をしました。

作製する『スピード、技術』を考えると“ 世界一 ”と言っても過言ではありません。
日本人はもともと器用ですし、まじめで 働き者ですから…

しかし、この『歯科技工士』は 人によりものすごく差があります。
歯医者より“ うまい ”、“ 下手 ”がはっきりとしています(笑)。

私自身も『うまい歯科技工士』を探すのに苦労しました。

特に保険診療で作製する被せ物をいかにうまく作製することができる
『歯科技工士』を探すのは困難です。

これはその1でも書いたように
日本の被せ物の単価は低いからです。
先にアメリカで被せ物の治療を行った場合、
1歯分の治療費(セラミック)は約10万円かかることを書きました。
日本において保険診療で行った場合には
1つの被せ物で患者様が支払う治療費は約2000〜3000円
(前歯で5000円)程です。
これは保険の3割負担ですので、実際の費用は約1万〜1万5000円になります。

日本の治療費は約1/10近くになります。
歯科医院からの下請けとなる『歯科技工士』はさらにコストを抑えて作製しなければなりません。

例えば、アメリカでハンバーガーを1個 300円で販売していたとします。
同じものを日本で販売すると30円になります。
30円のハンバーガーですから、数を売らないと利益はでません。

被せ物を作製している『歯科技工士』は大変です。
被せ物を数多く作製しなければなりませんし、その精度も求められます。

大変な職業です。

こうした『歯科技工士』の協力があってこそ
歯科診療が行えるのです。

私達 歯科医師も大学時代に『被せ物(クラウン、ブジッリ、前歯の被せ物等)』の作製する授業(実習)があります。

始めて被せ物(クラウン)を作製する時には1個作製するのに1週間近くかかったことを覚えています。
(1個の被せ物を作製する過程はいっぱいあり、数日に分けて行う必要がある行程もあります)

こうした被せ物を『歯科技工士』は1日に何十個も作製するのですから
大変です。

またこの『歯科技工士』の業界も経営的に厳しい時代で、
過酷な労働時間になっています。

私達 歯科医師もできるかぎり『歯科技工士』に協力できるようがんばっていきたいと思います。

歯科治療は歯科医師だけではできませんから…

治療は『歯科医師』と『歯科技工士』のチームアプローチです。
最後に
若い歯科医師の話です。

もちろん若い歯科医師の基準はありませんが、
だいたい、卒業後5〜6年程度(10年以下でもいいかもしれません)
であろうと考えられます。

歯科医療は1人で全てを行うことには無理があります。

この『チームアプローチによる歯科治療』で何度も書きましたように歯科には大変時間がかかります。
口腔内全体的な治療であれば、
1人の患者様に対し、2〜3時間かかることもあります。
また一度の何本ものインプラントを埋入するなどの大きな手術であれば、同様に時間がかかります。

治療自体も『質』を追求すればどうしても時間がかかります。
私自身、1日に診療できる患者様の人数は5〜6人が限界です。

しかし、この人数ですと治療を希望されて来院される患者様を全て診察することはできなくなってしまいます。

全ての治療を私一人では行えません。

そこで私自身がどうしても行わなければならないこと、
例えば、インプラント手術や難しい外科手術、噛み合わせの難しい症例、
歯周病の骨再生治療等です。
また治療計画も最終的には私自身がたてる必要性があります。

これもこのシリーズで書いてきましたが、治療計画にかかる時間は
1日最低でも2〜3時間はかかります。
多い日ですと4〜5時間なんていう日もあります。
そのため、全ての治療を私、1人が行うのは物理的に無理になります。
患者様の予約も取れません。

そのため、私以外の歯科医師が十分行える範囲の治療は行ってもらいます。
例えば、歯周病の初期段階の治療である
歯周病細菌除去療法(ルートプレーニング)です。
これもこのシリーズで書きましたが、歯科衛生士や若い先生が行う治療範囲です。
実際には私より“うまい”と思います。

歯科衛生士で最低7年のキャリアがありますから…

そうしたトレーニングされた、歯科医師と歯科衛生の協力があってこそ
患者様をお待たせせず、通院回数をできるかぎり少なく、
また治療期間をできるかぎり短く といった治療が可能になります。
効率の良い治療は結果的に良い治療になります。

全てのスタッフに感謝をしなければなりません。

おいしいレストランでも 1人の料理人が掃除から具材の買い出し、皮むき等の料理の下処理、後片付け、配膳、会計等 全てをまかなうことはできません。
どんな一流の料理人でも…

優秀なスタッフがそろっているからこそ、『質』を求めた歯科治療が可能となるのです。

これで『チームアプローチによる歯科治療』は終了です。


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