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インプラントの大船駅北口歯科>インプラントの基礎知識>● オールセラミックジルコニア:後編(ジルコニア関連のマニアックな話)

インプラントの基礎知識

● オールセラミックジルコニア:後編(ジルコニア関連のマニアックな話)
はじめに
この項目は『ジルコニアについてもっと知りたい』という方の話です。
ジルコニアの一般的な話については金属を使用しないオールセラミックス 『ジルコニア』を御覧下さい。


歯科以外でジルコニアの名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
『キュービックジルコニア』と言えばもっと分かるかもしれません。
宝飾品で使用されている材料です。
歯科で使用するジルコニアと宝飾品のジルコニアは結晶構造は異なりますが、ほぼ同じ成分で出来ています。
歯科や宝飾品以外では、スペースシャトルの断熱保護材、高級外車、F1カーのブレーキ部分など、様々な用途に用いられています。
また、医科の分野では人工股関節に使用されてきており、その効果は実証されています。
つまり、『ジルコニア』は宝飾品の分野では審美性、スペースシャトルやF1では過酷な環境下での耐久性、人工関節では生体適合性が認められている材料なのです。
日本の歯科医療では2005年3月に、国内認可がおり、臨床で使用されてきました。
海外の歯科界では日本より10年程前から使用されてきています。
ジルコニアの特徴 その1:強度がすごい!
オールセラミック ジルコニアは像が踏んで壊れないと言われる程硬い材料です。
従来のセラミックと比較して約3倍程度の強度があります。
またジルコニアは金属より硬いにもかかわらず、重さは金の三分の一程度と、軽いのも特徴の一つです。
その強度(硬さ)からオールセラミッククラウン(金属をまったく使用しない被せ物)が可能になっています。
今までのセラミックは『金属焼付陶材冠』と言います。
作製方法はまず、歯型を取って できた模型上で、金属のフレーム(枠組み)を作製します。
その後、金属のフレーム(枠組み)にセラミックを焼き付けて完成です。
この金属のフレーム(枠組み)を先に作製する理由として、
噛み合わせの力の強すぎる部位では、セラミックの内側に金属で補強を行わないと、割れてしまったからです。
また強度に優れているため、金属を全く使用しないでも ブリッジが可能になっています。

今までにもオールセラミックはありましたが、強度の問題からブリッジは適応外でした。
しかし、オールセラミックジルコニアはブリッジもまった問題がなく行えます。
ジルコニアの特徴 その2:耐久性がすごい!
ジルコニアセラミックになる前のもともとの形は、ジルコニアブロックという塊になっています。
そのブロックからコンピューターが、自動的にセラミックの形を削りだしてくれます。
このコンピューターによる削りだす器械をCAD/CAMと言います。
そして削り出して完成したジルコニアセラミックを焼成(瀬戸物みたいに高温で焼くのです)します。
焼成前のジルコニアブロックはある程度の柔らかさがあります。
これはコンピューターにより削り出しやすいためです。
しかし、ジルコニアを焼成すると非常に硬くなります。
従来のセラミックの硬さを60〜80MPとすると
ジルコニアはその数倍の強度があります。
今までのセラミックもかなりの強度はあるのです。
しかし、セラミックの強度は時間の経過とともに、減少し、作製後10年程度で強度が半減してしまいます。
そのため、時間の経過とともにセラミックは欠けたりすることがありました。ジルコニアも時間の経過とともにその強度は減少しますが、
強度が半減したとしても従来のセラミックの5倍以上の強度を保つとされています。
さすが、スペースシャトルやF1に使用されているだけあって耐久性や強度はすごいです。
ジルコニアの特徴 その3:連結が可能!ブリッジが可能!
今までのオールセラミッククラウンは単独の歯(1歯、1歯)に限られていました。
つまり、 ブリッジには適応されていませんでした。
その理由は強度の問題で連結した長いブリッジは壊れてしまうからです。
ジルコニアはブリッジにも対応可能です。
しかし、あまりにも長いブリッジにはまだ完全には対応していません。
それは10歯程度の長いブリッジであるともし、ほんも少しでも歪み等の誤差があると歯やインプラントにフィットしないからです。
また、先にも書きましたようにジルコニアは元々ブロック状の物をコンピューターで削り出すわけですが、大きなブリッジであるとこのジルコニアブロック自体も非常に大きな物になってしまいます。
さらにジルコニアブロックが大きくなるとそれを削り出す機械( CAD/CAM)自体も大きくなります。
さまざまな問題からジルコニアは4歯程度のブリッジとなっています。
ほとんどのジルコニアを使用した CAD/CAMを作製しているメーカーは
4歯程度までの作製が可能になっています。
しかし、ゼノテックシステムと言われるものは多数歯のブリッジにも対応しています。
今後は多数歯のブリッジにも対応した CAD/CAMシステムが開発されると思われます。(2007年現在)
ジルコニアの特徴 その4:抜群の生体親和性!
今までのセラミッククラウンは数年が経過し、歯肉が退縮し歯の根元が見えてくると歯肉とセラミックの境目が黒く見えてくることがあります。                
私達はこの現象を『ブラックライン』や『ブラックマージン』と言います。
そのため、歯肉が退縮し、『ブラックマージン』が見え審美的に問題を生じるとセラミックを再製する必要性がありました。                ジルコニアは金属を全く使用しないため、歯肉が退縮しても『ブラックマージン』が見えません。
また歯肉とのなじみが良いことも挙げられます。
歯肉とのなじみが良いことはジルコニアがインプラントの素材にも使われ始めていることからも言えます。
現在(2007年)、インプラントの素材は純チタンでできています。
理由は骨を結合し、生体親和性があるものがチタンのみとされているからです。
以前には人工サファイヤや他の金属もインプラントの素材として使用されてきましたが、どれも予後が悪く、現在はチタンのみになっています。
しかし、最近はジルコニアのインプラントも開発されています。
まだまだ実用化には時間がかかりますが、医科でも人工関節に使用されているように生体親和性が良い点からも実用されるかもしれません。
もし、インプラント本体のジルコニアが実用化されれば、究極の審美インプラントになるでしょう。
歯科の分野でのオールセラミックを臨床で使用しているとたしかに歯肉の炎症が少ないと実感しています。
ジルコニアの特徴 その5:金属アレルギーの心配がない!
『金属アレルギー』が最近、多くなったと思います。
また、実際には金属アレルギーではなくても口腔内に金属の詰め物や被せ物を装着したくないと希望される方も非常に増えています。
金属アレルギーの代表的な症状としては指輪やピアス、ネックレスといった金属製のアクセサリーをしていると皮膚が赤くなり、かゆくなるような症状です。
これは りっぱな『金属アレルギー』です。
このアレルギーが発症する理由は、金属が汗等により金属中のイオンが体内に流出した結果、生体の拒絶反応が起ったためです。
とくにピアスは皮膚を貫いているため、金属アレルギーが発症しやすいと言われています。
日本の歯科では保険診療においては被せ物の全てが金属を使用しています。
また使用できる金属も『12%パラジウム合金』と言われるものです。
『12%パラジウム合金』は同じ金属でもアレルギー反応が出やすい金属です。
また歯科で使用する代表的な金属のうち、アレルギー反応が出やすい順番として
1 ニッケル
2 コバルト
3 クロム
4 亜鉛
5 銅、 
6 銀、
7 プラチナ、
8 金
9 チタン
です。
チタンは安定が良く、アッルギー反応が最もでにくい金属です。
そのため、インプラントにも適しているわけです。
ちなみに上記の金属は合金、つまり純度が低いとイオン化しやすく、アレルギー反応も出やすいのです。
先程の『12%パラジウム合金』はアレルギー反応が多い金属が非常に多く使用されている合金です。
ニッケルやコバルト、クロムも歯科では多用されている金属の一つです。
また、歯科では『アマルガム』という金属が使用されています。
されていた(過去形)。と言った方が良いかもしれません。
私自身は使ったことはありませんが、時々患者様の口腔内を見ると
『アマルガム』が使用されている治療を見ます。
『アマルガム』は水銀、銀、銅が含まれています。
(現在は水銀が入っていないアマルガムが一般的に使用されています)
私からすれば、『アマルガム』がまだ歯科の保険診療の中にあるなんて考えられないことです。
他にもっといい材料はいっぱいあるのに…
日本の保険診療はかなり遅れていますからね。

金属アレルギーの方は治療する際には担当歯科医師に相談されて下さい。
また、ニッケルはアクセサリーに多用されている金属です。
これも注意が必要です。

『私は金属アレルギーかどうか分からない』という方は皮膚科で
『パッチテスト』という検査を受けて下さい。
歯科医院で口腔内を見ただけでは金属アレルギーなのかどうかを判断することはできません。
また、どの金属に反応しているのかも分かりません。
そのため、金属アレルギーが疑われる方は是非、皮膚科で『パッチテスト』を受けて下さい。
基本的に金属アレルギーを完治させる方法はありません。
『パッチテスト』の結果、反応があった金属の使用を避けることがまず第一です。
しかし、金属アレルギーの難しいところは、現在アレルギー反応がなくても
(もしくは反応がでていない金属でも)、今後、急にアレルギー反応が出る可能があります。
そうしたことからも、金属アレルギーが疑われる方は金属を使用しない『オールセラミック』は非常に良い材料と言えます。

ジルコニアについてだいぶ分かったと思います。
オールセラミックジルコニアは今後歯科を変えていく素材になるでしょう。
現在の問題点としては保険が適応されないことと、作製する歯科技工所が少ないことです。( CAD/CAMという器械が高額であり、まだ日本では普及していないため)

まだ、ジルコニアの一般的な話を御覧になっていない方は こちらをどうぞ!



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