インプラント治療

インプラント治療前の話

治療計画書見本(患者様にお渡しする実際の治療計画書です)

はじめに

インプラント治療は虫歯1本を治療することとは違い、分からないことや不安なことがいっぱいあるかと思います。
そのため、インプラント治療を始める前にはまず検査を行います。
検査とはレントゲン検査や歯周病の検査、噛み合わせの検査等です。
そして検査の結果、全ての患者様にお渡ししているのが、『治療計画書』です。
治療計画書の中には

  • どのような治療方法で行うのか?
  • 治療期間は?
  • 治療費は?
  • 痛みや腫れ等はないのか?
  • デメリットは?
  • 保証は?

…と言った患者様が知りたいことを個人個人に合わせた内容でお渡しをしています。
実際のインプラント治療はそうした『治療計画書』をお持ち帰りになっていただき、十分ご検討された上で決定していただくことになります。
インプラントに関する内容が十分分からない状態で治療を受けることはトラブルのもとであり、必ず十分ご理解をしていただくことが大切です。

以下、実際に患者様にお渡している治療計画書です。
非常に長くなりますが、インプラント治療を希望される患者様全てにお渡ししているものですので、ざっと流して見ながら参考にされて下さい。

インプラント埋入シュミレーション(治療計画書の表紙になります)

患者様のレントゲンを元にインプラントの『シュミレーション』を作製します。
これにより、視覚的にご自身のインプラントがどのようになるのかをご理解していただけます。
インプラントの埋入位置だけでなく、神経との関係や上顎洞との関係が分かります。

インプラント埋入シュミレーション

検査結果による治療の概要の説明(まず最初にお話する内容です)

○○様 インプラント治療費および治療スケジュール
インプラント診断の詳細および治療の概要:

インプラント予定部位はレントゲン上から骨が吸収しているように見られます。
こうした場合、インプラントを行おうと思っても骨の状態が悪く、インプラントができません。
そのため骨を増大させる治療(GBR法)が必要になってきます。
(詳細は別紙記載)
この治療はインプラント埋入と同時に行います。
また行わない可能性もあります。

骨の状態が悪いためさらにCT撮影が必要になります。
CT検査は安全上、必要な検査になります。

また歯肉が薄い状態です。
薄い歯肉は時間の経過とともに退縮していきます。
退縮を起すと審美的に問題を生じる可能性があります。
少しでもこの退縮を防止するためには予め歯肉を厚くする治療を行うことが有効です。
そのためインプラントを埋入時もしくはインプラント埋入後(型を取る前)に歯肉を厚くする治療を行う必要性がある可能性があります。(この歯肉の厚くする治療法を『歯肉結合組織移植』と言います。また行わない可能性もあります)詳細は別紙参照

上記に書きましたように骨が薄く、また歯肉が薄い場合には歯と歯の間に隙間が若干できる可能性があります。
この隙間が目立つ場合には歯の大きさを若干大きくし、隙間を埋める方法を行います。

また治療前に骨の吸収があるため最終的な被せ物自体も歯が長くなったような
状態になる可能性があります。 
しかし多くの場合、唇で隠れ見えないことがほとんどです。この場合、審美的に問題を生じることはありません。ただし、見た目に問題を生じる場合や気になる場合には歯が長くなった部位を歯肉色にするという方法もあります。
詳細は直接お話します。

痛みや不安がある場合には寝ている間に治療を終了させる麻酔方法もあります。
この麻酔は静脈内鎮静法と言われる麻酔方法です。
治療中のことをほとんど覚えていないような状態で行えます。
麻酔専門医が行います。

インプラントは虫歯になることはありませんが、歯周病のような状態になったり、噛み合せ(歯ぎしりやくいしばり)によりダメになることもあります。
また被せ物は必ず磨り減ります。欠けたりすることもあります。噛み合せの状態や噛む力等によりインプラント自体に問題がなくとも将来的には被せ物を再製することがあります。

* インプラント治療後に起る問題、インプラントの保証期間については別紙記載

治療費および治療内容について(先程のシュミレーションとは違うものですが…)

治療費

インプラント埋入費用:
210,000円(税込)×1本
インプラント被せ物:
ハイブリッドセラミックの場合:105,000円(税込)×1歯分
セラミックの場合:157,500円(税込)×1歯分
  • 違いについては別紙記載
    ハイブリッドセラミック合計:
    315,000円
    セラミック合計:
    367,500円
  • 上記は消費税込費用になります。
  • 骨の状態が良くないためCTによる検査が必要になります。
    CT撮影は安全上必要な治療となります。
    CTの治療は別の施設にて行います。
    CTの撮影費用はおおよそ1.5~2万円になります。
    今回の治療費には含まれていません
  • 上記には今後のレントゲン、薬、型を取る費用等インプラントにかかわる
    治療費が含まれています。
  • インプラント以外の歯周病の治療、抜歯、虫歯の治療等については上記以外にかかります。
  • 治療費のお支払い時期はインプラントを行った時にインプラントの治療費、
    被せ物を行った時に被せ物の費用をお支払いいただきます。
  • お支払い方法は現金、カード、振り込みがございます。
  • 分割もご利用できます。(分割の場合は金利がかかりますが、歯科専門の
    デンタルローンがございます。詳細は担当医もしくは受付までお願い致し
    ます)
  • 上記治療費の有効期限は治療計画作成後、3ヵ月とします。将来的には
    治療費は変更になる可能性があります。
インプラント部セラミックとハイブリッドセラミックの違い

セラミックとハイブリッドセラミックの違いですが、セラミックはいわゆる陶器と同じようなものです。変色はせず、審美的に最も優れています。また汚れが付きにくく、歯周病のような方や、ブラッシングが十分出きない方には適しています。
欠点としては非常に硬いため(天然歯よりも硬い)、噛み合う歯が天然歯の場合には天然歯が磨り減ってしまうことがあります。特にインプラントは、骨と強固に結合しているため噛み合う歯が歯周病にかかっている天然歯の場合には、負担がかかる可能性があります。
次にハイブリッドセラミックですが、素材としてはセラミックにレジンという物を配合して作っています。レジンとはプラスチックのようなものです。このレジンを配合することにより硬さを天然歯とほぼ同程度にすることができます。噛み合う歯が天然歯の場合には天然歯を磨り減らしたりする危険性が少なくなります。
またセラミックはその性質から欠けたりすると修復することが困難な材料ですが、ハイブリッドセラミックの場合にはもし欠けたとしてもある程度であれば口腔内で修復が可能です。
しかし、欠点としてはセラミックに比較して審美的には若干劣ります。レジンは吸水性があるため若干の変色を起すか可能性があります。
またその吸水性のため汚れを付着しやすいという欠点があります。
結論としてどちらが優れているということではなく口腔内の状態により使い分ける必要性があるかと思います。

  • インプラント部 セラミック(オールセラミッククラウン:ジルコニアを含む):1歯 157,500円
  • インプラント部 ハイブリッドセラミック :1歯 105,000円
審美歯科の革命:『ジルコニア』オールセラミッククラウン

『ジルコニア』オールセラミックスクラウンの導入!

オールセラミックス『ジルコニア』は2005年3月に、国内認可がおり、臨床で使用されてきました。
その後、多くの研究や臨床報告があり、評価は非常に高いものとなっています。そこで当医院でも十分臨床で使用することが可能であると判断し、2007年より導入致しました。
『ジルコニア』は金属をまったく使用しないで、すべてセラミックで製作することが可能な『オールセラミッククラウン』です。
オールセラミックス『ジルコニア』は従来のセラミックの弱点だった強度を完全に克服し、従来のセラミックの3倍の強度(金属と同等)、審美性、耐久性にも優れた材料です。
金属を全く使わないで、すべての歯を治療することが可能です。
この“全て”というのがオールセラミックス『ジルコニア』の利点の一つです。
今までの『オールセラミックスクラウン』は1歯のみでれば、作製可能でした。
しかし、欠損をつなげる『ブリッジ』には強度の問題から適応が難しいものでした。
しかし、強度の向上(セラミックの3倍)から臨床に応用することが可能となりました。
また金属を使用しないため、審美性に非常に優れています。
審美性を求める方や金属アレルギーの方に適しています。

インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション

『インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション』は抜歯と同時に骨の吸収を少しでも防止するための治療法です。
抜歯と同時に『ソケットプリザベーション』を行うと、その後の治療を極力簡単に(最小限の治療)する可能性が高くなります。
インプラントを行う場合には抜歯の段階で、すでに治療は始まっているのです。
抜歯の技術もその後の治療を左右する大きなポイントです。

『ソケットプリザベーション:socket preservation 』は日本語で『抜歯窩の温存』という意味です。
抜歯窩(ばっしか)と読みます。
『窩』とは抜歯した『穴』のことです。
つまり、歯を抜いた穴をできるかぎり吸収させず、温存することを目的とした治療法なのです。

具体的な治療方法としては、抜歯後に内部の汚染物質を徹底した取り除いた後、
『人工骨(Β―TCP)』を入れます。
これは『血餅の保持』と『骨の再生促進』のためです。
その後『コラーゲンスポンジ(テルプラグ)』を入れ、人工骨が抜歯窩から飛び出さないようにし、さらに『血餅の保持』を行います。
次に『人工の皮膚(テルダーミス)』を周囲歯肉と縫合し、『上皮の侵入を防止』します。
もちろん全ての抜歯症例に行うことはありませんが、抜歯後の治療の内容によってはこうした『ソケットプリザベーション』は有効な方法です。

歯肉の増大治療(歯肉結合組織移植)

通常、歯周病等の病的な状態でなくとも加齢とともに歯肉は下がってくるものです。 これは生理的な現象です。
歯肉退縮には個人差があり、下がりにくい方もいれば下がりやすい方もいらしゃいます。
特に歯肉が薄い場合、歯肉が下がりやすくなります。
歯肉が下がってくるとインプラントの金属部分が見えてくることがあります。
奥歯の場合であれば歯肉の退縮がある程度起っても審美的に大きな問題を生じることはありませんが、前歯では問題となります。
歯肉退縮の予防策として歯肉の厚みをあらかじめ増やす(増大させる)治療法があります。
この治療を『歯肉結合組織移植』と言います。
治療方法は上顎の内側に麻酔を行い、歯肉を採取します。
採取した歯肉を歯肉の薄い部分に移植します。
治療は麻酔をして行いますのでもちろん痛みはありませんが、治療後、採取した上顎の内側の部分に違和感を感じたり、食事がしずらいということがあります。その期間は1日程度から人により10日程度になることもあります。

この治療法はインプラント埋入後に行うのが一般的です。
上顎の前歯部等審美的な部位であれば行った方が無難な治療です。
治療費はインプラントの料金の中に含まれています。

静脈内鎮静法とは

静脈内鎮静法とは、点滴法により精神安定剤を静脈内に投与する方法です。
鎮静されている患者さんは安らかな気持ちになり、さらに処置時の痛みなどの不快な記憶も和らげられ、ストレスを軽減した円滑な診療が受けられます。
静脈内鎮静法の術前注意事項(以下の事項は非常に大切なことです。必ずお守り下さい)

  1. 静脈内鎮静法は通常の麻酔に比べ治療時間が長くなります。
    麻酔前に麻酔専門医による問診や麻酔自体にかかる時間でおおよそ30分程度かかります。
    また治療後も説明や術後の安静の為に30~60分程度お待ちになっていただくことにな
    ります。
    そのためインプラント手術時間プラス1時間30分はお時間を考えられておいて下さい。
    (時間に余裕をもっていらして下さい)
  2. 手術当日は麻酔がきれた後も暫くぼーとする感じがある場合があります。
    そのため当日はお車やバイク、自転車での来院は絶対になさらないで下さい。
    また付き添いの方が一緒にいらしていただくと一番良いかと思います。
  3. 手術当日は食事を取らないでいらして下さい。
静脈内鎮静法Q&A
Q:
安全な方法ですか?
A:
元来小さな手術を行う際に用いられる方法で、世界各国で用いられていま
す。処置中はモニターにより全身状態を管理するので安心です。
Q:
どのような状態になるのですか?
A:
個人差は多少ありますが、催眠術にかかったように手足の先がポカポカし
て気持ちが良い状態に似ています。
Q:
眠ってしまうのですか?
A:
個人差はありますが、意識はあります。
Q:
痛みを感じなくなるのですか?
A:
いいえ、和らぐだけなので通常は局所麻酔も併用します。
Q:
時間がかかるのですか?
A:
かかります。通常の歯科治療に加え、鎮静される時間と覚める時間が必要
です。健忘効果があるので、本人にとっては2時間の処置でも30分位の
短い時間に感じられます。

治療費および治療内容について(先程のシュミレーションとは違うものですが…)

インプラント治療予定スケジュール

以下のスケジュールはあくまで参考の日程です。
具合的な治療日程は○○様のご都合に合わせた日となります。

10/1頃 インプラント埋入

麻酔に10分、インプラント埋入に10分程度の治療時間がかかる予定です。
GBR法を併用した場合にはプラス10分程度かかります。
治療後腫れる可能性があります。

インプラントの手術方法には1回法と2回法があり、1回法は手術後に
インプラントの蓋(金属製の丸いふた)が歯肉の上に見えます。
2回法はインプラントの蓋を歯肉の中に埋め込みます。
この違いは骨の状態(厚さや高さ)により異なります。
骨の状態が悪い場合、骨の増大治療(GBR法)を併用することがあります。
この場合にはインプラントを歯肉の中に埋め込む必要性があります(2回法)。2回法を行った場合、後で麻酔を行いインプラントを歯肉の上に出す治療が必要になります。
できるかぎり治療回数の少ない1回法で行う予定でいますが、GBR法の必要性により異なります。
* GBR法についての詳細は別紙記載

10/10頃 (インプラント埋入からおおおよそ10日) 抜糸

歯肉の治癒状態にもよりますが、抜糸後に消毒に何度かいらしてい
ただく場合があります。

2008年
2/1頃 インプラント部仮歯の作成

通常、上顎はインプラント埋入後約3ヵ月で骨と結合しますが、個人差があり場合によりさらに1ヵ月程度治療期間がのびる場合があります。
今回は骨の増大治療が必要な可能性がありますので1ヵ月程度長くなる可能性があります。
前歯部の場合、型を取る前に一度仮歯を作成します。
仮歯の状態で経過をみていただき問題がなければ型を取ります。
40分程度の治療時間がかかる予定です。
インプラント埋入時に歯肉結合組織移植を行わなかった場合にはこの段階で行います。
(歯肉結合組織移植を行った場合、約10日後に抜糸にきていただきます。
またこの治療を行うと治療期間はさらに1~2ヵ月程度長くなります。)

* 2回法インプラントの場合には型を取る時に麻酔をし、歯肉の中に埋まっ
ているインプラントを見える状態にします。(歯肉切除)
治療後に若干の痛みがある場合がありますが、腫れたりすることは少ない
治療です。

3/1頃 インプラント部型取り

30分程度の治療時間がかかる予定です。

3/15頃 インプラント部被せ物装着

型を取ってから約2週間程度で完成します。
完成した被せ物は一時的に仮止めをして経過を観察することがあります。
*場合により型を取った後1~2回程度来院していただく可能性があります。

治療期間 おおよそ5ヵ月(最短期間)
* 骨ができるまでおよびインプラントと骨が結合するまで
上記日程は最短での期間です。
特にインプラントと骨が結合するまでの期間は長ければ長いほど安定しま
す。そのためお時間をいただけるのであれば上記以上の期間をお願いした
いと思います。

麻酔や痛みに関して

インプラントの麻酔については虫歯や抜歯を行う際の麻酔と同じ麻酔です。
特別なものではありません。
治療中は麻酔が効いていますので痛みがあることはありませんが、治療後
麻酔が切れると痛みがある場合があります。
通常簡単なインプラントの場合、多くの患者さんは治療後に強い痛みを
感じることはなく、痛み止めも1回使用するかしないかです。
しかし、GBR法を併用した場合や治療時間が長くかかった場合には腫れや
痛みがでることがあります。
また痛みの程度には個人差があります。
またインプラント治療に際し、ご不安がある場合には寝ている状態で治療
を行うことも可能です。
治療中のことはほとんど覚えていない状態になります。
“静脈内鎮静法”という麻酔です。

  • 治療前に骨の吸収があるため最終的な被せ物自体も歯が長くなったような
    状態になります。
    しかし多くの場合、唇で隠れ見えないことがほとんどです。
    この場合、審美的に問題を生じることはありません。
    ただし、見た目に問題を生じる場合や気になる場合には歯が長くなった部
    位を歯肉色にするという方法もあります。
    (ご希望の場合にはどのような状態になるかを別途ご説明します)
  • 上記計画は予定です。状況により変更になる場合があります。
  • 最終的な治療計画は○○様のご希望を含めた上で決定させていただきます。

大船駅北口歯科では科学的根拠に基づく最新の歯科医療を行っております。
御不明な点がありましたらご遠慮なく担当医までお知らせ下さい。
大船駅北口歯科 インプラントセンター 
院長:杉山(日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医)
TEL:045―891―3334
診療時間:午前9:30~午後6:00(休診日:月、木、祝日)
URL:http://www.sugiyama-dental.com

ご質問等は次回の来院時もしくはメールでも承ります。
ご遠慮なくご連絡下さい。

最後に:インプラントがダメになる原因と保証のプリント

噛み合わせ(被せ物や歯軋りに対すること)による問題

インプラントは非常に成功率の高い治療ですが、けして100%ではありません。
どのような歯科治療もそうですが、一度治療した部位が一生何ごともなく保つことは難しいことです。
例えば被せ物はその形態を一生保たせることは不可能です。
毎日噛むことにより被せ物は必ず磨り減るのです。もちろん噛む力には個人差はありますし、歯軋りの有無や程度によっても違いますが、必ず少しずつ磨り減ります。
靴に例えると毎日使用していれば靴底は磨り減ります。
磨り減り方には個人差があり、踵の部分が磨り減ったり、内側のみ、外側のみ、右側、左側と磨り減ったりします。
口腔内も同様に右で良く噛む人は右側が磨り減ったりします。
また歯軋りやくいしばりがある方は磨り減り方が大きいものです。
ですから被せ物は消耗品です。
20歳でセラミックをした人はその形態が60年、70年と不変であることはありません。
噛む力によってはセラミックに日々負担がかかり、かけたりする場合もあります。
特にインプラントは天然歯と違い歯根膜というクッションのようなものが存在しないため噛んでも動かない(沈み込まない)ので噛む力が直接インプラントの被せ物にかかります。
被せ物を装着した時にはそうなならいように噛み合わせの調節を行いますが、時間の経過とともに噛み合わせは変化し、インプラント部に負担がかかってくることがあります。
こうしたことを少しでも防止するためには被せ物を金属性の物にすることが考えられます。金属製の被せ物は見た目にはよくないですが、かけたりすることはありません。磨り減り方も少なくインプラントの被せ物としては有効なもの
です。
またこうした噛み合せの変化を定期的に観察するために定期検査(メインテナンス)が重要になってきます。

次に『歯軋り』や『くいしばり』による問題です。
私達がインプラントを行う際に最も注意するケースです。
先程インプラントには天然歯と違い歯根膜というクッションが存在しないために噛む力が直接加わるという話しをしました。
『歯軋り』や『くいしばり』がある方はこうした力をさらに受けやすいのです。
こうした傾向が強い方にはインプラントをお勧めしないこともあります。
(歯軋りを強くしている方は歯を見ると削れている部分が認められます。また歯軋りで天然歯がダメになった場合にはインプラントを行っても同様にダメになる可能性があります)
『歯軋り』や『くいしばり』の防止策として『ナイトガード』といわれるマウスピースのようなものを夜間装着していただきます。

インプラント埋入直後に起ること

インプラントがダメになる時期として一番多いは、インプラントを埋入した直後です。
インプラントが骨と結合(くっつく)するまでの期間です。
その原因としては大きく分けて以下のことが考えられます。

  • 骨の硬さによる問題(インプラントの安定性が悪い場合)
  • 感染による問題
  • インプラントに無理な負荷(力)がかかった場合

まず一番目の骨の硬さによる問題ですが、骨には軟らかい骨と硬い骨とがあります。問題となるのは軟らかい骨です。わかりやすい話しをしますと骨粗鬆症という骨の状態があります。聞いたことはあるかと思います。骨がぼそぼそで軟らかい骨のことです。転んだだけでも骨折するような骨のことです。
軟らかい骨は上顎、特に奥歯に認められます。女性と男性を比較すると女性に多く、年齢が高くなればなるほどその傾向は高くなります。
もしインプラントの手術時に骨が軟らかいと思われた場合(もしくはインプラントの安定性が悪いと思われた場合)には通常よりも長い期間お待ちいただくことになります。
またインプラントの本数を増やす等の対応も有効になります。

次に感染による問題です。
インプラント手術直後は傷口から感染しないように抗性物質を服用していただくとともに毎食後に抗菌性のある洗口剤(クロルヘキシジン含有製剤)でうがいをしていただきます。
しかし、十分うがいができていない方は感染を起こすことがあります。
もし初期に感染を起こし、骨と結合していないと判断した場合には早期にインプラントを摘出させていただきます。感染を疑った状態で無理に放置することは周囲の骨を吸収させてしまいのちの治療を困難にさせるからです。
摘出後は歯肉の治りを待ち再度インプラントの埋入をさせていただきます。
もちろん再埋入の費用はかかりません。

3番目はインプラントに無理な負荷(力)がかかった場合です。
これがインプラントの初期の問題で最も多いことです。
インプラントと骨が結合するまでは無理な力が加わらないように安静にします。
欠損が少ない場合には問題はあまりありませんが、総義歯のように大きな義歯を使用している場合には問題が起る可能性があります。
義歯から加わる圧力でその下にあるインプラントに負荷がかかるのです。
義歯を使用している方には義歯とインプラントが接触する部位をくり抜き
負荷がかからないようにしますが、やはり歯肉が腫れてきたりしますとどうしても義歯による圧迫が起ります。
大変だとは思いますが、歯肉の腫れがおさまるまでの期間は外出する時や食事以外はできる限り義歯の使用は控えていただきたいと思います。
またインプラント埋入後(1回法の場合)には口腔内にインプラントの蓋(金属性の丸い蓋)が見えます。
この蓋をできる限り触らないようにしていただきたいと思います。
指や舌で触ったり、歯ブラシの先で触れないようにしていただきたいと思います。
また食事の際にもできる限りインプラントを行った側で噛むのを避けていただきたいと思います。
インプラント手術直後は御不自由なことがありますが、ご理解をいただきたいと思います。

歯周病による問題

インプラントも天然歯と同様に歯周病のような状態になります。
これを『インプラント周囲炎』といいます。
歯周病細菌がインプラントにも感染するのです。
初期では歯肉が腫れます。次第に細菌は骨にもおよびインプラント周囲の骨は吸収を起こします。
最終的にはインプラントはグラグラとし、脱落します。
インプラントは虫歯になることはありませんが、インプラント周囲炎という状態にはなります。
ですからインプラント治療後も徹底したブラッシングが必要ですし、始めに歯周病がある場合には歯周病の治療後にインプラントを行うことになります。
また歯周病は再発の可能性のある病気です。
歯周病が再発するということはインプラントにも問題が起る(インプラント周囲炎)ことが考えられます。
そのため定期検査(メインテナンス)にいらしていただきたいと思います。

  • もし喫煙されている場合には是非禁煙されることをお勧めします。
    インプラントと喫煙は非常に深い関係があります。喫煙されている場合には
    インプラントがダメになるリスクが非常に高くなります。
  • また生活習慣とインプラント(歯周病)も非常に深い関係があります。
    口腔内も全身の一部ですから不規則な生活習慣や食生活、ストレス等は大きな問題になります。
    歯ブラシの局所的なことだけではなく注意が必要です。
インプラントの保証について

インプラント治療は治療期間もかかり治療費も高額になります。
そのためインプラントがダメになったり、被せ物がかけたりした場合、再度治療が必要になると大変なことになります。
当医院ではもしインプラントに問題が起った場合、10年間無償で再治療を行っています。(10年補償)
インプラントは治療後なにもしなくても一生もつということではありません。
きちんとしたブラッシングと定期管理が必要です。
徹底したブラッシングとメインテナンスがなければインプラントも歯周病のような状態になりますし、歯軋りを行っていたり、噛み合わせが悪い場合には問題が起るリスクは高くなります(マウスピースの必要)。そのため治療後にはメインテナンスにいらしていただきたいと思います。その期間は患者様個人により異なりますが、3~6ヶ月に1回程度が理想的です。メインテナンスでは、残存歯がある場合には歯周病の検査を行います。それ以外に歯ブラシの状態のチェック、噛み合わせが変化していないか?歯石は付着していないか?出血はないか?等を検査しいます。また必要があればレントゲン検査も行います。もし、問題があればその場で治療を行います。
毎日食事をし、汚れが付着する口腔内は非常に過酷な環境です。毎食ブラッシングをしていても100%行うことは困難なことです。そのためにメインテナンスはとても重要なことなのです。
また被せ物についてですが、噛む力や噛み合せ、歯ぎしりの有無により違いますが、必ず磨り減ります。多くの場合、長い期間の間に少しずつ磨り減りへっても口腔内全体としてみれば、噛み合せは安定するものです。
しかし、過度に磨り減ったり、欠けたりすることもあります。
一生の間には(保証期間の10年を超えた場合で)被せ物の再製が必要なこともでてくるかもしれません。
その場合には再度再製費用がかかります。
また天然歯とインプラントの噛み合せの違いにより問題が生じることがありあます。
天然歯は噛むと若干ですが、動きます。これは天然歯には歯根膜という機構があります。過度の力が加わると歯が動くことにより歯にダメージが加わるのを
保護する働きがあります。
クッションのような役割です。
しかし、インプラントにはこのクッションのような働きがありません。
インプラントにダイレクトに力が加わるとインプラントがダメになってしまいます。
そのため被せ物を装着する際には天然歯より若干高さを低くし、(低くといっても20ミクロン程度低いだけで患者さんご自身が感じる程度ではありません)インプラントを保護します。
しかし、噛み合せ等によりこうしたことは変化します。
もし、インプラントに過大な力が加わった場合にはインプラントの被せ物が取れる(外れる)ことがあります。もし過大な力が加わった場合にインプラントの被せ物が外れないとインプラントが荷重負担によりダメになることもあります。
もしインプラントの被せ物がグラグラしたり、外れたりした場合にはお手数ですが、すぐご連絡をいただけたらと思います。
被せ物が外れた場合には噛むのに御不自由なことになりますが、ご理解をいただきたいと思います。

この10年という補償期間は定期的に(1年に1回以上)にメインテナンスにいらしていただいた場合に限らせていただいております。
せっかく行ったインプラントですから一生保つように私達も努力していきたいと思います。当医院では忘れずにメインテナンスにいらしていただくために定期的におハガキでご連絡させていただいております。是非1年に1回は痛みがなくともいらしていただきたいと思います。

  • もし喫煙されている場合には是非禁煙されることをお勧めします。
    インプラントと喫煙は非常に深い関係があります。喫煙されている場合に
    はインプラントがダメになるリスクが非常に高くなります。
  • また生活習慣とインプラント(歯周病)も非常に深い関係があります。
    口腔内も全身の一部ですから不規則な生活習慣や食生活、ストレス等は大
    きな問題になります。
    歯ブラシの局所的なことだけではなく注意が必要です。

大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

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