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インプラントの大船駅北口歯科>インプラントの基礎知識>● インプラントにおける難症例の話:その2

インプラントの基礎知識

● インプラントにおける難症例の話:その2
はじめに
この話はインプラントにおける難症例の話:その1 をご覧になってからお読み下さい。
『骨形成(能)』について
インプラントにおける難症例の話:その1 では
1. 骨が常に新しく作られたり、
2. 骨が溶けてなくなったり、
3. できた骨の形を持続しようとする働き
であることをお話しました。
また骨が常に新しく作られるということを『骨形成(能)』と言うこともお話しました。
その2ではこの『骨形成(能)』が年齢とともに衰えるという論文をご紹介したいと思います。

骨の再生(新生)に大きな役割を行う細胞があります。
『間葉系幹細胞』です。
また聞き慣れない難しい名前がでてきました。
とりあえず骨を作る細胞だと思って下さい。
今回ご紹介する論文は年齢別にみた骨髄組織中の『間葉系幹細胞』の量の話です。

骨髄組織中の『間葉系幹細胞』の量は新生児で0.0001%
です。
単位が小さくわかりずらいので新生児での割合を1とします。
10代ではこの量(骨髄組織中の『間葉系幹細胞』)が新生時の
1/10になります。
35歳では 1/25
50歳では 1/40
80歳では 1/200
にまでなってしまいます。
つまり骨形成(能)は年齢とともにどんどんと衰えていくのです。
簡単に言うと年をとるごとに骨折した部位はくっつきにくくなるのです。
インプラントと骨が結合(くっつく)までの期間
インプラント治療においては年齢とともに骨と結合(くっつく)時間が長くなる(時間がかかる)かどうかの結論はでていませんが、
一般的に20代より70代の方が骨とくっつく時間を長くすることが必要と考えられています。
骨粗鬆症の患者さんに対してはどうでしょう。
骨粗鬆症の患者さんにおいてもインプラント治療は禁忌ではありません。
インプラントの成功率をみても骨粗鬆症の患者さんとそうでない患者さんでは大きな差はありません。
しかし、インプラントと骨が結合する時間を長くとります。
通常下顎ではインプラントと骨が結合(くっつく)まで2〜4ヶ月程度の期間がかかります。
(使用するインプラントの種類によっても違います)
しかし、骨粗鬆症の患者さんはできれはこの倍の期間をとった方が良いと考えられています。
少しずつ骨に詳しくなってきましたね。
インプラント治療の基本はこの骨の性質を知ることです。
『骨伝送能』とはなにか?
インプラントにおいて骨の移植を行う際に『骨形成(能)』とともに重要なキーワードが下の2つです。
1. 骨伝導能
2. 骨誘導能
のことです。
またまた聞き慣れない難しそうな名前がでてきましたね。
1. 骨伝導能とは骨を形成(作る)ための足場のこと
2. 骨誘導能とは骨を形成(作る)細胞を誘導(呼び集めて)し、骨を新生(添加)させること
難しい言い方ですので、わかりやすくお話しますと
1. 骨伝導能は歯を抜いた場所で起る現象と同じようなことです。
つまり、抜歯すると骨の中に歯(歯の根)があった穴があきます。
この穴は時間とともに骨に置き換わって(埋まって)きます。
どうして抜歯した穴が骨で埋まってくるのかと言いますと、
まず抜歯した部位に血液が溜まります。この溜まった血液のことを『血餅』といいます。『かさぶた』のようなものです。
『血餅』は血液の塊です。
骨は空洞のようななにもないところにはできません。
骨の細胞が生きのびることはできないからです。
(骨の細胞は血液の中が好きですから…)
骨を作る細胞はこの血餅の中で生きることができるのです。
血餅とは骨の細胞が生きられる場所なのです。
骨の細胞があるからこそ、骨は新生(再生)されるのです。
骨伝導とは骨ができる“足場”なのです。
『骨誘導能』とはなにか?
次に2. 骨誘導能ですが、前回骨の再生(新生)に大きな役割をなす細胞として『間葉系幹細胞』という細胞がでてきました。
骨を作る細胞のことです。
簡単に説明すると骨誘導能とは骨を作る細胞を呼び集める能力のことで、骨を作る細胞が集まったことで骨が新生(再生)するのです。

今回も聞き慣れない名前ばかりでわかりずらかったと思います。
骨伝導能、骨誘導能
この2つのキーワードは自家骨だけの話ではなく、今後お話する
人工の移植材でも非常に重要な言葉になります。
ぜひ覚えておいて下さい。
まだまだこの続きはあります。
がんばって見ていただくと相当の『骨ツウ』になりますよ。
『骨移植材』
それでは先程お話した骨伝導能と骨誘導能がどのようにGBR法にかかわってくるのかということをお話したいと思います。
GBR法に使用される『骨移植材』には以下の種類があります。
1 自家骨
2 他家骨、同種骨
3 異種骨
4 代用骨
です。

骨を新生(再生)させるために最も良い物(材料)は『骨誘導能』があることです。
つまり骨を作る細胞自体を呼び集めることができるからです。
『骨誘導能』をもった材料こそ最も優れたことになります。

上記の4つの『骨移植材』の中で『骨誘導能』があるのは自家骨のだけです。(他家骨も考えられなくはないですが、一般的な意見ではないので…)
それではなにも考えずにGBR法では自家骨だけを使用すれば良いということになります。
しかし、これは難しいことです。
なぜ難しいのかはインプラントにおける難症例の話:その3 をご覧になって下さい。


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