歯の根が折れてしまったら

歯の根が折れてしまったら

歯の根が割れてしまうことはよくあります。

この原因の多くは神経がない歯で起こります。神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に"木"に例えてお話しすることがあります。生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、枯れた木は折れる可能性があります。神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

折れてしまったらどうすればよいのか?

歯の根が破折してしまった場合、折れている場所にもよりますが、ほとんどの場合抜歯となります。

ここで問題なのが、折れてしまった歯が何とかならないものだろうかと考え、抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。破折したままの状態でいると破折した部分から感染が起こり、周囲骨の吸収が起こります。骨の吸収が大きく起こるとその後にインプラントを埋入する場合に非常に不利な状態になります。もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。骨の吸収がほとんどない場合には抜歯と同時にインプラントが埋入(下記参考リンク『抜歯即時インプラント』を参照)できますし、骨の吸収が軽度から中程度であれば抜歯と同時にインプラントを埋入し、さらにGBR法(下記参考リンク『骨再生法(GBR法)』を参照)を行うことになります。
しかし、長期間破折を放置しておくと吸収は大きくなり、インプラントを行うのに条件が悪くなります。