インプラント治療

インプラント治療(応用編)

抜歯即時インプラント

ITIは1999年に骨との結合期間を大幅に短縮する”SLA表面インプラント”を開発しました。

以前は抜歯した部位にインプラントを行う場合、抜歯部が治癒するまで、2~6ヶ月程度待ち、その後インプラントを埋入するため、最終的に治療が終了するまで、下顎で3~9ヶ月、上顎で7~11ヶ月程度の治療期間がかかっていました。
そうしたことからITIは1999年に骨との結合期間を大幅に短縮する”SLA表面インプラント”を開発しました。(詳細は「治療期間の短縮」を参照)
また抜歯と同時にインプラントを行う場合、抜歯部の穴の大きさとインプラントの太さ(幅)には違いが生じてしまいます。通常抜歯部のほうが幅が大きいので、インプラントの周囲には隙間(ギャップ)ができてしまいます。この隙間を埋めるためにGBR法という特殊な方法が用いられてきました。(詳細は「骨再生法(GBR法)」を参照)この治療法を用いるとインプラントと骨との隙間に骨を再生させることが可能になります。しかし、インプラントとの隙間が大きかったり、インプラントの初期安定性が得られない場合には適応しづらいこともありました。またGBR法は技術的に難しいことも多いため、抜歯と同時のインプラント埋入には限界がありました。
こうした問題を解決すべく、ITIは2003年にまったく新しいタイプの『TIT TE(R) インプラント』を開発しました。
この新しいインプラントは抜歯した部位への使用を目的として開発されたもので、抜歯部との隙間を最小にすべく、テーパー上の形態(図1)になっていることと、骨との安定をよくするためピッチ(ねじ山の間隔)が狭められています。(図2)

TIT TE(R) インプラント

症例1

症例1

ITI TEインプラントを使用しないで抜歯即時インプラントを行った場合
従来までの治療法:GBR併用

左下の奥歯が折れてしまっています。
治療回数の減少と治療期間の短縮を考え、抜歯をした直後にインプラントを埋入する計画を立てました。

抜歯した直後にインプラントを埋入しました。
しかし、もともとの歯の直径(幅)よりもインプラントの直径(幅)の方が小さいため、インプラントと骨との間に隙間ができています。この隙間を改善するためにGBR法「骨再生法(GBR法)を参照」を行う必要性があります。

インプラントの左に見えるのはGBR膜を固定するためのピンです。

インプラント埋入後8週間の状態です。
抜歯時にあったインプラント周囲の骨の欠損には白く骨ができています。さらに数ヶ月するとこの白く再生した骨は周囲の骨と識別できないようになってきます。

GBR膜を固定していたピンは取除く必要性があります。

抜歯即時埋入に対応した新タイプインプラント ITI TE

インプラントの尖端より上部の直径(幅)が広くなっています。

ITI TE インプラントを使用した抜歯即時埋入

従来の抜歯即時埋入法
インプラントの幅(直径)と歯(抜歯部)の直径には違いがあるため、インプラント周囲には骨との隙間が生じます。隙間が大きい場合にはGBR法の併用が必用です。

ITI TEインプラントを使用した抜歯即時埋入法
インプラント上部の幅(直径)が広くなっているため、骨との隙間ができにくくなっています。

症例2

  • ITI TEインプラントを使用して抜歯即時インプラントを行った場合
    新しい抜歯即時の治療法

    奥から2番目の歯に痛みがあり、診査結果、歯の根が割れていました。
    治療回数の減少と治療期間の短縮を考え、抜歯をした直後にインプラントを埋入する計画を立てました。またTEインプラントを使用することによりGBR法を行わない治療法を選択しました。

    一番奥は以前にインプラントを行っています。

  • 治療後の状態です。
    一番奥のインプラントと比較すると形態の違いがわかるかと思います。
    この形態が抜歯即時インプラントにおいてGBR法を併用しないでシンプルに行えるようになっています。

症例3

抜歯即時インプラントは治療回数が少ないため、術者にとっても患者さんにとっても有益は方法です。しかし、全てのケースにおいてこの治療法が適用できるのではありません。
症例2においては、インプラントの幅(直径)と歯(抜歯部)の直径には違いがあり、その幅を解消すべくインプラントの直径が広くなっている『TEインプラント』が開発されたことを説明しました。しかし、抜歯即時インプラントにはまだ問題があります。それは抜歯した場合、そこには歯肉がない穴が開きます。インプラントを埋入した後、歯肉とインプラントの頚部を密着させようと思っても歯肉の穴の方が大きく開いてしまっている場合には隙間がなく完全に適合させることが困難になります。そうすると密着していない部分から食物等が入り、感染を起こしたりする可能性が出てきます。
そのようなことを防止するためにあらかじめ抜歯はしないが、歯を歯肉の中まで削り、一度歯を歯肉の中に埋めてしまいます。歯肉が治るまで3週間程度待ちます。歯は歯肉の中にある状態になります。インプラントをする時には歯肉をめくり、抜歯を行い、歯肉と密着させるか、歯肉の中に埋め込むことをします。
こうした方法を『抜歯即時インプラントにおける残根上歯肉の利用』といいます。
こうした話だけではわかりにくいと思いますので、図解していきます。

それでは実際の症例を見てみましょう。

実際の症例

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