歯周病の治療回数

はじめに

歯周病の治療回数は、何回くらいかかるのでしょうか?
2~3回ぐらい?
10回くらい?
どうなのでしょうか?

歯周病の治療回数は、決まった回数ではありません。
もちろん歯周病の程度にもより違います。
しかし、患者様にとっては、治療前にある程度は知っておきたいことです。

まず、具体的な治療回数の前に 以下の内容を あらかじめ ご理解しておいて下さい。
内容は、それぞれをクリックすると詳細が分かります。

それでは、歯周病の程度により、どのくらいの治療回数がかかるのかを解説します。

例1)ほとんど全ての歯があり、歯周ポケットが全体的に5~6ミリ程度あるが、骨の吸収はさほどないケース(中程度歯周病)

1回目 歯周病の検査および、歯石の除去
2回目 歯周病の治療計画の説明および 歯石の除去
3~6回目 ルートプレーニング
※ ルートプレーニングは、1回に4~7歯程度行います。
全ての歯(14歯)がある場合には、4回に分けて行います。
7回目 歯周病の再検査
歯周病ポケット検査を行い、この時点で歯周ポケットが3ミリ以下に改善していれば終了です。
次回からメインテナンスになります。
メインテナンスが必要な科学的根拠(理由)

例2)ほとんど全ての歯があり、歯周病ポケットが全体的に7ミリ以上あり、多少の骨吸収もあるケース(中程度~重度の歯周病)

1回目 歯周病の検査および、歯石の除去
2回目 歯周病の治療計画の説明および歯石の除去
3~6回目 ルートプレーニング(4回に分けて行う)
7回目 歯周病の再検査
※ 重度の歯周病の場合、ルートプレーニングだけでは改善しない
ケースもあります。この場合には、次回のステップとして、歯周病外科処置を開始します。
8~11回目 歯周ポケットが改善していない部分のみ行います。
全てに問題が残った場合には、4回に分けて歯周外科処置を行います。
12回目 歯周病の再検査
※ 再度歯周ポケット検査を行い、問題がないことを確認し、歯周病の治療は終了します。
次回からメインテナンスになります。
メインテナンスが必要な科学的根拠(理由)

上記が大まかな歯周病の治療の流れと治療回数です。
もちろん、歯周病と言っても、全ての歯に問題があるケースが全てではありません。
問題がない歯には行いません。
また、抜歯や、被せ物の再治療(型を取ったり、被せ物を装着したりする行為)、入れ歯の作製等は、上記には含まれていません。 歯周病と被せ物

1. 歯周病の検査と歯石除去
2. 治療計画の説明と歯石除去や歯磨き指導
3. ルートプレーニング(1~4回)
4. 再検査
5. 歯周病外科処置(必要に応じて1~4回程度)
6. 再検査
7. メインテナンス

といった流れと回数になります。

※ ただし、上記の治療回数の中には、虫歯の治療、抜歯、神経の治療、仮歯の作製、義歯(入れ歯)の作製、固定、噛み合わせの治療、セラミック等の被せものの治療…等は含まれていません。
※ 具体的な治療回数は、検査後の治療計画時にご説明致します。