最新インプラント症例ブログ

2007年3月の記事一覧
2007年3月11日

老化:7

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 前回から新しいテーマ『活性酸素』について始めました。
そしてまず『酸素』についてから始めました。
本来、『酸素』を好まない『嫌気性生物』が存在しましたが、『酸素』はエネルギー効率が高いためどんどんと『酸素』を利用する『好気性生物』が増えていったということでした。

それでは今回はもうちょっと『酸素』についてお話します。
『酸素』の化学式覚えていますか?
化学式? と言うと難しい感じですが、多くの人が知っていると思います。
『O2』です。
ちなみに水の化学式もご存知ですよね。
『H2O』です。
過酸化水素は?(傷の消毒用で泡が出るやつです。オキシドールとも言います)
『H2O2』です。
これだけ知っていれば大丈夫です。
今後も十分ついていけます。
『酸素』の特徴を科学的にお話すると他の物質に結びついて『酸化』させやすいことです。
『酸化』を簡単にお話すると『火が燃えること』です。
ものが燃えるということはその物質が『酸素』と結びついて起る現象です。
金属がさびるのも『酸化』です。
『酸素』と結びつくことにより起った現象です。
ここからちょっと難しくなります。
『酸化』とは酸素分子が他の分子に結びついたり、『電子』を奪ったりする性質のことです。
『酸素』の核には『電子』というものがあります。
『電子』は『酸素』の核の周りをぐるぐると回っているのです。
その時に『電子』はいつも2個で一緒にいたいと思っています。
仲が良いカップルみたいなものです。
全ての『電子』がうまくカップルになれるかというとそうではありません。
うまくカップルになれない『電子』もいるのです。
『酸素』の『カップルになれなかった電子』はストーカーみたいなもので、非常にひつこいやつです。
カップルになれないと思ったら強引に他の電子を誘うのです。
誘うというより無理矢理奪ってしまうと言った方が良いでしょう。
先程『酸化』とは酸素分子が他の分子に結びついたり、『電子』を奪ったりする性質と書きましたが、
『酸素の電子』はカップルになれないと思ったら他の『電子』を奪ってしまう悪いやつです。
強引な『ナンパ』ですね。
強引に『ナンパ』した状態を『酸化』と言います。
そう言えば『酸化(さんか)』と『ナンパ』どことなく似ています。
そして『酸化』(ナンパ?)の結果できたのが『活性酸素』です。
ようやく今回のテーマである主役の名前がでてきました。
『酸素』は『酸化』(ナンパ?)という強引なことをしますが、この『活性酸素』はもっと強引なやつなのです。
それはすごい悪いやつではないのか?
悪いやつだから体に問題があるのか?
実際には『活性酸素』は全てにおいて悪いやつ(極悪人)ではありません。
ちょっといい点もあります。
次回は『活性酸素』の極悪ぶりをお話しします。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年3月10日

老化:6

be6e6aa6.JPG老化:6

前回は死なない細胞『ガン細胞』の話をしました。
そして『テロメア』の話は前回で終了です。
今回からは『老化』について新しいキーワードでお話したいと思います。

『活性酸素』です。
もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。
最近ではテレビの健康番組でも結構詳しいことを報道してますしね。
ただし後でお話しますが、『活性酸素』=『老化』ではありません。

今回の話もちょっと難しい話になりますが、がんばって見ていただくと人間の体の仕組みが分かってきます。
人間の体の仕組みを勉強すると
なぜ病気になるのか?
どうすれば病気にならないですむのか?
等さまざまなことがわかってきます。
長寿になる食品、
病気ならないための食生活、
生活習慣等も根本的なことからわかってきます。
今回も10回(予定)ぐらいで『活性酸素』についてまとめてみますので
どうぞご覧になって下さい。
読み終わった頃には『健康ツウ』になると思います。
もちろんできるかぎり分かりやすくお話したいと思います。
(私自身もただの開業医ですから…あまり難しいことはわかりません)

それでは『活性酸素』とはどんなものなのでしょう?
まず『酸素』の話をします。
人間が生まれるずーと前の話になります。
地球誕生後の話です。
本来『酸素』は生き物にとって有害のものでした。
えーそうなの?
『酸素』がないと生きられないのでは?
と思われるかもしれません。
ずーとずーと昔です。
『嫌気性単細胞生物』というものが存在していました。
(現在もいますが…)
『嫌気性』とは『酸素』がない状態です。
みじかなところで言うと『歯周病細菌』です。
歯周病でない方にはみじかではありませんが…
『歯周病細菌』のなかには酸素がないところを好む細菌がいます。
『歯周病ポケット』と言う 歯と歯肉の境目の深い部分に生息する細菌です。
『深い歯周病ポケット』の内部には『酸素』が届きにくいのでそうした場所を好む『嫌気性細菌』が潜んでいます。
なんか怖いですね。
話は戻りますが、『嫌気性単細胞生物』にとって『酸素』は有害なものでした。
しかし、『進化』の過程でこの『酸素』を有効に利用する方法を身につけていったのです。
進化とはすごいことです。
もともと有害なものを利用するのですから…
『嫌気性単細胞生物』が『進化』をする過程で『酸素』からエネルギーを取り出すことのできる生物が登場してきました。
これが『好気性生物』です。
先程の『嫌気性』の反対で『酸素』を好む生物です。
『酸素』はそれまでに比べ非常に高いエネルギー効率を有していたからです。
その有効なエネルギー効率を手に入れた『好気性生物』はどんどんと
『進化』をとげ、この地球上で増え続けていくのです。
その『進化』によってできたのが
『人間』です。
しかし、『酸素』を好むことにより問題点も起ってきたのです。

この続きはまた次回

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年3月9日

老化:5

4177d563.JPG老化:5

前回は『クローン羊のドリーちゃん』と『テロメア』との関係でした。
『ドリーちゃん』は6歳の親羊から遺伝子を提供されていたため生まれながらに6歳の短い『テロメア』を持っていました。
そのため老化が早かったという話でした。
そして最後に意味深な話で終わりました。
『不老不死』…
こんなことは現実的に可能なのでしょうか?
年齢とともに『染色体』の末端に存在する『テロメア』の長さはどんどんと短くなります。
最終的に細胞は分裂できなくなり活動を停止します。
これが『老化』であることはこのシリーズで何度も話してきました。
それでは『テロメア』が短くなることを防止させることができれば『細胞の老化』は防げるのではないでしょうか?
『テロメア』の長さをコントロールする物質があります。
『テロメアーゼ』という酵素です。
これは分裂により短くなった『テロメア』を長い状態にできます。
それはすごい
『不老不死』も夢ではない。
実際に『テロメアーゼ』という酵素は『ある細胞』から発見されています。
その『ある細胞』は無限に細胞分裂をします。
死なない細胞です。
す、すごい…そんな細胞があるなんて
ますます『不老不死』も夢ではない。
その細胞の名前は…
『ガン細胞』です。
『テロメア』の正常機能を欠いた染色体は不安定になります。
分解を起したり、染色体の末端同士の融合が起ります。
このような『染色体』の不安定が『発ガンの原因』になります。
同じことの繰り返しですが、『老化』とは年齢とともに『染色体』の末端に存在する『テロメア』の長さはどんどんと短くなり、最終的に細胞は分裂できなくなり活動を停止することです。
『老化』は悪いことではなく、細胞分裂を停止することで細胞の不安定化を阻止し、発ガンなどから細胞を守る働きであるとも考えられています。
世の中なかなかうまくはいかないものです。
ただし、生殖細胞には特別な機構が備わっています。テロメアを伸張させる酵素を持ち、どんなに分裂してもテロメアは短縮しません。
生殖は種の保存に欠かせないものだからです。

『テロメア』のその性質を利用して『抗ガン剤』の開発が行われている。
つまり『テロメア』の長さを伸展させる『テロメアーゼ』の機能を阻害することで『ガン細胞』が無限に細胞分裂するのを防ぐ試みです。(機能阻害型テロメアーゼ)
それ以外にもテロメラーゼのアンチセンスRNAの導入も行われているこれは副作用が軽減でき期待されている治療法です。

ちょっと難しかったですね。

次回は『テロメア』は終了して『老化』に戻ります。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年3月8日

老化:4

50ffc8be.jpg老化:4

このシリーズの2回目では『生命の設計図』ともされる『DNA』は細胞の中の
『染色体』に存在することをお話しました。
また3回目ではその『染色体』の末端部には『テロメア』が存在し、細胞分裂を繰り返すたびに『テロメア』の長さが短くなることをお話しました。
そして『テロメア』の長さがどんどんと短くなると細胞は分裂できなくなり最終的には活動を停止します。この状態が『老化』です。
ヒトでは約50回の細胞分裂をすることをお話しました。

今回は『クローン羊のドリーちゃん』と『テロメア』との関係です。
『クローン羊のドリーちゃん』を覚えていますか?
羊の細胞から生まれた新しい生命です。
1997年頃だったと思います。
当時ニュースでかなり報道されておりさまざまな議論がありました。
ドリーちゃんと同様な操作によりクローン人間も誕生するのでは?
とも報道されており、倫理的な問題も指摘されていました。

『クローン羊のドリーちゃん』ですが『細胞核』を提供した親羊と同じ遺伝子を持っています。
『クローン』ですから…
気になるのはこの『細胞核』を提供した親羊は6歳だったということです。
もちろん6歳になる親羊の『テロメア』は生まれたての羊より短いのです。
つまり『クローン羊のドリーちゃん』は生まれながらに6歳の長さの『テロメア』しかなかったということです。
羊の平均寿命は約15年と言われています。
『クローン羊のドリーちゃん』は生まれてすぐ6歳(人間で言うと生まれた時にすでに30歳ぐらいですかね)ですので、平均的に生きたとすれば9歳が寿命ということになります。
実際には6歳で病気のため安楽死となりました。ただし、4歳頃(人間で50歳くらいでしょうか)から高齢羊に特徴的な関節炎を発症していたらしいです。
うーん『テロメア』難しい名前だが興味深い話ですね。
ここまでがんばって読んできた方はちょっと面白くなってきましたね。
それでは次はもう少し興味がある話になると思います。
『テロメア』は年齢とともに短くなることをお話しました。『テロメア』が短くなることが『老化現象』と関係している可能性もお話しました。
それではこの『テロメア』を長くすることはできるのでしょうか?
『テロメア』を長くする方法があれば『細胞』は死なないということになるのでしょうか?
『細胞』が死なない?
それでは『不老不死』は現実のものに… なる?
この続きは次回

現在『インプラントの基礎知識』で多くの文面が表示されないということが起っています。
患者さんには大変ご迷惑をおかけしています。

また新しい試みとして映像で見る歯科情報をアップしました。
まだまだ始めたばかりですが、今後は治療中の映像等さまざまな情報を動画配信する予定です。
ご興味のある方は下記をクリックして下さい。
映像で見る歯科情報

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター




2007年3月7日

老化:3

e0af3f6d.JPG老化:3

さて前回は『DNA』についてお話しました。
ヒトは『細胞』からできていてその中には『細胞核』があり『細胞核』の中には『染色体』があります。
そして『染色体』を構成しているのが『DNA』でした。
『DNA』は『生命の設計図』とも言われ、さまざまな情報が集まっているところです。
今回はこの『DNA』と『テロメア』の関係についてです。
『テロメア』についてちょっと戻ります。
おさらいです。
今回のテーマである『老化』ですが、『人間の細胞』は約50回程度分裂を繰り返した後、分裂を停止し死んでしまいます。これを発見した人の名前をとり『ヘイフリック限界』と言います。
また動物ではこの細胞分裂の回数と寿命が関連するということも分かってきました。
その原因の一つが『テロメア』と関係があるとされています。
そして『テロメア』を知ることが『老化』を知ることにつながります。
それでは本題です。
『テロメア』とは『染色体の末端部』にある構造です。細胞分裂による『染色体』の複製や安定化に必要な特殊な構造を持っています。
染色体の末端部にある『テロメア』の長さは、細胞分裂を繰り返すごとに短縮されていき、ある程度短くなったところでその細胞は活動を停止します。
この『テロメア』の長さが寿命に関わってくるとされています。
『細胞分裂』が行われなくなった状態が『老化』です。
では『細胞分裂』に制限(細胞が活動を停止する)があるというのはなぜでしょう?
先にも話しましたが、『DNA(染色体)』は『生命の設計図(情報源)』と言われています。
この情報源である『DNA(染色体)』は紫外線や放射線により壊される可能性があります。通常は破壊された部分を修復する機構がありますが、修復しきれないほどの損傷を受けると異常な遺伝子が伝えられることになってしまいます。
異常な遺伝子が伝えられると困ってしまいますよね。
そのため細胞は分裂する回数を制限しています。
さきほど話しました『ヘイフリック限界』のことです。
その機構が『テロメア』であり、『DNA(染色体)』が複製(細胞分裂)される度に短くなって最終的には複製(細胞分裂)が出来ないようになります。
『テロメア』 難しい話ですが、なんとなくわかってきたと思います。
あまり難しい話ばかりだと退屈になりますので、次は聞いたことがある話をしたいと思います。
『クローン羊のドリーちゃん』の話です。
次回はこの『クローン羊のドリーちゃん』と『テロメア』との関係をお話したいと思います。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター


2007年3月6日

老化:2

d847e988.JPG老化:2

さて新しいテーマが始まり第2回目です。
『テロメア』についてです。
まず聞いたことがある言葉で分かりやすいところから始めたいと思います。
『DNA』です。
『DNA』という言葉は聞いたことがあると思います。
『DNA』の正式名称は『deoxyribonucleic acid:デオキシリボ核酸』と言います。
まあ正式名称まで覚える必要はありません。
『DNA』のみでOKです。
『DNA』ってなに? という方には聞いたことがある例でお話ししたいと思います。戦争等で生き別れた親子が再開をしたとします。本当の親子であるかどうかを検査するために『DNA検査』なるものを行います。
犯罪捜査でも『DNA検査』が行われます。
こうしたことは一般の方でもニュース等で聞いたことがあると思います。
もう少し詳しく『DNA』についてお話します。
『DNA』はワトソンとクリックによりその構造が解明されました。
1962年にノーベル賞を受賞しています。それくらいすごい発見なのです。
ヒトは『細胞』からできています。そしてその『細胞』の中を見てみますと
『細胞核』というものがあります。
『細胞核』? 聞いたことがあるかもしれません。
さらにその『細胞核』の中には『染色体』というものがあります。
これもなんとなく聞いたことがあるかもしれません。
ヒトの『細胞核』の中には23対(46本)の『染色体』があります。
その『染色体』の中にあるのが『DNA』なのです。
『DNA』は細長い糸のようなもので『染色体』の中に折りたたまれて入っています。
ちなみに『動物の細胞』の大きさは約1000分の5ミリメートルです。
ものすごく小さいですね。
その『細胞』の中にある『細胞核』さらにその中にある『染色体』さらにその中にある『DNA』ですからさぞかし小さいと思いますよね。
でも細長い糸のような『DNA』をまっすぐに伸ばしてみるとなんと2メートルにもなります。
びっくりです。相当細くて折りたたんであるのでしょう。
(私は研究者ではありませんから学校の本でしかみたことがありませんが…)
また話がずれてしまいました。
ブログはだいたい朝の寝起き状態で書いているもので
話は戻ります。
『DNA』とは細胞の中にある情報源です。
心臓や血管といった臓器に関する情報、髪の毛の色や質、生命にかかわる全てです。
『DNA』は『生命の設計図』とも言われます。
よく『DNA』イコール『遺伝情報』とも思われがちですが、『遺伝情報』は『DNA』の約1.5%程度しかありません。
これ以上深く話をしていると専門職の授業になってしまいますのでこの辺で『DNA』の話は終わりにして『テロメア』に戻りましょう。
なんとなく『DNA』についてはわかってきたいと思います。
次回は『DNA』と『テロメア』の関わりについてです。

こうしたことを知っているからといって歯科治療を受けるにあたりなにか得なことがあるわけではありませんが、こんな機会でもないと知らない話ですので
次回もどうぞ見て下さい。

また現在HPにトラブルがおきていましてそれぞれのページが途中までしか表示されていないということがおきています。
現在調査中です。
大変ご迷惑をおかけしています。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター




2007年3月5日

老化:1

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今日から新しいテーマになります。
『老化』です。
なぜこのテーマかと言いますと歯科は老化現象が現れやすいものだからです。
顎骨が吸収していくことにより義歯は合わなくなりますし、骨の吸収が進行するとインプラント治療も困難になります。
年をとるとともに唾液の分泌は減少傾向にあり、虫歯にもなりやすくなります。
また老化とともに起る骨粗鬆症は歯周病のリスク因子にもなります。
歯科医療は治療が完了した時点で終りということではなく治療した状態をいかに維持できるかということが大切になります。
つまりメインテナンスが重要であるということです。
メインテナンスについてはHPのいろいろなところに書いてあります。
それだけ重要なことであるからです。
より良い状態を維持するためには患者さんご自身の毎日のブラッシング、メインテナンスによる検査(問題点があれば早期発見、早期治療)、プロフェッショナルクリーニング(歯科衛生士による専門的なクリーニング)、その他噛み合わせのチェック等…必要なことはたくさんあります。
毎日食事をすれば汚れも付着しますし、歯(被せ物)もすり減ります。
ずっと同じ状態を維持することことは難しいことです。
しかし、患者さんや歯科医師がいくらがんばってもできないことがあります。
それが『老化』です。
我々は歯科治療を行うとともにこの『老化』を考えなくてはいけませんし、受け止めなくてはならないことです。
一度治療した患者さんをメインテナンスにてずっと診ていくのですから。
このようなことから本日より何回かに分け『老化』についてお話していきたいと思います。
なかなか歯科のHPで『老化』をテーマにした話はないと思います。
ご興味のある方は是非ご覧になって下さい。
それでは『老化』とはなにかということから始めていきたいと思います。
老化とは年齢ととにも体の機能が衰えていくことと考えられます。
そのため同様に年をとる現象として使用されている『加齢』や『寿命』とは異なり個体差が非常にある(個体差を考えた)用語です。
100歳になっても元気で歩いている方もいらしゃいますし、60歳でも歩くのに不自由な方(あくまでも病気ではなく)もいらしゃいます。
同様に歯科においても個体差はあります。
同じ治療をしても同じ結果をたどるわけではないのです。
『老化』には大きく分けて
1. 糖尿病や高血圧等の多因子性疾患
2. 環境因子
3. 遺伝因子
が考えられます。
この中で『老化にかかわる遺伝子』の話から始めたいと思います。
『遺伝子』というと難しい話と思われるかもしれませんが、できるかぎり簡単にお話していきたいと思います。
現在『遺伝子』はものすごいスピードで解明されています。
もちろん私は研究者ではないのでほとんどわからないことばかりです。
このブログで書く内容は『遺伝子』のほんの“さわり”の部分だけですが…

1960年代にレナード・ヘイフリックが『ヘイフリック限界』という現象を見つけました。
これは人間の細胞は約50回程度分裂を繰り返した後、分裂を停止し死んでしまうというものです。また動物ではこの細胞分裂の回数と寿命が関連するということも分かっています。
その原因の一つが『テロメア』というものによって起ることがわかってきました。
『テロメア』ちょっと聞き慣れない言葉ですが、これが今回のテーマのキーワードの一つです。
覚えておいて下さい。
次回はこの『テロメア』についてお話します。
インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター


2007年3月4日

インプラントにおける難症例:14

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前回は『皮質骨』と『海綿骨』の特徴として
1.『海綿骨』は骨を新生(再生)させる骨の細胞は多いが
早く吸収(溶ける)する
2.『皮質骨』は骨を新生(再生)させる骨の細胞は少ない
  が吸収は遅い
そして私達インプラント医は通常、骨の新生(再生)のために『海綿骨』を好んで使用することを書きました。
しかし、骨を新生(再生)させる状況により使い分けることも書きました。

今回はこの『コンポジット移植』になります。
再度話は『インプラントにおける難症例:11』戻ります。
『自家骨』の話の時に書きましたが、骨の補填材(移植材)にとって最適なものは『自家骨』です。
『自家骨』は『骨誘導(能)』をもつ唯一の移植材です。
(厳密には他のものありますが、現時点で臨床利用できるものとして…)
何度も書くことになりますが、『骨誘導(能)』とは骨を形成(作る)する細胞を誘導(呼び集めて)し、骨を新生(添加)させることです。
つまり『自家骨』は骨を作る細胞を呼び集めることができる移植材です。

たしかに『自家骨』は骨の新生(再生)に非常に優れています。しかし、自家骨を採取(使用)するということは体の他の場所から取ってこなければいけません。
特に多くの量(自家骨の量)を必要とする場合には採取(取ってくる)場所自体(骨の量自体)も大きく(多く)なります。
こうしたことは患者さんにとって大変なことです。
そのため『自家骨』と『人工骨』を混合(ミックス)して使用します。
『GBR法』や『サイナスリフト(上顎洞底挙上術)』の多くはこの方法で行っています。
どれくらの割合で『自家骨』と『人工骨』を混合(ミックス)するかと言いますと50%-50%です。
この割合は手術状況や自家骨の種類(自家骨にも種類があります。これは後で解説します)により異なります。

ここまではこのシリーズ11の内容です。

それでは『自家骨』単独と『自家骨と人工骨』のミックスでは骨の新生(再生)に違いがあるのでしょうか?
『自家骨』単独の移植は骨の新生(再生)にとって非常に有効ですが、経時的に(時間とともに)吸収していく傾向があります。
つまり『自家骨』を単独で移植後、骨となった(骨ができた)後に時間とともに吸収(少なく)していきます。
その量は『皮質骨』や『海綿骨』、移植する状態等によりだいぶ違いますが、20〜50%程度の吸収が認められると多くの論文で報告されています。
『コンポジット移植』は海綿骨よりも吸収しにくい『β-TCP』や吸収しない『ハイブリッドセラミック』を混合(ミックス)してあるため時間の経過とともに吸収していくのを防ぐ働きがあります。


このシリーズのまとめです。

インプラント治療においてインプラントを埋入するために骨の幅や高さがない場合には骨の増大を行わないといけません。
そして骨の新生(再生)を行う『GTR法』や『サイナスリフト(上顎洞底挙上術)』においては骨の移植(骨補填材)が必要となります。
その骨補填材(移植材)には『自家骨』、『他家骨』、『同種骨』、『人工骨』があり、感染の問題等を含め、現在日本において臨床に使用できるのは『自家骨』と『人工骨』であることをお話しました。
また移植した『骨補填材』はそれ自体が骨になるのではなく、吸収し、次第に骨に置き換わることをお話しました。
このことを『リモデリング』と言います。
そして骨の新生(再生)に最も効果(重要なのは)があるのは『自家骨』でした。
『自家骨』には『骨誘導(能)』と『骨伝導(能)』があり、
骨の新生(再生)に有利なのは『骨誘導(能)』であることをお話しました。
しかし、『自家骨』を採取(取ってくる)するには採取する場所が必要であり、患者さんにとっても大変なことです。
そのため、できるかぎり手術部位から自家骨を採取し、不足分は『人工骨』をミックスする『コンポジット移植』が近年よく行われている治療法であることをお話しました。
また当医院では『人工骨』には安全性の高い『β-TCP』と『ハイドロキシアパタイト』という材料を使用することをお話しました。

今回のこの話は非常に難しく分かりづらかったと思います。
第一回から今回までがんばって見ていただいた方はかなりの『骨のツウ』になったと思います。

今回のシリーズはさらに内容を追加し、まとめ、いずれ
HP(“インプラントの基礎知識”の中の“マニアックな話”)の中で掲載したいと思っています。

次回からは新しい内容になります。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター

2007年3月3日

インプラントにおける難症例:13

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『コンポジット移植材』の続きです。
前回は『骨』には2種類あり、それは『皮質骨』と『海綿骨』であることを書きました。

1.『皮質骨』は骨の表面にある硬い骨のことです。
  そして下顎の骨は『皮質骨』が多い場所です。
2.『海綿骨』はその内部(皮質骨の内側)にある柔らかい
  骨です。
  特徴として骨の新生(再生)を起こす細胞が豊富に含ま
  れています。そのため『GBR法』や『サイナスリフト(上
  顎洞底挙上術)法』には最も適した骨です。
  上顎の骨は『海綿骨』が多い場所です。

上記が『皮質骨』と『海綿骨』の特徴でした。

今回は『皮質骨』と『海綿骨』の特徴をさらに書きたいと思います。

今までの『皮質骨』と『海綿骨』の特徴を話すと『海綿骨』の方が非常に優れているということになります。
通常私達インプラント医は『GBR法』を行う際、好んでこの『海綿骨』を使用します。
しかし、骨の新生(再生)に対し、多くの骨の細胞を含んでいることだけが『海綿骨』の特徴ではありません。
それ以外の特徴を知ってこそ、効果的(有益な)治療が行えるのです。
『海綿骨』の欠点として早く吸収(溶けやすい)ことが挙げられます。
骨の幅や高さが大幅にない時(骨が大幅に吸収してしまっている時)にはできるかぎり骨の幅や高さを確保したいものです。
骨が回復(再生)するには時間がかかります。
例えば、腕や足を骨折した場合、骨がくっつくまで何ヶ月と期間がかかります。
『GBR法』においても骨が新生(再生)するまでには期間(時間)がかかります。
その期間は状態にもよりますが3〜6ヶ月程度です。
このテーマの最初にも書きましたが、根本的な話として
移植した骨がそのままくっついて骨になるのではありません。
移植した骨の中に生存している骨の細胞や既存の周囲からの骨に生存している骨の細胞が骨を作ります。
このことを『骨伝導(能)』と言うことを前に解説しました。
そして『移植した自家骨』は細胞が住む『家』なのです。
『移植した骨(家)』の中で新しく骨の細胞が増え、新しい骨を新生(再生)させるのです。
できた骨は『新しい家』なのです。
できれは『新生した骨(新しい家)』ができる直前まで『移植した骨(家)』があってくれた方が骨の細胞にとってはいいことになります。

ここで話を『海綿骨』に戻します。
『海綿骨』の欠点として早く吸収(溶けやすい)ということを書きました。
早く溶けてしまうとできた骨の高さや幅は思って以上に新生(再生)されないことになります。
骨の幅や高さを十分新生(再生)させたい時には『皮質骨』も有効になります。
つまり『皮質骨』は溶けにくいのです。
吸収しにくい(溶けにくい)ということは移植した形を保ちやすいということになります。
これが『皮質骨』の利点です。

私達インプラント医は『GBR法』で骨移植(自家骨移植)を行う際、その状況(状態)により『皮質骨』と『海綿骨』を使い分けているのです。

また今後お話をする機会があると思いますが、『皮質骨』を主に利用した『GBR法』を『ブロック骨移植』や『オンレーグラフト』と言います。
まあこれは特殊な治療法で、実際に行える歯科医師自体も非常に少ない治療法です。
インプラントの中でも特殊な治療法と思って下さい。

『自家骨』の中でも『皮質骨』と『海綿骨』についてだいぶ分かってきたと思います。

ここまでがんばってみられている方はもうすでにかなりの『ツウ』です。

通常、患者さんでここまで知っている方はいないでしょう。


インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年3月2日

インプラントにおける難症例:12

02aff9a1.JPGインプラントにおける難症例:12

前回は『コンポジット移植材』についての概要をお話しました。
今回はさらに詳しくお話したいと思います。
前回も書きましたがこの『コンポジット移植材』が『GBR法』や『サイナスリフト(上顎洞底挙上術)法において私が現在行っている方法です。

『自家骨』移植に使用される骨にはさらに2つの種類に分かれます。
『皮質骨』と『海綿骨』です。
この2つの骨も骨の増大手術を行う際に非常に重要なキーワードになります。

1.『皮質骨』は骨の表面にある硬い骨のことです。
2.『海綿骨』はその内部(皮質骨の内側)にある柔らかい
  骨です。

この2つの骨の性質はだいぶ違います。
まず『海綿骨』の方が分かりやすいのでこちらから解説したいと思います。
『海綿骨』の特徴として骨の新生(再生)を起こす細胞が豊富に含まれています。
骨の新生(再生)を目的とした『GBR法』や『サイナスリフト(上顎洞底挙上術)法』には最も適した骨です。
この『海綿骨』は先程書きましたように『皮質骨』の内側
にあるため場所(骨を採取する場所)によっては採取(骨を取る)するのに困難な場合があります。
下顎の骨はこの硬い『皮質骨』が厚く(多く)、その内部にある柔らかく骨の新生(再生)に有利な骨の細胞を多く含んでいる『海綿骨』を採取(取る)ことが難しいのです。
逆に上顎は硬い『皮質骨』は少なく、柔らかい『海綿骨』が多くあります。

つまり上顎には骨が新生(再生)するための骨の細胞を多く含んでいる『海綿骨』が多いため『自家骨』の移植材として適しているのです。

『GBR法』や『サイナスリフト(上顎洞底挙上術)法』を
行う際に『自家骨』の移植が必要になりますが、『自家骨移植』の最大の欠点として骨を採取する部位が必要になります。
そのため患者さんの負担を軽減こととして『GBR法』を行う際にはできるかぎりその手術部位から骨を採取することにします。
上顎においてインプラントと同時に『GBR法』を行う際には
インプラントを埋入した周囲の骨を利用することになります。上顎の骨は『海綿骨』が多いため骨の新生(再生)には非常に適しています。
しかし、下顎においては『海綿骨』を採取するのは上顎より困難になります。

次回も『海綿骨』と『皮質骨』の話しになります。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
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