最新インプラント症例ブログ

2007年6月23日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント

今日は抜歯即時インプラントについての話しです。

抜歯即時インプラントとは その名のとおり天然歯を抜歯してすぐその場所にインプラントを埋入する治療法です。

この治療法は患者さんにとって治療期間が短く、麻酔の回数や手術の回数が少ないため非常に良いことです。

抜歯と同時ですから、麻酔も1回で済みます。

しかし、私が日常行っているインプラントの ほとんど は抜歯後、歯肉が治癒するまで待ちます。
約2ヶ月待ちます。
(2ヶ月以下であると歯肉の治癒も完全には終わっていないためです)
その後インプラントの埋入を行います。
これが、通常の 抜歯して治癒を待ち インプラントを埋入する方法です。

先程 『ほとんどの症例が…』と説明しましたが、『ほとんど…』です。

場合によっては『抜歯即時インプラント』も行います。

当医院でほぼ毎日インプラントを行っていますが、
先月『抜歯即時インプラント』を行ったのは1症例です。

非常に少ないのが現状です。

『抜歯即時インプラント』の適応症は少ないのです。

『抜歯即時インプラント』の一番の適応症は上顎の前歯部です。

上顎の前歯部は審美的に非常に重要な部位なので、適応基準さえ問題なければ抜歯即時インプラントは有効な治療法です。

というのは抜歯を行うと時間の経過とともに、
歯を支えていた骨は吸収を始めます。

2ヶ月程度すると 頬側の骨が薄い場合には 1/3程度吸収してしまいます。そのため抜歯後 歯肉が安定してからインプラントを行おうとすると
インプラントを埋入するための 骨の幅や 高さは減少してしまい、
適切にインプラントが埋入できなくなる場合があります。

もし骨が減少した状態でインプラントを行う場合には
インプラントと同時に骨を増大する方法(インプラント同時 GBR法)や
あらかじめ GBR法を行ってからインプラントを埋入する(2回法のGBR法)
ことになります。

通常のインプラントを行うよりも若干大変な治療になりますし、
あらかじめ GBR法 を行うことになれば治療の期間も長くかかります。

そのため条件さえ合えば、抜歯即時インプラントを行えば、抜歯と同時にインプラント埋入ができるばかりか、骨の吸収を起こす期間もなくなります。

しかし、この方法は非常に診断が難しい治療法です。
インプラントをきちんと埋入するためには、埋入したインプラントの周囲に骨がきちんと残っている(インプラントの周囲が骨で囲まれていることが必要)ことが重要です。

抜歯をした場合、抜歯した穴とインプラントの直径がぴったりと適合することはまずありえません。

通常は抜歯した穴よりもインプラントの直径の方が狭いためインプラントの周囲には隙間が若干あきます。

この隙間が小さければ小さい程良いということになります。

抜歯したこの隙間が小さく、周囲の骨の吸収がなければ『抜歯即時インプラント』は可能です。
しかし、抜歯した穴がインプラントの直径よりも あまりに 大きかったり、
周囲骨の吸収が あまりにも大きい場合には『抜歯即時インプラント』はできません。

無理をして行うと骨の裏打ちがないため 歯肉が退縮し、審美性を失うばかりか、インプラント自体もダメ(脱落)になってしまいます。

また抜歯部周囲の骨が吸収してしまう原因として 歯周病が進行していたり、
歯の根が割れてしまい、その割れ目から 血液や細菌が侵入し 繁殖する結果、膿みとなり周囲骨の吸収を起こすことがあげられます。

また歯周病が進行した歯を抜歯し、即時に行うことは危険があるためあまり行いません。

歯周病になっているということは 歯の根の周囲の骨が吸収していて、ぐらぐらしているということです。

その骨が吸収してしまう原因が歯周病細菌なのです。

抜歯をしただけでは骨の中には歯周病細菌がある程度は残ってしまいます。
しかし、実際には抜歯した穴を徹底的にきれいにしてからインプラントを埋入するためまず問題が起ることはありませんが、万が一抜歯した穴に歯周病細菌が残った状態でインプラントを埋入するとインプラントにも細菌が感染し、ダメになってしまいます。

また骨が吸収してしまっているということはインプラントを埋入してもその周囲に骨がないため骨を増大する治療法が同時に必要になってきます。

しかし、骨の吸収が著しい場合には骨の増大法(GBR法)とインプラントの埋入を同時に行うことは難しくなってきます。

同じ抜歯即時インプラントであっても抜歯する歯がどのような状態で抜歯に至ったかによりその難易度はことなります。

患者さんにとっては抜歯、インプラント埋入、同時GBR法(骨増大法)を一度に行えば、“ 楽 ”ですが、リスクも高くなります。

そのためこうした治療法を選択する場合には術前の診査が非常に重要になってきます。

また実際には『抜歯即時インプラント』が行えるケースは非常に少ないと思って下さい。

今日は土曜日にしては珍しくインプラント手術は午後に1件だけです。

それではまた明日!

明日も歯科情報をお届けします。

ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ

大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

最近の投稿
カテゴリ
アーカイブ

PAGE TOP