最新インプラント症例ブログ

2008年1月24日

プラットホーム・スイッチング:platform switching:その4

1/24(木曜日)です。

プラットホーム・スイッチングの4回目です。

今日は『従来のインプラントのおける骨吸収像』になります。

まず、前回までの話のまとめから始めたいと思います。
下図を参考にしながらご覧下さい。

puratto3
クリックすると画像は拡大されます。










インプラントには、インプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)が存在します。

この接合部のことをプラットホームと言います。

通常、インプラント手術の際には、このプラットホームを骨頂のちょうど上に位置するように埋入します。
これは、インプラントと骨がくっついた後で、このプラットホームに土台(アバットメント)を装着するためです。
プラットホームが骨の深い位置に埋入されていた場合には、後で、土台(アバットメント)をつけつことができなくなってしまいますし、プラットホームが骨頂のかなり上方に位置した場合には、境目(接合部)が歯肉から見えてしまうため、審美的に問題があるからです。

そのため、インプラントを埋入する際には、骨の頂上付近にプラットホームが位置するようにします。

しかし、インプラント埋入後に起ることがあります。

このインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)
つまり、プラットホームから1〜2ミリ下方まで、骨が吸収することがあります。

上図の “1” の状態ですね。

これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理(Biological Width)によって起ることです。

骨の吸収が起った場合、それに伴い、歯肉も退縮する可能性があります。
歯肉が退縮すると審美的に問題が生じます。

こうした歯肉の退縮は必ず見られるものではありません。
骨の幅がしっかりしていたり、歯肉の厚みがしっかりあった場合には歯肉の退縮は起りにくいのです。

逆に言えば、治療前に、骨の吸収があったり、歯肉が薄い場合(難症例です)には、治療後に歯肉が退縮する可能性があります。

プラットホームスイッチングとは、上図の “2” のようにインプラントの接合部(インプラントとアバットメントの結合部)くびれさせることにより、骨に加わる炎症波及を防止し、歯肉の厚みを確保することにより、骨の吸収を防ぐというものです。

それではインプラントの骨吸収のレントゲン像を実際に見ていただきたいと思います。
下の写真の左側インプラントを見るとV字状(カップ状)に骨の吸収が認められます。

puratto4
画像をクリックすると拡大されます。










インプラント周囲の骨がカップ状に吸収しているのが分かるかと思います。

次回のブログは1/28(月曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホーム・スイッチングの利点と欠点』です。

今週(1/22〜23)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週(1/22〜23)のインプラント手術の中からサイナスリフト法後にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

初診時に上顎の奥歯の被せ物が取れたとのことで来院されました。
被せ物が取れた理由は歯根破折 です。
歯根破折 を起こすと割れた部位から血液や唾液、食物等が入り込み感染を起こします。
感染を起こすと『膿み』となり、歯の根の周囲の骨が吸収してしまいます。
骨の吸収はあっという間に進行していきます。
歯が折れたりした場合には、できる限り早期の抜歯が必要です。

話は戻りますが、今回のケースは歯根破折した期間が長かったため、骨の吸収がかなり起ってしまいました。

そのため、被せ物が取れた時には骨の高さはほとんどない状態でした。
それでは、上顎の奥歯で骨が吸収した場合の状態および問題点について説明したいと思います。
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画像をクリックすると拡大されます。





以下は、上の図を参考にしながら見て下さい。
上顎の奥歯の上方には 『上顎洞底』という空洞が存在しています。
今回はこの『上顎洞底』について解説していきたいと思います。
『上顎洞底』は、上顎の奥歯の上に存在する骨の空洞になっている部分のことです。
この空洞は頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左右に分かれています。
この上顎洞の働きは完全にはわかっていません。
多くの場合、歯が存在するとこの上顎洞と上顎の骨の距離は一定の幅がありますが、歯周病等で骨が吸収してしまうと上顎と上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果インプラントを行えないことがあります。

上図の説明です。

A  正常な状態です。
  つまり、歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがあります

B 歯を失った後でも上顎洞までの距離があり、十分な骨高さがある場合です。
インプラントを行うのに問題はないケースです。

C 歯周病等で骨が吸収してしまったために上顎洞までの距離がなくなり、
インプラントを行うのに十分な骨の高さがない状態です。
上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような状態
です。
このように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては1〜2mm程度の高さ
 しかない方もいらっしゃいます。

今回も骨の高さが約1ミリ程度しか残っていませんでした。

そこで、上顎洞内部に骨を移植し、骨の増大(再生)をはかる治療法を行いました。
この上顎洞内に骨を再生させる治療法を サイナスリフト法と言います。
今回はこの サイナスリフト法についての詳細は省略させていただきます。
サイナスリフト法については こちらを参考にして下さい。

今回はこの サイナスリフト法を約6ヶ月前にすでに行っていた患者様です。
今日は、上顎洞内に骨が再生したことを確認した後のインプラント埋入手術です。

このように高度に骨が吸収しても、 サイナスリフト法等の骨の再生治療を行えば、インプラント治療は十分可能です。

しかし、こうした サイナスリフト法には時間がかかりますし、
治療後の腫れも伴うことがあり、患者様にとっては負担が高い治療法です。

骨が吸収しすぎないうちに対応することが最も大切です。

さて話を今回のケースに戻します。


使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

今回の治療前に1本のインプラントは埋入済みになっていたため、今回は追加の1本のみのインプラント埋入でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

手術時間は1本のみでしたので、約4分で終了です。
おそらく腫れることはないでしょう。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。
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