最新インプラント症例ブログ

2008年8月の記事一覧
2008年8月28日

患者様から受ける質問特集:その5

8/28(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その5』になります。

今日も良くある質問です。
インプラント治療中の仮歯についてです。
『インプラント治療は歯がないの?』
と思われている方がいらっしゃいます。
仮歯でもないと困りますよね。
そうしたことについて『即時荷重(即時負荷)インプラント』と合わせて解説します。
『即時荷重(即時負荷)インプラント』とは、インプラントを埋入と同時(手術時)に仮歯を作製する方法です。



質問10
 上の前歯がありません。
インプラント治療を考えているのですが、治療中、歯がないままでは嫌なので調べてみたら『即時インプラント』というのがあることがわかりました。
『即時インプラント』であれば、インプラント手術直後に歯が入るということですが、上の前歯の場合、可能なのでしょうか?

回答10
 インプラント手術時にインプラント自体に仮歯を作製し、力を加えることができる治療方法を『インプラント即時荷重(即時負荷)』と言います。
通常、インプラントを埋入後には、インプラントと骨が結合(くっつく)するまで、安静にする必要性があります。
これは、“腕”や“足”が骨折した場合、“ギブス”をして、暫く安静にするのと同じことです。
インプラントも骨と結合(くっつく)まので間(2ヶ月以上)は、力を加えず安静にすることが必要です。
そのため、インプラント手術直後には、インプラント自体に直接仮歯をつけることはできません。
しかし、近年、一定の条件さえそろえば、インプラント手術直後にインプラント自体に力を加える(仮歯で噛ませる)ことが可能であるという論文が多く報告されてきました。

ただし、『インプラント即時荷重(即時負荷)』は、全ての症例に対して行える治療法ではありません。
一定の基準を満たした、一部の症例にしか対応できないと言ってもいいでしょう。

ここでは『早期荷重(負荷)』の問題点を解説します。

まず第一点目ですが、最も大切なことになります。
それはインプラントを埋入した時(インプラント手術時)に インプラントがほとんど動かないということです。
骨がしっかりしているということです。
術前に骨の吸収があり、骨の増大治療(GBR法)が必要なケースでは、無理になります。

次に、噛む力に耐えきるため、ある程度の本数のインプラントが必要です。
1〜2本のインプラントではリスクがありすぎて行えるケースは、少ないのです。
ある程度の数のインプラントがあった方が無難です。
これは早期荷重(負荷)の臨床データから得られた条件です。

次に、インプラントの長さも大切です。
十分長いインプラントの埋入が必要です。
短いインプラントを単独もしくは、短いインプラント同士を固定しても噛む力に抵抗することができず、ダメになってしまうことが考えられます。

こうなると適応症は限られてきます。

さらに技術的な問題もあります。
インプラント埋入時に固定式の仮歯を作製する場合、
多くのケースで手術中に型を取り、噛み合わせも行います。
この段階でかなり時間がかかり、感染する可能性が高くなります。
また噛み合わせを調整したり、仮歯を装着する際にも感染する可能性があります。

こうしたことを考えると早期荷重(負荷)インプラントの適応症は骨の高さや幅が十分あり、ある程度多い数のインプラントの埋入が必要であり、
さらに治療としても難しいため、術者自体もインプラント経験が豊富な熟練した技術を持っていることが必要です。

こうなると早期荷重(負荷)の症例はかなり限定されるのが現状です。

また、『インプラント即時負荷(荷重)』でなくても、
上顎前歯部の場合、インプラント手術後には、仮歯はありますので、ご心配はいりません。
これは、インプラント自体に直接仮歯を作製するのではなく、
前歯であれば、欠損の両側の歯に仮歯を接着剤でくっつけたり、
欠損の両側が再製必要な被せ物であった場合、その被せ物を除去し、ブリッジの仮歯として使用したりします。
上記の両方の方法が不可能な場合には、仮の義歯を作製します。

いずれにせよ、『インプラント即時負荷(荷重)』が無理な場合でも
仮歯を作製することは可能ですので、ご心配されないで下さい。



次回のブログは9/1(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その5』です。




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2008年8月25日

患者様から受ける質問特集:その4

8/25(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その4』になります。

インプラント治療における『腫れ』や『痛み』についてです。
インプラント治療を考えている患者様にとっては、非常に気になることですよね。


質問9
 インプラント治療に不安があります。
まず、痛みがあるのか? 
そして、腫れるのか?
ということです。

回答9
インプラント治療は、必ず腫れるものではなく、必ず腫れないということでもありません。
インプラント治療後に『腫れるか』、『腫れないか』は、さまざまな要因により違います。

まず、『骨の状態』と『インプラントの埋入本数』です。
骨の高さや幅に問題がなく、1〜3本程度の少ない埋入本数であれば腫れる可能性は低いかと思います。
しかし、同じ治療を行っても個人差があり、腫れる方もいれば腫れない方もいるのが現状です。
しかし、骨の吸収が大きく、インプラントを埋入するために、どうしても骨の増大治療(GBR法)を行う必要性がある場合には、腫れる確立は高くなります。

次に、 衛生面(手術環境)です。
インプラントが成功するためには衛生環境はかかせないことです。
できるかぎり、空調や器具、全てにいたるまで管理された手術室が必要です

また、治療後に腫れる原因として、多いのが内出血です。
分かりやすく例えると、手や足をぶつけた時に腫れることと同じです。
手や足等をぶつけると皮膚下の血管が損傷し、破れます。
その結果、皮膚内部で出血を起こすのです。
これが腫れです。
インプラント手術を行うと、必ず出血は起ります。
出血が多い場合には腫れる確立は高くなります。
手術範囲が大きかったり、インプラントの本数が多かったり、手術時間が長くかかった場合等です。

このような内出血を抑える方法としては、
可能なかぎり、手術範囲を小さく行う
うがいをし過ぎない
治療後の注意事項を厳守する
  
また、インプラント治療後の注意事項として、
手術当日はお風呂を避ける
運動等を避ける
すぐに横にならない。また、就寝時は枕を高くして寝る(頭を下げた状態にすると血液が手術部位に溜まりやすいため、すぐ横になるよりは、起きてイスに座ったりした方が良い)
手術部位を間欠的に冷やす
等が考えられます。

さらに全身的な問題で腫れることがあります。
例えば、糖尿病の患者様で、血糖値が安定していない場合(血糖値が高い)には、治りが悪くなる(長引く)とともに、腫れも強くでます。
また、 抗血小板薬や抗凝固薬(アスピリン、ワルファリン等) を服用されている方は、出血が止まりにくいため、手術後に腫れる確立が非常に高くなります。
その他全身的に問題がある場合も同様に腫れやすくなります。

まとめますと、インプラント治療後に
『腫れるか』
『腫れないか』は、
1. 骨の状態(骨の吸収が大きい:GBR法が必要な状態)
2. インプラントの埋入本数が多い
3. 手術環境(衛生面)
4. 手術後の注意事項の厳守(入浴禁止、安静にする…等)
5. 全身状態(糖尿病 等)
6. 服用薬(抗血小板薬や抗凝固薬 等)
等のさまざまな因子によって決まってきます。

その中でも最も大きい原因は、『骨の状態』です。
骨の吸収が大きい場合には、腫れる確立が高いと思って下さい。

次に痛みですが、先程の1〜6のような状況でなければ、痛みも起る確立は低いものです。
通常、当医院では、インプラント手術前後を含め、5回分の痛み止めを処方します。
90%以上の方は、この5回分の痛み止めを全て服用されることはありません。
平均、手術後に1〜2回程度服用する程度です。
これは、腫れがある程度あっても痛みはほとんどないことが多いのです。
しかし、稀に痛みが続く方もいらっしゃいます。
年間400〜500本程度のインプラント手術を行っている当医院において、数人程度の方で、1週間以上 痛みが続くといったことを経験します。
また、痛みの感じ方の程度には、個人差があるのも事実です。

一般的には、腫れの大きさに比例して痛みも大きくなります。
つまり、骨の吸収が大きいような難症例では、痛みが出る確立も高くなるのです。

結論として、骨の状態等(先程の1〜6の事項)に問題なければ、
『腫れ』や『痛み』はさほど気になることはありません。
しかし、骨の状態等に問題があるような難症例は、
『腫れ』、『痛み』共に起こりえることです。


次回のブログは8/28(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その5』です。


今週(8/22〜24)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

ここ数日のインプラント手術は、非常に難症例が多かったです。

つまり、骨の幅や高さが圧倒的に少ない状態でした。

今日は、1症例の紹介ではなく、全ての症例に共通することについて解説します。

この3日間で行ったインプラント手術(4ケース)は、全て上顎です。
上顎にインプラントを行う場合、骨が少ない場合が多いのです。
特に、上顎において、骨の『高さ』が少ない場合、治療は、困難を極めます。

骨の吸収が起ることにより、骨の高さは減少してしまいます。
骨吸収が起る原因については、以下を参考にして下さい。
   ・歯根破折
   ・歯周病
   ・歯を欠損のままにしていた

今回の症例においても さまざなな原因により、骨吸収が進んでしまったのです。

インプラントを埋入する場合、使用するインプラントの長さが非常に重要なことになります。
つまり、できるかぎり 長いインプラントを埋入することが大切なのです。

長いインプラントと短いインプラントでは、長いインプラントの方が将来性(成功率)が高いのです。

特に、上顎と下顎を比較すると上顎の方が骨の硬さが柔らかいのです。
そのため、上顎では、より長いインプラントを埋入することが必要になります。
しかし、先程説明したように、現実的には、上顎においては、骨吸収を起こしていることが多く、長いインプラントを埋入できないのです。

具体的には、上顎の奥歯において、安定性が良いと考えれられるインプラントの長さは、10ミリ以上です。
これは、欠損の数 や 埋入本数 等にもより違いますが、10ミリ以上あった方が安全性が高いのです。

しかし、今回の症例の多くでは、骨の高さが5ミリ以下でした。
少ないところでは、3〜4ミリです。

そのため、より長いインプラントを埋入するためには、さまざまな方法を行う必要性があります。
それが以下の方法です。(参考にされて下さい)
   ・ソケットリフト法
   ・サイナスリフト法

また、今回のケースの多くは、骨の高さだけでなく、幅も非常に少ない状態でした。
そのため、以下の方法も行いました。
  ・GBR法
   ・スプリッティング法

さらに、今回行った症例の多くは、インプラントの埋入本数も多かったこともあり、
難症例だったのです。

麻酔は、多くのケースで、静脈内鎮静法を行いました。



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2008年8月21日

患者様から受ける質問特集:その3

8/21(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その3』になります。

今日の質問は、

まず、『1回法と2回法の違いについて』です。
インターネットでインプラントのことを調べられている方は、多くの知識をお持ちです。
その中で、1回法と2回法について疑問をもたれ、インターネット等でご質問をされる方も多いのです。

次に、インプラントの使用本数についてです。
多数の歯が欠損している場合、必然的にインプラントの治療本数も多くなります。
インプラントの使用本数が多くなると治療費も高くなります。
患者様にとっては大変なことです。
少しでもインプラントの本数は少なくできないのか?
逆に少なくするとインプラントの成功率は下がるのか?
等多くの疑問をお持ちです。

今日は、そうした質問の回答になります。


質問7
 インターネットでいろいろ調べると、インプラントの治療法には、1回法と2回法があることが分かりました。
そして1回法は、感染する可能性があるため、2回法の方が良いとありましたが、本当なのでしょうか?

回答7
 インプラントの治療には、 1回法と2回法があります。
2回法は、インプラントの手術時に、インプラント本体を歯肉の中に埋め込んでしまうため、感染をする可能性は非常に低くなります。
2回法で感染するとすれば、手術直後の歯肉がまだ治癒していない段階になります。
2回法に比較して、1回法は、手術直後からインプラントが歯肉の上に見えるため、感染のリスクはありますが、決して高いということではありません。
1回法のインプラント手術の最大の利点は、手術回数が1回で終了するということです。
患者様にとっては、2回の手術が必要になることは負担となります。
また、1回法か 2回法のどちらを選択するかは、単に手術の回数を減らすためではありません。
骨の状態が悪い場合には、インプラント埋入と同時に骨の増大治療( GBR法)が必要になります。
この場合には、2回法になります。
基本的に1回法か2回法かの選択は、骨の状態等により決めるものです。
当医院では、治療期間の短縮や患者様の口腔清掃状態等を考慮し、1回法が良いと考えられた場合には、できるかぎり1回法で治療を行うようにしています。
しかし、口腔清掃が悪い場合には、1回法が適応でも2回法にすることもあります。
話は少しズレてしまったところもありますが、結論として、1回法だからといって感染しやすいということではありません。
多くの論文からも1回法と2回法の成功率の差はありません


質問8
 奥歯が4歯欠損しています。
この場合何本のインプラントが必要でしょうか?
1欠損に1本必要と書いてあるホームページもありますし、2本でブリッジでも大丈夫と書いてあるところもあります。
本当のところはどうなのでしょうか?

回答8
 インプラントの必要な本数は、決まっているものではありません。
骨の状態 や 噛み合わせに 等により必要な本数が決まってきます。
例えば、噛み合わせに問題がなく、長いインプラントが埋入できれば、4歯欠損の場合、2本のインプラントでもまったく問題ありません。
また、欠損部位によっても違います。
奥歯の場合、噛む力が加わりやすいので、ある程度の本数が必要な場合がありますが、
最も噛む力が加わりにくい 下顎の前歯部では、6歯欠損でも2本のインプラントでブリッジが可能なこともあります。
また、骨の硬さにもよっても違います。
柔らかい骨は、インプラントの安定が悪いため、本数を多くした方が良い場合があります。
通常、上顎の骨は柔らかく、下顎の骨は硬いのです。
特に上顎の奥歯は、骨が柔らかいものです。
例えば、同じ欠損数であり、骨の高さや幅が同じであっても、上顎の奥歯と下顎の奥歯では、必要なインプラントの本数は違います。
上顎の方がインプラントの本数を多くする場合が多いのです。
10歯の欠損があった場合でも、骨が硬く、非常に長いインプラントが埋入できれば、
4本のインプラントで10歯を作製するブリッジが可能なケースもあります。


次回のブログは8/25(月曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その4』です。


今週(8/19〜20)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回行った症例は、上顎の前歯部が欠損した状態で長期的に時間が経過していました。

長期的に歯が欠損していると骨は吸収を起こします
今回のケースも骨の幅が吸収している状態でした。

具体的に言えば、骨幅は約3ミリでした。
インプラントに必要な骨幅は、最低でも6ミリです。
つまり今回は、必要な骨幅の約半分程度しか骨が存在しなかったのです。

そこで、インプラントを埋入すると同時に骨の幅を増大させる治療法を行う必要性がありました。

その方法が
1. 『GBR法』
2. 『スプリッティング法』です。

今回は、インプラント埋入と同時にその両方の治療を行いました。

このような方法は、インプラント手術の際にかなりの頻度で併用するものです。

特に、上顎の前歯部では、骨の増大治療なしでインプラントを埋入することの方が少ないのです。

しかし、問題点として、骨の増大治療( 『GBR法』)を行うと100%元の状態に回復できるわけではありません。

骨の状態を完全に回復できない場合、インプラント治療後にも 審美性に問題を残す(歯と歯の間に隙間がでたり、歯が長く見える)こともあります。

そうしたことを考えれば、できるかぎり良い状態でインプラントを行うことが非常に大切です。

さて、今回の症例に話を戻します。

骨幅が3ミリでしたので、先に骨幅を押し広げる 『スプリッティング法』を行いました。
この治療により、骨幅は、5ミリ程度まで拡大することができました。

そして、広がった骨幅にインプラントを埋入しました。

使用したインプラントは、 アンキロス・インプラントを2本です。

アンキロス・インプラントの直径は、3.5ミリです。

一般的なインプラントよりは、若干直径が細いインプラントです。
そのため、骨幅が狭い(少ない)場合には 適しています。

また、 アンキロス・インプラントを埋入と同時にさらに十分な骨幅を獲得するために、 『GBR法』も行いました。

手術時間は、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に型を取ります。

治療費
21万円(税込)×2本です。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回の スプリットクレスト法 GBR法の費用も全て含まれています。


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2008年8月18日

患者様から受ける質問特集:その2

8/18(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その2』になります。

今日ご紹介する質問も前回と同様に非常に多いことの一つです。
質問4は、抜歯後の治療方針(ブリッジ、義歯、インプラント)で悩んでいるケース
質問5は、子供の永久歯が抜歯となり、ご両親からの相談です。
質問6は、歯がほとんどなく、食事をするのにも困難な方からの相談です。


質問4
 極度の痛みと歯肉が腫れているので、歯科医院に行ったところ、歯を支えている骨が溶けているため、抜歯となりました。
その後の治療方針として、ブリッジ、インプラント、義歯の方法があると説明を受けました。
しかし、骨の吸収が大きいため、すぐインプラントはできず、骨を増骨するための治療を行う必要性があるとのことです。
そして、治療期間も半年以上はかかるとのことでした。
骨を増やす治療も怖いですし、治療期間がかかることも悩むところです。
しかし、歯を削るブリッジは今後のことを考えると避けたいと思います。
また、義歯は嫌です。
どうしたら良いでしょうか?

回答4
歯が1〜3歯程度欠損した場合には、ブリッジ、インプラント、義歯といった選択肢があります。
それぞれの治療方法には利点と欠点があります。
まず、ブリッジですが、
利点
1 固定式であるので違和感がない。
2 審美的な外観を回復できる。(金属式のものを除く)
3 比較的治療期間が短い。
短 所
1 治療のために燐在歯を削る必要がある。
2 土台とした歯の清掃がしづらくなったり、場合によっては過重負担のため、
  歯周病を招きやすい。

次にインプラントですが、
長 所
1 固定式であるので違和感がない。
2 治療のために隣在歯を削る必要がない。
3 審美的な外観を回復できる。
4 天然歯とほとんど同じ感覚で噛むことができる。
短 所
1 治療期間が長くかかる
2 保険診療外である。
3 手術を必要とする
4 骨の状態によっては、困難もしくは、できない場合もある

次に義歯(入れ歯)ですが、
長 所
1 治療のために燐在歯を削る必要がない。
2 比較的治療期間が短い。
短 所
1 取り外し式である
2 人により違和感を生じやすい。
3 審美的外観の回復が難しい。
4 長期間経過すると歯肉がやせてくるので修理や作り替えの必要が生じる。

上記は、一般的な利点、欠点です。

骨の吸収がなければ、『インプラントが一番良いでしょう』とお答えしますが、
骨の吸収が非常に大きい場合、骨増大法(GBR法)、インプラント埋入手術と
2回の手術を行う必要性がありますし、どうしても治療期間が長くなります。

将来性を考えれば、インプラントの方が良いですが、ブリッジが決して悪いわけではありません。

ブリッジの土台となる歯が歯周病でない、
土台となる歯が神経がある
噛み合わせが安定している
といった状態であれば、ブリッジでも決して将来性が悪いということではありません。

きちんとしたお手入れ(ブラッシング)、メインテナンスを行えば、将来的に問題を生じず、生涯維持される可能性も十分あります。

ただし、インプラントよりは、ブリッジの方がリスクが高いのは確かです。
リスクを少しでも減らしたいのであれば、インプラントの方が良いと考えられます。

また、欠損の両側の歯が削られていない歯であったり、
ブリッジを行うために、歯を削合するのに抵抗があるのであれば、
インプラントか義歯が良いでしょう。

どうしても決められないのであれば、まずは、義歯にして、その後考えることも一つの方法です。
ブリッジのように一度削ってしまうと元に戻すことはできなくなってしまいます。
先程書きましたように
ブリッジが適しているか
インプラントが適しているかは、
さまざまな条件により違いますので、再度担当医と将来性を考え、治療方法を検討されることをお勧めします。

急ぐことありませんので、十分ご検討の上、お決めになって下さい。

当医院に来院された患者様においても同様な状態で悩まれている方もいらっしゃいます。
最終的には、インプラントを選択される方の方が多いのですが、
ブリッジを選択される方もいらっしゃいます。
もちろん、義歯を選択される方もいらっしゃいます。
また、はじめに義歯にし、その後インプラントを選択される方もいらっしゃいます。

私としても骨の状態や噛み合わせ等から
インプラントの方が断然よければ、インプラントをお勧めしますが、
ブリッジの方が良い場合もあります。
この場合には、もちろんブリッジを勧めています。

インプラント、ブリッジ、義歯がどれだけ保つかについては以下を参考にして下さい。
・3つの治療の平均寿命


質問5
 現在、中学生の息子のことですが、転んで前歯を折ってしまい、2本抜歯になってしまいました。
ブリッジかインプラント治療を考えているのですが、どちらの方が良いでしょうか?

回答5
 まず、ご年齢から考えるとすぐには、インプラントはできません。
インプラントは、成長が止まる年齢までは、適応となりません。

現時点でどちらかを選択するのであれば、ブリッジになります。

しかし、ブリッジは、他の健康な歯までも削る必要性があります。
前歯2本を抜歯したとのことですが、2歯欠損をブリッジにする場合、
土台となる歯が2本ですと、支えている土台に負担がかかりすぎてしまいます。
そのため、4本分が土台となる場合もあります。(噛み合わせ等によっても違いますが…)
そうなると健康な歯を4歯も削ることになりますので、抵抗があるかもしれません。
将来性を考えると現在は、仮歯の状態で過ごし、成長の止まる、高校生から20歳頃にインプラント治療を開始することも一つの方法です。


質問6
 現在、多くの歯がなく、噛むこともできません。
以前に義歯を作製しましたが、違和感があり、食事の際にも外れてしまうため、不自由しています。
現在通院している歯科医院では、
『近いうちにほとんどの歯はダメになり、総義歯になってしまう』
と言われています。
インプラント治療があると聞き、調べてみましたが、全ての歯をインプラントにすると治療費が非常に高額になってしまうことが分かりました。
このままだと、いずれ総入れ歯になってしまうかと思うと毎日不安です。
治療費を抑える他の方法はありますか?

回答6
 インプラント治療は保険が適応されませんので、全て自費診療になってしまいます。
そのため、全て歯がない場合に、複数本のインプラントを埋入し、回復させようとすると治療費は高額になってしまいます。

そのような場合、以下のようなことが考えられます。

まず、歯は本来、片顎(上顎もしくは下顎のどちらか一方)で14歯存在します。
総義歯を使用されているような場合(歯が一本もない方)、インプラントで14歯分を作製しようとすると最低でも6〜8本程度のインプラントが必要になります。
つまり、6〜8本のインプラントで ブリッジ とする治療方法です。
こうなるとかなりの費用がかかりますので、費用を抑える方法として、
作製する歯の数を少なくする方法があります。

つまり、14歯ではなく、12歯とか、10歯、場合により8歯分のみ作製する方法です。
これは、奥歯までは歯を作製せず、最低限義歯を使用せず噛めて、審美性も損なわない部分まで、インプラントで回復させる方法です。
この場合、
『噛むことに問題がないのか?』
『奥歯がないのにきちんと食事ができるのか?』
といった不安もあるかと思います。

実際に、歯が全てないケースでは、インプラントで全ての歯(14歯)まで作製しないことがほとんどです。
多くのケースでは、12歯分まで、
費用を抑えることを考えれば、10歯分までしか作製しないこともあります。
この場合、確かに、14歯作製するよりは、噛む能力が劣りますが、
義歯がまったく使用できない状況からすると 十分機能できると考えられます。
また、必要があれば、後から欠損部分にインプラントを追加することも可能です。(インプラントの長さや噛み合わせ等により追加が不可能な場合もあります)

14歯分と10歯分では、確かに噛む能力に差はありますが、
費用の面に問題があれば、作製する歯の数を少なくすることは、現実的な方法になります。

また、他の方法として、インプラントを2〜4本の最小限の数を埋入し、義歯を固定する方法もあります。
最小限の数を埋入したインプラントに『アタッチメント』という金具を取り付けます。
この アタッチメント により 義歯 と インプラントは 強固に固定されますので、義歯が落ちてくるということはありません。

また、固定が強いため義歯を非常に小さくできるという利点があります。
義歯の口蓋の部分を取除くことができ、通常の義歯とははるかに小さくできますので、違和感はかなりなくなるかと思います。
(埋入本数や顎の形により異なります)
この方法は、基本的に義歯にはなりますが、通常の義歯よりは、かなり安定しており、このような方法を行った患者様のほとんどは、義歯が動く、落ちる等の問題がなくなったと言われます。
義歯の安定が悪いといった場合には、治療費も抑えられ、優れた方法です。

歯がまったくない場合、インプラント治療では、上記の2つの方法が考えられますが、インプラントを使用しない方法では、総義歯(総入れ歯)しか方法はありません。
ただし、義歯が外れやすい等だけの問題であれば、義歯の作製を専門としている歯科医師を受診されることも有効です。
義歯の作製は、全ての歯科医院で同じ結果が得られる訳ではありません。
義歯の作製には、熟練が必要で、総義歯を専門(得意)としている歯科医院もあります。

どのような状況かにもよりますが、義歯がどうしても合わない場合には、
まず、担当医に『義歯のこうようなところが合わない』、『しゃべりにくい』等を話、そして、じっくり時間をかけ、新たに義歯を作製 もしくは、現在の義歯を修理してみることが大切です。
それでも無理であれば、先程の方法でインプラント治療を行うことも費用を抑える一つの方法になります。

今まで、義歯を使用していたが、
『どうしても痛くて合わないのでインプラントにしたい!』と来院された方が、
義歯を修理するだけで、
『以前よりかなり噛めるようになった!』
ということもありました。
もちろんこの場合には、インプラントを行う必要性はありません。
義歯で噛めるようになってのですから…

現在の状態に問題がある場合には、まず、担当医にきちんと話をされることが大切です。


次回のブログは8/21(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その3』です。


今日は、話が長くなってしまたので、『今週のインプラント手術報告』は休ませていただきます。


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2008年8月14日

患者様から受ける質問特集:その1

8/14(木曜日)です。

今日から新しいテーマです。
このところ難しい話ばかりでしたので、今日からは、簡単な話にしたいと思います。

それでは、『患者様から受ける質問特集:その1』を始めたいと思います。

毎日のように患者様からメール相談が来ます。
また、ネット上の歯科関連のポータブルサイトでも
歯科に関連する質問コーナーの回答者をしています。

本当にいろいろな質問があります。
質問にお答えすることで、私自身も勉強になることもあります。
『こんなことが分からなかったんだ』とか
『こうした質問が非常に多い』とか
診療室では、直接聞けなかったことでも
メールでは、話せる!
ということも多くあるようです。

その中からインプラントに関連する質問について解説していきたいと思います。


質問1
 現在海外で生活しており、こちらで、インプラント治療を行う予定です。
しかし、こちら(海外)で使用予定のインプラントメーカーを調べてみると
日本では、あまり使用されていないインプラントのようです。
日本であまり使用されていないインプラントメーカーであった場合、
もし日本に帰国した時に、メインテナンスは受けられるのでしょうか?
また、修理等が必要になった場合、大丈夫でしょうか?

回答1
 メインテナンスに関しては、問題ありません。
日本の多くの歯科医院でフォーローアップ(メインテナンス)できます。
しかし、インプラントの被せ物やインプラント自体に問題が生じた場合には、対応が困難になる可能性があります。
例えば、被せ物が取れた場合や、破損した場合で、再度型を取らなければならなかった場合ですが、インプラントの型は、それぞれのインプラントメーカーに合わせた型を取る装置(器具)があります。
そのため、日本であまり使用されていないインプラントメーカーであると
対応が困難になる可能性があります。
そうした点を現在の担当の先生にあらかじめ聞いておくことが必要です。
また、今後生活の拠点が日本になるのであれば、帰国後にインプラントを考えることも一つの方法です。
インプラント治療は治療後の後のケアー(メンテナンス)が非常に大切です。


質問2
 インターネットを見ると、インプラント手術と同時に仮歯が入るということが書いてあるのですが、本当ですか?

回答2
インプラント手術後の仮歯には、いくつかの方法があります。
まず一つは、インプラント自体に仮歯が付くのではなく、周囲の歯に仮歯を固定する方法や、仮の入れ歯を作製する場合もあります。
もう一つの方法としては、インプラント手術日にインプラントに直接仮歯を付けることもあります。
これを『インプラント即時負荷(荷重)』と言います。
通常、インプラントを骨に埋入(手術)する場合、インプラントと骨が結合するまで、2〜4ヶ月程度待ちます。
その後、インプラントに力を加えることが可能になります。
しかし、インプラント埋入時に骨との安定が良い場合等のいくつかの条件がそろえば、手術当日にインプラントに直接仮歯を付けることが可能になります。
ただし、『インプラント即時負荷(荷重)』には、骨の状態や噛み合わせ、インプラントの長さ、本数等多くの条件がそろわないと行えません。
そのため、多くの場合、インプラントに直接仮歯を付けるのではなく、周囲の歯を利用し、固定したり、義歯を利用します。
例えば、上の前歯が1本欠損していた場合、欠損に仮のプラスチックの歯を置き、両側の歯に透明な接着剤で固定します。
これは、審美的にも問題が起ることはほとんどありません。
ただし、歯がほとんどない場合等で、固定する天然歯が存在しない場合には、暫くの間義歯になります。
実際にどのような状態になるのかは、検査を行えば分かります。


質問3
 現在、歯周病で歯がグラグラしており、通院中の歯科医院で抜歯を勧められています。
しかし、抜歯には抵抗があり、保つところまで抜歯せず、使用し、最終的取れてしまったらインプラントを行いたいと考えていますが、大丈夫でしょうか?

回答3
 歯周病は、放置すると歯を支えている骨が吸収(溶けていく)してく病気です。
現在歯がグラグラするということは、歯周病はかなり進行していると考えられます。
おそらく骨の吸収もかなり進んでいると思われます。
インプラント治療は、骨にチタンでできたネジを埋入する方法です。
インプラントが将来にわたり どれだけ安定するかどうかは、できるかぎり長いインプラントが骨内に埋入できるかがポイントです。
現在のまま、歯周病を放置するとさらに骨吸収は進んでしまいますので、
その後にインプラントを行おうと思ってもインプラントができない、もしくは、非常に困難になることがあります。
また、歯周病は放置すると他の歯にも感染します。
現在は、1歯のみがグラグラしているのかもしれませんが、時間の経過とともに、他の歯も歯周病になり、グラグラとしてきます。
インプラントを行うかどうかは別にしても、歯周病の治療は必ず行わないといけません。
そのまま放置すると将来的には、ほとんどの歯がなくなり、場合により総義歯になる可能性もあります。


次回のブログは8/18(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その2』です。


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2008年8月11日

高額療養費:その2

8/11(月曜日)です。

先日、北京オリンピックが開催されましたね。
金曜日の夜は、開会式を最初から最後まで見ていました。
中国の大きさにびっくりです。

金メダルを獲得した人もメダルと取れなかった人もいますが、一生懸命がんばったのですから
拍手で迎えたいものです。


さて、今日も前回の続きで、『高額療養費:その2』になります。

高額療養費の現物給付化
70歳未満の方であっても平成19年4月より、入院に係る高額療養費を現物給付化し、一医療機関ごとの窓口での支払を自己負担限度額までにとどめることができるようになりました。
この制度を利用するには、事前に社会保険事務所に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出してください。


長期高額疾病についての負担軽減
人工透析を実施している慢性腎不全の患者については、自己負担の限度額は 10,000 円となっており、それを超える額は現物給付されるので、医療機関の窓口での 負担は最大でも10,000 円で済みます。
ただし、診療のある月の標準報酬月額が53万円以上である70歳未満の被保険者またはその被扶養者については、自己負担限度額は20,000 円となります。この他、血友病、抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群の人についても、自己負担の限度額は10,000 円となっています。
なお、人工透析患者などについては、医師の意見書等を添えて社会保険事務所に申請し、「健康保険特定疾病療養受療証」の交付を受け、医療機関の窓口にその受療証と被保険者証を提出してください。


病院などの領収書・印鑑・保険証・預金通帳を添えて下記の所へ申請します。
・政府管掌・船員保険の方    3社会保険事務所
・国民健康保険の方       役所(市区町村)
・その他の方          健康保険証に書かれている保険者

詳細は、社会保険庁にお問い合わせ下さい。

次回のブログは8/14(木曜日)になります。
次回から新しいテーマになります。
このところ難しい話ばかりでしたので、次回からは、簡単な話にします。
『患者様から受ける質問特集』です。

メール相談等で患者様から受ける質問で、多いこと等をQ&A形式で解説します。

今日は、これで終了です。


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2008年8月7日

高額療養費:その1

8/7(木曜日)です。


今日は、『高額療養費:その1』になります。

前回までの3回では、『医療費控除』の話を解説しました。
今日は、『高額療養費制度』について解説します。

『高額療養費制度』とは、重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となります。
そのため、負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度があります。

1個人が、1カ月に支払った医療費が、限度額を超えた場合(限度額は、年齢等により違います)、超えた金額が申請により高額療養費として支給(戻ってきます)されます。

この高額療養費制度は、利用していない方がかなりいるらしいです。
戻ってくるのであれば、是非利用したい制度です。

また、1個人では、1ヶ月に支払った医療費が限度額に達していなくても、
同一月に 同一世帯で21.000円以上を超えるものが、2件以上あれば、合算することができます。(70〜74歳の方がいる世帯では算定方法が異なります)

ただし、保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は対象になりません。




70歳未満の方 1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額

                  外来・入院
上位所得者の場合: 150.000円+(総医療費_500.000円)_1%
                    〈83.400円〉
一般の場合   : 80.100円+(総医療費_267.000円)_1%
                    〈44.400円〉
低所得者の場合 : 35.400円 〈24.600円〉



* 上位所得者とは、標準報酬月額53万円以上
* 低所得者とは、住民税非課税世帯
* 〈  〉内の金額は、多数該当の場合の限度額



70〜74歳の方 1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額

             外来(個人ごと) 外来+入院(世帯ごと)
現行並み所得者の場合    44.400円   80.100円+
                   (総医療費_267.000円)_1%
                       〈44.400円〉
一般の場合        24.600円 62.100円   〈44.400円〉

・低所得者の場合                     24.600円 
(住民税非課税)
               8.000円
 低所得者の場合                      15.000円
(年金収入80万円以下等)


*現役並み所得者とは、標準報酬月額が28万円以上であって、かつ年収が
 夫婦世帯520万円以上、単身世帯で383万円以上の世帯の被保険者
 およびその被扶養者
*〈  〉内の金額は、多数該当の場合の限度額
*なお、「一般」区分の自己負担限度額は、平成20年4月から1年間は、
 外来(個人ごと)は12,000 円、外来+入院(世帯ごと)は44,400 円に
 据え置き


ちょっとわかりづらいですね。


次回のブログは8/11(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『高額療養費:その2』です。


8/10(日)〜8/15(金)は、夏期休暇になります。


今週(8/5〜6)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

毎日暑いですが、この2日間は、インプラント手術件数が非常に多い日でした。

その全てのケースで、骨の幅や高さの問題がありました。

このブログをご覧になっている方はお分かりであると思いますが、
インプラントを行うためには、インプラントを埋め込むための骨幅や高さが存在することが最も大切です。

歯周病 歯根破折を放置すると歯の周囲の骨は吸収してしまいます。

その結果、抜歯後には、インプラントを行うのが困難になってしまいます。

そこで、吸収した骨を増大(再生)させる治療法が必要になってきます。
これが、GBR法です。

前回の『インプラント手術報告』では、GBR法を行えば、完全に骨が再生(増骨)するのではなく、骨の吸収程度により異なることを解説しました。

そして、骨が再生(増大)しやすいのは、穴がぽっかりあいたような吸収であることを解説しました。
(その詳細は、前回のブログを参考にして下さい)

今回は、骨が再生(増大)しにくいケースについて解説します。

GBR法が最も難しいケースは、縦方向に骨吸収しているケースです。(骨の高さが少ないケース)

骨が再生(増大)しにくい理由はいくつかありますが、分かりやすいこととして
歯肉の存在があります。

例えば、縦方向 に骨を再生させようと思った場合、
骨が再生するためのスペース(隙間)が存在することが必要です。
骨の上には、歯肉が存在するため、歯肉に押しつぶされてしまい、
骨の再生するスペースは存在しないのが現状です。

そのため、縦方向に骨を再生させたい場合(GBR法)には、
歯肉を上に引っぱり、その位置が維持できるようにポール(支柱)や 強度のある膜のようなものを起きます。(歯肉が持ち上がりその高さを維持できるような装置です)
テントを組み立てるようなものです。
テントの中では、スペース(隙間)があるので、この隙間の部分に骨は再生することができるのです。
しかし、テントがつぶれた場合には、スペース(隙間)がなくなってしまいます。

歯肉を常に、上方向にひっぱり、骨との間にスペース(隙間)を維持させることは難しいのです。
もちろん口腔内ですから、食事の際にぶつかったり、義歯を使用している場合には、このスペース(隙間)を維持させることは困難です。

また、歯肉を上に引っ張るといっても歯肉はゴムではないので、そんなに引っ張ることができるわけではありません。

一般的に、歯肉を上にひっぱる限界は、3〜5ミリ程度です。
もっと歯肉を上方に引っぱり上げることも可能ですが、
これには、歯肉の厚み等も関係しており、難しいのです。

ちょっと難しい話にはなりましたが、骨を再生(増骨)させるGBR法は魔法の治療ではなく、そのケースにより再生程度は違いますし、限界もあります。

先に書きましたように今週は、全ての症例で、GBR法を行いました。
もちろん簡単なGBR法もありましたし、難しいケースもありました。



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2008年8月4日

治療費を抑える方法:医療費控除 その3

8/4(月曜日)です。


今日も前回の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その3』になります。

前回までに、医療費控除の対象や対象にならない事項について書いてきました。

今日は『こんなことも医療費控除の対象になる』といった話をしたいと思います。

『医療費控除の対象となるもの』追加編

質問1  風邪をひいたのですが、病院に行く時間がなかったため、薬局で風
     邪薬を購入しました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答1  対象になります。
     かぜ薬などの治療のための一般的な医薬品については、医師の処
     方や指示がなくても医療費控除の対象となります。
     かぜ薬のほか、足を捻挫したための湿布薬、頭痛・腹痛などの痛み
     止めなども上記同様に医療費控除の対象となります。
     もちろん領収書が必要です。

質問2  家族の者がB型肝炎になり、その介護にあたり、感染防止のため、
     医師の勧めで、B型ワクチンを接種しました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答2  対象になります。
     通常の予防接種のためのワクチンは対象にはなりませんが、
     B型肝炎についてはその患者の家族(同居する人に限ります)に
     対するB型肝炎ワクチン接種に関してのみ対象になります。
     (*インフルエンザの予防接種は控除にはなりません)
     医師の診断書と領収書が必要です。

質問3  寝たきりの家族の“オムツ代”は、医療費控除の対象になりますか?
回答3  対象になります。
     傷病によりおおむね6ヶ月以上にわたり寝たきりであり、かつ、
     医師の治療を受けている人のおむつ代は、医師による治療を受ける
     ため直接必要な費用となりますので、医療費控除の対象となります。
     ただし、おむつ代であったとしても寝たきりではないが排泄がうま
     くできない人用(幼児・大人を問わず)おむつについては、医療費
     控除の対象とはなりません。
     また、このおむつ代について医療費控除の対象とするためには、
     医師が発行した「おむつ使用証明書」と領収書が必要です。
     *オムツについての詳細は、税務署にお問い合わせ下さい。



* 上記のような内容もしくは、上記以外の内容で、お分かりにならない場合
には、税務署で確認して下さい。
医療機関では、確実にお答えできない場合もあります。


次回のブログは8/7(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『高額療養費制度』についてです。

8/10(日)〜8/15(金)は、夏期休暇になります。

今週(8/1〜3)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今日は、難しい話になります。

さて、毎回このコーナーでは、骨の増骨(増大)治療であるGBR法の話をしています。

それでは、どんな状態でも骨は、完全に回復できるのでしょうか?
また、治療(GBR法)は簡単なのでしょうか?

今回行ったインプラント治療(GBR法併用)を例にとり解説していきたいと思います。

今回のケースは、骨の吸収が非常に高度に進行していました。
この吸収状態は、カップ状でした。
つまり、コップのように穴が開いている状態です。
穴(骨吸収)の周りは、骨が存在しています。
骨の中心部に穴が開いているのです。

こうした場合、骨の再生(回復)はわりと簡単に行えます。

私達は、こうした骨の吸収を専門用語で『4壁性骨欠損』と言います。
この言葉の意味は、穴の周囲に4つの壁があるということです。
コップの内部から見ると、周囲には、コップの壁がぐるっと存在しているということです。

『4壁性骨欠損』は骨の回復がしやすいと思って下さい。

難しいのは、凹状態の骨吸収です。
□ のブロックに手前から奥に穴が開いているのです。
そのため、凹状になります。
こうした状態を『2壁性骨欠損』
穴の左右のみに壁がありますよね。
こうした状態は、骨の再生(回復)が先程よりは、難しいのです。

このような理屈を説明する場合、以下のように例えて解説します。

骨の再生(増骨)には、骨の細胞が必要です。
骨の細胞さえあれば、骨は再生してくるのです。
例えば、コップの中に血液を満たすとします。
このコップの中で、骨の細胞は、繁殖(増殖)することができます。

しかし、コップが割れて、両脇に大きな穴があったとします。
そうするとコップに入れた血液は、流れてしまいます。
血液が流れると、骨の細胞も流れてしまい、繁殖(増骨)することができません。

つまり、骨が再生(増骨)するためには、血液が溜まるような状態が必要なのです。

さて、話は今回の症例に戻りますが、今回のケースは、骨の吸収が非常に進行していましたが、カップ状の吸収でした。
つまり、穴が開いている状態です。
穴の周りには、骨の壁が存在します。

そのため、血液が穴の中に溜まりやすいのです。
血液が溜まりやすい場合には、骨が再生しやすいのです。

今回は、まさしくその状態です。
骨の吸収は大きくても吸収状態により、再生する程度は違うのです。

今回使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント))直径4.8ミリ長さ10ミリが1本でした。

インプラント埋入と同時にカップ状の穴の中に人工骨( β―TCP)をいれ、吸収性のGBR膜を設置しました。

ちなみに、骨の再生が難しいケースは、骨の高さが少ないケースです。
縦方向に骨を再生(増骨)させることは非常に困難です。
このことについては、次回の症例報告で解説したいと思います。

手術時間は、約15分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。

治療費
今回の手術は、インプラントが1本21万円(税込)でした。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、GBR法の費用も全て含まれています。


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