インプラントモニター:その6

12/14(月曜日)です。
今日も前回の続きで、『インプラント症例』になります。

6回連続で紹介している インプラント症例 です。
このインプラント症例では、単に歯がない部分にインプラントを埋め込んだ という話ではなく、
骨吸収が大きかった 等 なにかの問題があり、
その問題を回避するために、さまざまな治療法を行った というような工夫をした症例を紹介しています。

さて本日の症例は、上顎の右側奥歯が2歯欠損している患者様です。
まず初診時のレントゲンから見てみましょう。
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上顎右側の欠損部を見てみましょう。
下のレントゲン写真は、上顎の右側欠損部の骨の状態を分かりやすく線で書いたものです。
赤線が骨の状態(吸収しています)で、
青線が上顎洞の線です。
青線の上方は、空洞ですので、
骨が存在するのは、赤線青線の間ということになります。
中央部では、骨吸収が起こっていることがわかるかと思います。
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このように骨吸収が起こっている場合には、いくつかの治療方法が考えられます。
一つは、サイナスリフト法(上顎底挙上術) を行い、骨の増大を行ってからインプラントを埋め込む方法

もう一つは、現状のままでソケットリフト法 を行い、インプラントを埋入する方法

もう一つは、骨増大法(GBR法)ソケットリフト法 を併用して行う方法

他にもいくつかの治療方法が考えられますが、
今回の症例では、骨増大法は まったく行わないでインプラントを埋入する治療法を選択しました。

この理由として、
患者様は 海外勤務が長くあるため、頻繁に海外に行くことが多いこと、
日本にいたとしても滞在期間が短いこと、

こうしたことから大幅な骨増大治療を行うと その後の管理が非常に大変になるので、
できるかぎりシンプルな治療方法を行うことが必要であると考え、
骨増大法を行わす、骨吸収の認められる部位への埋入を避け、
最後臼歯部は、斜めにインプラントを埋入することにより
できるかぎり長いインプラントを埋入する方法を行いました。
この方法をインプラントの傾斜埋入 と言います。
以下が治療後です。
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現在 下顎も治療中です。
治療期間中は、仮歯を使用しますので、治療期間中に噛めないということはありません。
下顎右側のインプラント部位は、その奥にある歯に仮歯を装着し、インプラント部位にまで連結することによりインプラント治療期間中でもきちんと噛めるようにしてあります。

この患者様は、神経のない歯が非常に多く、今回治療した部位以外にも問題を多く抱えています。
しかし、先に書きましたように 治療を行う機会が非常に少ないので、
確実に行える部位から治療を開始しています。
神経のない歯のリスクについては以下を参考にして下さい。
神経のない歯はリスクが高い!

今回の症例のように治療方法は、一つではありません。
骨の吸収状態 や 噛み合わせ、歯周病の状態…さまざまなことがあります。
また、口腔内の状態だけではなく、患者様の仕事上の問題、生活習慣 や 生活スタイル
さまざまなことを考慮して最終的な治療方針がたつのです。

次回のブログは12/17(木曜日)になります。
次回も今日の続きで、『インプラント症例』です。

今週(12/11〜13)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

それでは、今週のインプラント手術の中から上顎前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

初診時、上顎のほとんどの歯が重度歯周病 であり、
歯を支えている骨は、ほとんどなく、上顎前歯部は いつ取れてもおかしくない状態でした。
グラグラ です。
指で触ってもすぐ取れてしまいそうでした。

患者様は、グラグラした状態では、食事もできないため、いよいよ抜歯を覚悟し、
その後のインプラント治療を希望され、当医院を受診されました。

いきなり抜歯すると歯がなくなってしまいます。
抜歯と同時に歯を作成する方法には、2つあります。

一つは、抜歯する前後に歯が存在する場合には、
残っている歯を利用しブリッジの仮歯を作成する方法です。
今回は、完全にダメな歯が7歯もありました。
つまり、7歯も抜歯が必要であるということです。

上顎は、抜歯予定以外には、右側に1歯、左側に4歯分の歯が残っています。
この5歯は、すでに金属製の被せ物が装着されている状態でした。
この金属の被せ物を撤去し、ブリッジの仮歯を作成することにしました。
抜歯前に型を取り、抜歯と同時にブリッジの仮歯を装着しました。

このことにより抜歯した当日か
ら固定式の仮歯になりますので、
審美的にも、食生活もまったく問題がありません。

他の治療方法としては、義歯を使用する方法です。
これも先程と同様に抜歯前に型を取り、抜歯と同時に義歯を装着する方法です。
これにより、歯がない期間はありません。

しかし、今回の患者様は、義歯の使用は希望しなかったため、
ブリッジタイプになりました。

ただし、全ての方がこうしたブリッジタイプにできるわけではありません。
ブリッジの土台となる歯が存在しない場合には、やはり義歯になります。

また、もう一つの方法として、インプラントを埋入と同時に固定式の仮歯を作成する方法もあります。
この方法は、インプラント即時負荷(加重) と言います。

さて話は、昨日の症例に戻ります。

歯周病を長い期間放置していたため、非常に骨吸収が進行していました。
かなりの難症例です。

骨の幅は、2〜3ミリ程度しか残っていませんでした。

そこでOAM(大口式)インプラント手術方法を行いました。

11月9日 11月12日 のブログに書いてありますのでご興味のある方は、それぞれの日にちをクリックしてご覧下さい。

この方法により、ほとんどドリルを使用しないで、骨幅を6ミリ近くまで拡大することができました。

使用したインプラントは、アンキロス インプラント が4本です。

麻酔方法は、静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約4ヶ月後に型を取ります。

治療費
インプラントが1本21万円(税込)×4本
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、
今回の大口式インプラント方法、GBR法の費用も全て含まれています。

インプラントモニター募集(20%割引)現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。

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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。