最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: インプラントの記事一覧
2007年9月12日

リアルタイムPCR法:細菌検査によるリスク診断:その3

今日もリアルタイムPCR法(細菌検査によるリスク診断)の続きです。

リスクの高い歯周病とは?
どんな歯周病かと言う話です。

当医院は歯周病とインプラントの専門医(日本歯周病学会歯周病専門医、国際インプラント学会認定医)
そのため、治療の基本は 歯周病治療になるのですが、通常の歯周病の治療を行っても治らないことがあります。
『難治性の歯周炎』です。
具体的な例では、歯周病の治療を判断するのに歯周病ポケット検査というものがあります。
歯周ポケット検査についてお分かりにならない方は先に こちらを御覧になって下さい。

PCR-2
クリックすると拡大されます。











それでは歯周病ポケットについてお分かりになったことを前提として先に進みます。
歯周病ポケットが深いということは内部に歯周病細菌が侵入してしまったということです。
歯周病の治療というのは歯周病ポケット内部に入ってしまった細菌(細菌と歯石)を取り除くことです。
この治療を『ルートプレーニング』と言います。
歯周細菌除去療法です。
ほとんどの場合、歯周病ポケットが6ミリ以下であれば、この『ルートプレーニング』で2〜3ミリ程度まで回復します。
(ただし、徹底したブラッシングと体調管理ができて、禁煙者であることが前提になります)
しかし、この回復は全ての症例に起るわけではありません。
治らないケースもあります。
これが『難治性の歯周炎』です。
特にA a菌( Actinobacillus actinomycetemcomitans )による感染が大きいと細菌検査により診断された場合は『侵襲性歯周炎』と診断され、治療は先程の『ルートプレーニング』だけでは治らないことがあります。
『ルートプレーニング』を行い、歯周ポケット内部の細菌(細菌と歯石)を除去しても治らない理由として、A a菌( Actinobacillus actinomycetemcomitans )は歯周ポケット内部以外の歯肉の中(歯肉結合組織)にまで侵入してしまっているからです。
そのため、いくら歯周ポケット内部の細菌((細菌と歯石)を取り除いても
歯肉の内部に存在するA a菌により再度感染してしまいます。
つまり、いくら細菌(細菌と歯石)を取っても、新たに感染してしまい、結果的に治らないということです。
難しいケースです。

明日は『A a菌』と『侵襲性歯周炎』との関係の続きになります。
また現在、ホームページの表示がおかしくなっているところがあります。
(トップページの新着情報等)
ご迷惑をおかけしています。

今週 9/15(土曜日)と9/16(日曜日)は院長は日本口腔インプラント学会参加のため、不在です。
病院自体は今回参加しない3名の先生が診療しています。

熊本での学会です。
熊本はよく行きますね。
学会等の仕事で、15回以上は行ったと思います。
いいところですよね。
あまり観光はしませんが…

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
2007年9月11日

リアルタイムPCR法:細菌検査によるリスク診断:その2

今日も昨日の続きの『リアルタイムPCR法』です。
今日は『虫歯や歯周病は細菌感染であることをきちんと理解する!』というテーマで書きたいと思います。

虫歯や歯周病は口腔内の細菌による『感染症』であることがさまざまな研究により判っています。
虫歯は 『Streptococcus mutans 』等の細菌
歯周病は 『Porphyromonas gingivalis 』等の細菌
がその代表的な口腔内細菌です。
(細菌の種類やその詳細については後で詳しく解説します)
また、こうした細菌の感染経路も明らかにされています。
虫歯の細菌は、2歳前後に母親から子供に感染するとされています。
細菌の量(数)や質には個人差があり、
あらかじめ、上記のような細菌が多いと判明した場合には、それなりの対応が必要になります。
例えば、母親がStreptococcus mutans等の虫歯細菌が多いと判明した場合には、子供が2歳になる前に母親の細菌数を減らす(除菌する)ことをしておけば、子供には 『悪い細菌』が感染しにくいということになります。
『悪い細菌』が感染した場合には子供の将来は大変なこととなるでしょう!
虫歯が多いということは、
何度も歯科医院に通院しなければ、ならず、時間も治療費も大変になります。
虫歯が深ければ、神経を取る治療も行わなければなりません。
また虫歯治療箇所が多い状態で大人になれば、さらに問題は拡大し、歯を失うことにもなります。
歯周病もそうです。
例えば、若い方に見られる歯周病(以前は若年性の歯周病とも言われていました)の原因菌とされているA a菌( Actinobacillus actinomycetemcomitans )
は大人から大人へと感染することはなく、 まだ永久歯が生えそろわない、
10歳程度の時期に大人から子供へ感染することが最近の研究により報告されています。

PCR-1











つまり感染した場合、小さい時にすでに将来的に歯周病になることが分かっているのです。
歯がなくなれば、当然噛めなくなりますし、胃への負担も大きくなり、全身的な問題も増えていきます。
歯がほとんどなくなれば、総入れ歯です。
総入れ歯では噛めず、悩んでいる方は多くいらしゃいます。
大変ですよね。
歯が悪いと一生悩み事がついてきます。
『歯が丈夫な人はうらやましい!』
となっているかもしれません。
しかし、本当は十分予防できたのです。
虫歯も歯周病も…
『ああ、細菌感染しなければ…』
『こんなふうにならかなったのに…』
後で考えても遅いのです。
虫歯、歯周病のリスクが分かっていれば、それなりの対処法があったのです!まず、虫歯や歯周病は細菌感染で起ることを理解して下さい。
そしてリスクが高い方はそれなりの対処法が必要なのです。
虫歯の感染についての詳細は こちらを御覧になって下さい。
歯周病の感染については こちらを御覧になって下さい。
インプラント後の歯周病の感染(インプラント周囲炎)については こちらを御覧になって下さい。


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2007年9月10日

リアルタイムPCR法:細菌検査によるリスク診断

昨日はインプラントも歯周病になることを解説しました。
そして歯周病の根本的な原因の一つとして口腔内の汚れ、つまり、ブラッシングが適切にできていないことが挙げられます。
しかし、歯周病になりやすい方はいらしゃいます。
その一つが歯周病細菌の存在です。

リアルタイムPCR法は口腔内の細菌を調べることで、患者様の歯周病(虫歯)のリクス(将来)を予測することができる検査法です。

『毎日一生懸命歯ブラシをしているのに虫歯や歯周病になりやすい…』
『どんどんと歯がなくなっていく…』
『毎年、治療をしている!』
『一度治療したところがまた…』
『歯周病の治療をしたのに再発した…』
『歯が弱いのは遺伝のせい?』
『将来、歯周病にならないかと心配だ!』
『私は歯周病のリスクが高いの?』
等のご心配の方、
口腔内の細菌検査をされることをお勧めします。
口腔内の細菌を科学的に調べることにより、患者様個人に合わせた歯周病や
虫歯のリスクを判定することができます。
細菌検査の結果、もし、リスクが高いと判定された場合、リスクの度合いに合わせた予防方法を行う必要性があります。

明日の続きは、歯周病や虫歯は細菌感染であることの話しです。

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2007年9月9日

インプラントと歯周病

今日はインプラントと歯周病の基本的な話です。
こうした歯周病とインプラントの話はこのブログでもよく書く内容です。
非常に大切だからです。
インプラント治療を行う際にはほとんどの場合、歯周病の検査も行います。
インプラントも天然歯と同様に歯周病になるからです。
インプラントが歯周病になった状態を インプラント周囲炎と言います。

インプラント周囲炎の治療についてもブログやHPで書いてあります。

また、 歯周病患者様におけるインプラント治療のリスクについてもホームページのさまざまなところで書いてきました。

しかし、最も大切なのは歯周病にならないということです。
そのためには歯周病の予防が必要になります。
歯周病の予防というと
『歯ブラシをきちんとする』
ということが考えられますが、患者様の中には『歯ぶらしはきちんとしていたのに…』
と思われる方もいらしゃるかと思います。

現実的には歯周病になりやすい人となりにくい人がいます。
どこに違いがあるのでしょうか?
その具体的な話は明日からしたいと思いますが、
その前に今日はまず、基本的なインプラントと歯周病との関連について簡単に説明したいと思います。


歯周病が進行すると骨が吸収し、インプラントを埋入するための骨がなくなってしまいます。
歯周病であり、なおかつインプラントを希望される方の多くはこのように骨の吸収が進行しており、まったく問題なくインプラントができる方は少ないのが現状です。
また歯周病の検査を行った結果、重度歯周病と診断された歯を抜歯した方が良いのか?徹底して治療して保存した方が良いのか?という判断は難しいことです。
それは治療を行う私達側からみれば、治療を行っても保存することは難しいと判断しても、患者さんからみればなんとしてでも保存したいということがあります。
このような場合、無理に保存することにより骨の吸収は進行していくので、抜歯した方が良いことを強く勧めますが、患者さんによってはそれでも保存を希望することがあります。
歯周病は痛みを強く伴うことがないため自覚症状がないのが現状です。診査の結果ダメであれば無理矢理保存することは危険です。とくに将来的にインプラントを希望される場合には早期に抜歯が望ましいと思います。
歯肉から出血がある、歯がぐらぐらする、歯科医院にて歯周病と言われた等思い当たることがあれば早期に歯周病の精密検査をされた方が良いでしょう。

今日の話は明日から始まるシリーズ『リアルタイムPCR法:歯周病のリスク診査』につながります。
簡単に説明すると遺伝子レベルで歯周病になりやすいかどうかを診査する方法の話です。

明日からのシリーズお楽しみに!

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2007年9月2日

CAD/CAM:(コンピューターによるインプラント補綴物作製器械)その2

今日もCAD/CAM についての続きになります。
CAD/CAM で作製されるオールセラミッククラウンですが、
今までのセラミックとはどこが違うのでしょうか?
その違いと歴史について解説したいと思います。

CAD-CAM-2







『ジルコニア』はオールセラミッククラウンです。
『オールセラミッククラウン』とは金属をまったく使用しない被せ物(補綴物)です。
それでは今までの『セラミック』はどうなっていたのでしょうか?
今までのセラミックは『メタルボンドクラウン(メタルセラミックス)』と言います。
『メタルボンドクラウン(メタルセラミックス)』は1960年代から使用され始め、現在のセラミック治療の主流となっています。
この『メタルボンドクラウン(メタルセラミックス)』の作製方法ですが、
一度金属のフレームを作製し、その上にセラミックを盛り足し、焼成し、形態をつけていくものです。
つまり、セラミックの白い色の下(中)には金属が使用されていたのです。
このセラミックの下(中に)金属を使用していたことにより、透明感がない歯になっていました。
そのため、天然歯と同様な透明性をもった明るく白い歯が求められるようになってきました。
それが金属をまったく使用しない『オールセラミック』です。

『オールセラミック』は1980年代に臨床に使用され始めました。
しかし、『オールセラミック』は審美性に優れているのですが、金属を使用していないため、強度に大きな問題がありました。
噛む力に耐えきれず、欠けたり、割れたりしていたのです。
そうしたことから 当時『オールセラミック』は臨床ではあまり普及していなかったのです。

その後、1990年代になると強度が向上した『オールセラミック』が登場しました。
『IPS Empress』と『In Ceram』という商品です。
この2つは審美性と強度が格段に向上したのですが、作製時間が非常に長くかかり、作製自体も複雑で難しいものでした。
(この2つは優れた特性を持っているため、現在でも使用されています)

そして2000年代になるとコンピューターを使用し作製する『 CAD/CAM 』による『オールセラミック』が登場したのです。
『 CAD/CAM 』により作製された『ジルコニア』を代表とする新しい『オールセラミッククラウン』は非常に高い強度を持っています。
そして 金属の裏打ちがなくてもまったく問題がない状態に改善されました。

現在(2005年)、『オールセラミック』の治療普及率はアメリカで22%、ヨーロッパで16%と言われています。(修復治療に対する割合)
これからはこの普及率はどんどんと上昇し、金属を使用した『メタルボンドクラウン』を完全に追い越すとされています。
日本ではどうでしょう。
日本における『オールセラミック』の普及率は2%とされています。(2005年)
その理由の一つとして日本ではいまだ『オールセラミックは破折しやすい』
という考え方をもっている歯科医師が多いことが挙げられます。
そしてもう一つ大きなこととして日本では『 CAD/CAM 』の普及が非常に遅れているからです。
この『 CAD/CAM 』の普及が今後の日本の歯科医療を大きく変えていくことになります。

明日は『 CAD/CAM 』の利点と欠点になります。

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2007年8月31日

最新医療:PRP法:その2

今日も昨日と同様に最新医療:PRP法の続きです。

昨日は『 PRP 』は『 Platelet Rich Plasma 』の略で日本語では『 多血小板血漿 』
と言いうことを解説しました。
また『 PRP 』とは『血液中の血小板を濃縮した血漿』であることも書きました。

今日は『 PRP 法』のさらなる詳細です。

まず、成長因子としてのPRPについてです。

PRPは凝固反応する時に、
1 PDGF(細胞増殖の促進、血管の新生などに関係する成長因子)
2 TGF―β(細胞サイクルを刺激し、細胞の分化や増殖、遊走を調整する成
  長因子)
3 VEGF(局所の血管新生と炎症をコントロールする成長因子)
4 EGF(上皮細胞の成長を促進し、創傷部表面を被覆する成長因子)
などの様々な組織成長因子を放出します。
また、PRPが凝固反応をおこし形成されるフィブリン網(かさぶたのようなもの)が遊走してきた骨芽細胞や線維芽細胞の足場となり、創傷治癒が促進されると考えられています。

さて次にPRPの生成方法です。

ステップ 1:20〜30ccの採血を行います。 
       静脈内鎮静法という麻酔を行う際には同時に採血しますので、
       特別な作業はいりません。

ステップ 2:採取した血液を遠心分離器にかけます。
       当医院ではHeraevs社製のLabofuga300 という器械を使用して
       います。

ステップ 3:『PRP』と『PPP』の遠心分離作業
       まず、血小板が濃縮された血漿:『PRP』と
       血小板の少ない血漿『PPP』に分離します。

ステップ 4:アクチベータの生成
       『PRP』に自己トロンビン(0.75cc)と塩化カルシウム
(0. 25cc)を混合し、1ccのアクチベーターを生成し
ます。

ステップ 5:完成した『PRP』をインプラント本体に塗布したり、骨欠損部に
       入れたり、人工骨や自家骨と混ぜて使用したりします。
       またコラーゲンのシートにこの『PRP』をしみ込ませて使用する
       こともあります。


PRP-2







このように作製します。
患者様にとっては採血するだけの簡単なものです。
今、『 PRP 法』は美容外科の分野でものすごく注目(はやっているそうです)されています。
PRPを患者様の皮下に注入するらしいです。
皮膚の張りがでたり、シワが消えたり、美容効果があるそうです。
もちろんPRPはご自身の血液ですので、拒絶反応がありませんので、安心して使用できる点も注目されているのでしょう。
私の周囲ではPRPを皮膚に注射した人はいませんが…

先日PRPに必要な注射器等のセットがあるのですが、これを業者に注文しようとしたら、
『在庫がないので、納品までに時間がかかります』との連絡がありました。
今まではこんなことがなかったのに…
理由を聞いてみると『今、一番注文が多いのは美容外科です』とのこと。
ちなみに私が調べたところ、美容外科での PRPの皮下への注入費用は1回(1本)15万円程度です。
あまりにもぼったくりすぎ!
というくらい高いです。
どうしたらこのような料金になるのでしょう。
これでも支払う患者様はいっぱいいらしゃるのですから…
美容はおそろしい!

明日からまた新しいテーマになります。

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2007年8月30日

最新医療:PRP法

今日から新しいテーマになります。
『 PRP 』法です。

PRP-1












『 PRP 』とは『 Platelet Rich Plasma 』の略で日本語では『 多血小板血漿 』
と言います。
『 PRP 』とは『血液中の血小板を濃縮した血漿』のことであり、近年、『 PRP 』が歯肉の治療や骨の増殖を促進する物質であることが、多くの研究により解明されてきています。( Saltz ら1991、Anitua 1999、Kassolis 2000 )

『 PRP 』を おおさっぱに言いますと濃度の濃い血液のことです。
骨の再生に大切な細胞がいっぱい詰まっています。
『 PRP 』を使えば、なんか骨がいっぱいできそうですよね。

この治癒に必要な成分が凝縮された『 PRP 』 を歯周病やインプラント治療に応用することにより早期の回復が期待できます。
インプラント治療では GBR法 ソケットリフト法 サイナスリフト法 スプリットクレスト法(リッジエクスパンジョン法)等に併用します。
骨の再生能力が高まります。

また治癒が早いことにより治療後の不快感や疼痛を最小限に押さえることもできます。
今までの骨の増大をはかるような治療と最も異なることは患者さん個人の生体治癒能力を利用するため、治癒反応が非常によいということです。

骨を再生させたり、骨の増大を促進させる材料は過去にもいくつもありました。
そのうち、人間以外の生物から採取したものも多くありました。
人間以外の生物からの応用といっても実際には免疫処理等をきちんとしてあるので問題は起りませんが、治療を受ける患者様にとっては他に選択肢がないかと不安なことがありました。
『 PRP 』は患者様ご自身の血液の成分を使用するため、安全性と信頼性に高い治療法と言えます。

明日もこの続きになります。

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2007年8月29日

インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その5

もしインプラント周囲炎が治らなかったら! ダメになったら!

インプラント周囲炎を『CISTの分類』により治療を行っても、治らなかったらどうなるのでしょう?

基本的にはインプラントを摘出する必要性があります。
骨の吸収が止まらない場合、そのまま放置しておいても良いことはありません。
そればかりか、インプラント周囲炎を放置すると骨吸収が進むため、後の治療が困難になります。
つまり、最終的にインプラントを摘出した後の治療です。
もし、インプラントを摘出した後に再度インプラントを行うのであれば、骨があまり吸収していない段階で行うことが必要です。
骨が吸収してしまった後でインプラントを摘出すると新たにインプラントを行うことが困難になります。
骨を再生する治療法(GBR法)を行うことが必要になります。
再度インプラントを行うことが難しくなるため、腫れや治療期間が長くなる等の治療による大変さあります。
もし、インプラント周囲炎になり、治る可能性が低い場合には早急に摘出することが大切です。
早い段階であれば、インプラントを摘出し、一定期間待ちます。
骨の吸収がさほどなければ、再度インプラントを行うことは難しいものではありません。
インプラント周囲炎になったら早期の治療と的確な判断が必要になります。
下の写真はインプラント周囲炎になってしまった症例です。(写真2、3)
右下のインプラント(手前のインプラントの方)がインプラント周囲炎になっています。
赤線が本来の骨の位置で、緑の線が吸収してしまった現在の骨の位置です。
細菌感染により、骨がかなり吸収してしまった状態が分かるかと思います。
CISTの分類6です。

sishuubyou-2



(写真はクリックすると拡大されます)
こうなるとインプラントを摘出しなければなりません。
インプラント治療後も定期的に管理を行うことが大切です。

CISTの分類はこれで終了です。
明日からは新しいテーマになります。
シリーズ:CISTの分類はまとめてホームページにアップします。

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2007年8月28日

インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その4

今日もインプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類)の続きです。
昨日までにCISTの分類1〜6までを紹介し、その治療方も説明してきました。
今日はCISTの分類にそってインプラント周囲炎の治療を行った後の対応です。
どんな治療もそうですが、治療を行っただけではいけません。
大切なのは治療した結果はどうなったのかを評価することです。

CISTの分類(1〜6)によりインプラント周囲炎の治療を行った後には必ず、再度、歯周ポケットの検査やレントゲン検査を行う必要性があります。
再検査の結果、問題がなければ、その後 メインテナンス(SPT)を行うことになります。
ここで問題なのはインプラント周囲の骨の吸収が止まり、回復するかということですが、
感染の状態によりだいぶ違います。
天然歯の歯周病では原因細菌を除去すると歯周囲の組織は回復します。
状態によっては骨が回復することも可能です。
これは天然歯だからです。
感染原因の汚れが取れれば、生体の力で自然に回復します。
しかし、インプラントの場合、もともとは異物ですから、感染が起ると異物反応を起こし、インプラントを排除する作用が起ります。
先日までのCISTの分類5や6の状態になると感染がどこまで取り除けたかにより治るかどうかが変わります。
インプラント表面に感染した汚れが取れないと骨の吸収は治まらず、さらに進行します。
そのため、一度インプラント周囲炎になった場合には『CISTの分類』による治療が終わった後も定期的にレントゲン撮影を行う等、経過を観察することが必要です。

明日はインプラント周囲炎がもし治らなかったら…
どうするのか?
というテーマです。
おそろしいですね。
どうなるのでしょう!


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2007年8月27日

インプラント周囲炎の治療方法(CISTの分類):その3

先日はCISTの分類の1〜3まで話でした。
今日はその続きになります。


5 歯周ポケット5mm以上で
  出血がある場合
  さらに、骨吸収がある場合(2mm以下)
 
  まず、レントゲンによる検査が必要になります。
  レントゲン検査の結果、骨の吸収が2mm以下であれば、以下の処置を行い
  ます。
  骨の吸収が起っているということは大きな問題です。
  早急に対応しないと問題が広がり、インプラントを摘出する可能性があり
  ます。

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    +
  C : 全身的あるいは歯周ポケット内部への抗生剤の使用
  
  抗生剤を服用します。
  また同時に歯周病ポケット内部にも抗生剤の軟膏を入れます。
  約10日間続けます。
  抗生剤の種類については論文学的には
  オルニダゾール(1000mg×1)もしくはメトロニタゾール(250mg
  ×3)を10日間、あるいはアモキシシリン(375mg×3)とメトロニ
  タゾール(250mg×3)の組み合わせが効果があるとされています。
* しかし、日本では一般的に処方する薬ではないので、使用する薬は医
院により違うことがあります。
  参考文献:
   掲載論文:Clin Oral Implants Res(2001年)
   研究者 :Mombelli

上記のようなことを行い、改善しない場合には以下の治療を行う必要性があります。

6 歯周ポケット5mm以上で
  出血がある場合
  さらに、骨吸収がある場合(2mm以上)
 
  レントゲン検査の結果、骨の吸収が2mm以上であれば、以下の処置を行い
  ます。
  2mm以上の骨吸収は大きな問題です。
  早急の対応が必要です。
  場合により摘出する可能性があります。

  A : PMTC
    +
  B : 薬液で歯周ポケット内部を洗浄し、
    グルコン酸クロルヘキシジンで毎日口洗する。
    +
  C : 全身的あるいは歯周ポケット内部への抗生剤の使用
    +
  D : 外科処置を行う
    骨の吸収が著しい場合には外科処置を行う必要性があります。
    外科処置とは麻酔をし、歯肉を切開し、内部の汚れを取り除きます。
    この時大切なのはインプラント本体をチタン以外の金属で触れないと
    いうことです。
    インプラント自体は純チタンでできています。
    これは純チタンが骨と結合(くっつく)唯一の材質なのです。
    そのため、純チタン以外の金属がインプラント本体に触れるとインプ
    ラント表面にその金属の一部が付着する可能性があります。
    もし、インプラント表面にチタン以外の金属が触れると後に骨と結合
    (くっつく)しない可能性があります。
    十分注意しなければ、ならないことです。

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