最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: インプラントの記事一覧
2007年2月25日

インプラントにおける難症例:7

インプラントにおける難症例:7

前回自家骨はGBR法を行うにあたり『骨誘導能』があり、非常に有効な移植材であることをお話しました。
しかし、自家骨を採取するため場所が必要であり、患者さんにとってそれは大変なことであることもお話しました。
(『骨誘導能』とは骨を作る細胞自体を呼び集める能力のことです)

今回は自家骨以外の移植材についてお話したいと思います。

GBR法に使用される『骨移植材(骨補填材)は以下のような種類があることを前回お話しました。
1 自家骨
2 他家骨、同種骨
3 異種骨
4 代用骨
です。
今回は2番目の『他家骨、同種骨』についてです。
海外において使用されている『他家骨、同種骨』には
『DFDBA』と『FDBA』という物があります。
a. 『DFDBA』は
  ヒト脱灰凍結乾燥骨(demineralized freeze-dried bone allograft)
b. 『FDBA』は
  ヒト非脱灰凍結乾燥骨(freeze-dried bone allograft)
の頭文字を取った略語です。
つまり他の人間の骨です。
米国では組織銀行(ティッシュバンク)があり、ヒトの骨は使用されています。
安全性については米国組織銀行協会(American Association of Tissue Bank)の指標する基準に達していれば感染の問題はないとされています。
米国の他家骨移植は年間約500.000症例行われており、そのうち歯科に関連する症例は年間約200.000症例あります。
現時点で感染例は報告されていません。
他骨が使用されている大きな理由として自家骨移植(ご自身の骨のこと)は骨(自家骨)を採取する場所を確保しなければならず骨(自家骨)の採取する量や、骨(自家骨)を採取することで患者さんが大変(苦痛が伴うこと)なことです。
他骨移植は患者さんにとっても治療する側にとっても楽なことです。
また歯科領域においては骨の新生(再生)に効果があるという報告が多数あります。
しかし、日本では免疫的な問題、感染の問題だけでなく、倫理上の問題からも使用は難しいと考えられます。
そうした良い面はこの後の『異種骨』でもお話ししたいと思います。
ただし、個人的には安全性があるからといって他のヒトの骨を使用したくありません。
ちなみに当医院では使用しません。
先程お話しましたように米国の論文を中心として『DFDBA』や『FDBA』の臨床応用報告はあり、その効果も認められています。
フォローするわけではないですが、骨の再生という面を考えれば良いものであると考えられます。

ちなみに『DFDBA』や『FDBA』は日本では厚生労働省による認可は受けていません。
ただし、認可は受けていなくても歯科医師が患者の了解のもと使用することは違法ではありません。
日本においても使用されている先生もいるかもしれませんが、患者さの同意が絶対に必要です。

患者さんご自身も気になる場合にはGBR法等の骨移植を行う際にはどのような『骨移植材(補填材)』を使用するか聞いてみて下さい。
通常は自家骨と人工骨(また後日お話します)ですが…

それではまた次回

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年2月24日

インプラントにおける難症例:6

53062184.jpgインプラントにおける難症例:6

前回は
1. 骨伝導能
2. 骨誘導能
についてお話ししました。
1. 骨伝導能とは骨を形成(作る)ための足場のこと
2. 骨誘導能とは骨を形成(作る)細胞を誘導(呼び集めて)し、骨を新生(添加)させること
ということでした。

わかりずらいかもしれません。
それではこの骨伝導能と骨誘導能がどのようにGBR法にかかわってくるのかということをお話したいと思います。

今回はもう少し簡単にしたいと思います。

GBR法に使用される『骨移植材』には以下の種類があります。
1 自家骨
2 他家骨、同種骨
3 異種骨
4 代用骨
です。

骨を新生(再生)させるために最も良い物(材料)は『骨誘導能』があることです。
つまり骨を作る細胞自体を呼び集めることができるからです。
『骨誘導能』をもった材料こそ最も優れたことになります。

上記の4つの『骨移植材』の中で『骨誘導能』があるのは自家骨のだけです。(他家骨も考えられなくはないですが、一般的な意見ではないので…)
それではなにも考えずにGBR法では自家骨だけを使用すれば良いということになります。
しかし、これは難しいことです。
自家骨とは患者さんご自身の骨のことです。
どこからこの骨を採取(取ってくる)かということになります。
通常、自家骨はインプラントやGBR法を行う(麻酔をする)部位の周辺から採取します。
同じ部位であれば麻酔も新たにしなくてよいですし、患者さんにもさほど苦痛はありません。
しかし、インプラント(GBR法)と同じ部位から骨を採取できる量には限界があります。
また同じ部位から採取できないこともあります。
そのためインプラントやGBR法の手術部位以外から骨を採取することが必要になってきます。
そうなるとまた新たに骨を採取するための場所に麻酔を行う必要性があります。
それは患者さんにとって苦痛なことであるり、治療も大変になり、腫れもひどくなります。
そのため、自家骨以外の骨を使用することも治療の選択肢になります。

自家骨はGBR法を行うにあたり『骨誘導能』があり、非常に有効な移植材ですが、自家骨を採取するため場所が必要であり、患者さんにとってそれは大変なことです。

そのために自家骨以外の移植材が必要となってくるのです。

次回は自家骨以外の移植材についてです。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター


2007年2月23日

インプラントにおける難症例:5

2e4e15a6.jpgインプラントにおける難症例:5

前回は骨形成(能)は年齢とともに衰えていくことをお話しました。
骨形成(能)とは骨が新生(できること)することです。
インプラントにおいては若年者よりは高齢者の方が骨と結合(くっつく)までの時間を長くとった方より良いということもお話しました。
また骨粗鬆症の患者さんにおいてインプラントを行うことには問題はないこともお話ししました。
しかし、通常の患者さんと比較して結合するまでの期間(時間)を長くすることが必要であることもお話しました。

今回はインプラントにおいて骨の移植を行う際に『骨形成(能)』とともに重要なキーワードである
1. 骨伝導(能)
2. 骨誘導(能)
についてお話したいと思います。
またまた聞き慣れない難しそうな名前がでてきましたね。
1. 骨伝導能とは骨を形成(作る)ための足場のこと
2. 骨誘導能とは骨を形成(作る)細胞を誘導(呼び集めて)し、骨を新生(添加)させること
難しい言い方ですので、わかりやすくお話しますと

1. 骨伝導(能)は歯を抜いた場所で起る現象と同じようなことです。
つまり、抜歯すると骨の中に歯(歯の根)があった穴があきます。
この穴は時間とともに骨に置き換わって(埋まって)きます。
どうして抜歯した穴が骨で埋まってくるのかと言いますと、
まず抜歯した部位に血液が溜まります。この溜まった血液のことを『血餅』といいます。
『かさぶた』のようなものです。
『血餅』は血液の塊です。
骨は空洞のようななにもないところにはできません。
骨の細胞が生きのびることはできないからです。
(骨の細胞は血液の中が好きですから…)
骨を作る細胞はこの血餅の中で生きることができるのです。
血餅とは骨の細胞が生きられる場所なのです。
骨の細胞があるからこそ、骨は新生(再生)されるのです。
骨伝導(能)とは骨ができる“足場”なのです。

次に2. 骨誘導能ですが、前回骨の再生(新生)に大きな役割をなす細胞として『間葉系幹細胞』という細胞がでてきました。
骨を作る細胞のことです。
簡単に説明すると骨誘導能とは骨を作る細胞を呼び集める能力のことで、骨を作る細胞が集まったことで骨が新生(再生)するのです。

今回も聞き慣れない名前ばかりでわかりずらかったと思います。
骨伝導能、骨誘導能
この2つのキーワードは自家骨だけの話ではなく、今後お話する
人工の移植材でも非常に重要な言葉になります。
ぜひ覚えておいて下さい。

また次回もこの続きです。

難しい話ですが、見て下さい。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター

2007年2月22日

インプラントにおける難症例:4

インプラントにおける難症例:4

前回は骨の『リモデリング』とは
1. 骨が常に新しく作られたり、
2. 骨が溶けてなくなったり、
3. できた骨の形を持続しようとする働き
であることをお話しました。
また骨が常に新しく作られるということを『骨形成(能)』と言うこともお話しました。
今回はこの『骨形成(能)』が年齢とともに衰えるという論文をご紹介したいと思います。

骨の再生(新生)に大きな役割を行う細胞があります。
『間葉系幹細胞』です。
また聞き慣れない難しい名前がでてきました。
とりあえず骨を作る細胞だと思って下さい。
今回ご紹介する論文は年齢別にみた骨髄組織中の『間葉系幹細胞』の量の話です。

骨髄組織中の『間葉系幹細胞』の量は新生児で0.0001%
です。
単位が小さくわかりずらいので新生児での割合を1とします。
10代ではこの量(骨髄組織中の『間葉系幹細胞』)が新生時の
1/10になります。
35歳では 1/25
50歳では 1/40
80歳では 1/200
にまでなってしまいます。
つまり骨形成(能)は年齢とともにどんどんと衰えていくのです。
簡単に言うと年をとるごとに骨折した部位はくっつきにくくなるのです。

インプラント治療においては年齢とともに骨と結合(くっつく)時間が長くなる(時間がかかる)かどうかの結論はでていませんが、
一般的に20代より70代の方が骨とくっつく時間を長くすることが必要と考えられています。
骨粗鬆症の患者さんに対してはどうでしょう。
骨粗鬆症の患者さんにおいてもインプラント治療は禁忌ではありません。
インプラントの成功率をみても骨粗鬆症の患者さんとそうでない患者さんでは大きな差はありません。
しかし、インプラントと骨が結合する時間を長くとります。
通常下顎ではインプラントと骨が結合(くっつく)まで2〜4ヶ月程度の期間がかかります。
(使用するインプラントの種類によっても違います)
しかし、骨粗鬆症の患者さんはできれはこの倍の期間をとった方が良いと考えられています。

少しずつ骨に詳しくなってきましたね。
インプラント治療の基本はこの骨の性質を知ることです。

次回もこの続きです。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター


2007年2月21日

インプラントにおける難症例:3

インプラントにおける難症例:3

前回はGBR法では『骨補填材』が必要であり、一番良い骨補填材は『自家骨』であるという話を書きました。
この自家骨(骨)について知ることがインプラントを語る上で非常に重要であることも書きました。
そして骨は『リモデリング』という現象を起こすということも書きました。
今回はその続きです。

骨の『リモデリング』とは
1. 骨が常に新しく作られたり、
2. 骨が溶けてなくなったり、
3. できた骨の形を持続しようとする働きです。

こうした『リモデリング』の崩れが起ると体に異変が起ります。
わかりやすくお話すると『リモデリング』のバランス(骨の新生と 骨の吸収の代謝回転)が崩れた状態を
『閉経後骨粗鬆症(1型骨粗鬆症)』と言います。

また『リモデリング』自体の低下(骨の新生や吸収といった機能自体が低下する状態)を
『老人性骨粗鬆症(2型骨粗鬆症)』と言います。

骨粗鬆症という病名は聞いたことがあるかと思います。
特に女性の方は興味があることですよね。
骨粗鬆症は『リモデリング』が関係していたのです。
『リモデリング』が起らないと大変ですね。

『リモデリング』の一つである1. 骨が常に新しく作られるということを『骨形成(能)』と言います。
さらに難しくなってきましたね。
『骨形成(能)』とは骨の細胞の一つである『骨前駆細胞』から新生骨ができることです。
またまた難しくなってきました。
もうちょっとがんばりましょう。
『骨形成(能)』はさらに2つに分かれます。
a. 自律性骨形成
b. 移植性骨形成
の2つです。
わかりやすくお話ししますと
a. 自律性骨形成は通常子供(小学生程度まで)に見られるものです。
骨を部分的に切除しても骨の移植なしにほぼ完全に骨の再生を
期待できます。
これは年齢とともに能力が劣ってきます。
b. 植性骨形成は骨を移植することにより骨が形成されることです。

いやー今回は聞き慣れない言葉ばかりでわかりずらかったですね。
次回はもう少し簡単にお話ししたいと思います。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター



2007年2月20日

インプラントにおける難症例:2

ac663ee6.jpgインプラントにおける難症例:2

前回はインプラントの難症例の治療の中でも『GBR法』について書きました。
『GBR法』の方法等の説明はさまざまな歯科関連のホームページにも記載されていますので、このブログではもっと詳しくマニアックに解説していきたいと思います。

GBR法は単に膜を歯肉の中に設置すれば骨が再生するわけではありません。
(GBR法の治療自体の話は前回の“インプラントにおける難症例:1”を参考にして下さい)
膜の中(骨の上)に骨が再生するための『種?』を入れます。
『種』ってなに?
自家骨や人工の骨等のことです。
(人工骨については以前β-TCPというものについてこのブログでかきました。)
私達はこの自家骨や人工骨等のことを『骨補填材』と言います。
つまりGBR法では単純に膜を置く(設置する)だけでは骨は確実に再生しません。
現在一番良い骨補填材は『自家骨』と考えられています。
自家骨には他の『骨補填材』にはないすばらしい能力があります。
何回かにわけてこの『自家骨』について書きたいと思います。
私達がインプラントを勉強する上でこの骨の性質を理解することが最も基礎となります。
難しい話ですが、このブログのテーマである“他には書いていない話を書く”ということがありますので興味のある方はどうぞご覧になって下さい。

骨はその恒常性(一定に保つバランス)を維持するために1. 形成、2. 吸収、3. 維持の3つを常に行っています。
くだけて言うと、骨は1. 常に新しく作られたり、2. 溶けてなくなったり、3. できた骨の形を持続しようとしているのです。
一度作られた骨はすっとそのままではないのです。
例えば成長期には骨はどんどんと作られ、体は大きくなります。
そしてその状態を維持しようとします。
しかし、骨の形成は成長期にだけ起るのではありません。大人になっても骨は作られ続けるのです。腕や足を骨折してもギブスで固定しておけばくっくのと同じです。
大人になったからといって骨折した骨がくっつかないということは通常ありません。
子供よりは時間(期間)がかかるかもしれませんが、くっつきます。
また骨ができるからといってもどんどん太くなるということではありません。その形態を維持するのです。

話はずれましたが、1. 形成、2. 吸収、3. 維持の3つの過程を専門用語で『リモデリング』と言います。
この『リモデリング』と言う言葉はインプラントについて知る上で非常に重要なキーワードになります。
覚えておいて下さい。

次回もこの続きになります。(難しいですが…)

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター



2007年2月18日

インプラントにおける難症例

0222488e.gifインプラントにおける難症例

最近、インプラント治療の中でも難症例が非常に多くなっています。
なにが難症例かと言いますと、インプラントを埋入するための骨の高さや幅がないことです。
幅や高さがない場合には骨を増大させる『GBR法』や骨移植を行い骨の高さを増大させる
『(上顎洞底挙上術)サイナスリフト法』、骨の高さを増し長いインプラントを埋入するための『ソケットリフト法』、骨幅の増大を骨移植を伴わないで行う『リッジエクスパンジョン法』
等があります。

新しいシリーズとしてこうした骨を増大させる治療法について書きたいと思います。

現在毎日のようにインプラントの手術はありますが、ほとんどの症例においてこの骨を増大させる治療法を併用します。
一番多いのはインプラントの埋入と同時に行うGBR法です。
このGBR法についてはブログで何度も書いてきましたが、また視点を変えてお話したいと思います。

インプラントを行うにあたり、インプラントを植立するための骨幅や骨の高さがない場合、そのままの状態でインプラントを行うと成功率は非常に低くなります。適切な状態で植立してこそインプラントの長期安定が望めるのです。
GBR 法とはインプラントを行うにあたり、骨の幅や高さがない時に、骨を再生させる方法です。
術式としては2つの方法があります。
一つはインプラントを植立する前に骨の増大をはかる方法です。これはインプラントの前準備としてのGBR 法です。(図参照:2回法のGBR)
まず、歯肉の中に骨の再生を促す特殊な膜を入れます。状態によって異なりますが、3〜4ヶ月間骨が成熟するのを待ちます。その後、膜を除去するとインプラントに適した骨が膜の下に再生しています。そこで初めてインプラントの植立を行います。この方法は治療期間が長くなりますが、もともと大きく骨の幅がない人などはこのGBR 法を行ってからインプラントを行う必要性があります。無理な状態でインプラントを行ったとしても長期的な安定は期待できません。今後のことを考えれば確実な選択といえます。
次にインプラントと同時にGBR 法を行う方法です。
これはインプラントを行うには骨が少ないが(骨幅に問題があるが)、術前GBR 法をしなくても大丈夫な場合に適応します。インプラントを植立すると同時にGBR 膜を併用します。3〜6ヶ月後に膜を除去し、後は上部構造を作製するだけです。

この膜は後で取り出す必要性があるもの(非吸収性膜)と自然に溶けてなくなるもの(吸収性膜)があります。


インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
2007年2月17日

インプラント歯周病専門医のブログ

dbea7e76.jpg歯周病について:15

前回はメインテナンスの重要性について研究論文を紹介しながらお話をしました。今回はメインテナンスで行う内容についてです。
メインテナンスは以下のように進めていきます。

1.歯周病検査
 ○歯周ポケットの検査(歯周病の進行参照)
 ○歯周病菌の検査
  (再発部位が多い場合初診と同様に行うことがあります)
 ○レントゲン撮影
  (毎回ではありませんが、2〜3年に1回は行った方が良いでしょう)
 ○口腔内写真
  (初診時に撮影をした状態と比較をし、歯肉の状態や噛み合わせ、被せ物 
   の状態等を比較することにより問題点を見ます:必ず行うものではあり
   ません。)
 ○噛み合わせの検査
  (噛み合わせも問題が起こっていないかを確認します。もともと噛み合わ
   せに問題があった方はとくに重要です)
   
 上記のような診査を行うことにより問題点を発見します。

2.口腔内清掃の指導
 これは非常に大切なことです。
 歯周病治療開始直後は非常に良く歯ブラシを行っているものですが、時間の
 経過とともにおろそかになっていくものです。
 またご自身では磨けているように思えても磨き残しがある場合もあり、その
 ままにしていると必ず悪化します。
 問題点を指導し、再度歯ブラシに対する意識の向上をはかることを目的とし
 ています。メインテナンスにおいて非常に重要な部分です。

3.プロフェッショナル・トゥース・クリーニング
 病院で行う、専門的な歯の清掃のことです。
 始めに歯石の除去を行います。次に歯石の除去後は歯の表面はざらざらにな
 っているため歯の面をつるつるに磨きます。
 この過程が非常に大切です。歯の表面をつるつるに磨くことにより汚れをつ
 きにくくします。
 またポケットが再発している部分には再度歯肉の下の炎症物質の除去を行い、
 再発傾向が高い部位にはポケット内部に薬を入れます。

4.予防措置
 虫歯のリスクが高い方は虫歯予防薬であるフッ素を塗り込み予防処置を行い
 ます。虫歯のリスク検査を行い、リスクが高かった方は再度虫歯のリスク検
 査を行う場合もあります。

5.処置時間
 歯の数や口腔内の状態にもよりますが、30分〜60分程度です。

次回は新しいテーマになります。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター

2007年2月16日

歯周病について:14

6862158d.jpg歯周病について:14

前回はメインテナンスについて書きました。
本日もその続きになります。
メインテナンスに関連する論文を紹介し、その解説をしたいと思います。

まずどれくらいの間隔でメインテナンスは必要か?ということです。
それではメインテナンス期間についての論文です。
前回の続きですので研究2からになります。歯周外科処置後にメインテナンスを行わなかった場合どうなるか? 歯周外科処置後にメインテナンス治療が行われなかったり、歯ブラシが不十分であれば、結果的に歯周病は再発することが多くの研究により実証されています。
研究2: 
WestfelとNyman(1983)により歯周外科処置後に専門家による歯面清掃を繰り返し行うことの重要性が報告された。_24名の患者さんは2週、4週、12週の間隔をもってメインテナンスグループにわけられた。その結果メインテナンス間隔が短いほど再発が少なかった。
この研究の解説です。
メインテナンスの期間はその人の歯ブラシ(口腔管理のレベル)の程度や歯周疾患の程度により違いますが、特に問題が大きいとされる患者さんは来院期間を短くした方が再発のリスクは少ないことが実証されています。
当医院では歯周外科処置を行った患者さんおよびご自身では完全に口腔内のケアーができない方は基本的に1〜3ケ月に1回、軽度の歯周病であり、口腔内のケアーも良くできている方は6ケ月に1回メインテナンスを行っています。


次に『口腔管理がきちんと行われ、適切なメインテナンスを行うことで歯周病で失った骨は再生する!』という歯周病患者さんにとっては朗報な研究論文です。
研究3: 
RoslingとNyman(1976)らは口腔内の管理とメインテナンスがきちんと行われた場合、口腔内管理およびメインテナンスがあまり行われなかっった場合に比べて、骨の再生に効果があることを報告した。また逆に、歯周外科処置を行っても、その後の口腔内管理とメインテナンスが行われなかった場合は再発することをKeer(1981)が報告した。この報告によると歯周外科処置後 5年の再検査の結果、口腔内管理とメインテナンスがきちんと行われなかった患者さんのうちその45%に失敗が認められたと報告した。
この研究の解説をします。
メインテナンスにおいて何年かおきにレントゲンで骨の再生状態を確認しますが、口腔内の管理(日常の歯ブラシの程度)やきちんとメインテナンスが行われなかった場合は明らかに骨の再生は認められない場合が多いです。
歯周病の治療が終わった患者さんには、メインテナンスは実際の治療以上に大切なことであり、ご自身の歯で一生過せるかどうかはこのメインテナンスにかかっていることを話します。
しかし、このメインテナンスは日本ではまだ一般的でないのが現状です。ご自身の歯で一生を過ごしたいと思われる方は必ずこのメインテナンスを受けて下さい。


次の論文にいきたいと思います。
『メインテナンスを行うと本当に歯は保存できるのか?』という論文です。
現在、歯周病でメインテナンスを行っている患者さんにとっては非常に興味があることですよね。
研究 4: 
例え進行した歯周疾患であっても、歯周治療を受け、適切な口腔内管理とメインテナンスを行った場合はかなりの確率で歯を維持することが可能であるという報告が多数ある。
0liver(1969)は5年から17年間(平均10.1年)のメインテナンスケアーを行っている歯周疾患患者さん 442人について報告した。この研究によれば歯の喪失率は1.6%という非常に低いものであった。Ross(1971)らは 2〜20年メインテナンスを受けた患者さん 180人について歯の喪失率は患者1人当たり0.78歯であった、と報告している。同様に、口腔内管理をし、メインテンスをきちんと受ければ歯周疾患にかかった人でもメインテナンス期間中に失う歯の平均はHirschfeld (1978)は 1.8歯、Becker(1984)は0.72歯、Nabers(1988)らは0.29歯であったと報告している。
この研究の解説です。
もともとの歯周疾患の程度やどこまで治療するかによってもその予後は異なりますが、口腔内の管理がきちんとできて、適切なメインテナンスを行えば、その予後はメインテナンスを受けない方よりはるかに良いことはまちがいないことです。
治療が終わった患者さんが良くする言葉があります。「また痛くなったり、問題があったら来ます。」もし本当に問題があってからくれば当然歯を抜歯したりすることになるのです。特に歯周病は自覚症状がある状態はかなり進行していることがほとんどです。
歯を抜きに歯科に来院するのか?歯を保存するために来院するのか?ということです。ご自身の歯はご自身で守ることができるのです。もう痛みがあってから治療するという考え方を変えてみてはいかがでしょうか?

今日は以上です。

また次回も歯周病のシリーズになります。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター

2007年2月15日

歯周病について:13

7a6faec4.gif歯周病について:13

昨日は歯周病の治療の最終段階である歯周外科処置の話をしてきました。
歯周外科処置の中でも骨を再生させる治療(GTR法)については9〜12回に分けて解説してきました。

本日は歯周外科治療後の話についてです。
歯周外科処置後約1ヶ月してから歯肉(歯周ポケット)の治りを待ち再度歯周ポケット検査を行います。
この段階でほとんどの部位は3mm以下に治っています。
つまり歯周ポケットの内部の細菌感染は取り除けたということになります。
後はこの状態をいかに維持するかということになります。

それはまず毎日の徹底とした歯ブラシが基本になります。
毎食後のブラッシングがきちんとしていないと必ず歯周病は再発します。

ただし毎日100%ブラッシングを行うことは難しいことです。
完全にできているかということを確認するのも困難です。
また取り残してしまった歯石等もあるはずです。

定期検査(メインテナンス)が必要になってきます。

歯周病の治療が終了したとしても、きちんとした管理ができていないと必ずと言ってもよい程再発してしまいます。実際に歯周病で時間をかけて治療したにもかかわらず、再発をしてしまい抜歯をしなければならない状態になった方も多くいらっしゃいます。歯周病の治療中や治療終了直後は歯周病菌(歯周病を悪化させる問題の菌のこと)が非常に少なくなっています。
はじめは歯ブラシも非常に注意をし、時間をかけて行っていますが、だんだんおろそかになっていく場合もあり、ふたたび問題となる歯周病菌が繁殖しやすい環境となるため再発を起こしてしまいます。
メインテナンスとは定期的に口腔内を管理することにより、歯周組織の健康を維持していくことです。
アメリカの歯周病学会では歯周病のメインテナンスを『歯周病の治療の延長であり、新しいあるいは再発する異常や疾患を早期に発見し、治療しようとすることである』としています。そしてこのメインテナンスの有効性や期間を科学的に実証する論文も多数あります。

以下にはなぜメインテナンスが必要なのかということと、どれくらいの頻度で受ければ良いのかということを論文をもとに説明いたします。

『なぜメインテナンスは必要か?』
メインテナンスに関する研究

歯周外科処置後にメインテナンスを行わなかった場合どうなるか? 歯周外科処置後にメインテナンス治療が行われなかったり、歯ブラシが不十分であれば、結果的に歯周病は再発することが多くの研究により実証されています。
研究 1. _AxellsonとLindhe(1981)は6年間にわたり歯周外科治療を受けた患者さんが適切なメインテナンスが行われないとどうなるかを調べた。_2〜3ケ月の間隔でメインテナンスを受け、その時に診査と指導、および歯石除去等のクリーニングをした患者さん(メインテナンス群)と、メインテナンスを受けなかった患者さん(指導やクリーニングはしないで検査のみに来院してもらった)ではあきらかにメインテナンスを受けなかった患者さんは再発していた。

研究結果からもメインテナンスの重要性がわかっています。

次回もこのメインテナンスの重要性について論文をみながら解説していきたいと思います。

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
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