最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: インプラントの記事一覧
2005年11月25日

今日のインプラント

今日は午後に2件のインプラント手術がありました。
1件は下顎の奥歯に2本のインプラントでした。
これがものすごく硬い骨で、通常埋入する次回の3〜4倍程度の時間がかかりました。
手もつかれました。
それではこのような硬い骨はインプラントにとって良いのでしょうか?
答えは11月21の日記にも書いてありますが、ある程度硬いくらいであれば特に問題はありません。
しかし、年間に数症例は非常に硬い骨があります。
このような場合には治癒がちょっと心配になりますが、今までで骨が硬くて問題が起ったことはあありません。


インプラントの杉山歯科医院
2005年11月24日

今日のインプラントとインプラントのメインテナンス

今日は1件のインプラント手術がありました。
上顎の前歯部です。
以前から日記でよく書きますが、上顎の前歯部は骨が非常に少なくなっている部位です。
本日も骨の吸収が起っており、単にインプラントをするだけでなく骨の増大手術(GBR法)が必要な症例でした。
骨が吸収してしまった原因は歯根破折です。

歯の根が割れると割れた部分から血液等が入り込み、中で細菌が繁殖してしまいます。細菌が繁殖すると膿みとなり歯の根を支えている骨を吸収させてしまします。
骨が吸収すると抜歯後にインプラントをしようとしても骨がないためインプラントをすることが困難になります。
歯の根が折れたらそのままにしておかないことが大切です。
また破折してしまった原因ですが、これは治療側に問題があるというよりは、神経のない状態になった歯は破折する可能性があるということです。
つまり神経と取った状態は血液の循環もなくなります。
よく患者さんに他の例えでお話をします。
神経のある歯は緑の生茂った木だとします。神経のない歯は枯れた木のような状態です。いきいきとした木は蹴っても折れる可能性が低いですが、枯れた木は蹴ると折れてしまう可能性が高いものです。
血液の通っていない歯は脆く、通常の噛む力でも割れてしまう可能性があります。

また今日はメインテナンスについてお話します。
インプラントは天然の歯と違い虫歯になることはありません。
しかし、歯周病のような状態にはなります。
これはインプラント自体が歯周病になるのではなく、インプラント周囲の歯肉が腫れ、さらに進行してくるとインプラントを支え
ている骨が吸収をしてきます。
ですからインプラントをしたからといって歯ブラシをしなければダメになる可能性もあります。
また歯ブラシは毎日きちんとしているつもりでも100%行うことは難しいことです。
そのため定期的に病院で検査をし、歯石等の除去を行う必要性があります。
またインプラントの被せ物についても注意が必要です。
インプラントの被せ物も天然歯も長い年月の間には個人差はありますが、必ず磨り減ります。
例えば、靴のかかとも人により、内側が減ったり、外側が減ったりします。
口腔内も右で良く噛む人、左で良く噛む人、歯ぎしりが強い人等
さまざまな条件により磨り減り方(磨り減る量)は違いますが、
多少なりとも磨り減ります。
磨り減り方によっては大きく被せ物を修正しなければならないことがでてきます。

インプラントを入れたらなにもしなくても大丈夫ということではなく、良い状態を維持するためには定期管理が必要なのです。

インプラントの杉山歯科医院
2005年11月22日

今日のインプラント:上顎洞炎

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今日は上顎に2本のインプラント埋入手術がありました。
インプラントを埋入する前は“上顎洞炎”という状態でした。

上顎洞というのは図のように上顎の奥歯の上に存在する頭の骨の中の空洞のことです。
今日インプラント手術を行った患者さんは初診時にこの上顎洞の中に炎症(膿みをもっていました)がありました。
このように上顎洞に炎症があり、膿みをもつような状態を上顎洞炎と言います。
良い状態ではありません。頭の骨の中に膿みがあるのですから。
上顎洞に膿みがたまった原因の多くは“歯”です。
神経を取った歯は時々歯の根の先に膿みを持つことがあります。
上顎の場合この歯の根が上顎洞に出ていることがあり、根の先の膿みが上顎洞におよび上顎洞炎となることがあります。
今回のケースも歯根の先の膿みが原因でなった上顎洞炎です。
このようなことを“歯性上顎洞炎”といいます。

上顎洞炎が疑われた場合にはインプラントはすぐにはできません。上顎洞炎を治してからになります。

インプラントの杉山歯科医院
2005年11月22日

昨日のインプラントと衛生士勉強会

昨日は上下に3本のインプラント手術がありました。
上下とも軟らかい骨質でした。
今回は骨の方さについてお話します。

  インプラント手術における骨の硬さについて

インプラントを行う際には骨の硬さがインプラントの治癒を大きく左右します。
上顎の骨は多くの場合軟らかいことが多く、インプラントの安定には適しているとは言えません。しかし、軟らかい骨の方が血液の循環が良いことが多く、治りとしては良いということになります。
一方下顎は骨の質としては硬く、インプラント埋入直後の安定は良いのですが、硬い骨は血液の循環が悪いことがあり、治癒としては良くない場合があります。
しかし、硬いといってもその差はあり、非常に硬い骨でなければ得に問題は起りません。
当医院で2004年度は400本以上のインプラントがありましたが、治癒がよくないであろうという非常に硬い骨は2〜3ケース程度です。このように血液循環が良くない(出血が少ないということ)場合には埋入時に出血を多くさせてインプラント周囲に血液が行き渡るようにします。
そうすることにより対応します。
次に上顎の軟らかい骨についてです。
インプラントを埋入する際にはドリルのようなものでインプラントのホール(穴)を開けていきます。
当医院で使用しているI.T.Iインプラントは通常直径4.1mmというものを使用します。直径4.1mmのインプラントを埋入するためにはドリルによるホール(穴)は直径3.5mmまで開けます。
3.5mmのホール(穴)に4.1mmのインプラントを埋入するためタイト(きつく)に埋入されるため安定します。
しかし、現実にはドリルでホール(穴)を形成する時に若干のブレがあると形成したホール(穴)は予定より大きくなることがあります。
得に上顎のように柔らかい骨の場合にはそのような傾向があります。
そのため軟らかい骨の場合にはドリルで形成する時に、3.5mmよりさらに小さい大きさまでしか形成せず、そのホール(穴)に4.1mmのインプラントのねじ込むように埋入します。
またもっと安定させるためにはドリルはほとんど使用せず、キリのようなものを使用し、骨の中央部にそのキリを刺し、上からたたいて穴を押し広げるようにします。
そしてインプラントを先程と同様にねじ込むように埋入します。


また一昨日には歯科衛生士の勉強会に私と当医院の衛生士と一緒に行ってきました。
勉強は私達歯科医師だけでなく歯科衛生士も勉強をしなくてはなりません。
一昨日の勉強は歯周病の治療におけるルートプレーニングと言われる歯肉の中(下)の歯石を除去する治療の勉強です。
この方法の考え方は数年前とはだいぶ変わってきています。
歯科衛生士も日々勉強をしていかないと進歩していく歯科医療に遅れをとってしまいます。
また今週の日曜日には日本臨床歯周病学会と日本口腔インプラント学会があり、衛生士と私は別々の学会に参加します。
新しい情報等がありましたらこの日記にアップします。

インプラントの杉山歯科医院
2005年11月20日

今日のインプラント:ナローネックインプラント

今日は上顎に2本、下顎に2本のインプラント手術がありました。
今日はインプラントの埋入距離の話しをします。
通常インプラントとインプラントの間は3mm開けます。
(インプラントとインプラントの距離が3mmということです)
またインプラントと天然歯との間は2mm開けます。

通常、一般的に使用するインプラントの直径は4.1mmですので、
天然歯の間に2歯分の欠損が存在するとインプラントを埋入するために必要な幅(距離)は以下のようになります。
天然歯とインプラントとの距離2mm×2+インプラント同士の距離3mm+インプラントの直径4.1mm×2=15.2mmということになります。
つまり2歯欠損していた場合、その幅が15.2m以上ないと通常の幅のインプラントが埋入できないことになります。
本日のケースは欠損の長さ(距離)が14mmでしたので通常(直径4.1mm)のインプラントでは2本埋入するだけの幅がありません。
そこで通常よりも細いインプラントを使用することにしました。
この細いインプラントの直径は3.3mmです。
直径3.3mmのインプラントは1本単独では細く、強度に問題があるため使用することは少ないですが、通常の太さ(直径4.1mm)以上のインプラントと連結すれば問題はありません。

本日のケースも直径4.1mmのインプラントと直径3.3mmのインプラントとを連結することになります。

インプラントの杉山歯科医院
2005年11月14日

今日のインプラント午後2件

今日は午後に2件のインプラント手術がありました。
1件は下顎の前歯部にインプラント埋入です。
もう1件は上顎に4本のインプラント埋入でした。

奥歯にはインプラントを埋入するための骨の高さが十分ないため『カンチレバー』という方法を行いました。
カンチレバーとは奥歯の骨が吸収しており、インプラントが埋入できない場合などに行う方法で、前歯に埋入したインプラントを連結し、骨のない奥歯に被せ物を追加し、奥歯でも噛めるようにする方法です。
通常、上の奥に骨の高さがない場合には上顎洞挙上術(サイナスリフト)という骨の高さを増大させる治療法を行いますが、この治療は時間(サイナスリフトだけでも3〜6ヶ月程度かかります)がかかります。また患者さんにとってこのサイナスリフトは負担もあり、少し大変な治療です。
そのためケースによっては『カンチレバー』という方法を行うこともあります。

実際の症例が下の写真のようになります。        
奥に付けたダミーの歯を『カンチレバー』と言います。

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それではこのようなカンチレバーは良いのでしょか?
問題は起らないのでしょうか?
以下にはカンチレバーを行った被せ物の予後を10年間観察した論文を報告します。

論文著者:Curtis M Becker
掲載論文誌:Quintessence International 6/2004
対象患者 :36名
使用インプラント:I.T.Iインプラント
使用本数および被せ物の数:115本、60の装置

以上の条件のもと埋入したインプラントを10年間観察した。

結果 :10年後に全ての症例、全てのインプラントにおいて口
    腔内、レントゲン所見において異常は認められなかっ
    た。
考察 :カンチレバーによる治療は条件さえそろえば良好な結果
    を得る治療であることがわかった。その条件とは以下の
    ようなことである。

   1.骨との結合が良いインプラント表面をもったものを使用
     すること。
    (これはSLAインプラントと言われるもので当医院ではこ
     のインプラントを100%使用しています)
  
   2.直径4.1mm以上のインプラントを使用すること
    (当医院でも特別なことがないかぎり直径4.1mm以上の
インプラントを使用しています)  
   
3.ネジ式でない接着剤を使用した被せ物にすること
 
上記のようなことであればカンチレバーという治療は問題なく行えるということです。

インプラントの杉山歯科医院
2005年11月9日

昨日のインプラント

このところ発表の資料作製があり、日記を書くことができない日があります。
昨日は下顎の前歯部に2本のインプラント埋入がありました。
前歯部においてインプラントを行うことは審美性がかかわり、難しい場所です。
一番問題となるのはインプラント埋入後の歯肉の退縮です。
インプラント埋入後、インプラント周囲の骨は若干吸収します。
これば病的なことではなく、一般的に起ることで、生理的な現象です。また骨の吸収に伴い、歯肉の退縮も起ります。
こうしたことを予測して前歯部の場合には若干インプラントを深めに埋入します。
本日はこのインプラント埋入後に起る歯肉退縮ついての論文(多数あるうちの一つ)を紹介します。

           論文タイトル:
 インプラント治療後における唇側軟組織レベルの長期的変化

         研究者名:Oates TW 他
        
         論文掲載誌:Implant Dent.2002

インプラントの埋入法にはインプラント埋入時に歯肉の中にインプラントを入れ、後で再度インプラントの上の部分(頭の部分)を出す2回法(2回の手術が必要)と当医院で使用しているI.T.Iインプラントのように手術時にインプラントの上の部分を露出させて終了する1回法(違いの詳細はHPを参考にして下さい)
があります。
1回法は2回法に比較して軟組織への侵襲が少ないため歯肉の退縮が少ないとされてきました。
しかし、前歯部のように審美性がとわれる部位は通常よりも深くインプラントを埋入します。
深く埋入するということは最終的にインプラントと被せ物の境目が歯肉の中深くに位置することになります。
こればインプラントと被せ物の境目が見えないようにするためです。
しかし、境目が歯肉の深い位置にあると歯肉に対する侵襲が認められ、歯肉は退縮する傾向にあります。

本研究では39名の患者さんに対し、106本のI.T.Iインプラントを埋入し、2年間歯肉の退縮を観察しました。
結果として39名のうち24名が1mm以上の歯肉の退縮が起りました。
退縮の経時的な変化は被せ物を装着した直後から6ヶ月間で平均0.6mm退縮しました。
その後の退縮率は減少していますが、一般的には約6ヶ月〜1年程度は退縮傾向が続きます。
このことから上顎前歯部にインプラントを行う場合にはある程度歯肉が退縮することを考慮にいれ、インプラントを行う必要性があることがわかります。
ただし、この退縮は骨の厚み、歯肉の厚み、噛み合わせ等さなざまな条件により異なります。
つまり審美性が問われる部位のインプラントは難しいのです。



インプラントの杉山歯科医院
2005年11月4日

今日のインプラント

今日の午前中は1件のインプラント手術がありました。
無歯顎(総入れ歯)の状態でしたので、7本のインプラントを埋入し、完全固定式にします。
奥歯は骨の吸収が著しいため同部にインプラントの埋入は困難でしたので前歯からその後ろに集中して埋入し、最終的にはカンチレバ−(詳細はHPを参考にして下さい)になる予定です。
また顎幅が薄いため骨の幅を増大させるリッジエクスパンジョン法(これも詳細はHPを参考にして下さい)を行いました。

今回は一度に7本の埋入でしたが、局所麻酔のみで行いました。
患者さんはお口を開ける時間も長く大変だったと思います。
お疲れさまでした。

インプラント手術に不安のある方や恐怖心のある方は笑気麻酔や静脈内鎮静法を行います。
両方とも詳細はHPを参考にして下さい。



インプラントの杉山歯科医院
2005年11月2日

今日のインプラント

今日は午後に2件のインプラントでした。
1件は下顎に3本のインプラント埋入です。
4歯欠損に3本のインプラントを埋入し、最終的にはブリッジとします。
通常4歯欠損ですと2本(欠損の両端に埋入)のインプラントを埋入し、ブリッジとします。今回3本の理由は骨の高さが少ないため若干短かめのインプラントを埋入することになりました。
そのため本数を増やし、インプラントの安定を図ったのです。

もう一症例は上顎の無歯顎(いわゆる総入れ歯の状態)に義歯を安定させるために2本のインプラントを埋入しました。
 
歯が1本もない場合(総義歯の場合)、完全に固定式(もともと歯が合った状態に回復できます)にすると、片顎につき6〜8本(顎の大きさや骨の高さにより違います)のインプラントを埋入し、ブリッジとします。(ブリッジがどのようなものかについてはホームページのインプラントのページを参考にし下さい)
しかしこのような方法は固定式で違和感もなく非常に良いものですが、治療の費用がかかってしまいます。
そこで完全固定式ではありませんが、義歯を動かなくするためにインプラントを使用する方法もあります。
義歯にはなりますが、インプラントと義歯が完全に固定されますので、義歯が動いたり、食事や会話中に外れたりすることはありません。
2〜4本のインプラントを埋入し、義歯の固定源として利用します。
義歯にはアタッチメントという留め金のようなものを組込みます。
インプラントと義歯に埋込こんだアタッチメントにて義歯が落ちないようにします。

このようにアタッチメントを使用すると義歯の上蓋のプラスチックの部分を取除くことができ(場合によりできないこもあります)義歯の安定が得られるだけでなく、装着感も向上します。

この場合、現在ご使用の義歯を利用すればさらに費用も抑えらます。



インプラントの杉山歯科医院
2005年11月1日

今日のインプラント

今日は骨を増大させるGBR法を行いました。
手術部位は上顎の前歯部です。
移植するための骨は上の奥歯(親知らずがあった場所です)から採取してきます。採取する方法ですが、“のみ”のような器具で骨をたたき、採取します。2分程度でこの処置は終了します。
採取した骨を移植します。
そして移植した骨の上にGBR膜というものを置きます。
当医院ではこうしたGBR 法に対し2種類の膜を使用します。
一つは吸収する膜:Tiuuse GuideTM メンブレンで、もう一つは吸収しない膜:
GORE-TEXメンブレンです。
Tiuuse GuideTM メンブレンはコラーゲンからできており、吸収するため後から取り出す必要性がないので 治療の回数が少なくなります。しかし、この膜には適応症が限られており、 大幅に骨を再生させることはできません。
GORE-TEX メンブレンは吸収しないため後から取り出す必要性がありますが、GBR 法の多くはこの膜を使用します。 GORE-TEX メンブレンは1969年に開発されたもので、歯科領域以外でも、人工血管や人工硬膜、 縫合糸等で400万症例に使用されており、医療分野において非常に高い評価を得ている材料です。
どちらの膜を使用するかは適応症があり、その状態によって異なります。

インプラントの杉山歯科医院
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