緊張時口臭:生理的口臭の一つ

このブログは、口臭に悩む方のブログです。
このブログが始まって以来 毎週(だいたい月曜日)にアップしていましたが、
今年の4月から毎週 大学で講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週(月曜日)にアップしたいと考えております。

今日のテーマは、『緊張時口臭』になります。

このテーマは、何回か解説している
「生理的口臭」
の一つの内容として書いています。

今までの おさらいをすると
生理的口臭は、以下に分類されます。

1. 加齢性口臭

2. 起床時口臭

3.空腹時口臭

4.緊張時口臭

5.疲労時口臭

6.妊娠時口臭

7.月経時口臭

8.思春期口臭

9.更年期口臭

10.飲食後口臭

上記の中で
起床時口臭
起床時口臭(空腹時口臭、ダイエット口臭)
について解説してきました。

本日は、緊張時口臭について解説します。

近年 口臭を主訴として来院される患者様は非常に多くいらっしゃいます。
しかし、口臭をきちんと検査できる医療機関は非常に少ないのが現状です。
多くの歯科医院では、患者様が
「口臭が気になる」
と訴えても
口臭を専門として診療経験がない歯科医院では
歯周病に問題はありません!
口臭は誰にでもあるもので、気にされる程ではありません!
実際に臭わないので、気にされることはありませんよ!
というようなことで、
問題とならないことが多いです。

しかし、口臭を自覚されている患者様は、
いくら問題なし
と言われても
ご自身が口臭を自覚されているため、
口臭に対する不安が改善されることはなく、

さらに
「口臭があるのに理解してもらえない」
「毎食後に歯磨きを十分しているのに口臭が改善しない」
「不安があるのでマウスウォッシュ 等を使用しているが改善しない」
といった悩みが増強していきます。

また、口臭がないと言われても
「口臭に問題はないと言われているが、実際に 家族 や 知人、 会社の人 、他人に指摘される」
「他人が私の近くにくると 口や鼻に手を当てて私の口臭を感じているように思う」
「人が避ける」
といった他人のしぐさにも気になるようになります。

こうなると口臭に対する問題はさらに大きくなります。

口臭に対する不安が強くなればなるほど
口臭は強く起こります。

こうした口臭を
緊張時口臭と言います。

緊張時口臭の説明をする際に重要なことがあります。
それは、自律神経です。

口臭 と 自律神経は大きく関係しています。

唾液の分泌は口臭予防にとって非常に重要なことであることは
さまざまな項で解説しています。

口臭の主な原因は、
細菌の出す揮発性イオウ化合物(VSCs)と言えます。
(もちろん他にも口臭の原因はありますが…)

揮発性イオウ化合物の中には、
硫化水素、
メチルメルカプタン、
ジメチルサルファイド
というガスがあります。

この「ガス」が口臭の原因と言えます。

口臭の原因となる細菌の増殖を抑えるのが
唾液です。
唾液の分泌量が多ければ、口臭は起こりにくいのです。

しかし、唾液は、基本的にご自身でコントロールできません。

これは、唾液は自律神経の支配を受けているためです。

まずは、緊張時口臭を知るために 自律神経について解説しましょう!

自律神経とは、
自分の意思と関係なく無意識のうちに絶えず働いてくれている神経です。

自律神経による支配は 唾液 以外にもいっぱいあります。
その一つが 心臓 です。
心臓は、生まれてから、亡くなるまで 人の意識とは関係なく、
眠っている時も 起きている時も動き続けています。

唾液も同様に自律神経の働きにより常に分泌されています。

自律神経について もう少し詳しく解説します。
自律神経には、
交感神経
副交感神経
という 相反する働きをする神経があります。

交感神経を車のアクセル
副交感神経を車のブレーキ
に例えることがあります。

起きている時には、心臓を活発にするために交感神経が強く働き、

眠っているときには心臓の働きをゆっくりとし休ませるように
副交感神経が働き
うまくバランスを保ちながら身体の調節をしています。

交感神経が優位になると
血管を収縮し血圧が上昇
心拍数が上昇
気管支が拡張
唾液の分泌が抑制
胃腸の働きが抑制
します。

交感神経が優位に働く例えとして、
結婚式に招待され、挨拶を頼まれた時に緊張したりしますよね。
他にも
学生であれば、受験の時に緊張したり、
スポースをする人であれば、大会 等で緊張したりする方も多いかと思います。
この時には喉が乾くものです。
これは、交感神経が優位になり、
唾液の分泌が抑制されるためです。

次に副交感神経が優位になると
血管が拡張し血圧が低下
心拍数が低下
気管支が収縮
唾液の分泌が促進
胃腸の働が活発

このようには副交感神経が優位になると
唾液が分泌されやすいです。

寝ている時は、脈拍は少なくなります。
これは、生命を維持しながら無駄なエネルギー消費をしないように
基礎代謝を下げているためです。

副交感神経はリラックスした状態で
優位になるとお考え下さい。

先ほど解説した
副交感神経は、車のブレーキであることがご理解できたかと思います。

その逆がアクセルとなる交感神経ということです。

緊張するばするほど
交感神経が優位になり、
結果的に唾液の分泌が減少し、
口臭が増加するのです。

この自律神経のバランスが崩れているのが現代人の問題です。

自律神経バランスの乱れの代表的なこととして、
冷暖房完備の生活です。
本来、
暑い時には汗をかき、体温を下げ、
寒い時には、血管を収縮して熱を逃がさないように働きます。

しかし、冷暖房が常に整えれている生活環境は、
自律神経機能を衰えさせてしまうのです。

また他にも 自律神経バランスの乱れの原因は多くありますが、
夜更かしもよくありません。

現代人にとって
早寝、早起きは難しいことと思われますが、
できることから改善してみることが必要です。

例えば 就寝直前までパソコン等を使用しているのは良くありません。
寝る前3時間は、部屋の明かりの強さを落とし、
眠りにつく準備をした方が良いでしょう。

眠る直前までテレビを見ていたり、
パソコンを使用している状況では、
正しい自律神経バランスを整えることは難しいでしょう。

起床したら日光を浴びることも体内時計を整える有効な手段と言えます。

また、口臭が気になると唾液の分泌以外にもさまざまな問題が起こります。

緊張が続く状態は舌の位置にも影響してきます。

まず正常な舌の位置関係です。
下図は、顔を横から見たところです。
この図も さまざまなところで でてきますよね
緊張した口腔内
簡単に説明すれば、舌の上顎には隙間(スペース)が開きます。
この状態が正常なのです。

次に緊張が続いた方の舌の位置関係です。
喉の奥2
緊張が続くと
舌の根元部分は上方に位置し、
舌と上顎の隙間が少なくなります。
この状態では、
喉の奥は酸素が少ない状態です。       
酸素が嫌いな嫌気性菌が繁殖しやすくなります。

嫌気性菌は、口臭の原因となる
硫化水素、
メチルメルカプタン、
ジメチルサルファイド
といった
揮発性イオウ化合物ガスを発生します。


抗菌性のある唾液の分泌も減少するので、
ますます菌の繁殖が増えていきます。


また、
パソコンや
本を読む事、
等の下をずっと向いている姿勢も上記のような状態になりやすいです。

また、口臭が気になるあまり、
会話が少なくなったり、
口を開けることが恐怖となっているような方の場合にも
上記のような状態になります。

こうしたことが緊張時口臭の原因の一つになるのです。

この緊張時口臭についての続きは
次回解説します。

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