最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: 歯周病の記事一覧
2007年9月9日

インプラントと歯周病

今日はインプラントと歯周病の基本的な話です。
こうした歯周病とインプラントの話はこのブログでもよく書く内容です。
非常に大切だからです。
インプラント治療を行う際にはほとんどの場合、歯周病の検査も行います。
インプラントも天然歯と同様に歯周病になるからです。
インプラントが歯周病になった状態を インプラント周囲炎と言います。

インプラント周囲炎の治療についてもブログやHPで書いてあります。

また、 歯周病患者様におけるインプラント治療のリスクについてもホームページのさまざまなところで書いてきました。

しかし、最も大切なのは歯周病にならないということです。
そのためには歯周病の予防が必要になります。
歯周病の予防というと
『歯ブラシをきちんとする』
ということが考えられますが、患者様の中には『歯ぶらしはきちんとしていたのに…』
と思われる方もいらしゃるかと思います。

現実的には歯周病になりやすい人となりにくい人がいます。
どこに違いがあるのでしょうか?
その具体的な話は明日からしたいと思いますが、
その前に今日はまず、基本的なインプラントと歯周病との関連について簡単に説明したいと思います。


歯周病が進行すると骨が吸収し、インプラントを埋入するための骨がなくなってしまいます。
歯周病であり、なおかつインプラントを希望される方の多くはこのように骨の吸収が進行しており、まったく問題なくインプラントができる方は少ないのが現状です。
また歯周病の検査を行った結果、重度歯周病と診断された歯を抜歯した方が良いのか?徹底して治療して保存した方が良いのか?という判断は難しいことです。
それは治療を行う私達側からみれば、治療を行っても保存することは難しいと判断しても、患者さんからみればなんとしてでも保存したいということがあります。
このような場合、無理に保存することにより骨の吸収は進行していくので、抜歯した方が良いことを強く勧めますが、患者さんによってはそれでも保存を希望することがあります。
歯周病は痛みを強く伴うことがないため自覚症状がないのが現状です。診査の結果ダメであれば無理矢理保存することは危険です。とくに将来的にインプラントを希望される場合には早期に抜歯が望ましいと思います。
歯肉から出血がある、歯がぐらぐらする、歯科医院にて歯周病と言われた等思い当たることがあれば早期に歯周病の精密検査をされた方が良いでしょう。

今日の話は明日から始まるシリーズ『リアルタイムPCR法:歯周病のリスク診査』につながります。
簡単に説明すると遺伝子レベルで歯周病になりやすいかどうかを診査する方法の話です。

明日からのシリーズお楽しみに!

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
2007年8月24日

PMTC(プロによる歯のクリーニング):その4

今日は、PMTC(プロによる歯のクリーニング)のQ&Aです。

下記内容は患者様によく質問されることです。

Q:PMTCはどのような効果がありますか?
A:歯ブラシでは完全に取り除けない汚れを取り除くことができ、
  歯も“つるつる”になりますので、虫歯や歯周病の予防になります。

Q:痛みはありますか?
A:歯のクリーニング用の柔らかいゴムのカップや特殊なブラシを使用しての歯
  面清掃なので、痛みはありません。
  むしろ爽快感を得られる方も多いのです。

Q:1回で済みますか? また治療時間は?
A: メインテナンスでのPMTCは1回で終了します。
  時間は残存歯数や汚れ(歯石の付着状態)にもより違いますが、
  20〜50分程度です。
  初診時にクリーニングをご希望された場合には汚れの付着状態にもよりま
  すが、通常は1〜2回です。

Q:定期的に行う必要性はありますか?
A:PMTCの間隔は歯周病の状態や歯石の付着状態、歯ブラシの程度により違い
  ますが、口腔内に問題がない方であれば、1年に1回で大丈夫です。
  しかし、元々重度の歯周病であったり、歯ブラシの仕方に問題がある方は
  3ヶ月に1回くらいが良いでしょう。

Q:虫歯の後の詰め物や被せ物(金属製やセラミック等)、インプラントをして
  いてもPMTCを行った方が良いですか?
A:被せ物が多いかたこそ、PMTCは必要です。
  被せ物や詰め物の境目に細菌は潜んでいます。
  一度治療した歯こそ、逆に問題を生じやすいのです。

Q:クリーニングをすると歯は白くなりますか?
A:クリーニングをすると歯面に付着したお茶等の汚れや、タバコの汚れはきれ
  いに落ちます。
  しかし、元々の歯以上の白さにはなりません。
  歯を白くしたい場合には歯の漂白(ホワイトニング)が必要になります。
  ホワイトニングは病院で行う物もありますが、市販されているホワイトニ
  ング材でも効果はかなりあります。
  お勧めは『ホワイト ストリップス』というものです。
  インターネットで検索してみて下さい。
  費用は4〜6千円ぐらいが相場です。

Q:年齢制限はありますか?
A:年齢制限はありません。
  どなたにでも受けていただきたいものです。

Q:PMTCは誰が行うのですか?
A:トレーンングされた歯科衛生士です。
  PMTCのプロですね。

Q:費用はいくらかかりますか?
A:初診時の内容等により違いますが、約2000〜3000円になります。


明日からはまた新しいテーマになります。

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2007年8月23日

PMTC(プロによる歯のクリーニング):その3

昨日の続きになります。

『バイオフィルム』の除去方法
それでは具体的な『バイオフィルム』の除去の仕方です。
まず、『スケーリング』です。
『スケーリング』とは歯石を除去することです。

方法は『手用器具』で取り除く方法と
『超音波スケーラー』と言うマイクロ振動と水圧により歯面や歯根面に付着している歯石とともに『バイオフィルム』の除去を行う方法があります。

次に『手用器具』ですが、
先程の『キュレット』と言われる器具を用いて、
歯肉の中に存在する歯石や歯周病菌の除去および歯の根の中にまで感染を起こしている根面の滑沢化します。
このことを『ルートプレーニング(SRP)』と言います。
ルートプレーニングに使用する器具(キュレット)の先は
刃のようになっており、根面に強固に付着している感染物質を除去するのに適しています。

次に『ポリッシング』です。
『歯石』や『バイオフィルム』を除去した表面は“ざらざら”しています。
“ざらざら”している状態は再度汚れが付着しやすいので表面を器械や歯ブラシ等で“ツルツル”に磨き、『歯石』や『バイオフィルム』が付着しにくいようにします。
またポリッシング時や虫歯予防のためにフッ素人りのペーストを歯面に塗り込みます。

このようなことを行うことにより『バイオフィルム』を取り除き、歯周病の再発を防ぎます。

『バイオフィルム』は以下のように進行していきます。
『バイオフィルム』の形成による歯周病の進行状態です。

1. 軽度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が3〜4mmの場合です。

まず、歯と歯肉の溝に細菌が集まりバイオフィルムが形成されると細菌が放出する酵素により歯肉に炎症が起こり、歯周ポケットができます。

2. 中程度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が5〜6mmの場合です。

歯周病ポケット内部でバイオフィルムが増殖すると、
細菌を食べる多形核白血球や抗体が登場します。
白血球は酵素を分泌し、細菌を攻撃しようとします。
しかし、細菌はバイオフィルムのバリアーにより保護されているため、白血球の攻撃を受けません。
逆に白血球が出す酵素により歯肉が破壊され、歯肉の炎症はさらに拡大します。

3. 重度の歯周病
   歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が7mm以上の場合です。

免疫細胞や抗体は細菌を攻撃し続けますが、バイオフィルムのバリアー効果により、細菌はダメージを受けません。それどころかバイオフィルムはどんどんと巨大化して行きます。その結果炎症は深部へと進行し、歯周ポケットはさらに深くなり、最終的には骨の吸収が始まります。
こうなると歯がぐらぐらしてきます。
バイオフィルムは歯ブラシの届かない部分でどんどんと増殖して行くのです。

このように『バイオフィルム』は形成され、歯周病は進行していくのです。

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2007年8月22日

PMTC(プロによる歯のクリーニング):その2

今日も昨日から始まった『PMTC(プロによる歯のクリーニング)』です。

昨日は『PMTC』は歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具やペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて歯面および歯周ポケット内部に存在している
『バイオフィルム』を機械的に除去することであることを解説しました。

今日はこの『バイオフィルム』についてです。

以前にもこのブログで『バイオフィルム』ことは説明したことがあるので、お分かりの方もいらしゃるかと思いますが…
『バイオフィルム』とは?
『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。
そう言ってもピンとこないと思いますので、私達が生活する上で存在する『バイオフィルム』の話しをします。
台所や風呂場の清掃を少ししないでいるとそこは、
“ ヌルヌル ”としてきます。
その“ ヌルヌル ”を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。
この除去しづらい“ ヌルヌル ”が『バイオフィルム』です。

歯の表面や歯周ポケット内部にも同様のこの『バイオフィルム』が形成されます。
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。
『バイオフィルム』という家の中で複数の『細菌』が共同生活をしていると思って下さい。
問題なのは『バイオフィルム』は薬剤や殺菌剤などの外敵から身を守るためにバリアとして働いていることです。
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、
内部の細菌を殺すことは困難です。

ではどうしたら『バイオフィルム』内部の細菌を除去できるのでしょうか? 

答えは簡単です。
歯ブラシやフロス等で機械的にこすり、除去することです。
しかし、歯ブラシだけで完全に『バイオフィルム』を除去することはできないと言われています。
特に歯周ポケットの内部には歯ブラシは届きませんので『バイオフィルム』の内部の細菌を除去することはできません。
歯周病を治すには単に消毒だけ行ったり、
その部分に薬を入れるだけではなく、
この『バイオフィルム』を専門的に除去していく必要性があります。

トレーニングされた『歯科衛生士』はこうした『バイオフィルム』を的確に取り除くことができます。

明日は『バイオフィルム』の除去方法です。

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2007年8月21日

PMTC(プロによる歯のクリーニング):その1

今日から新しいテーマです。
昨日までのテーマはまとめてホームページにてアップしてあります。
新着情報から確認して下さい。

さて今日からのテーマは『PMTC(プロによる歯のクリーニング)』です。

メインテナンスのところでも書いてありますが、インプラントに関する質問で多いのが、
『インプラントはどれくらいもつのですか?』や
『インプラントは一生もつのですか?』というものです。
インプラントは天然の歯と違い虫歯になることはありません。
しかし、 歯周病のような状態にはなります。
歯ブラシがうまくいかないと汚れ(食べかす)はインプラントと歯肉の境目に付着します。
この汚れ(プラーク)の内部には細菌(歯周病細菌)がひそんでおり、その汚れは時間の経過とともにどんどん深く(歯肉の内部に)侵入していきます。
そして歯肉の中で歯周病細菌が繁殖を起こします。
その結果、インプラント周囲の歯肉が腫れ、さらに進行してくるとインプラントを支えている骨が吸収をしてきます。
ですからインプラントをしたからといって歯ブラシをしなければダメになる可能性もあります。
また歯ブラシは毎日きちんとしているつもりでも100%行うことは難しいことです。
そのため定期的に病院で検査をし、歯石等の除去を行う必要性があります。
そこで定期的に『PMTC』が必要になってきます。

『PMTC』とは?

メインテナンスにおける『PMTC』は非常に大切なことであり、この『PMTC』が治療後の歯周病の状態が 維持でいるかどうかを 左右すると言っても過言ではありません。

『PMTC』とは『 Professional Mechanical Tooth  Cleaning』の略で、
歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具やペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて
歯面および歯周ポケット内部に存在している
『バイオフィルム』を機械的に除去することを言います。

明日はこの『バイオフィルム』について解説します。

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2007年7月23日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯周病患者様におけるインプラント治療:その7

さて何回かに分けて行ってきましたは歯周病患者様におけるインプラント治療
『歯周病治療の新しい考え方:フルマウスSRP法』ですが、今日が最後です。

昨日まで『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』をさらに効果的に行う方法として
1 『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』と
2 『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』
があることを説明しました。

今日は『経口的抗菌薬の投与』についてです。

簡単に言えば、歯周病細菌に効果がある『抗生剤』をある程度の期間(2〜4週間程度)服用していただきます。
全ての歯周病に行うのではなく、限られたケースにはなりますが、歯周病治療と並行して『抗生剤』を一定期間服用することは効果があります。

しかし、この方法は日本ではほとんど普及していません。
その理由としてまず保険が適応されないということがあります。
次に『抗生剤』を服用する期間が長いために
副作用や耐性菌(細菌が抗生剤に効かないようになる)の問題があります。
無理に『抗生剤』を服用しなくても他に治す方法があるため、
患者様にも理解を得にくい『経口的抗菌薬の投与』は普及していないのです。
ただし、ケースによっては非常に効果を発揮する場合もあり、私も行うことがたまにあります。

このシリーズのまとめとして
『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』と
『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
『経口的抗菌薬の投与』
を併用することにより『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』の効果は高まるのです。
しかし、歯周病治療の基本であるブラッシングがきちんとできていなければ、こうしたことは意味がなくなってしまいます。
まず、ブラッシングがきちんとできていることが第一であり、
上記の3つはあくまでも補助的なことと思って下さい。

歯ブラシで汚れ(細菌)が取り除けない状態でいくら
『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』、『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』、『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
『経口的抗菌薬の投与』を行っても効果はありません。
歯ブラシはきちんと行っているつもりでも100%行える方はいらっしゃいません。
もちろん100%ということは難しいことですが、一度歯周病になってしまったということは、歯ブラシの方法や時間等に問題があったということです。
同じような状態いれば、当然、歯周病は再発します。
歯周病でない方の『2倍の時間をかけ』丁寧に行うことが大切です。
毎食後のブラッシングが再発するかしないかの大きなポイントになります。

よく患者様に以下のような 例え話 をすることがあります。
糖尿病 や 高血圧 の患者様に対して、生活習慣の改善をせず、薬だけを処方しても治りません。
いくら薬を服用しても、食事も普通の人と変わらず、十分な運動もせず、ましてや 喫煙 されていれば治るはずもありません。
また 睡眠 やストレス もそうです。
これは歯周病にも言えることです。
特に喫煙されている方は歯周病は治らないと思って下さい。
またインプラントに対しても喫煙は大きな問題となります。
いくらブラッシングがきちんと行われていてもダメになる可能性があると思って下さい。
『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』、『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』、『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
『経口的抗菌薬の投与』はあくまでもきちんとした生活スタイルが確立できてこそ効果のある治療となります。

明日からはこのところホームページで新しくアップした内容をさらに詳しく説明を加えて書きたいと思います。
『インプラントの即時負荷(荷重)』というタイトルになります。
お楽しみに!

大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
2007年7月22日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯周病患者様におけるインプラント治療:その6

今日は日曜日で、通常は診療日ですが、ビル全体の清掃があり、休診になります。

さて昨日は『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』をさらに効果的に行う方法として
1 『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』と
2 『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
3 『経口的抗菌薬の投与』
があることを説明し、
『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』について説明しました。

今日は『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』についてです。

『グルコン酸クロルヘキシジン』という含嗽剤は歯周病細菌に対して効果が高いものです。
しかし、『グルコン酸クロルヘキシジン』は使用部位と使用濃度を厳守しなければならない薬品です。
ちょっと難しいですが、その詳細を書きたいと思います。

『グルコン酸クロルヘキシジン』は,1954年に英国 ICI社(現 AstraZeneca 社)で製造されたビグアナイ ド系の殺菌消毒剤です。
歯周病と関連するグラム陽性細菌やグラム陰性細菌および多くの真菌に対して
優れた殺菌力を発揮します。
簡単に言えば、歯周病細菌に効果があり、昔から使用されてきた殺菌薬ということです。
また他の消毒剤と比較して優れたところは
皮膚に残留して持続的な抗菌作用を発揮することです。
この持続的ということが口腔内にとって良い点がいっぱいあります。
口腔内というのは殺菌・消毒が困難な場所です。
手術前に消毒してもすぐ唾液に触れてしまったりすると効果が薄れてしまいます。
また舌は舌乳頭という小さな突起がいっぱいあり、そこに汚れ(細菌)が潜んでいます。そのため、舌を完全に消毒することは難しいのです。
それ以外にも歯自体にも凹凸があり、消毒を困難にさせています。
ですから粘膜を消毒してもすぐ他からの細菌が付着してしまうため、
粘膜も再感染しやすいのです。

そこで『グルコン酸クロルヘキシジン』の持続効果が発揮されるのです。
粘膜に停滞する時間が長いため、手術前には最適です。
当医院では手術前には
まず患者様ご自身で『グルコン酸クロルヘキシジン』のジェルで歯ブラシをしていただきます。
その後、『グルコン酸クロルヘキシジン』のうがい薬でうがいをしていただきます。
さらに『グルコン酸クロルヘキシジン』の綿で口腔内全体を拭い取り清掃します。

このように非常に効果がある『グルコン酸クロルヘキシジン』ですが、
日本では規制があります。
それは過去に アナフィラキシーショックを起こした事例があるからです。
そのため、日本では口腔以外の粘膜への使用は禁忌となっています。
しかし、アメリカでは粘膜に使用される消毒薬としては第一選択薬となっています。
0. 12〜 0.2%程度の濃度での使用が効果があるとされています。

だいぶ長くなりましたが、このような抗菌性がある『クロルヘキシジン』を治療中に使用していただくことにより口腔内の歯周病細菌の繁殖を防ぎます。

明日は『経口的抗菌薬の投与』についてです。

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2007年7月21日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯周病患者様におけるインプラント治療:その5

今日も昨日と同様に歯周病患者様におけるインプラント治療(その5)です。

昨日は歯周病の治療である『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』を行うにあたり、
再感染させないように一度全て行ったり、できるかぎり短期間で行うことは有効な方法であることをお話しました。
今日は『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』をさらに効果的に行う方法として
1 『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』と
2 『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
3 『経口的抗菌薬の投与』
について説明します。

まず今日は1.の『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』についてです。

『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』とは歯肉の内部(歯周ポケット)に抗菌作用のある薬を直接注入し、歯周ポケット内部の細菌を直接除菌するという方法です。
日本の歯科界では『塩酸ミノサイクリン』という薬が良く使用されています。
『塩酸ミノサイクリン』はテトラサイクリン系の抗生物質で、細菌の発育を抑制する作用があります。
ブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌、リン菌、赤痢菌、大腸菌、緑膿菌、クレブシエラなどに効力を示します。
まあ難しい言葉はいいとして、
簡単に言えば、歯周ポケット内部に薬を入れるだけの治療です。
痛みもありません。
しかし、『局所的薬物送達療法:LDDS』は歯周病ポケット内部の細菌の数を減らすことはできても、それ自体が歯根表面に付着した『歯石』そのものを取り除くことはできません。
つまり、『局所的薬物送達療法:LDDS』だけでは歯周病は治りません。

ただし、他の治療と併用すれば、炎症を消退させることができ、効果の高い治療法です。

明日は2.の『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』についてです。

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2007年7月20日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯周病患者様におけるインプラント治療:その4

今日も昨日と同じテーマの続きになります。

昨日は歯周病細菌はどんどんと感染していくことをお話しました。
歯周病の治療である『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』を行っている最中でも
治療した部位に治療していない箇所から新たに感染を起こす可能性があることを書きました。
今日はそうした再感染を防ぐ治療についての話です。


『歯周病治療の新しい考え方:フルマウスSRP法』
未治療部位から治療した部位に歯周病細菌が再感染する可能性があることを書きました。
そこで1日で全ての歯周病に感染した歯に対して『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』を行えば、新たな感染を生じないという考え方がこのテーマである『フルマウスSRP法』です。
また『Full Mouth Disinfection』とも言います。
『フルマウス(Full Mouth)』とはか『口腔内全体』という意味で、
『Disinfection』とは『殺菌』という意味です。
口腔内全体を殺菌しましょうということです。

理論的には優れた治療法です。
しかし、現実的な問題点として治療時間があります。
前回書きましたように7歯程度の『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』で約30〜60分の治療時間がかかるわけですから、
口腔内全ての歯を行うとすると120〜240分かかることになります。
こんなに長時間は口を開けていられませんよね!
ただし、考え方としては優れた方法だと思います。
そのため、60分程度で全体的に『SRP』が行えるような場合にはこうした方法を行います。
またインプラントが既に埋入してある患者様で、歯周病が再発して場合には感染防止のため、歯周病に感染している歯は一度に全て行うことにしています。


さらにフルマウスSRP法をさらに効果的に行うための方法を説明します。

『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』をさらに効果的に行う方法として
1 『局所的薬物送達療法:LDDS(Local drug delivery system)』と
2 『抗菌性グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤の使用』、
3 『経口的抗菌薬の投与』
が考えられます。
明日はれらの方法の詳細を説明します。

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2007年7月19日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:歯周病患者様におけるインプラント治療:その3

今日は木曜日です。
普段は休診日ですが、今度の日曜日が休診のため、臨時に診療します。

さて今日も歯周病患者様におけるインプラント治療の続きです。
先日書きました、今までの『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』の欠点の話です。

歯周病は細菌感染(歯周病細菌)によって起る疾患です。
先程説明しました 汚れ(食べかす)が『歯周ポケット』内部へと侵入することです。
その治療として先程『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』を行うことを説明しました。
そして治療の進め方として1回の治療で7歯程度を行うため、
口腔内全体が歯周病の場合には治療回数は4回になります。
例えば、この合計4回の治療が1週間に1回程度の来院で、連続して行うことが可能であれば、さほど大きな問題はありませんが、
1ヶ月に1回とか数ヶ月に1回の治療頻度では問題を生じる可能性があると思われます。
つまり、『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』によって歯肉の内部がきれいになった(除菌)されたとしても、
他の部位がまだ汚れて(感染して)いれば、『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』した部位にも再度新たな感染が生じてしまう可能性があります。
つまり、いくら『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』を行っても再度感染してしまえば、効果は半減してしまうということです。


これはブラッシングがきちんとできているか どうかということにも影響します。
つまり、歯科医院で『SRP:スケーリング・ルートプレーニング』をしても
歯ブラシがきちんとできていないと
再度感染してしまうからです。
よく患者様に例えとしてお話することがあります。
糖尿病の患者様が内科を受診した場合、薬を処方することがあります。
しかし、その際に食事療法や運動療法を指導しなければ、単に糖尿病の薬を処方しても
根本的な解決にはなりませんし、良くもなりません。
糖尿病となった原因があるのですから…
また食事療法にしても健康な方よりかなり厳密なことになります。
歯周病もそうです。
根本的な原因である、汚れの付着防止(ブラッシング)を行わなければ、治療(SRP)を行ってもなおりません。
特に重度の歯周病の場合、健康な方より、何倍も時間をかけ、丁寧に行う必要性があります。
それだけ、リスクが高いのですから。

また再感染(再度歯周病になる)する他の原因として 歯周病があまりにも進行してしまった歯を そのままにしておくことです。
歯周病が進行しすぎてしまった場合、『SRP』等の歯周病治療を行っても治らない(良くならない)ことがあります。
歯周病細菌を取り除けないのです。
こうした歯は『抜歯』となります。
しかし、患者様にとって『抜歯』はもちろん『嫌』なことです。
私達が患者様に歯周病の状態を説明し、どうしても歯を残すことができない場合、『抜歯』の説明をさせていただきます。
ほとんどの患者様はご理解していただけるのですが、
『抜歯』するくらいなら自然に取れるまでそのまま放置することを希望される方もいらっしゃいます。
これは非常に危険なことです。
歯を支えている周囲の骨はどんどんと吸収してしまい、周囲の歯まで及びます。
そして重度歯周病であった歯以外にも感染は及び、
問題がなかった歯までもがダメになってしまいます。
感染したのです。
このようにどうしても歯周病細菌の感染を取り除けない歯をそのままにしておくと問題はどんどんと大きくなっていきます。
また『抜歯しかない歯』をそのままにし、周囲の歯の歯周病治療(SRP)を行っても、治療直後からすぐに再感染してしまいます。
歯ブラシをまったくしない方に歯周病治療を行っているようなものです。

話は少しズレてしまいましたが、歯周病細菌は感染するということです。

明日は再感染させないための歯周病治療です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
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