最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: 歯科の記事一覧
2008年8月21日

患者様から受ける質問特集:その3

8/21(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その3』になります。

今日の質問は、

まず、『1回法と2回法の違いについて』です。
インターネットでインプラントのことを調べられている方は、多くの知識をお持ちです。
その中で、1回法と2回法について疑問をもたれ、インターネット等でご質問をされる方も多いのです。

次に、インプラントの使用本数についてです。
多数の歯が欠損している場合、必然的にインプラントの治療本数も多くなります。
インプラントの使用本数が多くなると治療費も高くなります。
患者様にとっては大変なことです。
少しでもインプラントの本数は少なくできないのか?
逆に少なくするとインプラントの成功率は下がるのか?
等多くの疑問をお持ちです。

今日は、そうした質問の回答になります。


質問7
 インターネットでいろいろ調べると、インプラントの治療法には、1回法と2回法があることが分かりました。
そして1回法は、感染する可能性があるため、2回法の方が良いとありましたが、本当なのでしょうか?

回答7
 インプラントの治療には、 1回法と2回法があります。
2回法は、インプラントの手術時に、インプラント本体を歯肉の中に埋め込んでしまうため、感染をする可能性は非常に低くなります。
2回法で感染するとすれば、手術直後の歯肉がまだ治癒していない段階になります。
2回法に比較して、1回法は、手術直後からインプラントが歯肉の上に見えるため、感染のリスクはありますが、決して高いということではありません。
1回法のインプラント手術の最大の利点は、手術回数が1回で終了するということです。
患者様にとっては、2回の手術が必要になることは負担となります。
また、1回法か 2回法のどちらを選択するかは、単に手術の回数を減らすためではありません。
骨の状態が悪い場合には、インプラント埋入と同時に骨の増大治療( GBR法)が必要になります。
この場合には、2回法になります。
基本的に1回法か2回法かの選択は、骨の状態等により決めるものです。
当医院では、治療期間の短縮や患者様の口腔清掃状態等を考慮し、1回法が良いと考えられた場合には、できるかぎり1回法で治療を行うようにしています。
しかし、口腔清掃が悪い場合には、1回法が適応でも2回法にすることもあります。
話は少しズレてしまったところもありますが、結論として、1回法だからといって感染しやすいということではありません。
多くの論文からも1回法と2回法の成功率の差はありません


質問8
 奥歯が4歯欠損しています。
この場合何本のインプラントが必要でしょうか?
1欠損に1本必要と書いてあるホームページもありますし、2本でブリッジでも大丈夫と書いてあるところもあります。
本当のところはどうなのでしょうか?

回答8
 インプラントの必要な本数は、決まっているものではありません。
骨の状態 や 噛み合わせに 等により必要な本数が決まってきます。
例えば、噛み合わせに問題がなく、長いインプラントが埋入できれば、4歯欠損の場合、2本のインプラントでもまったく問題ありません。
また、欠損部位によっても違います。
奥歯の場合、噛む力が加わりやすいので、ある程度の本数が必要な場合がありますが、
最も噛む力が加わりにくい 下顎の前歯部では、6歯欠損でも2本のインプラントでブリッジが可能なこともあります。
また、骨の硬さにもよっても違います。
柔らかい骨は、インプラントの安定が悪いため、本数を多くした方が良い場合があります。
通常、上顎の骨は柔らかく、下顎の骨は硬いのです。
特に上顎の奥歯は、骨が柔らかいものです。
例えば、同じ欠損数であり、骨の高さや幅が同じであっても、上顎の奥歯と下顎の奥歯では、必要なインプラントの本数は違います。
上顎の方がインプラントの本数を多くする場合が多いのです。
10歯の欠損があった場合でも、骨が硬く、非常に長いインプラントが埋入できれば、
4本のインプラントで10歯を作製するブリッジが可能なケースもあります。


次回のブログは8/25(月曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その4』です。


今週(8/19〜20)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回行った症例は、上顎の前歯部が欠損した状態で長期的に時間が経過していました。

長期的に歯が欠損していると骨は吸収を起こします
今回のケースも骨の幅が吸収している状態でした。

具体的に言えば、骨幅は約3ミリでした。
インプラントに必要な骨幅は、最低でも6ミリです。
つまり今回は、必要な骨幅の約半分程度しか骨が存在しなかったのです。

そこで、インプラントを埋入すると同時に骨の幅を増大させる治療法を行う必要性がありました。

その方法が
1. 『GBR法』
2. 『スプリッティング法』です。

今回は、インプラント埋入と同時にその両方の治療を行いました。

このような方法は、インプラント手術の際にかなりの頻度で併用するものです。

特に、上顎の前歯部では、骨の増大治療なしでインプラントを埋入することの方が少ないのです。

しかし、問題点として、骨の増大治療( 『GBR法』)を行うと100%元の状態に回復できるわけではありません。

骨の状態を完全に回復できない場合、インプラント治療後にも 審美性に問題を残す(歯と歯の間に隙間がでたり、歯が長く見える)こともあります。

そうしたことを考えれば、できるかぎり良い状態でインプラントを行うことが非常に大切です。

さて、今回の症例に話を戻します。

骨幅が3ミリでしたので、先に骨幅を押し広げる 『スプリッティング法』を行いました。
この治療により、骨幅は、5ミリ程度まで拡大することができました。

そして、広がった骨幅にインプラントを埋入しました。

使用したインプラントは、 アンキロス・インプラントを2本です。

アンキロス・インプラントの直径は、3.5ミリです。

一般的なインプラントよりは、若干直径が細いインプラントです。
そのため、骨幅が狭い(少ない)場合には 適しています。

また、 アンキロス・インプラントを埋入と同時にさらに十分な骨幅を獲得するために、 『GBR法』も行いました。

手術時間は、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に型を取ります。

治療費
21万円(税込)×2本です。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回の スプリットクレスト法 GBR法の費用も全て含まれています。


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2008年8月18日

患者様から受ける質問特集:その2

8/18(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その2』になります。

今日ご紹介する質問も前回と同様に非常に多いことの一つです。
質問4は、抜歯後の治療方針(ブリッジ、義歯、インプラント)で悩んでいるケース
質問5は、子供の永久歯が抜歯となり、ご両親からの相談です。
質問6は、歯がほとんどなく、食事をするのにも困難な方からの相談です。


質問4
 極度の痛みと歯肉が腫れているので、歯科医院に行ったところ、歯を支えている骨が溶けているため、抜歯となりました。
その後の治療方針として、ブリッジ、インプラント、義歯の方法があると説明を受けました。
しかし、骨の吸収が大きいため、すぐインプラントはできず、骨を増骨するための治療を行う必要性があるとのことです。
そして、治療期間も半年以上はかかるとのことでした。
骨を増やす治療も怖いですし、治療期間がかかることも悩むところです。
しかし、歯を削るブリッジは今後のことを考えると避けたいと思います。
また、義歯は嫌です。
どうしたら良いでしょうか?

回答4
歯が1〜3歯程度欠損した場合には、ブリッジ、インプラント、義歯といった選択肢があります。
それぞれの治療方法には利点と欠点があります。
まず、ブリッジですが、
利点
1 固定式であるので違和感がない。
2 審美的な外観を回復できる。(金属式のものを除く)
3 比較的治療期間が短い。
短 所
1 治療のために燐在歯を削る必要がある。
2 土台とした歯の清掃がしづらくなったり、場合によっては過重負担のため、
  歯周病を招きやすい。

次にインプラントですが、
長 所
1 固定式であるので違和感がない。
2 治療のために隣在歯を削る必要がない。
3 審美的な外観を回復できる。
4 天然歯とほとんど同じ感覚で噛むことができる。
短 所
1 治療期間が長くかかる
2 保険診療外である。
3 手術を必要とする
4 骨の状態によっては、困難もしくは、できない場合もある

次に義歯(入れ歯)ですが、
長 所
1 治療のために燐在歯を削る必要がない。
2 比較的治療期間が短い。
短 所
1 取り外し式である
2 人により違和感を生じやすい。
3 審美的外観の回復が難しい。
4 長期間経過すると歯肉がやせてくるので修理や作り替えの必要が生じる。

上記は、一般的な利点、欠点です。

骨の吸収がなければ、『インプラントが一番良いでしょう』とお答えしますが、
骨の吸収が非常に大きい場合、骨増大法(GBR法)、インプラント埋入手術と
2回の手術を行う必要性がありますし、どうしても治療期間が長くなります。

将来性を考えれば、インプラントの方が良いですが、ブリッジが決して悪いわけではありません。

ブリッジの土台となる歯が歯周病でない、
土台となる歯が神経がある
噛み合わせが安定している
といった状態であれば、ブリッジでも決して将来性が悪いということではありません。

きちんとしたお手入れ(ブラッシング)、メインテナンスを行えば、将来的に問題を生じず、生涯維持される可能性も十分あります。

ただし、インプラントよりは、ブリッジの方がリスクが高いのは確かです。
リスクを少しでも減らしたいのであれば、インプラントの方が良いと考えられます。

また、欠損の両側の歯が削られていない歯であったり、
ブリッジを行うために、歯を削合するのに抵抗があるのであれば、
インプラントか義歯が良いでしょう。

どうしても決められないのであれば、まずは、義歯にして、その後考えることも一つの方法です。
ブリッジのように一度削ってしまうと元に戻すことはできなくなってしまいます。
先程書きましたように
ブリッジが適しているか
インプラントが適しているかは、
さまざまな条件により違いますので、再度担当医と将来性を考え、治療方法を検討されることをお勧めします。

急ぐことありませんので、十分ご検討の上、お決めになって下さい。

当医院に来院された患者様においても同様な状態で悩まれている方もいらっしゃいます。
最終的には、インプラントを選択される方の方が多いのですが、
ブリッジを選択される方もいらっしゃいます。
もちろん、義歯を選択される方もいらっしゃいます。
また、はじめに義歯にし、その後インプラントを選択される方もいらっしゃいます。

私としても骨の状態や噛み合わせ等から
インプラントの方が断然よければ、インプラントをお勧めしますが、
ブリッジの方が良い場合もあります。
この場合には、もちろんブリッジを勧めています。

インプラント、ブリッジ、義歯がどれだけ保つかについては以下を参考にして下さい。
・3つの治療の平均寿命


質問5
 現在、中学生の息子のことですが、転んで前歯を折ってしまい、2本抜歯になってしまいました。
ブリッジかインプラント治療を考えているのですが、どちらの方が良いでしょうか?

回答5
 まず、ご年齢から考えるとすぐには、インプラントはできません。
インプラントは、成長が止まる年齢までは、適応となりません。

現時点でどちらかを選択するのであれば、ブリッジになります。

しかし、ブリッジは、他の健康な歯までも削る必要性があります。
前歯2本を抜歯したとのことですが、2歯欠損をブリッジにする場合、
土台となる歯が2本ですと、支えている土台に負担がかかりすぎてしまいます。
そのため、4本分が土台となる場合もあります。(噛み合わせ等によっても違いますが…)
そうなると健康な歯を4歯も削ることになりますので、抵抗があるかもしれません。
将来性を考えると現在は、仮歯の状態で過ごし、成長の止まる、高校生から20歳頃にインプラント治療を開始することも一つの方法です。


質問6
 現在、多くの歯がなく、噛むこともできません。
以前に義歯を作製しましたが、違和感があり、食事の際にも外れてしまうため、不自由しています。
現在通院している歯科医院では、
『近いうちにほとんどの歯はダメになり、総義歯になってしまう』
と言われています。
インプラント治療があると聞き、調べてみましたが、全ての歯をインプラントにすると治療費が非常に高額になってしまうことが分かりました。
このままだと、いずれ総入れ歯になってしまうかと思うと毎日不安です。
治療費を抑える他の方法はありますか?

回答6
 インプラント治療は保険が適応されませんので、全て自費診療になってしまいます。
そのため、全て歯がない場合に、複数本のインプラントを埋入し、回復させようとすると治療費は高額になってしまいます。

そのような場合、以下のようなことが考えられます。

まず、歯は本来、片顎(上顎もしくは下顎のどちらか一方)で14歯存在します。
総義歯を使用されているような場合(歯が一本もない方)、インプラントで14歯分を作製しようとすると最低でも6〜8本程度のインプラントが必要になります。
つまり、6〜8本のインプラントで ブリッジ とする治療方法です。
こうなるとかなりの費用がかかりますので、費用を抑える方法として、
作製する歯の数を少なくする方法があります。

つまり、14歯ではなく、12歯とか、10歯、場合により8歯分のみ作製する方法です。
これは、奥歯までは歯を作製せず、最低限義歯を使用せず噛めて、審美性も損なわない部分まで、インプラントで回復させる方法です。
この場合、
『噛むことに問題がないのか?』
『奥歯がないのにきちんと食事ができるのか?』
といった不安もあるかと思います。

実際に、歯が全てないケースでは、インプラントで全ての歯(14歯)まで作製しないことがほとんどです。
多くのケースでは、12歯分まで、
費用を抑えることを考えれば、10歯分までしか作製しないこともあります。
この場合、確かに、14歯作製するよりは、噛む能力が劣りますが、
義歯がまったく使用できない状況からすると 十分機能できると考えられます。
また、必要があれば、後から欠損部分にインプラントを追加することも可能です。(インプラントの長さや噛み合わせ等により追加が不可能な場合もあります)

14歯分と10歯分では、確かに噛む能力に差はありますが、
費用の面に問題があれば、作製する歯の数を少なくすることは、現実的な方法になります。

また、他の方法として、インプラントを2〜4本の最小限の数を埋入し、義歯を固定する方法もあります。
最小限の数を埋入したインプラントに『アタッチメント』という金具を取り付けます。
この アタッチメント により 義歯 と インプラントは 強固に固定されますので、義歯が落ちてくるということはありません。

また、固定が強いため義歯を非常に小さくできるという利点があります。
義歯の口蓋の部分を取除くことができ、通常の義歯とははるかに小さくできますので、違和感はかなりなくなるかと思います。
(埋入本数や顎の形により異なります)
この方法は、基本的に義歯にはなりますが、通常の義歯よりは、かなり安定しており、このような方法を行った患者様のほとんどは、義歯が動く、落ちる等の問題がなくなったと言われます。
義歯の安定が悪いといった場合には、治療費も抑えられ、優れた方法です。

歯がまったくない場合、インプラント治療では、上記の2つの方法が考えられますが、インプラントを使用しない方法では、総義歯(総入れ歯)しか方法はありません。
ただし、義歯が外れやすい等だけの問題であれば、義歯の作製を専門としている歯科医師を受診されることも有効です。
義歯の作製は、全ての歯科医院で同じ結果が得られる訳ではありません。
義歯の作製には、熟練が必要で、総義歯を専門(得意)としている歯科医院もあります。

どのような状況かにもよりますが、義歯がどうしても合わない場合には、
まず、担当医に『義歯のこうようなところが合わない』、『しゃべりにくい』等を話、そして、じっくり時間をかけ、新たに義歯を作製 もしくは、現在の義歯を修理してみることが大切です。
それでも無理であれば、先程の方法でインプラント治療を行うことも費用を抑える一つの方法になります。

今まで、義歯を使用していたが、
『どうしても痛くて合わないのでインプラントにしたい!』と来院された方が、
義歯を修理するだけで、
『以前よりかなり噛めるようになった!』
ということもありました。
もちろんこの場合には、インプラントを行う必要性はありません。
義歯で噛めるようになってのですから…

現在の状態に問題がある場合には、まず、担当医にきちんと話をされることが大切です。


次回のブログは8/21(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その3』です。


今日は、話が長くなってしまたので、『今週のインプラント手術報告』は休ませていただきます。


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2008年8月14日

患者様から受ける質問特集:その1

8/14(木曜日)です。

今日から新しいテーマです。
このところ難しい話ばかりでしたので、今日からは、簡単な話にしたいと思います。

それでは、『患者様から受ける質問特集:その1』を始めたいと思います。

毎日のように患者様からメール相談が来ます。
また、ネット上の歯科関連のポータブルサイトでも
歯科に関連する質問コーナーの回答者をしています。

本当にいろいろな質問があります。
質問にお答えすることで、私自身も勉強になることもあります。
『こんなことが分からなかったんだ』とか
『こうした質問が非常に多い』とか
診療室では、直接聞けなかったことでも
メールでは、話せる!
ということも多くあるようです。

その中からインプラントに関連する質問について解説していきたいと思います。


質問1
 現在海外で生活しており、こちらで、インプラント治療を行う予定です。
しかし、こちら(海外)で使用予定のインプラントメーカーを調べてみると
日本では、あまり使用されていないインプラントのようです。
日本であまり使用されていないインプラントメーカーであった場合、
もし日本に帰国した時に、メインテナンスは受けられるのでしょうか?
また、修理等が必要になった場合、大丈夫でしょうか?

回答1
 メインテナンスに関しては、問題ありません。
日本の多くの歯科医院でフォーローアップ(メインテナンス)できます。
しかし、インプラントの被せ物やインプラント自体に問題が生じた場合には、対応が困難になる可能性があります。
例えば、被せ物が取れた場合や、破損した場合で、再度型を取らなければならなかった場合ですが、インプラントの型は、それぞれのインプラントメーカーに合わせた型を取る装置(器具)があります。
そのため、日本であまり使用されていないインプラントメーカーであると
対応が困難になる可能性があります。
そうした点を現在の担当の先生にあらかじめ聞いておくことが必要です。
また、今後生活の拠点が日本になるのであれば、帰国後にインプラントを考えることも一つの方法です。
インプラント治療は治療後の後のケアー(メンテナンス)が非常に大切です。


質問2
 インターネットを見ると、インプラント手術と同時に仮歯が入るということが書いてあるのですが、本当ですか?

回答2
インプラント手術後の仮歯には、いくつかの方法があります。
まず一つは、インプラント自体に仮歯が付くのではなく、周囲の歯に仮歯を固定する方法や、仮の入れ歯を作製する場合もあります。
もう一つの方法としては、インプラント手術日にインプラントに直接仮歯を付けることもあります。
これを『インプラント即時負荷(荷重)』と言います。
通常、インプラントを骨に埋入(手術)する場合、インプラントと骨が結合するまで、2〜4ヶ月程度待ちます。
その後、インプラントに力を加えることが可能になります。
しかし、インプラント埋入時に骨との安定が良い場合等のいくつかの条件がそろえば、手術当日にインプラントに直接仮歯を付けることが可能になります。
ただし、『インプラント即時負荷(荷重)』には、骨の状態や噛み合わせ、インプラントの長さ、本数等多くの条件がそろわないと行えません。
そのため、多くの場合、インプラントに直接仮歯を付けるのではなく、周囲の歯を利用し、固定したり、義歯を利用します。
例えば、上の前歯が1本欠損していた場合、欠損に仮のプラスチックの歯を置き、両側の歯に透明な接着剤で固定します。
これは、審美的にも問題が起ることはほとんどありません。
ただし、歯がほとんどない場合等で、固定する天然歯が存在しない場合には、暫くの間義歯になります。
実際にどのような状態になるのかは、検査を行えば分かります。


質問3
 現在、歯周病で歯がグラグラしており、通院中の歯科医院で抜歯を勧められています。
しかし、抜歯には抵抗があり、保つところまで抜歯せず、使用し、最終的取れてしまったらインプラントを行いたいと考えていますが、大丈夫でしょうか?

回答3
 歯周病は、放置すると歯を支えている骨が吸収(溶けていく)してく病気です。
現在歯がグラグラするということは、歯周病はかなり進行していると考えられます。
おそらく骨の吸収もかなり進んでいると思われます。
インプラント治療は、骨にチタンでできたネジを埋入する方法です。
インプラントが将来にわたり どれだけ安定するかどうかは、できるかぎり長いインプラントが骨内に埋入できるかがポイントです。
現在のまま、歯周病を放置するとさらに骨吸収は進んでしまいますので、
その後にインプラントを行おうと思ってもインプラントができない、もしくは、非常に困難になることがあります。
また、歯周病は放置すると他の歯にも感染します。
現在は、1歯のみがグラグラしているのかもしれませんが、時間の経過とともに、他の歯も歯周病になり、グラグラとしてきます。
インプラントを行うかどうかは別にしても、歯周病の治療は必ず行わないといけません。
そのまま放置すると将来的には、ほとんどの歯がなくなり、場合により総義歯になる可能性もあります。


次回のブログは8/18(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その2』です。


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2008年8月11日

高額療養費:その2

8/11(月曜日)です。

先日、北京オリンピックが開催されましたね。
金曜日の夜は、開会式を最初から最後まで見ていました。
中国の大きさにびっくりです。

金メダルを獲得した人もメダルと取れなかった人もいますが、一生懸命がんばったのですから
拍手で迎えたいものです。


さて、今日も前回の続きで、『高額療養費:その2』になります。

高額療養費の現物給付化
70歳未満の方であっても平成19年4月より、入院に係る高額療養費を現物給付化し、一医療機関ごとの窓口での支払を自己負担限度額までにとどめることができるようになりました。
この制度を利用するには、事前に社会保険事務所に「健康保険限度額適用認定申請書」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関の窓口に認定証と被保険者証を提出してください。


長期高額疾病についての負担軽減
人工透析を実施している慢性腎不全の患者については、自己負担の限度額は 10,000 円となっており、それを超える額は現物給付されるので、医療機関の窓口での 負担は最大でも10,000 円で済みます。
ただし、診療のある月の標準報酬月額が53万円以上である70歳未満の被保険者またはその被扶養者については、自己負担限度額は20,000 円となります。この他、血友病、抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群の人についても、自己負担の限度額は10,000 円となっています。
なお、人工透析患者などについては、医師の意見書等を添えて社会保険事務所に申請し、「健康保険特定疾病療養受療証」の交付を受け、医療機関の窓口にその受療証と被保険者証を提出してください。


病院などの領収書・印鑑・保険証・預金通帳を添えて下記の所へ申請します。
・政府管掌・船員保険の方    3社会保険事務所
・国民健康保険の方       役所(市区町村)
・その他の方          健康保険証に書かれている保険者

詳細は、社会保険庁にお問い合わせ下さい。

次回のブログは8/14(木曜日)になります。
次回から新しいテーマになります。
このところ難しい話ばかりでしたので、次回からは、簡単な話にします。
『患者様から受ける質問特集』です。

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今日は、これで終了です。


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2008年8月7日

高額療養費:その1

8/7(木曜日)です。


今日は、『高額療養費:その1』になります。

前回までの3回では、『医療費控除』の話を解説しました。
今日は、『高額療養費制度』について解説します。

『高額療養費制度』とは、重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となります。
そのため、負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度があります。

1個人が、1カ月に支払った医療費が、限度額を超えた場合(限度額は、年齢等により違います)、超えた金額が申請により高額療養費として支給(戻ってきます)されます。

この高額療養費制度は、利用していない方がかなりいるらしいです。
戻ってくるのであれば、是非利用したい制度です。

また、1個人では、1ヶ月に支払った医療費が限度額に達していなくても、
同一月に 同一世帯で21.000円以上を超えるものが、2件以上あれば、合算することができます。(70〜74歳の方がいる世帯では算定方法が異なります)

ただし、保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は対象になりません。




70歳未満の方 1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額

                  外来・入院
上位所得者の場合: 150.000円+(総医療費_500.000円)_1%
                    〈83.400円〉
一般の場合   : 80.100円+(総医療費_267.000円)_1%
                    〈44.400円〉
低所得者の場合 : 35.400円 〈24.600円〉



* 上位所得者とは、標準報酬月額53万円以上
* 低所得者とは、住民税非課税世帯
* 〈  〉内の金額は、多数該当の場合の限度額



70〜74歳の方 1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額

             外来(個人ごと) 外来+入院(世帯ごと)
現行並み所得者の場合    44.400円   80.100円+
                   (総医療費_267.000円)_1%
                       〈44.400円〉
一般の場合        24.600円 62.100円   〈44.400円〉

・低所得者の場合                     24.600円 
(住民税非課税)
               8.000円
 低所得者の場合                      15.000円
(年金収入80万円以下等)


*現役並み所得者とは、標準報酬月額が28万円以上であって、かつ年収が
 夫婦世帯520万円以上、単身世帯で383万円以上の世帯の被保険者
 およびその被扶養者
*〈  〉内の金額は、多数該当の場合の限度額
*なお、「一般」区分の自己負担限度額は、平成20年4月から1年間は、
 外来(個人ごと)は12,000 円、外来+入院(世帯ごと)は44,400 円に
 据え置き


ちょっとわかりづらいですね。


次回のブログは8/11(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『高額療養費:その2』です。


8/10(日)〜8/15(金)は、夏期休暇になります。


今週(8/5〜6)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

毎日暑いですが、この2日間は、インプラント手術件数が非常に多い日でした。

その全てのケースで、骨の幅や高さの問題がありました。

このブログをご覧になっている方はお分かりであると思いますが、
インプラントを行うためには、インプラントを埋め込むための骨幅や高さが存在することが最も大切です。

歯周病 歯根破折を放置すると歯の周囲の骨は吸収してしまいます。

その結果、抜歯後には、インプラントを行うのが困難になってしまいます。

そこで、吸収した骨を増大(再生)させる治療法が必要になってきます。
これが、GBR法です。

前回の『インプラント手術報告』では、GBR法を行えば、完全に骨が再生(増骨)するのではなく、骨の吸収程度により異なることを解説しました。

そして、骨が再生(増大)しやすいのは、穴がぽっかりあいたような吸収であることを解説しました。
(その詳細は、前回のブログを参考にして下さい)

今回は、骨が再生(増大)しにくいケースについて解説します。

GBR法が最も難しいケースは、縦方向に骨吸収しているケースです。(骨の高さが少ないケース)

骨が再生(増大)しにくい理由はいくつかありますが、分かりやすいこととして
歯肉の存在があります。

例えば、縦方向 に骨を再生させようと思った場合、
骨が再生するためのスペース(隙間)が存在することが必要です。
骨の上には、歯肉が存在するため、歯肉に押しつぶされてしまい、
骨の再生するスペースは存在しないのが現状です。

そのため、縦方向に骨を再生させたい場合(GBR法)には、
歯肉を上に引っぱり、その位置が維持できるようにポール(支柱)や 強度のある膜のようなものを起きます。(歯肉が持ち上がりその高さを維持できるような装置です)
テントを組み立てるようなものです。
テントの中では、スペース(隙間)があるので、この隙間の部分に骨は再生することができるのです。
しかし、テントがつぶれた場合には、スペース(隙間)がなくなってしまいます。

歯肉を常に、上方向にひっぱり、骨との間にスペース(隙間)を維持させることは難しいのです。
もちろん口腔内ですから、食事の際にぶつかったり、義歯を使用している場合には、このスペース(隙間)を維持させることは困難です。

また、歯肉を上に引っ張るといっても歯肉はゴムではないので、そんなに引っ張ることができるわけではありません。

一般的に、歯肉を上にひっぱる限界は、3〜5ミリ程度です。
もっと歯肉を上方に引っぱり上げることも可能ですが、
これには、歯肉の厚み等も関係しており、難しいのです。

ちょっと難しい話にはなりましたが、骨を再生(増骨)させるGBR法は魔法の治療ではなく、そのケースにより再生程度は違いますし、限界もあります。

先に書きましたように今週は、全ての症例で、GBR法を行いました。
もちろん簡単なGBR法もありましたし、難しいケースもありました。



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2008年8月4日

治療費を抑える方法:医療費控除 その3

8/4(月曜日)です。


今日も前回の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その3』になります。

前回までに、医療費控除の対象や対象にならない事項について書いてきました。

今日は『こんなことも医療費控除の対象になる』といった話をしたいと思います。

『医療費控除の対象となるもの』追加編

質問1  風邪をひいたのですが、病院に行く時間がなかったため、薬局で風
     邪薬を購入しました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答1  対象になります。
     かぜ薬などの治療のための一般的な医薬品については、医師の処
     方や指示がなくても医療費控除の対象となります。
     かぜ薬のほか、足を捻挫したための湿布薬、頭痛・腹痛などの痛み
     止めなども上記同様に医療費控除の対象となります。
     もちろん領収書が必要です。

質問2  家族の者がB型肝炎になり、その介護にあたり、感染防止のため、
     医師の勧めで、B型ワクチンを接種しました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答2  対象になります。
     通常の予防接種のためのワクチンは対象にはなりませんが、
     B型肝炎についてはその患者の家族(同居する人に限ります)に
     対するB型肝炎ワクチン接種に関してのみ対象になります。
     (*インフルエンザの予防接種は控除にはなりません)
     医師の診断書と領収書が必要です。

質問3  寝たきりの家族の“オムツ代”は、医療費控除の対象になりますか?
回答3  対象になります。
     傷病によりおおむね6ヶ月以上にわたり寝たきりであり、かつ、
     医師の治療を受けている人のおむつ代は、医師による治療を受ける
     ため直接必要な費用となりますので、医療費控除の対象となります。
     ただし、おむつ代であったとしても寝たきりではないが排泄がうま
     くできない人用(幼児・大人を問わず)おむつについては、医療費
     控除の対象とはなりません。
     また、このおむつ代について医療費控除の対象とするためには、
     医師が発行した「おむつ使用証明書」と領収書が必要です。
     *オムツについての詳細は、税務署にお問い合わせ下さい。



* 上記のような内容もしくは、上記以外の内容で、お分かりにならない場合
には、税務署で確認して下さい。
医療機関では、確実にお答えできない場合もあります。


次回のブログは8/7(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『高額療養費制度』についてです。

8/10(日)〜8/15(金)は、夏期休暇になります。

今週(8/1〜3)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今日は、難しい話になります。

さて、毎回このコーナーでは、骨の増骨(増大)治療であるGBR法の話をしています。

それでは、どんな状態でも骨は、完全に回復できるのでしょうか?
また、治療(GBR法)は簡単なのでしょうか?

今回行ったインプラント治療(GBR法併用)を例にとり解説していきたいと思います。

今回のケースは、骨の吸収が非常に高度に進行していました。
この吸収状態は、カップ状でした。
つまり、コップのように穴が開いている状態です。
穴(骨吸収)の周りは、骨が存在しています。
骨の中心部に穴が開いているのです。

こうした場合、骨の再生(回復)はわりと簡単に行えます。

私達は、こうした骨の吸収を専門用語で『4壁性骨欠損』と言います。
この言葉の意味は、穴の周囲に4つの壁があるということです。
コップの内部から見ると、周囲には、コップの壁がぐるっと存在しているということです。

『4壁性骨欠損』は骨の回復がしやすいと思って下さい。

難しいのは、凹状態の骨吸収です。
□ のブロックに手前から奥に穴が開いているのです。
そのため、凹状になります。
こうした状態を『2壁性骨欠損』
穴の左右のみに壁がありますよね。
こうした状態は、骨の再生(回復)が先程よりは、難しいのです。

このような理屈を説明する場合、以下のように例えて解説します。

骨の再生(増骨)には、骨の細胞が必要です。
骨の細胞さえあれば、骨は再生してくるのです。
例えば、コップの中に血液を満たすとします。
このコップの中で、骨の細胞は、繁殖(増殖)することができます。

しかし、コップが割れて、両脇に大きな穴があったとします。
そうするとコップに入れた血液は、流れてしまいます。
血液が流れると、骨の細胞も流れてしまい、繁殖(増骨)することができません。

つまり、骨が再生(増骨)するためには、血液が溜まるような状態が必要なのです。

さて、話は今回の症例に戻りますが、今回のケースは、骨の吸収が非常に進行していましたが、カップ状の吸収でした。
つまり、穴が開いている状態です。
穴の周りには、骨の壁が存在します。

そのため、血液が穴の中に溜まりやすいのです。
血液が溜まりやすい場合には、骨が再生しやすいのです。

今回は、まさしくその状態です。
骨の吸収は大きくても吸収状態により、再生する程度は違うのです。

今回使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント))直径4.8ミリ長さ10ミリが1本でした。

インプラント埋入と同時にカップ状の穴の中に人工骨( β―TCP)をいれ、吸収性のGBR膜を設置しました。

ちなみに、骨の再生が難しいケースは、骨の高さが少ないケースです。
縦方向に骨を再生(増骨)させることは非常に困難です。
このことについては、次回の症例報告で解説したいと思います。

手術時間は、約15分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。

治療費
今回の手術は、インプラントが1本21万円(税込)でした。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、GBR法の費用も全て含まれています。


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2008年7月31日

治療費を抑える方法:医療費控除 その2

7/31(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その2』になります。


前回は、医療費控除になる内容について解説しました。
治療費以外にも控除されるものがありました。
今日は、医療費控除の対象にならないことについて解説したいと思います。

『医療費控除の対象とならないもの』
対象とはならない費用については具体的に書いた方が分かりやすいので、
具体例(質問形式)で記載したいと思います。

質問1  会社を長期休むための医師による『診断書』は、医療費控除の対象
     になりますか?
回答1  医療費控除の対象になりません。
     これは、医師による診療あるいは治療を受けるために直接
     必要な費用ではないからです。

質問2  退院後に病院にお礼として菓子折りを持っていきましたが、
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答2  医療費控除の対象になりません。

質問3  顔に“ほくろ”があり、審美的にきになるため、取りました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答3  医療費控除の対象になりません。
     容姿を美ぼう化するための費用は、医療費控除の対象としては認
     められません。
     ただし、その除去手術が何らかの病気に基因してるための治療行為
     として社会通念上必要と認められる場合には、その費用は、医療費
     控除の対象となります。

質問4  身体全体に痛みがあり、マッサージを受けました。
     これは医療費控除の対象になりますか?
回答4  医療費控除の対象になりません。
     ただし、治療のためのマッサージであれば、医療費控除の対象に
     なります。

質問5  糖尿病のため、医師の指示により糖尿病食を実践してます。
     この費用は、病気を治すものですので、
     医療費控除の対象になりますか?
回答5  医療費控除の対象になりません。
     自宅で行う食事療法についての食費代は、例え医師の指示による
     ものであったとしても、薬事法に規定された「医薬品」には該当し
     ないからです。

質問6  体が疲れやすいため、ビタミン剤等の栄養補助食品を服用してい
     ます。医療費控除の対象になりますか?
回答6  疲労回復や健康増進のための錠剤・ドリンク剤その他の薬剤につい
     ては、治療又は療養のために必要なものと認められません。

質問7  合部屋での入院が嫌なので、個室に移動しました。
     この場合、個室の費用は、医療費控除の対象になりますか?
回答7  医療費控除の対象になりません。
     差額ベット料金のほか医療用器具等の購入代金については、
     医師等の診療等を受けるために直接必要なもので、
     かつ、通常必要なものに限り、医療費控除の対象とされます。
     上記のようにご自身のご希望のみで個室に移動した場合には、
     医療費控除の対象とはなりません。

質問8  手が荒れてしまうので、薬用のハンドクリームを購入しました。
     医療費控除の対象となりますか?
回答8  医療費控除の対象になりません。
     薬局・薬店などで販売されている「薬用・・・」と書かれた薬用品
     は、医薬部外品が多く薬事法に規定された「医薬品」には該当しな
     いことから、医療費控除の対象とはなりません。

質問9  入院中に必要な洗面具、パジャマ、コップ等は医療費控除の対象と
     なりますか?
回答9  医療費控除の対象になりません。
     入院に際して持参するような物品については、医療費控除の対象と
     はなりません。

質問10 通院のためのガソリン代や駐車場代は、
     医療費控除の対象となりますか?
回答10 医療費控除の対象になりません。
     一般的に、通院にかかった公共交通機関は対象になりますが、
     上記の場合は、対象とはなりません。
     基本的には、患者本人の交通費に対するものだけですが、患者自身
     の状態(年齢や病状など)から考えて患者一人で通院させることが
     困難な場合については、患者のほか付添い人の交通費も通常必要と
     認められる費用は、医療費控除の対象となります。
    *交通費の詳細については、税務署にお問い合わせ下さい。

次回のブログは8/4(月曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その3』です。


8/10(日)〜8/15(金)は、夏期休暇になります。


今週(7/29〜30)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

今日の手術の話は、上顎にするか下顎の手術にするか悩むところです。

このところ、GBR法を併用したインプラント手術の話でしたので、今日は、上顎の前歯部にインプラント埋入を行った内容について解説します。

いつもながらそうですが、上顎(特に前歯部)というのは、骨がしっかりしていない症例が多いのです。
しっかりしていないということは、骨が吸収しているということです。

この原因として
1  歯周病
2  歯根破折
3  歯を欠損のままにしていた
等が考えられます。

今回のケースは、初診時にすでに歯がなかったので、正確には分かりませんが、欠損してからも時間がたっていました。
そのため、骨吸収により骨幅はかなり少ない状態です。

具体的には、骨の幅が約3ミリ程度でした。

今回使用したインプラントの直径は、通常よりも細いもので、3.5ミリでした。
直径3.5ミリのインプラントを使用するためには、骨の幅が約6ミリはあった方が無難です。

そのため、骨の幅を押し広げる 『スプリッティング法』やインプラントの埋入と同時に骨の幅を増大するGBR法を行いました。

使用したインプラントは、 アンキロス・インプラントです。

手術時間は、約10分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。

治療費
今回の手術の治療費は、
インプラントが1本21万円(税込)
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、スプリットクレスト法、GBR法、費用も全て含まれています。

毎年、8月の暑い時期には、インプラント手術件数は、少ないものですが、今年は、あまり変わらないですね。

毎年8月に手術が少ないのには、
・ 暑いから体力的に…
・ お盆休みに重なり、その前に手術を行うのは、心配だから…
・ 旅行等に行くため、その前には、手術をしたくないので…
等さまざまな理由がありますが、長期旅行等に行く人が少ないのでしょうか?
今年の8月の始めは、結構多いのです。

お盆過ぎまでにすでに20件程度のインプラント治療が入っています。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
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2008年7月28日

治療費を抑える方法:医療費控除 その1

7/28(月曜日)です。

今日はいつもと違い、治療の話ではありません。
『治療費を抑える方法:医療費控除 その1』についてです。



最近は、ガソリンの価格高騰や、食料品等の高騰が大きな影響となっています。
医療費もそうです。
特に、インプラント治療は、費用がかかるものです。
そこで、少しでも費用を抑える方法について解説します。


『医療費控除』
『医療費控除』とは、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
これを医療費控除といいます。

『医療費控除の対象』
医科、歯科で支払った医療費が一定の金額以上の場合は控除の対象になります。
1年間(1月1日から12月31日)に医科、歯科の治療費(保険、自費診療とも含まれる)として支払った金額の合計が10万円以上の場合は控除の対象になります。(ただし上限は200万円までです)
具体的な控除額は、
(支払った医療費 −保険等で補填された額)−10万円もしくは所得金額の5%(いずれか低い金額)です。

『医療費控除の対象となるもの』
1 医療機関での診療費

2 治療又は療養に必要な医薬品の購入
  (ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入
   代金は医療費となりません)

3 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術
 (ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないもの
  は含まれません。)

4 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉
  施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための
  人的役務の提供費用

5 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話費用

6 健康診断(人間ドック)等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、
  原則として医療費控除の対象とはなりません。 
  しかし、健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引
  き続きその疾病の治療を行った場合には、その健康診断等は治療に先立って
  行われる診察と同様に考えることができますので、その健康診断等のための
  費用も医療費控除の対象になります。

7 歯科医院で行われるインプラント治療についても医療費控除の対象になりま
  す。

8 歯科医院で行われるセラミック等の被せ物(差し歯)の治療については、
  以前は、『一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なもの』
  として、認められないこともありましたが、現在では、一般的な治療として
  認められています。

9 歯列矯正治療についても医療費控除の対象になります。
  しかし、容ぼうを美化するための矯正治療については対象外です。

10ローンやクレジットにより支払った場合も対象になります。
  ローンを利用した場合には、患者様の手もとに領収書がないことが考えられ
  ますが、この場合には、医療費控除を受けるときの添付書類として、
  ローンの契約書の写しや信販会社の領収書を用意してください。
  ただし、金利及び手数料相当分は医療費控除の対象になりません。

11通院時にかかったバス、電車、タクシー等の交通費も対象になります。
  しかし、この場合には、通院したことがわかるもの(病院の領収書等)と
  交通費の詳細(領収書等)が必要です。


* 詳細および その他の費用については、税務署にお問い合わせ下さい。

『手続き方法』
確定申告時に源泉徴収票と一緒に医療費の領収書を税務署に提出します。

『医療費控除:参考例』
所得金額500万円(妻:所得なし、子供2人)で、1年間に支払った医療費の合計が100万円だった場合。
100万円―10万円=90万円が医療費控除になり、所得税として9万円、住民税として77,500円の合計167,500円が還付されます。

* 上記は参考例であり、年度、特別減税等は考慮していません。
  詳細は税務署にお問い合わせ下さい。

次回のブログは7/31(木曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『治療費を抑える方法:医療費控除 その2』です。

8/10(日)〜8/14(木)は、夏期休暇になります。


今週(7/25〜27)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

通常、インプラント治療前には、CT撮影等のレントゲン写真で、骨の状態を把握し、
インプラントの埋入計画を立てます。
どの場所に、何ミリのインプラントを埋入し、骨の足りない部位については、何ミリ骨の増大治療(増骨治療)を行う 等の計画です。

今回も症例も同様に検査をし、治療計画を立てていました。
しかし、今回は、その予定どおりに行えなかったのです。

今回行った症例は、上顎の2歯欠損です。
1歯分は、骨の幅も高さも十分にありました。
直径が4.1ミリで長さ12ミリのインプラントが埋入できる状態でした。

しかし、もう1歯分は、骨の吸収が非常に進行しているのが、術前のCT検査でも明らかでした。(骨の高さも幅もかなりの吸収がありました)
そのため、こちらの方は、インプラントの埋入と同時に骨増大法(GBR法)を行う計画を立てました。
骨吸収のため、高さも少ない状態でしたので、使用するインプラントの長さは、
8ミリの計画です。
8ミリのインプラントは、上顎では、短いので、
最終的な被せ物は、12ミリの長さのインプラントと連結する計画にしました。

そのような計画のもと、実際にインプラント手術になりました。

もちろん骨の状態は、術前の検査により分かっていましたが、
骨の硬さが今までで経験したことがないくらい柔らかい骨でした。

骨の状態の良い方は、12ミリの長さのインプラントが埋入できましたが、
骨の状態の悪い方は、8ミリの長さのインプラントでは、将来的に、不安も残るため、
無理せず、骨増大法(GBR法)のみを行いました。

このような治療計画の変更というのは、通常ないことですが、実際の臨床では、さまざまなことがあり得ます。

そうした場合には、無理をせず、状況に合わせた対応をすることも必要です。

患者様には、後日に再度インプラント埋入手術となりますが、
手術終了後には、無理してインプラントを行わないで良かったと思いました。

柔らかい骨の状態を例えて表現すると
『スポンジの様』です。
下顎の骨の場合、非常に硬い骨があるのですが、
このような場合、
『硬い木よりも はるかに硬い』という状態です。

それほど、骨の硬さには“ 差 ”があるのです。

インプラント治療における『骨の硬さの違い』については、下記を参考にして下さい。

・インプラント手術における骨の硬さ

手術時間は、インプラントの埋入だけでなく、骨増大法(GBR法)も行いましたので、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 GBRを行った部分に骨が再生するまで約3〜4ヶ月待ちます。
3. そして、新たにインプラントを追加埋入します。
4. その後、さらにインプラントと骨が結合するまで、約3〜4ヶ月待ちます。

骨の吸収があり、状態が悪い場合には、時間がかかるのです。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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2008年6月26日

ブリッジ、インプラント、被せ物 の平均寿命は?:その1

6/26(木曜日)です。


今日から新しいテーマになります。
シリーズになります。
『ブリッジ、インプラント、被せ物(差し歯、セラミック、金属冠…等)の平均寿命は?:その1』です。

今回のテーマは、『ブリッジ、インプラント、被せ物(差し歯、セラミック、金属冠…等)の平均寿命は?』です。
つまり、『歯科で治療した部位がどれくらいもつのか?』
ということです。

患者様にとっては、最も気になるところです。

特に、一度治療した部位がダメになった場合や
残っている歯が少ない場合、
何度も治療を繰り返している場合、
インプラント等の自費診療で高額な治療費がかかった場合など
治療した部位が、どれくらい保つのかは、大変心配であるかと思います。

もちろん一度治療した部位が、一生ダメにならないことが一番ですが、現実問題として、一度治療した部位が100%大丈夫という治療方法はありません。

それでは、『ブリッジ、インプラント、被せ物の平均寿命』について解説したいと思います。

その前に、
『ブリッジ、被せ物(差し歯、セラミック、金属冠…等)』とは? 
どのようなものが説明したいと思います。

もちろん分かっていらっしゃる方の方が多いかと思いますが、これがどのようなものか分からないと先に進めないので、説明します。

『ブリッジ』とは、歯が欠損している場合の治療法であり、
欠損した部位の両側の歯を削り、被せ物を行う治療法です。

歯が1歯もしくは、2歯等の欠損があった場合には、、一般的に行われる治療法です。

ブリッジ、インプラント、義歯について違い等は、下記の項目および、下記動画をご覧下さい。

      ・ブリッジ、インプラント、義歯について違い






さてここで、ブリッジ、被せ物(差し歯、セラミック金属冠…等)の平均寿命についてのデータを紹介します。

被せ物の種類       平均寿命

ブリッジ         約8年

セラミック         約8年

クラウン(金属冠)     約7年

これは、多くの論文から得られた情報をまとめたものです。
どう思われますか?

次にインプラントの平均寿命ですが、インプラントについてのデータは、まだまだはっきりとはしませんが、多くの研究論文から
10年以上は問題なく機能する
とされています。(2007年現在)

これは、インプラントの歴史は、他の治療と比較してまだ浅く、インプラント自体も年々進化しているものであり、過去のインプラントのデータとは、違うインプラントになっているためであり、過去のインプラントと現在のインプラントを単純に比較検討することが困難だからです。

そのため、『10年以上は問題なく機能する』
という言い方しかできないのです。

ただし、状況が良ければ、40年以上経過しているインプラントも多数あります。

インプラントは、現在のインプラントの状況を考えると、歯周病や噛み合わせに注意し、きちんと メインテナンスを受けていただければ、長期間維持されることと思われます。


次回のブログは6/30(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『ブリッジ、インプラント、被せ物(差し歯、セラミック、金属冠…等)の平均寿命は?:その2』です。


今週(6/24〜25)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中から上顎前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

この2日間は、インプラント埋入と同時の骨増大法(GBR法が多かったです。
GBR法を行うということは、骨の吸収が起っていたということです。

その中でも上顎前歯部に、かなりの骨吸収を起こしていたケースについて解説します。

この患者様は、初診時、上顎の前歯部が 歯根破折していました。
歯根破折(歯の根が割れていた)していた状態を長く放置してしまったため、割れた部分から 血液や 細菌が 侵入し、感染を起こし、骨が吸収してしまったのです。

こうなると治療は大変です。

話は今回のケースとは違いますが、先週、同じように 上顎前歯部が 歯根破折を起こした患者様が来院されました。

食事中に、神経のない 被せ物をした 上顎前歯部が、『パキ』と音がしたそうです。
歯が少しグラグラしていたため、すぐ来院されました。

来院時、痛みはまったくありませんでした。

検査後、歯根破折を疑ったため、被せ物を除去しました。

やはり、歯の根が中間部あたりで折れていました。
こうなると抜歯しか方法はありません。

現状を患者様に説明したところ、非常にご理解が高かったため、抜歯を行うことに同意していただけました。

非常に賢い選択です。

歯根破折した場合、できるかぎり早期に抜歯することがその後の治療を大きく左右します。

先程書きましたように、 歯根破折は、痛みを伴わないことが多いため、患者様の多くは、抜歯をためらってしまうのです。

しかし、 歯根破折した状態を放置することは、非常に危険なのです。
割れた部位から感染を起こし、骨はどんどんと吸収してしまうのです。

今回手術を行った患者様は、まさしく そのようなケースです。

骨吸収が進行すると、インプラント治療自体も複雑になりますし、治療後の腫れも起る確立も高くなります。

そして一番は、インプラント治療後の審美性です。
骨が高度に吸収してしまうと、いくら骨増大法(GBR法)を行っても 100%元の状態に回復できるわけではありません。

歯肉が退縮した結果、 『歯と歯の間に隙間がでたり、歯が長く見える』こともあります。

そのため、骨が高度に吸収してしまった場合、審美性に大きな問題を残すことがあります。

『早く、抜歯していれば良かった…』 と
ほとんどの患者様は、言います。



今回使用したインプラントは、 アンキロス・インプラントです。
最近は、前歯部の審美性が重要視される部位には、使用する頻度が多くなってきたメーカーです。

骨が吸収して不足していた部分には、 自家骨 人工骨(β―TCP)を50%づつの割合で混合したものと、
『吸収性膜を使用しました。

手術時間は、約15分程度でした。


今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に仮歯の作製をし、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。


治療費
今回の治療費は、
インプラントが1本21万円(税込)です。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、GBR法、GBR膜の費用、も全て含まれています。




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2008年2月14日

オベイド・ポンティック:審美的に治療を行うために…その4

2/14(木曜日) バレンタインデー ですね。
妻から義理?チョコ♡をもらいました♡

今日のテーマは、オベイド・ポンティックの4回目で、『オベイド・ポンティックとは?』 になります。


ここまでで、ポンティックについては だいぶお分かりになったかと思います。
オベイドとは、卵型を意味します。
オベイド・ポンティックとは、前回の鞍状型、船底型、リッジラップ型とは違った形態です。

ちょうど歯肉の上に卵を乗せたような形態です。
今までのポンティックの欠点を補うように、1980年代後半になり、新しく開発された形態です。
このオベイド・ポンティックが開発されて以来、前歯部等の審美性を追求する場所には高頻度で使用されています。
下図を参考にして下さい。
obe1
クリックすると拡大されます。










次にオベイド・ポンティックの方法について説明します。

      オベイド・ポンティックの作製方法

このオベイド型のポンティックは、今までのポンティックの作製方法とは大きく違う点があります。
今までのポンティックは、型を取り、歯科医師の指示のもと、ブリッジを作製する歯科技工師さんが形態を作製します。
つまり、ブリッジの作製段階(歯科技工段階)で決定するものなのです。
しかし、オベイドポンティックは、まったく違う行程で作製します。

一般的なオベイドポンティックは、型を取る前に、歯肉を形態修正を行います。
歯肉の形態修正?

分かりやすく説明しますと歯肉に麻酔をし、歯肉を若干除去し、くぼみを人工的に作るのです。
くぼみができた歯肉の上に仮歯でできた卵形のポンティックを歯肉に当たるように設置します。
そして、形態修正した歯肉が治るまで、そのままの仮歯で過ごしていただきます。

2週間程度し、仮歯のブリッジを撤去すると歯肉は卵が置けるような形態になっています。
この状態を確認した上で型を取るのです。

通常のポンティックよりは手間時間がかかります。
obe4
クリックすると拡大されます。







オベイド・ポンティックのもう一つの方法として、
歯肉の形態修正をまったくせず、ブリッジの型を取ります。
そして、型から作製した模型上で、先程行ったように模型の欠損部を削り、卵型にします。
つまり、口腔内では、麻酔をしたり、歯肉を削ったりせず、模型上でこの作業を行うのです。
そして出来上がったオベイド・ポンティック・ブリッジを仮歯を外して、装着するのです。
模型上で、削って作製してあるため、実際の歯肉とはすぐには合いません。
歯肉を若干押すようにしてブリッジを装着します。
ブリッジの装着時には時間が多少かかります。

この模型上でオベイド・ポンティック・ブリッジを作製する方法は簡単なのですが、
実際に口腔内の歯肉を削らないので、オベイド形態にする量に限界があることと、
オベイド・ポンティック・ブリッジを装着後に変化する歯肉の状態を予想しにくいことがあります。
きちんと行うためには、やはり、型を取る前の段階で、麻酔をし、歯肉の形態修正を行った方が良いでしょう。

これで、オベイド・ポンティックについては全て終了です。

今回のように このブログは、かなりマニアックな 歯科(インプラント)情報を掲載しています。
そのため、
『難しすぎて分からない!』
『もっと基礎的な話が聞きたい!』
という意見もあります。
そこで、
簡単な『インプラントの基礎の基礎ブログ』を別に開設することにしました。
基礎ブログ新規開設については、またご報告致します。


次回のブログは2/18(月曜日)になります。
次回からは、新しいテーマになります。
『インプラントの難症例:どのような状態が難症例か?』です。
お楽しみに!

今日は、オベイド・ポンティックの話が長くなってしまったので、いつも書いています今日のインプラント手術報告は休ませていただきます。

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