最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: 歯科の記事一覧
2007年12月6日

新しい虫歯治療:歯を削らずらない虫歯治療(カリソルブ):その2

今日も歯を削らずらない虫歯治療の話の続きになります。

この最新の虫歯治療である『カリソルブ』は前回解説したように、虫歯を溶かす液体です。
虫歯にカリソルブ溶液を着けると虫歯だけが溶け出します
(健全な歯質はまったく影響がありません)
すばらしい治療法ですね。

当医院でも、今月中頃からこの治療法を開始する予定です。

この『カリソルブ』は歯科医師であれば、誰でも購入できるもので、特殊なものではありません。
また、特別な技術もいりません。
非常に簡単なものです。

しかし、このカリソルブ溶液による虫歯治療は今後、爆発的に普及するこはないと思います。
その理由はこのシリーズを見ていただくと分かります。

さて本題に入ります。

カリソルブの歴史
カリソルブは、スウェーデンの歯科大学、工科大学そして複数の研究機関とメディティーム・デンタル社(Medi Team社)によって1987年より10年間にわたり研究・開発されました。
一般臨床へは1998年よりスウェーデンを中心に導入され、2007年現在では世界47カ国で臨床導入されています。
日本では2007年秋より正式に臨床導入されています。

カリソルブは 麻酔がいらない! 削らない
カリソルブは薬液により虫歯のみを溶かし、樹脂を詰めるだけの治療なので、
基本的に麻酔は必要ありません。
また、基本的に歯を削る必要性もありません。
しかし、例外として治療中にしみたりした場合には麻酔が必要です。
また、溶かした虫歯を取り除くためや、樹脂(レジン)を詰めるために若干歯を削ることもあります。
しかし、これは作業を確実にするためであり、必要以外の歯を削るということではありません。

カリソルブの適応(全ての虫歯治療に適応されるわけではありません)
虫歯の治療をする際に、ほとんど歯を削らないで、治療が行えますので、
歯科治療が苦手な方や 恐怖感の強い方、病気で麻酔をすることができない方、小児に有効です。
しかし、全ての虫歯治療に適応されるわけではありません。
ここが大きなポイントです。
カリソルブを使用すると『歯を全く削らないでいい』という誤解があるようです。
現代は情報社会ですから、さまざまなところで、情報が行き交っています。
その情報の中には間違ったものもありますし、
誇張された情報もあります。
また、誤解を招くような情報もあります。
歯科において、カリソルブはその典型的なことです。
あくまでもカリソルブが適応されるのはC1もしくはC2と言われる小さい虫歯だけです。
(*C1、C2の虫歯は下記の図を参考にして下さい)
C1、C2という虫歯は非常に小さな虫歯です。
ここが、誤解を生みやすいのです。
カリソルブでの治療を希望される患者様の多くはすでにC2以上の虫歯であることが多く、実際にはカリソルブの適応とはなりません。

また、進行した虫歯や 痛みがあるような場合には カリソルブは適応されません。

カリソルブ2



次回は『カリソルブ』の最終回です。
カリソルブの まとめ と カリソルブの本当の力(真実)の話です。

次回のブログは12/10(月曜日)になります。
暫くはこのように1週間に2回のブログになります。
来年になり、他の仕事が少なくなりましたら また毎日書いていきたいと思います。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
2007年12月3日

新しい虫歯治療:歯を削らずらない虫歯治療(カリソルブ):その1

今日から新しいテーマになります。

新しい虫歯治療の話です。

歯を削らずらない虫歯治療(カリソルブ:Carisolv TM)

カリソルブ(Carisolv TM)とは?

カリソルブとは、『歯を削らずに、虫歯だけを溶かす薬液』のことで、
最新 の虫歯治療として注目されています。
今まで、虫歯の治療の際にはタービンというドリル(あの“キーン”という嫌な音がする 歯を削る器械のことです)を使用し、歯を削っていました。
このタービン(ドリル)は歯を削るのに非常に優れた能力を発揮しますが、
あの音や、削る器械の振動から歯科治療を嫌なものとしていました。
カリソルブは薬液で虫歯のみを溶かすことができるため、基本的にタービン(ドリル)を使用しません。
そのため、嫌な音や振動がなく、歯科治療が嫌いな方にとっては画期的な治療となっています。

* 注意:カリソルブは魔法の薬ではありません。
     誤解を生まないよう最後(このリリーズは3回で構成されています)までご覧下さい。

カリソルブの成分と治療方法

カリソルブの成分は 次亜塩素酸ナトリウムと3種類のアミノ酸の混合溶液 からできています。
そしてこのカリソルブ溶液を虫歯につけると、感染した虫歯のみ(象牙質のみ)を選択的に軟化(柔らかく)させることができます。
(虫歯に薬を塗ってから約30秒で柔らかくなります。)
そして専用の器具でその柔らかくなった虫歯(感染部位)のみを取り除きます。
虫歯を取った後はレジンと言われる“プラスチックの樹脂”を詰めて終了です。
虫歯以外(健全象牙質)には作用しませんので、健全な歯を削る(溶かす)ことはありません。
治療は5〜10分程度で終了します。


次回のブログは12月6日(木曜日)になります。
虫歯治療もどんどんと進んできています。
しかし、カリソルブは全ての虫歯治療に適応されるわけではありません。
カリソルブが適応される症例は非常に限られています。

次回はそうした話もしていきたいと思います。
カリソルブの話は今回を含めて3回のシリーズになります。
3回ともご覧になって下さい。

カリソルブ1





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2007年11月29日

くすり の 効果 と 副作用:その9

今日も『くすり の 効果 と 副作用』の続きになります。

今日のテーマは『抗生物質の副作用(なぜお腹を下すのか?)』になります。

抗生物質の発見により、赤痢、結核、コレラ等の多くの感染症により死亡する人が劇的に少なくなりました。
抗生物質のおかげで、私達が毎日の臨床で行う抜歯等で術後に感染する患者様はまずいません。
非常にすばらしい『くすり』です。
しかし、問題点もあるのです。
最大の問題点は『副作用』です。

細菌を殺す強い作用をもつ抗生物質は人間の正常な細胞にも影響を及ぼしてしまうのです。
簡単に言うとこれが副作用です。(詳細は後で解説します)
副作用として一番多いのが『下痢』です。

なぜ抗生物質を飲むと下痢になるのでしょう?

正常な生体内にはさまざまな細菌が存在しています。
もちろん、腸内にも細菌は存在しています。
そして、それぞれの細菌がうまくバランスを保って体の調子を整えているのです。
腸内に存在する『善玉菌』は消化、吸収を促進したりしています。
抗生物質の服用により、病原菌だけでなく、善玉菌までも攻撃してしまうのです。
それにより、腸内のバランスが崩れ、下痢になってしまうことがあります。

『下痢』は短期的な抗生物質の服用ではさほど問題とはなりませんが、
病気の方であったり、高齢者、体調不良の方では問題が長引く可能性があります。

次回のブログは12/3(月曜日)になります。

この前のブログでも書きましたが、最近 You Tube にこっており、インプラント等の資料をいろいろとつくっています。
すでにホームページにもアップしていますが、まだ見られていない方はどうぞご覧下さい。

内容は、『模型を使用したインプラント手術の実際』です。
約5分あります。(ちょっと長いですが…)




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2007年11月26日

くすり の 効果 と 副作用:その8

最近、週に2回となっているブログです。

今日はこのシリーズの続きの耐性菌の出現原因:日本の保険制度になります。

耐性菌が多く起る原因として日本の保険制度にも問題あります。
例えば、歯科でフラップ手術(歯周病外科処置)という治療があります。
通常、治療後に抗生物質を処方するわけですが、治療の内容によっては当然いらないこともあります。
しかし、日本の保険制度では基本的に抗生物質を処方しなければならない決まりがあるのです。(絶対ではありませんが…)
私自身もフラップ手術を行った際に必要がなければ、抗生物質は処方しません。
そうすると後で、保険診療の管理しているところ(社会保険事務所等)から連絡があり、『なぜ、抗生物質を処方しなかったのですか?』
という質問が必ずきます。
歯周外科処置にも大変な治療もあったり、簡単な処置の場合もあります。
糖尿病等の感染リスクが高い人や高齢者もいます。
このような方には当然抗生物質は必要です。
逆に必要ない場合もあります。
しかし、ほとんどの場合、こうした理由は受け付けてもらえません。
なぜなと言いますと『お役人の決まり』だからです。
症例により、必要がある、必要がないと言ったことをしていると管理しにくいからです。
事務的なことです。
そして、『歯周病外科処置を行ったのに抗生物質を処方しなかったため、この治療は保険では認められません。』ということになってしまいます。
そうなると患者様は保険が認められないため、自費診療となってしまいます。
医療サイドとしては抗生物質を使用しないと大変です。
治療は保険がきかなくなってしまいます。
抜歯した時もそうです。
薬を処方しないと後から、『抜歯したのになぜ、抗生物質を処方しないのか?』と問いただされます。

日本は抗生物質が大好きな国です。
世界的みれば、衛生的な環境で抜歯した場合、通常抗生物質は処方されないことが多いのです。

今回の話とはちょっと違いますが、前回の 『風邪に抗生物質は効くのか?』 の追加になります。
以前テレビで、内科医が風邪の時、『抗生物質を処方する』と答えた理由の一つとして、
『本当は水分と栄養、睡眠を十分取り、安静にしていれば、完治する状態であるが、患者さんが薬をどうしてもほしいと言うため、処方した』という答えがありました。
医者ですから、いくら患者さんの希望があるからと言って、正当な理由以外で薬を処方する必要性はないと思います。
しかし、現実問題として忙しい方 とか 心配がある患者さんは
『どうしても薬がほしい』と言われることがあります。
この時 医者が、『抗生物質を服用する状態ではないので、必要ありません』と答えると
患者さんの何人かは医師に不快感をもつそうです。
『抗生物質』=『病気を治す万能薬』
というイメージがあるようです。

歯科においても普段診療をしている中で時々同じようなことがあります。
歯肉が腫れたりした場合、
『薬を下さい』という患者さんは多くいらしゃいます。
患者さん側からすれば、単に
『この腫れを早く治したい!』という気持ちだけだと思います。
しかし、薬を処方する医療サイドは『プロ』ですから、
必要がない場合にはきちんと説明をする必要があります。
先程書きましたように
『抗生物質』=『病気を治す万能薬』
ではないからです。

日本の医療保険制度は世界的に誇れるすばらしい制度です。
薬にしたって、安く(世界的にみて)手に入ります。
しかし、逆にその簡単に入手できることが『薬の使い過ぎ』になってしまった一つの原因です。

正しい抗生物質の使用方法(処方)は我々医療サイドがきちんと管理していかなければならないのです。
耐性菌ができてしまった場合、本当に必要なときに効果が発揮されないことになってしまいます。

*もちろんこの話は抗生物質を服用してはダメという話ではありません。
 例えば、歯科で言うと、抜歯等で感染のリスクが高いと診断された場合、抗生物質を服用することは
 状態によって感染のリスクを減らすことになります。
 『リスク』 対『 効果』です。
 また、抗生物質を処方する際には
 どのような抗生物質を処方するのか?
 ということも大切なことです。
 いきなり、強い抗生物質を処方することはいいことではありません。
 『どのような抗生物質が良いのか?』という話はこのシリーズの中で解説したいと思います。
 『抗生物質』=『使用方法によっては非常に良い薬』
 なのです。


次回のブログは11/29(木曜日)になります。
次回のテーマは『抗生物質の副作用(なぜお腹を下すのか?)』です。


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2007年11月22日

くすり の 効果 と 副作用:その7

今日も抗生物質の続きです。

今日のテーマは『風邪に抗生物質は効くのか?』です。

ここまで何度もでてきましたように抗生物質は『細菌』に対して効果があるものです。
毎年のように起る流行性の風邪は『ウィルス』によって起るものです。
『ウィルス』と『細菌』はまったく違うものです。
まず、このことをしっかり覚えておいて下さい。
抗生物質は『細菌』を殺すものです。
『ウィルス』ではありません。

風邪のうち細菌によるものは約5%とされています。
つまり、風邪の95%は細菌感染によるものではないのです。

それでは何故 風邪の時に抗生物質を飲むのでしょう?
風邪の時に飲む抗生物質はウィルスを殺すためではありません。
風邪を引くことにより免疫力が落ちます。
風邪の時に服用する抗生物質は、免疫力の低下によって起る感染症予防の目的で使用します。

日本外来小児科学会の調査によると
『風邪で来院された方に対し、37.5度以上の熱があった場合に必ず抗生物質を処方する』と答えた医師は37%もいたというデータがあります。
もちろん症状によっては抗生物質の服用は必要な場合がありますが、
多少熱があるとか、咳が出るとか、だるいという理由だけで抗生物質を服用することには問題があると思います。
『とりあえず飲んでおけば安心』と言った理由で抗生物質を処方する医療サイドにも問題があると思います。

次回のブログは、11/26(月曜日)になります。


最近 You Tubeにこっていまして、ホームページも動画で作製しています。

その一つをのせますので、ご興味のある方はどうぞご覧下さい。




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2007年11月19日

くすり の 効果 と 副作用:その6

前回からブログを毎日ではなく、変則的に書いています。

4日ぶりのブログです。

前回の続きになります。

耐性菌の原因

耐性菌ができてしまった大きな原因は、抗生物質の乱用です。
細菌感染により、抗生物質を処方する際には以下がことを厳守することが必要です。

1 病状にあった(細菌にあった)抗生物質を使用すること

2 適切な量を使用すること
  少なすぎても多すぎてもいけません。

3 適切な使用期間を守ること
  症状が良くなったからと言って抗生物質の服用を途中でかってに中断した
  ことはありませんか?
  これは一番よくないことです。
  病院で処方された抗生物質は必ず飲みきって、完全に病原菌を死滅させる
  ことが必要です。
  痛みがなくなった。腫れが引いた。等の症状改善があると自己判断で抗生
  物質の服用を中止してしまう方がいらっしゃいます。
  途中で服用を中止すると、生き残った病原菌がさらに拡大してしまい、
  同じ抗生剤では効かなくなってしまうからです。

4 本当に必要な時のみ服用し、効果に関係のない服用は避ける
  (例として後で風邪の時に服用する抗生物質について解説します)

日本の耐性菌の実情

先に耐性菌として『MRSA:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌』があることを解説しました。
このMRSAという耐性菌は日本人の約65%が持っているというデータがあります。
これは世界で最も高い数値です。
また、中耳炎に関連する細菌では、3歳以下の90%以上がペニシリンに効果がない耐性菌となっていることが報告されています。

世界的にみれば、ヨーロッパでは国により、抗生物質の使用制限があります。
特にスエーデンでは、抗生物質に対する管理が徹底しているため、耐性菌の出現率は日本の1/100と言われています。

抗生物質が効かないということは本当に抗生物質が必要になった時にその効果が現れないということです。


次回のブログは11/22日(木曜日)になります。
抗生物質の続きで、『風邪に抗生物質は効くのか?』になります。
このシリーズのはじめにも書きましたように抗生物質は『細菌』に効くものです。
通常、風邪は『ウィルス』によって起るものです。
『細菌』と『ウィルス』は違うの?
等の話をさせていただきます。

学会準備のため、暫くの間、月曜日と木曜日の週2回ブログを書きます。

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2007年11月15日

くすり の 効果 と 副作用:その5

今日も『くすり の 効果 と 副作用』の話になります。

今日は耐性菌についてです。

耐性菌の歴史

1942年 ファイザー製薬がペニリシンの大量生産に成功したことにより、
      世界中で使用されることになる。
      
      しかし、ペニシリンの大量使用によりペニシリンの耐性菌が出現
      する。

      抗生物質『メチシリン』の開発により、従来のペニシリン耐性菌 
      を抑えることに成功
      
1961年 しかし、メチシリンでは効かない耐性菌MRSA(メチシリン耐性
      黄色ブドウ球菌)が出現。

      耐性菌MRSAに効果がある『バンコマイシン』が開発

1986年 バンコマイシンが効かないVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)
      が出現

このように抗生物質と耐性菌との戦いは永遠と続くのです。
たしかに新しい耐性菌ができれば、それに対抗する抗生物質を研究開発することも必要ですが、間違った抗生物質の使用をしないことも大切です。

ここで、上記にでてきましたバンコマイシンについて解説します。

VREについてさらに詳しく

VREはバンコマイシン耐性腸球菌と言います。
腸球菌は私達の体内にいる通常の細菌です。
健康であれば、腸球菌が悪さをすることはありません。
しかし、高齢者や抵抗力が低下しているヒトが感染すると重い症状になることがあります。
通常感染が確認された場合、抗生物質を服用するわけですが、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)の場合、抗生物質の効果がほとんどないため、死亡するケースもあります。

VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)はなぜ出現したのか?

人間が食肉とする家畜に対して、その病気の感染を防ぐため、
『アボパルシン』という抗生物質を大量に使用したことが原因とされています。
『アボパルシン』を大量摂取した家畜は『アボパルシン耐性菌』を持つことになります。
この『アボパルシン』は『バンコマイシン』に似た化学構造を持っています。
そのため、『アボパルシン耐性菌』を持った家畜を食べた人間も経口感染したと考えられています。
現在、日本では家畜飼料に抗生物質アボパルシンを添加することが禁止されています。

次回のブログは11/19(月曜日)になります。
前回お話しましたように現在、学会発表の資料をまとめており、ちょっとブログを書く時間がないもので、
すみませんが、暫くは変則的な日程になります。

次回(11/19)の話も耐性菌の話です。

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2007年11月13日

くすり の 効果 と 副作用:その4

今日も薬の話の続きです。
細菌の進化と抗生物質

前回は抗生物質の一つの働きとして『細菌の細胞壁』を攻撃することにより、細菌を死滅させることをお話しました。
しかし、細菌もこのまま黙って攻撃されているだけではいきません。
鎧(よろい)を強化してきます。
細菌は抗生物質に攻撃されても壊れない鎧(よろい)を開発します。
これにより、細胞壁は壊されなくなります。
ニュー(NEW)細菌の誕生です。

しかし、抗生物質もだまってはいません。
ニュー(NEW)抗生物質の誕生です。
強化された抗生物質は『ニュー鎧(よろい)』も破壊してしまいます。
すごいです。
ニュー(NEW)抗生物質により、ニュー(NEW)細菌はあっけなく死滅しまったのです。

残念!

しかし、戦いはこれで終わったわけではありません。

細菌はまたあたらたに強化して復活します。
ニューニュー(NEW NEW)細菌の誕生です。

細菌はさらに進化していったのです。

この進化した細菌の名前を『耐性菌』と言います。

『耐性菌』
聞いたことがあるかもしれません。

こうした戦いにはきりがありません。
戦いは永遠と続くのです。

現時点では細菌の進化がまさっています。

耐性菌として有名なものに『MRSA』というものがあります。

『MRSA』とは、メチシリン・レジスタント・スタヒロコッカス・アウレウス
の略で、メチシリン(抗生物質の名称)に耐性を獲得した黄色ブドウ球菌のことです。
つまり、抗生物質が効かない細菌のことです。

MRSAは1961年に英国で最初に報告されました。
その後、1970年代に米国で報告され、
日本では、1980年代になってMRSAの出現が報告されています。

1929年フレミングが、青カビ(微生物)から偶然発見した抗生物質により、人間にとって恐怖であった感染症は劇的に解消されました。
先にも書きましたように抗生物質は20世紀最大の発見です。

地球の誕生から生息していた細菌は、この20世紀最大の発見(抗生物質)により壊滅的な打撃を受けました。

細菌にとっては抗生物質の出現は危機的なこととなってしまいました。

長い年月の間生息してきた細菌にとってなんとかしなければならないことです。

耐性菌とは、そうした抗生物質に対抗する細菌の防衛手段だったのです。

しかし、この耐性菌の出現の裏側には、抗生物質の乱用が関わっていました。

次回は『耐性菌』についてです。

また、現在毎日書いているブログですが、暫くの間 数日おきに書きます。
学会発表でまとめなければならないことがあり、ブログを書く時間がちょとないもので、
すみませんが、次回のブログは11/15(木曜日)になります。

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2007年11月12日

くすり の 効果 と 副作用:その3

今日は月曜日ですので、休診日です。
昨日の続きになります。

抗生物質は細菌に対してなぜ効果があるのか?

抗生物質は感染症に非常に効果があり、細菌を殺菌する効果があることを先にお話しました。
それでは、細菌を殺すほどの強い効果がある抗生物質は人体に影響はないのでしょうか?

細菌が死滅してしまうほどの薬ですから…
それを飲むのですから…
人に影響がまったくないなんて…
と 思う方が普通だと思います。

私自身も大学に入り、細菌学や薬理学について勉強するまではそう思っていました。
薬はあまり好きではなかったのです。
同じような思いを持っていらっしゃる方も多いと思います。
そうした方に見ていただきたい話です。

最初に難しい話になりますが、抗生物質が人間の身体に影響せず、細菌のみを死滅させることとして
『選択毒性』という作用があります。
難しい言葉ですね。
ちょっと我慢して下さい。
『選択毒性』とは、
『化合物が宿主には毒作用を及ぼさず、寄生異物にだけ選択的に毒作用を及ぼす性質』となっています。

難しい言葉なのでなんだか分かりません。

できるかぎり分かりやすくお話します。
(以下はわかりやすく説明するための例え話です)

それでは、細菌と人間そして抗生物質の話の始まりです。

人間の身体 と 細菌は身体 の作りは違うのです。
細菌は身体が“弱い”と思って下さい。
身体が弱いものですから外敵から身体を守るために、『鎧(よろい)』をまとっています。
『モビルスーツ』ですね。
ヤリ がきても 石 を投げられても大丈夫なような鎧(よろい)です。
細菌は身体をがっちりと防護しているのです。
それに対し、人間は細菌に比べると多少身体が“強い”ため、通常はそのような鎧(よろい)は必要ありません。 (*注 例えです)
細菌がもっている鎧(よろい)のことを『細胞壁』と言います。
鎧(よろい)とは細菌だけが持っている秘密兵器なのです。

細菌はすごいなー

しかし、この秘密兵器である『細胞壁』がアダになってしまうのです。

ここから、抗生物質の登場です。

実は、抗生物質は『細胞壁』だけを攻撃する性質があるのです。
細菌にとってはたまったものではありません。
抗生物質により、細菌の細胞壁はことごとく壊されてしまいます。
鎧(よろい)という細胞壁を壊されてしまった細菌は丸裸です。
細菌はもともと弱いため、鎧(よろい)がないと生きていけません。
ついに、細菌は死んでしまったのです。
しかし、人間はこの細胞壁を持っていないため、抗生物質の攻撃は受けなかったのです。
抗生物質は細菌にとっては“敵” ですが、人間にとってはなんでもないのです。

これが、抗生物質の働きです。

抗生物質が細菌には悪いが、人間には問題がない理由が少し分かっていただけたと思います。
ただし、これは抗生物質の一部の働きです。
抗生物質は細胞壁を攻撃するだけでなく、他にも働きがあります。
その他の働きについてはまた後日解説します。

しかし、話はこれでは終わらなかったのです。

しかし、話はこれでは終わらなかったのです。

抗生物質自体も人間を攻撃していくのです。

それが、副作用です。

また、耐性菌の話です。
怖いです。

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2007年11月11日

くすり の 効果 と 副作用:その2

昨日はちょっと難しいところから始まってしまったので、話を少し戻したいと思います。

はじめに

歯科で処方する薬の多くは鎮痛剤抗生物質(antibiotics)です。
はじめに『抗生物質とはなにか?』という話からしたいと思います。

本では、抗生物質のことを
『カビや放線菌などの微生物によって作られる化学物質で、他の微生物の発育を阻害したり、死滅させる有機物質』となっています。
また、化学的に合成された物質も一般的には『抗生物質』と言いますが、厳密には『抗菌薬(合成抗菌薬)』と言います。

難しく書くと分かりづらいですね。

抗生物質という言葉はもちろん聞いたことがあると思います。
そして、ほとんどの方が抗生物質を使用(服用)したことがあると思います。
例えば、歯科医院では抜歯や歯肉が腫れた時に処方されます。
『なんで、抗生物質を飲むの?』
と思われた方もいらっしゃるかと思います。
抗生物質は知ってはいるけれど、本当はどんなものなのか?
バイ菌を殺すもの?
風邪の時に飲むもの?
風邪はバイキン?
毎年流行する風邪は『ウイルス』じゃなかったっけ?
ばい菌 も ウィルスも同じもの?
誰もが一度は服用したことがある『抗生物質』
分かっているようで分かっていない『抗生物質』
このシリーズではそんな話をしたいと思います。

抗生物質の歴史

『ペニシリン』って知っていますか?
このような歯科のホームページを見ようと思われている方ですからおそらく知っていると思います。
『ビートルズ』ほどではないが、かなり有名なものですよね。
『ペニシリン』はイギリスの医学者であるフレミング(Alexander Fleming)が
1929年に世界で始めて発見した抗生物質です。
有名な人なのでご存知の方も多いかと思います。
フレミングは青カビ(微生物)から偶然この『ペニシリン』を発見しました。
この『偶然』についてお話したいと思います。
細菌学者であるフレミングはブドウ球菌(病原菌)を増やす研究をしていました。
ある時、フレミングは妙なこと発見しました。
研究のため、増やしていたブドウ球菌(病原菌)が一部分のみ増えていないことが分かりました。
ブドウ球菌(病原菌)が増殖していない部分をよく観察するとそこには青カビがあったのです。
つまり、青カビの周囲にはブドウ球菌(病原菌)は繁殖していないことを発見したのです。
そして、この青カビにはブドウ球菌(病原菌)を増殖させない成分があったのです。
この偶然の発見をもとにして人類史上始めての薬、『抗生物質』が誕生したのです。

もう少し詳しく解説するとペニシリンは、青カビの一種Penicillium属から単離された抗生物質のことです。

発見というものはこういう意外なところから見つかるものです。
これは、20世紀最大の発見と言われています。
その功績からフレミングは1945年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。

抗生物質が発見される前まで人の死亡原因として『コレラ』『赤痢(せきり)』
『結核』などの感染症が非常に多くありました。
しかし、フレミングの発見した『ペニシリン』以降、多くの抗生物質が開発されてきました。
例えば、『ストレプトマイシン』という抗生物質の発見により、結核で死亡する人は劇的に少なくなりました。
その後さまざまな抗生物質の発見により、感染症で亡くなる人は少なくなっています。
抗生物質は人間の歴史の中で突如現れた『魔法のような薬』だったのです。

明日もこの続きです。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

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