最新インプラント症例ブログ

2010年12月13日

インプラント症例:84回目

12/13(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『84回目のインプラント症例』になります。

昨日は、当医院の忘年会でした。
早いもので、今年もあと3週間で終わりです。
多くの先生、スタップの協力があってこそです。
感謝です。
IMG_0381


ちょっと飲み過ぎてしまい 起きるのが遅くなってしまいましたので
本日のブログは以前ご紹介した症例を再アップします。

本日の症例は、上顎の歯が全てない方です。
歯を失った原因が『噛み合わせ』です。
噛み合わせが原因といっても 『噛み合わせって どのようなこと?』と思われるかもしれません。
噛み合わせが原因で歯がダメになると言っても、さまざまなことが考えられます。
本日紹介する症例は、夜間の噛む力が強いタイプの患者様です。
分かりやすく言えば、『歯ぎしり』や『くいしばり』が強い方です。
インプラントにトラブルが起こる原因として最も多いことです。
歯ぎしりでインプラントがダメになる?
本当に?
と思われているかもしれません。
しかし、この『歯ぎしり』や『くいしばり』は非常に問題なのです。

『歯ぎしり』や『くいしばり』でインプラントがダメになる話の前に
インプラントと天然歯の違いについてお話します。

天然歯には『歯根膜』というものが存在します。
『歯根膜』とは、歯の根の周囲にある薄い膜状のもので、
歯と骨をつなぐ『じん帯』のような役割をしています。

また、『歯根膜』の中には 咬む力を感知する知覚神経が存在します。
『歯根膜』には一定の幅があり、物を咬むとこの幅の分だけ歯は動きます。
つまり『歯根膜』は『クッション』のような役割をしています。
この『クッション』が噛む力をコントロールするのに非常に大切なのです。
しかし、インプラントには この『クッション(歯根膜)』は存在しません。
骨と『クッションがないインプラント』がダイレクトに骨と接触しているため、咬むカによって動くことは ほとんどありません。
そのため、噛合わせに問題がある場合には無理な力がインプラントに直接加わり 影響を及ぼします。
この詳細については以下を参考にして下さい。
    インプラントと天然歯の違い!

これで、インプラントと天然歯の違いが分かったと思います。

『私は、歯ぎしり や くいしばり をしていないから大丈夫!』
と思われているかもしれませんが、大きな間違いです。
『歯ぎしり』や『くいしばり』は、ほとんどの方がしていると言われています。
『ギリギリ』と音として聞こえる方もいれば、
まったく音がしない方もいらっしゃいます。
『歯ぎしり』と『くいしばり』によって歯はどんどんと削れていくのです。
硬い歯でも、被せ物の金属でも必ず すり減ります。
毎日のことですから、感じないとは思いますが、
歯を良く見ると、削れた痕(あと)があります。
『歯ぎしり』と『くいしばり』が強い方ですと、歯の1/3程度まで削れている場合があります。

さて前置きはこれくらいにして、
本当に噛む力によってインプラントがダメになるケースは多いのです。

今回ご紹介する症例も噛み合わせが非常に強いか方です。
まず、初診時のレントゲン写真と見ながら解説していきます。
患者様は、10年以上前に来院された方です。
その頃のレントゲンは、まだデジタルではありませんでした。
いわゆるフィルムのレントゲンです。
このブログのために古いレントゲンを探してきました。
フィルムレントゲンは、かなり劣化していましたので 写りが悪くてすみません。
スライド01

いつもと同じように骨吸収の状態を線で書いてみました。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
骨が吸収してしまったのが分かるかと思います。
黄色線は、鼻腔です。
鼻の穴です。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
        上顎洞
スライド02

いつもこのブログを読まれている方は、だいぶ分かってきたと思います。
このレントゲン写真を見て、
『奥歯にはわりと骨吸収が少なく、骨の高さが残っている!』
と感じられたかもしれません。
そのとおりなのです。
上顎では、歯が1本も残っていませんが、わりと骨が しっかりしているのです。
このことから この方が歯を失った原因が予想できます。
もし、歯周病 歯根破折 が原因で歯を失った場合には、骨の吸収が起こっています。
また、下顎においても奥歯は骨吸収を起こしていますが、
前歯はわりと大丈夫です。
骨吸収が起こっていないのに歯がダメになる?
このようなケースでは、噛み合わせが原因の可能性が考えられます。
実際に患者様に『歯ぎしり』と『くいしばり』があるかどうかを聞いたことろ、
家族からも『歯ぎしり』と『くいしばり』があることを指摘されているとのことでした。

経験の浅い 若い歯科医師の場合、インプラント治療のために レントゲン撮影を行った結果、
この症例のように骨が十分ある場合、
『インプラント治療が楽で良かった!』と思うことがあります。
骨が十分存在していれば、インプラント治療はさほど難しくないからです。
しかし、これは大きな診断ミスです。
『これほど骨が残っているのに なぜ歯を失ったのか?』
ということを考える必要性があります。

患者様は、義歯(総入れ歯)を使用していましたが、
総入れ歯の違和感が非常に強く、入れ歯でない方法を希望されて来院されました。
診査の結果、下顎の左右2歯も抜歯と診断しました。
スライド03


そこで、上顎にはインプラントを複数本埋入し、インプラントによるブリッジの治療計画を立てました。
ここで問題となったのが、『歯ぎしり』と『くいしばり』の問題です。
『歯ぎしり』や『くいしばり』に問題がある方のインプラント治療は、どのようなことに注意が必要なのか?
ということを患者様に十分ご説明し、可能なかぎりリスクが少ない治療法をお話しました。

まずは、骨の状態をさらに把握するために診査を行いました。
以下は、×印を抜歯後に行った診査のためのレントゲン写真です。
スライド04

レントゲン上の細い棒状のものは、インプラントの埋入予定部位に 規格化されたピンを置き、
実際のインプラント埋入部位と実際の長さを計測するための診断方法です。
現在は、CT画像上 でインプラント埋入シュミレーションソフトを使用し解析できますが、10年以上前は、このようなピンを入れた状態で規格レントゲン写真を撮影することも多かったのです。

さてここで問題なのが、
何本のインプラントが必要か?
ということです。
もちろんインプラントの埋入本数が少なければ、治療費も安くすみます。
しかし、それが無理な設計であった場合には、
結果的にインプラントがダメになってしまいます。
適正なインプラントの本数が重要なのです。

もし、この患者様が『歯ぎしり』や『くいしばり』がなければ、
上顎に4本のインプラントを埋入し、ブリッジとすることも可能かもしれません。
以下のようなシュミレーションです。
スライド1

5本ではどうでしょうか?
スライド2

6本ではどうでしょうか?
スライド3

通常、インプラントの必要な本数は、欠損数の半数以上です。
下顎の欠損部位を考え、今回上顎に必要な歯の数は、12歯です。
つまり、6本のインプラントが必要と考えられます。
しかし、こうしたことは決まっていることではありません。
例えば、短いインプラントしか埋入できない場合には、インプラントの本数を増やして強度を増す必要性があります。
逆に長いインプラントが埋入可能であれば、インプラントの本数は少なくも大丈夫です。
そのため、ケースによっては、4本のインプラントも正解ですし、
5本のインプラントも正解です。
もちろん6本のインプラントでも正解です。

ここで先程のインプラントの診査のレントゲンを再度見てみましょう。
スライド1

左右の奥歯の骨の高さは、約8〜10ミリです。
8〜10ミリの骨の高さは、わりと吸収していない方ですが、
それでも十分な骨の高さではありません。
特に上顎左側の奥歯の中央部では、骨の高さが6ミリ程度しか存在しません。

現在の骨の高さ、『歯ぎしり』や『くいしばり』があることを考え、
最終的なインプラントの本数は、先程あった
欠損数の半数以上の数のインプラントに決定しました。
以下のようなシュミレーションです。
スライド4

上顎の左側は4本、右側は3本の合計7本のインプラントを埋入し、12歯分を作成する治療計画です。
また、より長いインプラントを埋入するためにソケットリフト法 を併用してインプラントを埋入しました。
治療後が以下のレントゲンになります。
スライド09

治療後のレントゲン写真に骨吸収の線を入力したのが以下になります。
スライド10

上顎洞内(緑色の線から上方は空洞です)に入り込んだ部分がソケットリフト法 を行った部位です。
『歯ぎしり』や『くいしばり』等が考えられる場合には、できるかぎり長いインプラントを埋入することが非常に重要なのです。

今回の症例のように
骨吸収の状態や『歯ぎしり』や『くいしばり』等を考え 最終的なインプラントの本数は決まるのです。
無理をした治療計画は、結果的に問題を引き起こします。

使用したインプラントは全てストローマンインプラント(ITIインプラント) です。


次回のブログは12/20(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

先週のインプラント手術報告

先週のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

今週も多くのインプラント手術がありましたが、その中で 
比較的 簡単であったケースと
非常に大変だったケースを紹介します。
他の症例は また治療が終了しましたらこのブログでアップしたいと思います。

まず、比較的 簡単なケースです。
下顎左側の奥歯が1歯だけ欠損していたケースです。
患者様の年齢はお若い方です。
欠損の奥の歯は、神経がない歯です。
このような場合、インプラント以外の治療方法としては、
義歯(入れ歯)もしくは、ブリッジが選択可能です。
多くの方は、取り外し式の義歯(入れ歯)はご希望されません。
そのため、欠損部の両側の歯を削り、3歯分の連結された被せ物を行う ブリッジを選択されます。
しかし、先にもご説明しましたように 欠損部の奥歯は神経がない歯です。
このブログでもよく解説していますが、神経がない歯の将来性は非常に良くありません。
神経のない歯は脆く、突然折れる(歯根破折) 可能性があります。
患者様はお若い方ですので、今回 もし ブリッジを選択された場合、30年、40年とこのブリッジが長く保つ可能性は低いと考えられます。
もし、欠損の奥歯がダメ(抜歯)になった場合、
下顎左側の奥歯が完全になくなってしまいます。
将来性を考えれば、ブリッジではなく インプラントがベストな選択になります。
治療自体は、骨吸収が起こっていたため、骨幅は約3ミリ程度しか存在しない状態でした。
骨幅を増大させる治療法を行いました。
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
GBR法(骨増大法) を併用してインプラントを埋入しました。
使用したインプラントはストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
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次に今週で非常に大変であった症例です。
上顎に歯が1本もない方です。
これが本当に大変でした。
奥歯には、骨の高さがまったくありませんでした。
具体的には上顎左右の奥歯では、骨の高さは2ミリ以下です。
前歯部においても骨の状態はよくない状態でした。
骨幅がある部位でも3〜4ミリ程度、
骨幅が少ない部位では1ミリ程度しかありませんでした。
インプラント治療を適切に行うために必要な骨幅は約6ミリです。
この理由として、インプラント自体(本体)の太さ(直径)は約4ミリあります。
太さ(直径)4ミリのインプラントを埋めむためには、当然のことながら
それ以上の太さの骨幅がないといけません。
インプラントの太さより、骨の幅が細ければ うまくいかないことは 想像の範囲であると思います。
今回は、先程説明しましたように
骨幅がある部位でも3〜4ミリ程度、
骨幅が少ない部位では1ミリ程度
でしたから 結構大変な治療でした。
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法)
PRP法
を併用し、なんとか6本のインプラントを埋入しました。
しかし、2部位にはとてもインプラントを埋入するだけの骨幅が確保できなかったため、
人工骨を入れてGBR法(骨増大法) のみを行いました。
かなり大変な治療でした。
手術時間も1時間30分かかりました。
麻酔は、静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) で行いました。
このような大変なケースの場合、通常の麻酔では無理です。
使用したインプラントは、アンキロス インプラント です。
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今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、
   1症目は 約2〜3ヶ月後
   2症例目は 約3〜4ヶ月後に型を取ります。

治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

 インプラントモニター募集(20%割引
現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
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最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
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2010年12月6日

インプラント症例:83回目

12/6(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)

始めに 年末年始 休診のお知らせです。
12/30(木)〜1/4(火)
まで 休診とさせていただきます。
緊急の場合、下記メールまでご連絡下さい。
info@sugiyama-d.sakura.ne.jp

『83回目のインプラント症例』になります。

毎回このブログを書く時に
『どのような症例をアップしようかな?』
と悩みます。
毎日、インプラント治療を行っていると
さまざまなケースがあります。
簡単な症例もあれば、
非常に難しい症例もあります。
もちろん その中間程度の症例もあります。
また、患者様のご希望により、理想的な治療方針を変更しなければならない症例もあります。
費用の問題であったり、
患者様の考え方であったり、
通院回数 等であったりです。
具体的には、
本来 きちんとした噛み合わせを確保したり、残っている歯の将来性を考えれば、
歯科医師の立場として
『欠損全てをインプラント治療で行いたい!』
という考えがあります。
しかし、現実的な問題として、
全ての治療を理想的に行うには、費用の問題があります。
ある程度のところで治療を妥協することが必要な症例もあります。

また、あまりにも将来性のない歯を無理に残して治療を行うことは、
結果的に後に問題を残すことになります。
理想的には、将来性のない歯を無理して残すよりは、
抜歯して治療を行った方が良いことが多いのですが、
治療を受ける患者様からすれば、
『将来的なことよりも 現時点では抜歯したくない!』
『現在困っているところのみ 治療をしたい!』
というお考えを持っている患者様もいらっしゃいます。
また、歯科医師の立場からすれば
歯周病、噛み合わせ、残っている歯の虫歯…等を考えて
全てきちんと治療をしたいと考えています。
しかし、現状として
『仕事が忙しく、通院するのが難しい!』
という患者様がいらっしゃるのも事実です。
インプラント治療を行うためには、最低限 歯周病の治療は確実に終了させなければいけません。
そのため、歯周病の治療を行わないでの インプラント治療は考えられません。
『歯周病の問題があるのに インプラント治療だけを行いたい!』
という方には インプラント治療はできません。
しかし、全ての治療(口腔内全ての問題)を完了させないと
インプラント治療ができない
ということになると
どれだけの方が その理想に当てはまることになるでしょうか?
現実的には、全て理想的ということが達成できないことも事実なのです。

本日の症例も、全て(100%)治療を行ったというよりは
最低限ここまで治療は行わないと
という範囲まで 治療を行ったケースです。
臨床ではよくある症例です。

それでは早速みてみましょう!

以下が初診時のレントゲン写真です。
スライド01

上下顎左側の奥歯が欠損しています。
スライド04

被せ物がすぐ取れてしまうことが繰り返されていました。
スライド02

また、噛み合わせが低く、
『噛むと 下の歯が 上の歯肉にぶつかって痛い!』
ということがありました。
歯が欠損しているということは、さまざまな問題が起こります。
まず、単純に噛む場所が少なくなるため、残っている歯に負担が加わりやすいのです。
また、残っている歯が神経がない歯であれば、さらに問題が大きくなります。
このブログでも良く紹介する
『神経がない歯が折れる!!(歯根破折 )』
ということです。
神経がない歯が折れた症例を紹介する時に以下のような説明をよくします。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

多くの歯が欠損している場合、先程説明しましたように 残っている歯への負担が加わります。
その残っている歯が神経がない場合、歯根破折 を起こします。
歯根破折 した場合には、多くのケースで抜歯となってしまいます。

今回の患者様もどうようのことが起こる可能性が高いのです。
さまざまな問題があるのです。
まず、左側の上下顎奥歯が欠損している!
スライド04

噛み合わせが低い!
スライド05

噛む場所が少ないので、
下顎の前歯が 上顎の前歯を突き上げている!
スライド06

そして、上顎前歯部を含めて 神経のない歯が多い!
こうしたことを考えると この患者様の将来性というのは見えてきます。
このままであると 上顎前歯部はダメ(歯根破折 )になってきます。
スライド07

左側の奥歯をきちんと噛み合うような治療が必要であるということです。
そのためには、
1.義歯を使用する!
2.インプラント治療を行う!
という2つの方法が考えられます。
患者様は、インプラント治療をご希望されました。
スライド09

現在 左側の奥歯は、
上顎で4歯が欠損、
下顎では2歯欠損しています。
スライド04

しかし、インプラント治療は一番奥までは行わない治療計画になりました。
この理由は費用的な問題もあるからです。
スライド10

ただし、一番奥まではインプラントを埋め込まなくても、
左側の上下顎にインプラント治療を行うことにより 噛み合わせを確保することが可能になります。
つまり、残っている歯の負担が少なくなるのです。
これは、患者様の将来性を非常に高める大きなポイントになります。

問題は、上下顎左側の欠損だけではありません。
虫歯も多くあります。
スライド08

インプラントの治療計画は先程説明しましたように
上顎の左側に2本、下顎左側に1本のインプラントを埋入する計画で決定しました。
スライド09

次に考えなければいけないのが、噛み合わせの問題です。
噛み合わせの治療方法として、
下顎右側のブリッジを撤去し、高さを高くしたブリッジを再製します。
これに合わせて、下顎の虫歯部分を治療した歯も被せ物を装着して 高さをアップします。
スライド11

スライド12

最低限ここまでは行わないと治療はうまくいきません。
患者様は、ここまでの治療をご理解していただき、同意していただけました。
これで治療が開始されます。
100%の治療ということであれば、
左側の一番奥までインプラントを埋入したり、
上顎も治療したいところです。
ただし、そうしたことには、
治療費がかかったり、
治療期間が長くなったり
等の問題もあります。
今回の治療がまず第一段階(最低限)の治療計画となるのです。
以下は、インプラント治療が完了した後のレントゲンです。
スライド13

インプラント以外のブリッジの再製 や 被せ物の治療 等は全て保険が適応されます。
スライド14


使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。


次回のブログは12/13(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

先週のインプラント手術報告

先週のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

それでは先週報告できなかった症例も含めて 何症例がアップします。

始めの症例は、上顎前歯部にアンキロス インプラント を埋入した症例です。
このケースは静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) で行いました。
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次の症例です。
下顎の右側の奥歯に1本のストローマンインプラント(ITIインプラント) を埋入しました。
これは比較的簡単なケースでした。
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次の症例です。
上顎左側の奥歯にストローマンインプラント(ITIインプラント) を3本埋入しました。
このケースは本当に大変な治療でした。
骨の高さがほとんどないので、サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) PRP法 でインプラント治療を行いました。
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こうした難症例の場合には、静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) で治療を行います。
治療時間は、2時間程度かかりました。

次の症例です。
下顎左側の奥歯です。
これは骨幅も十分にあったため、簡単なケースでした。
治療時間は、10分程度で終了です。
使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
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次の症例です。
上顎左側です。
このケースも大変難しい症例でした。
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奥歯はストローマンインプラント(ITIインプラント)
前歯部は、アンキロス インプラント を使用しました。

まだまだ さまざまな手術がありましたが、
今後のブログでアップしたいと思います。

治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
被せ物は、
白い歯で 1歯84.000円(消費税込)、
金属製で 1歯58.800円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

 インプラントモニター募集(20%割引
現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。
インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
      インプラントモニター(20%割引)
今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。


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2010年のオリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の
顧客満足度の高いインプラント歯科医院(神奈川県版) で当医院が総合2位になりました。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

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HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。
2010年12月2日

インプラント症例:82回目

12/ 2(木曜日)です。

始めに 年末年始 休診のお知らせです。
12/30(木)〜1/4(火)
まで 休診とさせていただきます。


この前の月曜日(11/29)は、学会発表の仕事があったので、ブログを休ませていただきました。
本日はその変わりです。
『82回目のインプラント症例』になります。

このブログを毎回読まれている方は、すでに さまざまな症例をご覧になったことと思います。
もうすでに80症例以上ご紹介しているわけですから…
簡単な症例もありましたが、
多くは 骨吸収等が起こっていたりして 難しい症例が多かったです。

本日ご紹介する症例も非常に悩みどこが多いケースです。
当医院に来院される方の多くは、歯周病が進行している患者様です。
歯周病とインプラントというのは、非常に難しい組み合わせです。
単に歯周病といっても 歯周病治療により十分完治するケースもあれば、
抜歯しか方法がないケースも存在します。
もちろん難症例ではあるが、徹底した歯周病治療によりなんとか
歯周病の進行を停止させることが可能なケースもあります。

本日ご紹介する症例は、口腔内全体的に歯周病が進行している
重度歯周病の方です。
歯周病の検査を行うと
完全に抜歯しか方法がない歯もあります。
治療により十分完治できる歯もあります。
治療により歯周病の進行を停止させることは可能であるが、完全に治すことは難しく
歯周病治療を行ったとしても 将来的には問題が起こる確立が高い歯も存在していました。

重度歯周病の患者様の口腔内とは このようなさまざまな進行状態が混在しているのが現実的なところです。

こうしたさまざまな歯周病の進行程度が混在している症例の場合、
どの歯を抜歯するのか?
どの歯を治療するのか?
を選択することが難しいのです。

例えば、重度歯周病の歯を無理矢理残した結果、骨吸収がさらに進行してしまうこともあります。
骨吸収が進行した状態で抜歯すると その後にインプラント治療を行うことが難しくなったり、
インプラント治療が不可能になることもあります。
また、保存が難しい歯の隣に 欠損があった場合、
保存が難しい歯を残して 欠損部にインプラントを行うのか?
保存が難しい歯を抜歯して インプラントを埋入した方が良いのか?
ということを選択することが難しいことがあります。

保存が難しい歯を無理に残して、その隣にインプラントを埋入した場合、
無理に残した歯が歯周病になった場合、インプラントにも歯周病細菌が感染することがあります。
インプラントが歯周病のようになった状態を
インプラント周囲炎(インプラントの歯周病) と言います。
インプラント周囲炎 になるとせっかく行ったインプラントもダメ(摘出)になることもあります。
また、インプラント周囲の歯がダメ(抜歯)になった場合、新しくできた欠損部に またインプラントを追加することが必要になります。
このように本来ダメ(抜歯が必要)な歯を無理に残した結果、
歯がダメになるたびに 欠損部にインプラントを追加することが必要になり、
トータルとして、インプラントの治療本数が多くなることがあります。
将来性を考えれば、無理して歯を残すよりは、抜歯してインプラント治療計画を考えた方が良い場合があります。

その例えをお話します。
右下の奥歯が2歯分欠損していたとします。
2歯欠損ですから 2本のインプラントを埋入することが必要です。
当然ですよね。
しかし、欠損部周囲の歯を検査した結果、
2歯欠損の前後の歯の状態が非常に悪かったとします。
具体的には歯周病が進行しており、抜歯と診断されるような状態でした。
このような場合、どのようにしたら良いでしょうか?
もし、患者様が抜歯を希望しない場合には
2歯欠損に2本のインプラントを埋入することになります。
しかし、暫くして 埋め込んだインプラントの両側(前後)の歯が歯周病で
ダメ(抜歯)になったとします。
そうすると このダメ(抜歯)になった歯に 追加のインプラントが必要になります。
結果的に、4本のインプラントを行うことになりました。
まだ、この状態であれば良いのですが、
もし、歯周病の天然歯の細菌がインプラントに感染した場合には 最悪です。
インプラントもダメ(摘出)になってしまいます。
本来であれば、2歯欠損の前後の天然歯も抜歯した方が良かったのです。
2歯を抜歯して 4歯欠損としてインプラント治療を考える ということです。
4歯欠損の場合、骨の状態に問題がなければ、2本のインプラントで十分問題ありません。
つまり、4歯欠損に対して 2本のインプラントを埋入し 4歯分の被せ物を作製する
インプラント ブリッジとする方法です。
こうすれば、最終的な治療費の削減が可能になるのです。

これが、将来性を考えた治療法と言えます。

前置きが長くなってしまいましたが、
将来性を考え、どのような治療計画を立てるのかを考えなければいけません。
これが重要なのです。

先にも説明しましたように
本日ご紹介する症例は、口腔内全体的に歯周病が進行している
重度歯周病の方です。
歯周病の検査を行うと
完全に抜歯しか方法がない歯もあります。
治療により十分完治できる歯もあります。
治療により歯周病の進行を停止させることは可能であるが、完全に治すことは難しく
歯周病治療を行ったとしても 将来的には問題が起こる確立が高い歯も存在していました。

本来であれば、将来性の少ない歯は全て抜歯して治療計画を立てることが最も良い方法です。
しかし、多くの歯を抜歯することは 多くのインプラントが必要になります。
そのため、最小限の範囲で治療を完了させて 将来につなげる治療法を選択しました。

以下は初診時のレントゲンになります。
スライド01

下顎の奥歯が欠損しています。
また、初診時には 上顎の左右の歯肉が大きく腫れ、
下顎右側の奥歯はグラグラしており、出血 腫れも大きく認められました。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
何度かこのブログをご覧になっていられる方は、この青線赤線が分かってきたのではないでしょうか?
スライド02

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド03

前歯部を除いては、上下顎左右とにも骨吸収が大きく認められます。
下顎右側の奥歯はグラグラです。
非常に厳しい状態です。
それでは、なぜこのように骨吸収が起こってしまったのでしょうか?
1つ目の原因は、歯周病 です。
2つ目の原因は、噛み合わせです。
下顎左側の奥歯が欠損していますが、
欠損のままにしておいたために
右側の奥歯に負担が加わり、
下顎右側の奥歯がグラグラになってしまったのです。
骨吸収の著しい以下の歯(×印)は、抜歯と診断しました。
スライド04

しかし、問題のある歯は この3歯だけではありません。
以下の△印の歯も非常に厳しい状態でした。
スライド05

将来性を考えれば、上記の×印 と △印の歯を抜歯した方が良いのですが、患者様は抜歯をご希望されませんでした。
スライド07

また、△印の歯まで抜歯したしまうと他の問題も生じてしまうことがありました。
具体的には、上顎の×印 と △印の歯を抜歯した後は、
固定式のブリッジを行うことは困難な状態であり、
義歯(入れ歯)もしくは インプラント治療しか方法がない状態でした。
スライド06

もし、インプラント治療を選択した場合には、以下のようになります。
スライド08

この治療法は本当に良い選択なのでしょうか?
費用的な問題がなければ、この治療法は決して悪い選択ではありません。
しかし、下顎左側臼歯部の欠損部をそのままにしておくことは 噛み合わせの点からいっても
良い治療方法とは言えません。
下顎左側の奥歯に関しては 
患者様は、義歯(入れ歯)よりは 固定式のインプラントをご希望されていましたので
まず 下顎左側の奥歯にインプラント治療を行うこと最優先としました。
スライド10

下顎左側の奥歯にインプラント治療を行うことは、
噛み合わせの安定から考えても非常に有効な選択です。
また、治療費の問題もあったため、
上顎の△印の歯は抜歯せずに
×印の歯のみを抜歯することにしました。
スライド04

そして、上顎は徹底した歯周病治療を行い、再度ブリッジを行うことになりました。
これにより、左右の奥歯できちんと噛むことができる状態になることと
上顎は義歯を避けて 固定式のブリッジになりました。
確かに上顎に関しては、このブリッジがどこまで保つかが問題ですが、
現時点では、治療費、患者様のご希望 といったことを考えるとベストが方法と言えます。
下顎左側の奥歯にインプラント治療を行うことに決まりましたが、
問題が大きくありました。
骨吸収が大きかったのです。
スライド11

こうした場合、骨吸収した部位に骨の増大治療を行い、
インプラントを埋入することが基本です。
しかし、骨吸収があまりにも大きいことから 骨増大法はかなり大変なことになりそうです。
患者様の負担も考えて 最終的な治療計画は 以下のようになりました。
スライド12

治療計画が決まったため、まず抜歯と歯周病治療から開始になりました。
以下は、先程の×印の歯を抜歯し、
歯周病治療を開始したところです。
スライド13

こうした場合、上顎はどのように治療を進めていくのでしょうか?
抜歯後にはどのような状態になるのでしょうか?
仮歯は?
上顎は、抜歯と同時に固定式の仮歯を作製しました。
スライド14

上記の黄印の歯を固定源として、ブリッジの仮歯を作製するのです。
これにより、抜歯当日から治療が完了するまで
審美的にも、機能的にも まったく問題がない状態でいられます。
この状態で歯周病治療も進みます。
インプラント治療は必ず、歯周病治療を行わないとできません。
その理由は、歯周病細菌がインプラントに感染してしまうからです。
歯周病治療後にインプラントを埋入するのです。
スライド15

以下は、全ての治療が完了した後です。
スライド16

ただし、上顎には少し不安が残ります。
徹底した歯周病治療を行ったとはいえ、骨吸収の大きい歯をブリッジの土台としてあります。
このような場合、上顎のブリッジは保険で対応した方が良いでしょう。
無理して上顎のブリッジを保険以外の治療(自費診療)で行ったとしても
将来的にダメになった場合には、費用 対 効果 に疑問が残ります。
現時点で費用的な問題があるのであれば、無理して自費のブリッジを行うことはありません。
保険診療の範囲でブリッジを行い、
その分将来的にかかる治療費に備えた方が良いでしょう。
もちろん費用的に問題がない方は、
上顎もセラミックを使用した自費のブリッジにした方がより審美的にも良いですが…
この点は、患者様の価値観にもよります。
ただし、治療を行う私達の立場からすれば、あまり予知性のない歯に費用をかけるのは
もったいないと思います。

ちなみに 歯周病治療 もブリッジ もほとんどの場合 保険が適応されます。

今回ご紹介した症例は、これが完璧な治療方法とは言えませんが、
費用 対 効果、
患者様のご希望
といったことを考えれば、現時点ではベストな治療方法であったと考えられます。

現実的にはこのようなケースは多くあるのです。


次回のブログは12/6(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。



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2010年11月29日

本日のブログは休ませていたきます

11月29日のブログは休ませていただきます。
学会発表の締め切りがせまっており、データまとめに時間がかかっているのです。
代わりに12月2日(木)にインプラント症例をアップします。
2010年11月22日

インプラント症例:81回目

11/22(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『 81回目のインプラント症例』になります。

本日のテーマは、「難症例を簡単に治療する!」です。

本日ご紹介する症例は、上顎の奥歯です。
上顎の奥歯と聞いて上顎洞 を思い出すことができた方は、だいぶこのブログを読まれている方ですね。
上顎洞 は、上顎の奥歯にインプラント治療を行うための大きなポイントになります。
本日は、この上顎洞 に焦点をしぼって解説します。

以下が初診時です。
患者様は、上顎右側の奥歯が欠存しており、噛めないとのことで来院されました。
スライド01

上顎右側が3歯分欠損していました。
スライド02

ここでいつものように骨吸収の状態を線で書いてみましょう!
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
なんどかこのブログを見られている方は、この線がだいぶ分かってきたのではないでしょうか?
始めて見られる方は、是非この線を覚えておいて下さい。
赤線まで骨が吸収したということです。
さらに分かりやすくするために 骨吸収した部位を赤い領域で塗りつぶして 見てみましょ!
スライド04

次に上顎洞を線で書いてみましょう!
スライド05

この緑線の内側は骨ではありません。
ただの空洞です。
そのため、現状では この空洞(上顎洞)の中にはインプラントを埋め込むことはできません。
上顎の奥歯の上方には、この上顎洞という空洞が存在するため
インプラント治療を難しくしているのです。
上顎洞も先程と同様に緑色で塗りつぶしてみましょう!
スライド06

先に説明したように この緑色の内部は空洞です。
この上顎洞の状態をご理解していただくために
反対側の左側の上顎洞を見てみましょう!
スライド07

左右の上顎洞の位置を比べると右側の方が下方に下がっているのです。
スライド11

スライド10

右側の上顎洞と左側の上顎洞では、その位置が違うのが分かるかと思います。
歯が欠存したために右側の上顎洞が下がってきたのです。
このように比較すると分かりやすいかと思います。

それではなぜこのようなことが起こるのでしょうか?

この上顎洞は、歯がなくなると下方に下がってきます。
実は、もともとこの上顎洞は、もっともっと上の方にあったのです。
上顎洞は、硬い骨のようなものではなく、布のようなものと思って下さい。
例えれば、ハンモックが垂れ下がっているようなものです。
そして、歯がそのハンモックを支えているのです。
歯が支柱になっているのです。
歯が抜けるということは、ハンモックの支えがなくなるのと同じです。
支えがなくなった布(上顎洞)は、重力にしたがって下がっていくのです。
上顎右側の3歯欠損のうち 手前の欠損はある程度骨の高さがありますが、
奥の2欠損については、骨の高さがほとんどありません。
スライド08

具体的な骨の高さは、以下になります。
3歯欠損のうち 前歯に近い部分は10ミリ以上の骨の高さが存在します。
しかし、奥の2歯欠損の骨の高さは4ミリ以下です。
スライド09

上顎の奥歯において、予知性のあるインプラント治療を行うためには、
長さ10ミリ以上のインプラントを埋め込むことが重要です。
そのため、現状では予知性のあるインプラント治療は難しいということになります。
それでは、この患者様の治療方法はどのように行ったら良いのでしょうか?
現在の状態のままでインプラントを行うと以下のようになります。
スライド12

上顎洞が下方に下がってしまったために短いインプラントしが埋入ができなくなります。
インプラントが安定するためには、可能なかぎり長いインプラントを埋め込むことが最も大切です。
そのための確実な方法は、上顎洞の中に骨の移植を行うことです。
この治療方法をサイナスリフト法(上顎底挙上術) と言います。
サイナスリフト法(上顎底挙上術) は、骨の増大を確実に行える治療方法です。
しかし、結構大変な治療にはなります。
移植する骨をどこかから採取することが必要になります。
一般的には、顎の尖端(顎先)や 下顎枝(下顎の奥歯のさらに後ろ側)から取ってきます。
取ってきた骨を粉砕して 人工の骨 と ミックスさせて上顎洞内部に入れるのです。
下顎から採取した骨 と 人工骨 のミックスしたものが骨になるまで 6ヶ月から1年程度待ちます。
そして、骨の増大が確認できたらインプラントを埋入することができるのです。
私自身もこのような治療法も行うことがありますが、できるかぎり避けたい治療です。
その理由として 治療を受ける患者様にとっては負担が大きいからです。
できるかぎり簡単で、
できるかぎり負担の少ない治療、
ということを行いたいと 考えています。
それは もし私自体がこのような治療を受ける立場であったとすれば
できるかぎり大変な治療は避けたいと思うからです。
サイナスリフト法(上顎底挙上術) を行えば、骨の増大は確実に行えますが、
それに対する治療後の腫れが大きくなったり、
骨移植による治療費の負担があったり、
治療期間が長くなります。
患者様ご自身もそうした治療方法はご希望されませんでした。
そこで最終的な治療方法は以下のようになりました。
スライド13

上顎洞を避けてインプラントを斜めに埋入することにしました。
これをインプラントの傾斜埋入 と言います。
これにより、骨移植を避けることができました。
また、長いインプラントを埋入することも可能になりました。
長いインプラントを埋入することで インプラントの本数も最小限の2本で行うことが可能になりました。
以下がインプラントを埋入した直後です。
スライド14

このレントゲンに上顎洞の線を記入したのが、以下のレントゲンです。
上顎洞を避けてインプラントが埋入されているのが分かるかと思います。
スライド15

以下のレントゲンは治療終了時です。
スライド16

本日の症例を見ていただくと 歯を失うと上顎洞が下がってくることがお分かりになったと思います。
また、骨吸収と上顎洞が下がっているために、インプラントが埋入できないケースでも
工夫(インプラントの傾斜埋入 )をすることで大変な治療を避けることも可能になりますし、治療費の削減にもなりました。

難症例を簡単に治療する!
これも大切なことなのです。

次回のブログは11/29(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

先週のインプラント手術報告

先週のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

今週も難しいケースが多かったですね。
今週行った手術の中でも難しかったケースをご紹介します。
まず、1症例目です。
上顎左側の奥歯と下顎右側の奥歯に2本づつの合計4本のインプラントを埋入しました。
2546_0007000

下顎はさほど難しいケースではありませんでしたが、
上顎では、骨吸収があり骨の高さが非常に少ない状態でしたので、ソケットリフト法 を行い、インプラントを埋入しました。
使用したインプラントは、
アンキロス インプラント
ストローマンインプラント(ITIインプラント)
でした。

次の症例は、上顎の右側でした。
1771_0012000

骨幅の吸収が非常に起こっており、難しいケースでした。
そのため、インプラントを埋入すると同時に骨幅を増大させるGBR法(骨増大法) を行ったり、
OAM(大口式)インプラントシステム を併用してインプラントを埋入しました。
使用したインプラントは、アンキロス インプラント です。

上記の2ケースとも麻酔は静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) で行いました。
1回この麻酔で治療を行うと ほとんどの方が次の治療の際にも静脈内鎮静法 をご希望されます。
それだけ治療が楽だったということです。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 上顎では約3〜4ヶ月後、
       下顎では約2〜3ヶ月後
  に型を取ります。

治療費
インプラントモニターですので、1本168.000円(消費税込)になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

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2010年11月15日

インプラント症例:80回目

11/15(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『80回目のインプラント症例』になります。

もう 80症例目ですか?
過去の症例も是非ご覧になって下さいね。
いろいろなケースがあります。
きっとあなたと同じようなケースもあるはずです!

本日ご紹介するケースのテーマは、
「どこまで治療を行った方が良いのか?:費用 対 効果の関係!」です。
歯が多数欠損している方の場合、
欠損全てにインプラント治療を行うと 治療費が非常に高額になってしまいます。
患者様にとっては、できるかぎり治療費を抑えたい と考えられることは当然のことです。
本日の症例もそのようなケースでした。

それでは、早速初診時のレントゲンから見てみましょう!

以下が初診時のレントゲンです。
上顎の前歯部の7歯分のブリッジがグラグラして噛めないとのことで来院されました。
診査をすると 指で触ってもとれそうなくらい グラグラです。
良く食事中に取れたりしなかったか不思議なくらい グラグラしていました。
スライド01

スライド02

問題なのは 上顎の前歯だけではありません。
残っている歯も重度歯周病です。
また、奥歯は 多くが欠損しています。
以下の×印は、歯が欠損している部位です。
スライド03

先程説明しましたように 上顎の前歯部は、グラグラしていました。
また、残っている歯も 歯周病が進行している状態でした。
歯周病による骨吸収 がかなりありました。
骨吸収が非常に大きかったのです。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
何度かこのブログをご覧になっていられる方は、この青線赤線が分かってきたのではないでしょうか?
スライド04

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド05

ものすごく、骨吸収が大きいのが分かるかと思います。
なぜ ここまで放置してしまったのでしょうか?
大変なことです。
それでは、なぜこのように骨吸収が起こってしまったのでしょうか?
1つ目の原因は、歯周病 です。
2つ目の原因は、噛み合わせです。
骨吸収を起こした前歯がグラグラし始めます。
さらに奥歯が欠損しているため、噛む力が全て前歯に加わってしまったのです。
スライド06

スライド07

その結果、上顎の前歯部は、指で触ってもとれそうなくらい
グラグラになってしまったのです。
スライド08

上顎の前歯部は、どのような治療法を行っても残すことは不可能な状態でしたので、
抜歯と判断しました。
スライド09

この上顎前歯部の抜歯については、患者様も当然のことながら同意していただけました。
それでは、残っている歯はどうなのでしょうか?
大丈夫なのでしょうか?
上顎左側の奥歯の3歯は、骨吸収も大きくかなり厳しい状態でした。
スライド10

しかし、患者様は、上顎左側の3歯も抜歯をしてしまうと
上顎で残る歯は、上顎右側の1歯だけになってしまうので、
なんとか抜歯しないで治療はでいないかとの希望がありました。
そのため、徹底した 歯周病治療 を行い、保存することにしました。
スライド11

また、この上顎左側の奥歯を残すには、他にも理由があります。
それは、後で解説しますが、噛み合わせの安定が必要なためです。
先に説明しましたように この患者様の上顎前歯部がダメになった理由の一つが
奥歯に歯がなく、前歯に負担が加わってしまったのです。
そのため、今回 抜歯した上顎前歯部にインプラント治療を行ったとしても
噛み合わせが安定しなければ、上顎前歯部のインプラントもダメになってしまう可能性があります。
そのため、上顎前歯部にインプラント治療を行うだけでなく、
噛み合わせを安定させることも重要なことなのです。
この説明については、また後で解説します。
上顎前歯部を抜歯した後は、義歯(入れ歯)とインプラント治療が考えられます。
患者様は、義歯は嫌とのことでした。
それは、入れ歯に対する違和感もそうですが、
義歯を入れない状態であると
上顎前歯部がないと 審美的に問題があるからです。
上顎前歯部が全てなければ、人前に笑うこともできませんので、
なんとか上顎前歯部を義歯ではない治療法をご希望されました。
つまり、インプラント治療です。
抜歯後の 欠損は、7歯分です。
そのため、4本のインプラントを埋入し、7歯分を作製する
インプラントブリッジによる治療計画を立てました。
以下のようなプランです。
スライド12

歯周病による骨吸収が大きかったので、
インプラント治療は非常に難しい状態でした。
GBR法(骨増大法) 等が必要になります。
次に問題となったのが、左右の奥歯の欠損です。
奥歯が欠損の状態のままでいると 前歯に負担が加わり、
いつかは、インプラントもダメになる可能性があります。
理想的には、以下のように奥歯にもインプラントを埋入することが有効です。
スライド13

スライド14

しかし、この治療計画であると 治療費が非常に高額になってしまいます。
先に説明しましたが、本日のテーマは、
「どこまで治療を行った方が良いのか?:費用 対 効果の関係!」です。
理想と現実 非常に難しいことです。
最終的には、インプラントは上顎前歯部のみに行うことになりました。
スライド15

そのかわり、奥歯には必ず義歯を装着していたくことが重要であることをお話しました。
奥歯に義歯があるからこそ 噛み合わせが安定するのです。
スライド16

ここで上顎左側の奥歯を抜歯しないで残すと判断したことが効果がでてきます。
上顎左側の奥歯が残れば、左側で噛む部位を確保することが可能になります。
結果的に 上顎前歯部にも負担が少なくなるのです。
以下は、インプラントを埋め込んだ直後です。
スライド17

もちろん インプラントを埋め込む前には、徹底した歯周病治療 が必要です。
ここで治療期間中の仮歯についてご説明します。
治療期間中は、上顎の残っている歯(右側の1歯と 左側の3歯)を土台として、
固定式の仮歯(ブリッジによる仮歯)を使用していただきます。
そのため、治療期間中は、歯がなかったり、義歯を使用することはありません。
仮歯の状態のままで治療は進んでいきます。
スライド18

以下が治療終了後です。
スライド19

インプラント以外の治療は、全て保険で行っています。

本日のテーマは、
「どこまで治療を行った方が良いのか?:費用 対 効果の関係!」
でした。


次回のブログは11/22(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

本日は、これから急いで出かけるため、先週のインプラント手術報告はお休みさせていただきます。

なぜ急いででかけるかと言いますと
新しい歯科機材を見に行くからです。

セラミックを自動で作製する装置です。
この装置は、医院内でセラミックが自動で作製可能なため、
早ければ、治療当日にセラミックが入ることも可能になります。
しかも 最短で30分 程度でセラミックの作製が可能なケースもあります。

通常、セラミック等の被せ物を作製する場合、
まず型を取ります。
その後、歯科技工士がセラミックを作製します。
セラミックが完成するまで約1週間程度の期間がかかります。(1〜2歯程度の場合)

しかし、本日見に行く装置は、最短で20〜30分でセラミックの作製が可能なのです。

また、ケースによっては、型を取ることが必要ありません。
「えー型を取らないでどうしてセラミックが作製できるの?」
と思われるかもしれません。
その答えは、
高性能のカメラで歯を撮影し、それをコンピュータに取り込み、
器械が自動的にセラミックを作製してくれるのです。
「すごいですよね!」
何度も通わなくていいですし、
型を取るのが嫌な人もらくちんでセラミックが作製できます。
また、もっとも優れていることは、セラミックを作製するために
歯科技工士に依頼する必要性がないため、圧倒的にコストが安くできるのです。
確実に半額以下になるのではないかと思います。

本日 この自動セラミック作製器械を見に行き、実際に作製してみます。
どの程度の精度でできるか楽しみです。

導入するかどうかは、セラミックの精度も合わせて検討します。




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さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。

最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。
2010年11月8日

インプラント症例:79回目

11/ 8(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『79回目のインプラント症例』になります。

始めに休診のお知らせです。
11月14日(日)は、当ビル全体清掃のため休診となります。

本日の症例は、ソケットリフト法 をご紹介します。
ソケットリフト法の症例については、このブログでもよく紹介しています。

それでは、早速初診時のレントゲンから始めましょう!
スライド01

今回問題が起こっているのが、上顎の左側です。
上顎左側の歯肉が時々腫れるとのことで来院されました。
スライド02

歯肉が腫れた原因はどんなことだったのでしょうか?
その答えは、歯根破折 です。
歯根破折 については、ここ最近のブログでも何度も解説している話しです。
歯根破折 は、神経がない歯では本当に高頻度で起こります。
毎日 診療をしていると 1週間に数人は歯根破折 で抜歯する方が来院されます。
歯根破折 した場合には、基本的に抜歯です。

このブログでも良く解説しますが、神経がない歯は、非常に将来性が悪いです。
前回のブログでも書きましたが、重要な話しですので、今回も解説したいと思います。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

歯根破折 している部位を拡大して見てみましょう!
以下の黄色まるの部分が歯根破折した歯です。
スライド04

歯の真ん中で割れているのが分かると思います。
(見慣れていないと少し分かりづらいかもしれません。
 竹を縦に割ったように完全に2つに分離しています)
割れている部位をくっつけることはできません。
抜歯となります。
スライド06

歯根破折 の原因には、大きく分けて2つあります。
1.神経がない歯
2.ブリッジとなっている
です。
スライド07

この患者様は、神経がない歯が非常に多いのです。
以下の赤丸が神経がない歯です。
スライド08

抜歯した後の治療計画を考える際には、
単に歯が欠損した部位だけをみて考えるだけでなく、
残った周囲の歯の将来性を考えることが重要です。
今回は、神経がない歯が非常に多いということを十分考えた上で 治療計画を立てることが重要です。
特に今回歯根破折した歯の 前後の歯も神経がない歯です。
それでは、抜歯後には どのような治療方法があり、
それぞれの治療方法には、どのような利点、欠点があるのでしょうか?
抜歯後には、以下の3つの治療方法が考えられます。
1.義歯(入れ歯)
2.ブリッジ
3.インプラント
です。
スライド09

今回の症例の場合、どの治療法が良いのでしょうか?
順番に考えて行きましょう!
まず、義歯(入れ歯)です。
義歯は、抜歯後に型を取るだけの簡単な治療法です。
しかし、取り外し式であることと 違和感が非常に強いため、
多くの患者様は、入れ歯をご希望されません。
今回の患者様も義歯は、ご希望されませんでした。
しかし、義歯は決して悪い治療法ではありません。
きちんと義歯を使いこなせれば、最も簡単(短期間)で 治療費も最も安くできます。
スライド10

次にブリッジです。
ブリッジは、欠損部の両側(前後)の歯を削り、連結した被せ物を装着する治療法です。
義歯とは違い、取り外し式ではありません。
固定式です。
そのため、違和感は、義歯よりはるかに少ない治療法です。
また、保険が適応されますので、高額な治療費にはなりません。
  (欠損の数によっては、保険が適応されないブリッジもあります。
   また、奥歯では保険のブリッジは金属製になります。)
スライド11

しかし、ここで問題なのが、欠損部の両側の歯が神経がないということです。
先にも解説しましたように神経のない歯は、
非常に脆く、歯根破折 のリスクが高いのです。
スライド12

基本的に神経がない歯では、ブリッジを選択しない方が良いでしょう。
患者様は、将来性の低いブリッジは選択されませんでした。
スライド13

上記のようなことを考え、最終的には インプラント治療になりました。
スライド1

以下は抜歯後です。
スライド15

いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
骨吸収はさほどありません。
まだ、抜歯した部位の穴が残っているだけです。
スライド16

問題となったのが、上顎洞の存在です。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
緑線の内側は空洞なのです。
骨ではありません。
ただの 穴 です。
スライド17

空洞に色をつけたのが以下です。
上顎洞という空洞が大きく存在しているのが分かるかと思います。
スライド18

骨の高さを見てみましょう!
今回欠損部は、2歯分です。
この2欠損部の手前の部分には、骨の高さは、ある程度存在していました。
しかし、奥の欠損部は、骨の高さが非常に少なかったのです。
スライド19

このままの状態で上顎左側の欠損部にインプラントを埋入すると
短いインプラントしか埋入できません。
短いインプラントは、安定が悪く長期的には問題が起こりやすいのです。
そこで少しでも長いインプラントを埋入する計画を立てました。
ソケットリフト法 を応用してインプラントを埋入する計画を立てました。
スライド20


次にソケットリフト法 について解説します。

ソケットリフト法 は、上顎と上顎洞との距離が狭く、そのままではインプラントは不可能であるが、 5mm以上の距離がある場合に行う方法です。
通常インプラントを行うのには最低10mm(予知性のある治療を行うのに必要な最低限の骨量と考えている)の骨の高さが必要であるが、ソケットリフト法を応用すれば 5mmの骨の高さがあればインプラントを行うことができます。
治療自体はインプラントの穴を形成する器具を使用しないため通常のインプラトを行う場合よりも痛みや腫れがない治療法です。

図で解説します。
p_img_04

骨の高さが少ない状態でインプラントを埋入すると
短いインプラントしか埋入できませんし、
無理して長いインプラントを埋入しようとすると
上顎洞内部にインプラントが突き抜けてしまいます。
これではいけません。

そこで、上顎洞を上方に引き上げる方法を行います。
上顎洞は、硬い骨ではありません。
大雑把に言えば、布が垂れ下がっている状態であると思って下さい。
垂れ下がった上顎洞という布を下(下方)から押し上げます。
そして、押し上げてできた空洞に人工の骨を入れ、空洞を維持します。
次に 押し上げられた上顎洞にインプラントを埋入するのです。
p_img_05


ソケットリフト法は、本当に良く使用する治療方法です。
上顎の奥歯では、ソケットリフト法なしでは、できない症例が非常に多いのです。

以下のレントゲンは、ソケットリフト法 を応用してインプラントを埋入した直後です。
スライド21

ちなみに治療期間中ですが、固定式の仮歯を使用していますので、
インプラント手術当日から通常どおりに食事が可能です。
審美的にも問題はありません。
スライド22

次に治療前後のレントゲン比較を見てみましょう!
左側が治療前です。
右側がインプラント手術直後です。
奥のインプラントの尖端が白っぽく見えると思います。
この白い部分がソケットリフト法 によって上顎洞内部に入れた人工の骨です。
スライド23

もう少し分かりやすいように上顎洞とソケットリフト法 によって押し上げられた位置を線で書いてみましょう!
スライド24

以下が治療終了後です。
スライド25


ソケットリフト法 なくしては、この症例は治療ができなかったのです。

次回のブログは11/15(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。

先週のインプラント手術報告

先週のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

本日はソケットリフト法 という話しをしました。
先週もソケットリフト法 のケースはいっぱいありました。
まず1症例目です。
3回目のインプラントオペの患者様です。
上顎左側の奥歯にソケットリフト法 でインプラントを埋入しました。
2289_0006000

次の症例です。
上顎左側の奥歯に2本ソケットリフト法 で埋入しました。
2315_0003000

次の症例です。
このケースは、ソケットリフト法 サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) を行いました。
2416_0003000

いかにこうしたケースが多いかが分かると思います。
他にもさまざまなケースがありました。
2484_0002000
2326_0003000


ご紹介できなかった症例も治療が終了しましたら
このブログでアップしたいと思います。

治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
被せ物は、
白い被せ物で 1歯84.000円(消費税込)、
金属製で 1歯58.800円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

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2010年11月1日

インプラント症例:78回目

11/ 1(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『78回目のインプラント症例』になります。

今年も後2ヶ月で終わってしまいます。
1年が過ぎるのは 早いものです。

本日ご紹介する症例は。神経がない歯がダメになったケースです。
このブログで紹介する症例でも最も多いケースです。
本当に神経がない歯はトラブルが多いです。

本日の症例のテーマは、
「将来性を考えた上で現在できること」
になります。
歯がダメ(抜歯)となった場合、単に欠損部のみをどうするかを考えるのではなく、
残っている歯が将来的にどうなるのか?
を考えることが重要です。
抜歯は患者様にとって最も嫌なことです。
できるだけ、ご自身の歯で噛みたいという希望は当然のことです。
そのため、残念にも抜歯となってしまった場合、
患者様の将来性を考え、今後どのような処置を行った方が良いのか?
ということを考えて行くことが重要なのです。
本日の症例は、まさにそのようなケースでした。

以下のレントゲンは初診時です。
スライド01

上顎左側の奥歯に問題がありました。
歯肉が腫れ、グラグラとしてきたため、当医院を受診されました。
スライド02

結論として、上顎左側の奥の2歯は、抜歯と診断しました。
スライド03

それでは、なぜこの歯は抜歯と診断されたのでしょうか?
この歯がダメ(抜歯)になった理由は以下のようなことです。
まず、第一に 神経がないことです。
次に ブリッジ形態になっていることです。
スライド04

神経がない歯は以下になります。
スライド1

このブログでもよく書きますが、
神経のない歯は、非常によくありません。
神経のない歯の話しは 何度も書いていますが とても重要なことですので 説明します。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。
この続きは、以下をご覧になって下さい。
     歯根破折
神経がないこと
これが、今回抜歯となった大きな理由の一つです。
次に上顎左側の奥歯がブリッジになっていることです。
スライド06

ブリッジは、歯がない部分を補うために残っている歯で噛む力を負担する治療法です。
スライド07

そのため、今回の場合 残っている歯に負担が加わってしまったのです。
スライド08

上記の2つが大きな原因ですが、他にも歯根破折した原因があります。
スライド09

それが 骨吸収です。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド10

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド11

スライド12

上顎左側の奥歯では、骨吸収が大きいのがわかるかと思います。
今回 抜歯となった理由をまとめます。
1.神経がない歯は脆いので、折れてしまった!
2.ブリッジの土台となっていたため、加重負担で無理がかかった!
3.骨吸収が大きかったため、噛む力に耐えきれなかった!
スライド13

そのため、抜歯となったのです。
スライド03

以下が抜歯後です。
スライド14

問題なのは、抜歯後です。
抜歯したままでいるとさまざまな問題が起こります。
スライド15

上顎左側で噛めない分、噛む力が残っている歯に加わりやすいのです。
スライド16

特に上顎前歯部は、
神経がない!
ブリッジとなっている!
ということから今後のことを考えれば、歯根破折となり ダメ(抜歯)となる可能性があります。
スライド17

つまり、上顎左側の奥歯が欠損しているままであると
将来的には上顎前歯部もダメになりやすいということです。
スライド18

将来性を考えれば、上顎左側はきちんと噛めるようにすることが必要です。
そこでインプラント治療を検討します。
スライド19

先程と同じように抜歯後の骨吸収の状態を線で書いてみましょう。
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド20

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド21

さらに問題があったのが、上顎洞の存在です。
上顎洞の問題が起こっていました。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
緑線の内側は空洞なのです。
骨ではありません。
ただの 穴 です。
スライド22

これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 を緑色で表示します。
スライド23

骨吸収と上顎洞の存在のためにインプラントを埋入するための骨の高さが非常に少なかったのです。
欠損部の手前の部分は、比較的骨の高さが存在していました。
スライド24

しかし、奥の部位には、骨吸収が大きいため インプラントを埋め込むための骨の高さが存在していない状態でした。
スライド25

インプラントを埋入するためには、骨の高さを増大させる治療が必要になります。
スライド26

GBR法(骨増大法)
ソケットリフト法  等を併用してインプラントを埋入する治療計画を立てました。
スライド27

以下が治療後です。
スライド28

このことにより左側で噛めるようになったことはもちろんのこと
残っている歯の将来性も高くなりました。
スライド29

本日の症例のテーマは、
「将来性を考えた上で現在できること」
でした。


次回のブログは11/ 8(月曜日)になります。
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先週のインプラント手術報告

先週のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

先週もさまざまな症例がありました。
その中から2症例をご紹介します。
下顎の左側の奥歯に2本のインプラント埋入です。
本日のケースと同様に 神経がない歯が多いため、非常に有効な治療です。
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次の症例は、上顎左側です。
このケースも同様に神経のない歯が欠損部周囲にあるため、
ブリッジを選択すると将来性が低い治療となります。
骨の高さが少ないため、ソケットリフト法 を併用してインプラントを埋入しました。
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治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
被せ物は、
白い歯で 1歯84.000円(消費税込)〜、
金属製で 1歯58.800円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
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2010年のオリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の
顧客満足度の高いインプラント歯科医院(神奈川県版) で当医院が総合2位になりました。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

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2010年11月1日

本日のブログは夕方アップします

11月1日のブログは、夕方アップ予定です。
2010年10月25日

インプラント症例:77回目

10/25(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしていますが、暫くの間は 月曜日だけになります。(ちょっと忙しいので…すみません)
『77回目のインプラント症例』になります。


毎回、さまざまな症例をご紹介していますが、
本日のケースは、インプラントの症例としては 簡単な治療でした。
最も簡単なケースと言ってもいいでしょう。

毎回このブログで紹介する症例は、
骨吸収が大きかったり、
歯周病の問題があったり、
残っている歯に問題があったり
等 さまざまな問題があるようなケースです。

しかし、本日の症例は 歯周病の問題は大きくありましたが、
インプラントを行った部分に関しては、骨吸収もさほどなく
簡単なケースでした。

本日ご紹介する症例は、
「患者様にとって有効な治療法とはなにか?」
というテーマで話しを進めていきたいと思います。

患者様は、下顎の歯がグラグラすることと、歯肉の腫れ…等で来院されました。
以下が初診時のレントゲンです。
スライド01

下顎の前歯部は、グラグラです。
指で引っ張れば、とれそうな状態でした。
スライド02

多くの歯が欠損しており、
上顎は、義歯をご使用されていました。
下顎の奥歯は、左右とも欠損していました。
スライド03

先程説明しましたように 下顎の前歯部は、グラグラしていました。
歯周病による骨吸収 があったからです。
骨吸収が非常に大きかったのです。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
何度かこのブログをご覧になっていられる方は、この青線赤線が分かってきたのではないでしょうか?
スライド04

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド06

下顎の前歯部では、骨吸収が非常に大きいのが分かるかと思います。
スライド07

下顎前歯部の動揺のある4歯は、抜歯と判断しました。
スライド08

上記の4歯を抜歯した後の治療方法として、
1.義歯(入れ歯)
2.ブリッジ
3.インプラント
が考えられます。
今回 選択した治療方法は、ブリッジです。
この理由として、以下のことがあります。

1.患者様は、義歯を使用することはご希望ではありませんでした。

2.インプラント治療を行うには、欠損数が多く、治療費の問題があります。

3.インプラント治療を選択したとしても 骨吸収が大きく 治療が大変になるため、
  現状ではインプラントは適していない。

4.今回抜歯しなかった歯も決して良い状態ではなく、
  今回抜歯した部位にインプラントを行ったとしても 残っている歯がダメになった場合、
  新たにできた欠損部をどうするか?という問題もでてきます。
  歯が欠損(抜歯)するたびに インプラントを追加埋入することは
  費用といったことを考えても けして良い方法とは言えません。

5.残っている歯自体も多少の動揺があるため、
  残っている歯同士を連結させることにより 動揺の減少をはかることが必要であり、
  そのためには、ブリッジとした方が良い!

上記のような理由から下顎前歯部は、4歯を抜歯した後 徹底した歯周病の治療 を行い、ブリッジで対応することに決定しました。
ちなみに 今回のブリッジは、保険が適応されるケースですので、
保険を使用すれば、治療費はもっとも抑えることが可能です。
以下の●印の歯を土台として、ブリッジを作製するのです。
スライド09

スライド1

ブリッジを行うとにより、抜歯当日から歯がないことはありません。
抜歯と同時にブリッジの仮歯を作製します。
この仮歯のまま、 歯周病治療 を行い、歯周病の状態が改善した後に型を取り、ブリッジを装着します。
残っている歯の動揺も抑えることができますし、
患者様のご希望である義歯を使用しないことにもなります。
また、抜歯部の骨吸収が大きいため、複雑なインプラント治療は避けることができました。

上顎は、現在使用されている義歯のままで良いとのことでした。
スライド11

上顎は、多数の欠損があります。
義歯が嫌ということであれば、インプラントを埋入し、固定式になることも可能です。
しかし、そのためには、治療も大変になりますし、治療費も高額になります。
どのような治療をご希望されているかは、患者様のご希望によります。

ただし、最も 重要なことは、残っている歯の将来性です。
残っている歯がダメになれば、さらに大きい義歯(入れ歯)を使用することになります。
義歯が大きくなれば、義歯の違和感がさらに大きくなります。
食生活も大きく変わる可能性もあります。
もちろん 歯がなくなることの 患者様のお気持ちも重要なことです。
残っている歯をどれだけ、長く維持させるかが大きな 治療の大きなポイントになるのです。
そのためには、「今 なにをした方が良いのか?」
ということを考えなければいけません。

将来性を考えると 下顎の奥歯の欠損を そのままにしておくことは 良いことではありません。
患者様は、下顎の奥歯の欠損は、義歯を希望されていませんでした。
スライド12

下顎の左右の奥歯は、2歯づつ欠損しています。
スライド13

ここで問題となるのが、欠損部の手前の歯です。
神経がないのです。
スライド1

このブログでも良く解説しますが、神経がない歯は、非常に将来性が悪いです。
前回のブログでも書きましたが、重要な話しですので、今回も解説したいと思います。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。
この続きは、以下をご覧になって下さい。
     歯根破折

下顎の左右の奥歯が欠損していると どうしても噛む力の負担は、欠損の手前の歯が加わります。
その手前の歯が神経がないのですから 将来的には問題が起こりやすいことが考えられます。
将来性を考えれば、下顎の奥歯に負担をかけないことが重要なのです。
もし、下顎の左右の神経がない歯が歯根破折 した場合には、義歯なしでは十分に噛むことはできなくなります。
将来性を考えた上でも下顎の左右の欠損部にインプラントを行うことは有効な治療方法です。

理想的には、以下のように下顎の左右奥歯に合計4本のインプラントを埋入することが良いでしょう。
スライド14

しかし、インプラントの本数が多いと治療費が高額になってしまうことが欠点です。
スライド15

そこで最終的なインプラント治療計画は、以下のようになりました。
スライド16

下顎の左右の奥歯に1本づつ行うのです。
これにより、その手前の神経のない歯に負担が加わるのを少なくできます。
もちろん義歯を使用しないで、奥歯で噛めることにもなります。
スライド17

以下が治療が終了した状態です。
スライド18

上顎は、義歯で対応!
下顎の前歯部は、固定をかねてブリッジで対応!
下顎の奥歯は、最小限の範囲でインプラントで対応!
スライド19

これにより下顎の神経がない歯の負担を最小限にできたことが
将来性を高めることにつながるのです。
スライド20


インプラントは単に欠損に埋め込めば良いということではありません。
患者様のご希望(治療費負担 等)や
将来性を考えた上で 最も有効な選択肢があるはずです。


次回のブログは10/31(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。


当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

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現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。
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