2011年4月4日
歯周病治療と菌血症
4/4(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。
このところ歯周病ブログのアップができずにすみません。
今日のテーマは、『歯周病治療と菌血症』になります。
歯周病治療(歯科治療)を行うと菌血症ということが一時的ですが 起こります。
歯周病治療における菌血症とは、歯周病細菌が一時的に血管の中に入り込む現象です。
歯周病は、歯周病細菌による感染症 です。
歯周ポケット という歯と歯肉の隙間から汚れが入り込み、歯肉を腫れさせたり、歯を支えている骨を吸収させる病気です。

以下の写真は、歯の根に付着した歯石です。

このような汚れが歯肉の内部に溜まっているのです。
この汚れの中には、歯周病細菌が存在するのです。
そして、歯周病治療のメインとなるのが、この汚れ(歯石)を取り除くことです。
歯周病治療として 最も初期の段階で行う治療がルートプレーニング という治療です。

以下は模型上でルートプレーニング を行っているところです。
歯肉の内部には当然のことですが、血管が存在します。
特に歯周病で歯肉が腫れている方は出血が起こっていることが多いため、歯周ポケット 内部に存在する汚れ(歯石)と血管が触れていることになります。
他の言い方をすれば、汚れ(歯周病細菌)が血管に触れている状態といってもいいでしょう。
こうした汚れ(細菌)が一時的に血管内部に侵入することを菌血症と言います。
特に歯周病治療等の歯科治療を行うとこうした菌血症が起こることが報告されています。
ルートプレーニング では、報告に差はありますが、8〜79%の確立で菌血症が生じると報告されています。
事実ルートプレーニング を行った後(6分後)に採血して調べると血液中から歯周病細菌が発見されることが報告されています。
しかし、このような菌血症は、健康な方であれば1時間もしないうちにいなくなるため、問題となることはありません。
そのため、さほどご心配になることはないのです。
しかし、注意が必要な方もいらっしゃいます。
それは心疾患の方や 糖尿病の方など 全身的にご病気を持っていられる方や 抵抗力が低下している方です。
こうした場合には、歯石を取る治療や抜歯 等の歯科治療を行う際には注意が必要です。
また、重度歯周病の方は、炎症がある程度おちついていない状態でルートプレーニング を行うとよりリスクが高まりますので、歯周病治療前に歯磨きを徹底させたり、炎症を抑える治療を行った後でルートプレーニング 等を行った方が安全と言えます。
また、全身的に抵抗力が落ちている方の場合、治療前に抗生剤を服用して術前感染予防を十分に行うことも有効です。
当医院で治療を行っている患者様の中にも
当然のことながら 心疾患の方や 重度糖尿病の方もいらっしゃいます。
このような方の場合、状況によって治療の前日から抗生剤の服用を行ってからルートプレーニング 等を行うことがあります。
多くの歯科医院では、初診時に問診票で「過去病歴」を記載する欄がありますが、これをまったく記載されない患者様がいらっしゃいます。
たしかに 書くのが面倒なこともありますし、
単に虫歯治療や歯石を取るだけであれば、そこまで細かく病歴を記載する必要性はないと思っていらっしゃる方も多いのです。
しかし、たかだか歯石除去 や 抜歯といっても 問題が起こる治療もありますので、できるかぎり詳細に記載されていただきたいと思います。
話しはルートプレーニング に戻ります。
歯周病の治療を行う際には、このルートプレーニング はできるかぎり短期間で終了させることが重要です。
その理由として、歯周病は感染症 であるため、ある一部位のルートプレーニング を行ったとしても 他の部位の治療が終了していなければ、まだ感染している部位から 治療を行った部位(ルートプレーニング を行った部位)に感染が起こるのです。
そのため、ルートプレーニング はできるかぎり短期間で終了させることが必要です。
当医院では口腔内全体が歯周病の場合には、
一般的に4回に分けてルートプレーニング を行います。
一週間に1回の治療として
約1ヶ月間にルートプレーニング 終了するということです。
これは、歯周病治療の一つの方法として確立されたやり方です。
しかし、これは必ずということではありません。
患者様のさまざまなことを考慮して決定されます。
もし、非常に進行した歯周病の場合には、大量の歯周病細菌が歯周ポケット 内部に存在するということです。
このような方が重度糖尿病であった場合には、菌血症が起こる確立が高いため、できるかぎり炎症を抑える前処置を行ったり、4回に分けてルートプレーニング を行うのではなく、1回の治療での菌血症を抑えるために6回とか8回とかに分けて行うことも必要です。
もちろん抗生剤の前投与も検討することになります。
本日の話しは、菌血症という話しでした。
健康な方にとっては さほど気になさることではありません。
しかし、持病をお持ちの方は事前に担当医にきちんと伝えることも重要なことです。
次回の歯周病ブログは、4月11日(月)になります。
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歯周病は、歯周病細菌による感染症 です。
歯周ポケット という歯と歯肉の隙間から汚れが入り込み、歯肉を腫れさせたり、歯を支えている骨を吸収させる病気です。

以下の写真は、歯の根に付着した歯石です。

このような汚れが歯肉の内部に溜まっているのです。
この汚れの中には、歯周病細菌が存在するのです。
そして、歯周病治療のメインとなるのが、この汚れ(歯石)を取り除くことです。
歯周病治療として 最も初期の段階で行う治療がルートプレーニング という治療です。

以下は模型上でルートプレーニング を行っているところです。
歯肉の内部には当然のことですが、血管が存在します。
特に歯周病で歯肉が腫れている方は出血が起こっていることが多いため、歯周ポケット 内部に存在する汚れ(歯石)と血管が触れていることになります。
他の言い方をすれば、汚れ(歯周病細菌)が血管に触れている状態といってもいいでしょう。
こうした汚れ(細菌)が一時的に血管内部に侵入することを菌血症と言います。
特に歯周病治療等の歯科治療を行うとこうした菌血症が起こることが報告されています。
ルートプレーニング では、報告に差はありますが、8〜79%の確立で菌血症が生じると報告されています。
事実ルートプレーニング を行った後(6分後)に採血して調べると血液中から歯周病細菌が発見されることが報告されています。
しかし、このような菌血症は、健康な方であれば1時間もしないうちにいなくなるため、問題となることはありません。
そのため、さほどご心配になることはないのです。
しかし、注意が必要な方もいらっしゃいます。
それは心疾患の方や 糖尿病の方など 全身的にご病気を持っていられる方や 抵抗力が低下している方です。
こうした場合には、歯石を取る治療や抜歯 等の歯科治療を行う際には注意が必要です。
また、重度歯周病の方は、炎症がある程度おちついていない状態でルートプレーニング を行うとよりリスクが高まりますので、歯周病治療前に歯磨きを徹底させたり、炎症を抑える治療を行った後でルートプレーニング 等を行った方が安全と言えます。
また、全身的に抵抗力が落ちている方の場合、治療前に抗生剤を服用して術前感染予防を十分に行うことも有効です。
当医院で治療を行っている患者様の中にも
当然のことながら 心疾患の方や 重度糖尿病の方もいらっしゃいます。
このような方の場合、状況によって治療の前日から抗生剤の服用を行ってからルートプレーニング 等を行うことがあります。
多くの歯科医院では、初診時に問診票で「過去病歴」を記載する欄がありますが、これをまったく記載されない患者様がいらっしゃいます。
たしかに 書くのが面倒なこともありますし、
単に虫歯治療や歯石を取るだけであれば、そこまで細かく病歴を記載する必要性はないと思っていらっしゃる方も多いのです。
しかし、たかだか歯石除去 や 抜歯といっても 問題が起こる治療もありますので、できるかぎり詳細に記載されていただきたいと思います。
話しはルートプレーニング に戻ります。
歯周病の治療を行う際には、このルートプレーニング はできるかぎり短期間で終了させることが重要です。
その理由として、歯周病は感染症 であるため、ある一部位のルートプレーニング を行ったとしても 他の部位の治療が終了していなければ、まだ感染している部位から 治療を行った部位(ルートプレーニング を行った部位)に感染が起こるのです。
そのため、ルートプレーニング はできるかぎり短期間で終了させることが必要です。
当医院では口腔内全体が歯周病の場合には、
一般的に4回に分けてルートプレーニング を行います。
一週間に1回の治療として
約1ヶ月間にルートプレーニング 終了するということです。
これは、歯周病治療の一つの方法として確立されたやり方です。
しかし、これは必ずということではありません。
患者様のさまざまなことを考慮して決定されます。
もし、非常に進行した歯周病の場合には、大量の歯周病細菌が歯周ポケット 内部に存在するということです。
このような方が重度糖尿病であった場合には、菌血症が起こる確立が高いため、できるかぎり炎症を抑える前処置を行ったり、4回に分けてルートプレーニング を行うのではなく、1回の治療での菌血症を抑えるために6回とか8回とかに分けて行うことも必要です。
もちろん抗生剤の前投与も検討することになります。
本日の話しは、菌血症という話しでした。
健康な方にとっては さほど気になさることではありません。
しかし、持病をお持ちの方は事前に担当医にきちんと伝えることも重要なことです。
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