歯周病専門医サイトブログ

2011年8月の記事一覧
2011年8月29日

歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!

8/29(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

アップが遅れました。

民主党の新代表が決まりましたね。
づっと投票を見ていました!
震災の復興 等 課題が多い内閣になると思いますが、
野田氏にはがんばっていただきたいですね。

さて 前回のブログでは
「重度 歯周病の患者様がどんどんと増えている!」
という話しをしました。
本当に重度歯周病の方は多いです。

重度歯周病と診断された患者様は、当然のことながら
徹底した歯周病治療が必要になります。

徹底した歯周病治療を行うことにより、歯周病の進行を停止させることが可能な歯もありますし、
どのような治療を行っても歯周病の進行を停止させることができないケースもあります。

これが、現実的なことです。

いくら 歯周病専門医であっても全ての歯を残すことは不可能です。

どの歯が治療可能であるのか?
どの歯は、抜歯になるのか?
を正確にきちんと判断できるのが、 歯周病専門医なのです。

今日のテーマは、
『歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!』
という話です。

歯周病の治療は虫歯の治療とは異なり、1回や2回程度の治療で終了することはほとんどの場合ありません。
特に重度の歯周病の場合、治療期間が半年以上かかることもあります。
歯周病の治療を希望されて来院した患者さんのうち 
多くの方は、治療を中断してしまいます。

それでは何故このように治療を中断する人が多いのでしょう。

その理由は、いくつかあります。
1.初期の治療により出血等の症状が改善したから!
2.仕事等が忙しく、通院する時間がない!
3.治療に対する痛み等があったから!
4.治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない!
5.一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった!
6.治療に対する理解が得られなかった!

こうした点についてお話します。

まず、1番目の『初期の治療により出血等の症状が改善したから!』の話になります。
『歯ブラシの時に歯肉から出血がある』ということを主訴として来院された方に多いのですが、
歯周病の治療を始めると出血と腫れは、急速に治まってきます。
もちろんこの時点で歯周病治療が終了する方もいらしゃいます。

しかし、重度歯周病の場合、出血が治まっても、歯周病が完全には、治っていないこともあります。

歯周病の治療は、
まず、検査、
そして治療(初期治療)、
その後どこまで治ったかを判断するために再度検査を行います。

この再検査を行って、きちんと歯周病が改善されたことを確認してから治療が終了となるのです。

しかし、患者様の中には、『出血や腫れが良くなったから治ったんだ!』という自己判断で治療を中断される方もいらしゃいます。
しかし、現実的には、まだ歯周病は完全には治っていないケースもあります。
結果的に、歯周病は再発し、数年後には、初診時の状態以上に問題が悪化していることも良く経験します。
一度 歯周病治療を開始された患者様が途中で中断し、再度来院された時には、初診時以上に問題が大きくなているのです。

自己判断は危険です。
中途半端にせず、きちんち治療を行うことが重要なのです。

次に2番目の『仕事等が忙しく、通院する時間がない!』ということです。
これは、ご本人の意思だけではありませんので、難しいことです。
私達歯科医師としても、『通院 時間がない!』ということに対しては、どうすることもできません。
ただし、一つ言えることは、治療を進める段階で、どうしても ある程度短期的に治療を行わなければならないこともありますし、ある程度治療期間をあけても大丈夫 という段階もあります。

例えば、歯周病治療を開始する段階で、『初期治療(基本治療)』 という治療があります。
初期治療の中でも歯肉の炎症を抑える重要な治療が『ルートプレーニング(SRP)』になります。
この治療方法についての詳細は、省略しますので、以下をご覧になって下さい。
    ・ルートプレーニング(SRP)

このルートプレーニングは、歯肉の内部に侵入した 汚れ を撤去する治療です。
ただし、全ての歯を1回で行うことは、難しいことであり、
当医院では、上下顎、左右側を4つのブロックに分けて行います。
つまり、4回に分けて『ルートプレーニング(SRP)』を行うのです。
1回の治療次回は、病状によっても違いますが、40分〜60分程度かかります。

通常この治療(『ルートプレーニング(SRP)』)は、1週間に1回程度の間隔で行います。

この『ルートプレーニング(SRP)』により、治療を行った部位からは、歯周病細菌の減少が起ります。

ただし、1部位行ったのみでは、治療を行っていない他の部位には、まだ歯周病細菌の感染が残っているのです。

この治療を行っていない部位(細菌感染がまだ存在する部位)から
治療を行った部位(『ルートプレーニング(SRP)』を行った部位)に感染を起こすのです。

そのため、『ルートプレーニング(SRP)』を開始した場合には、ある程度短期的に続けることが重要です。

1回『ルートプレーニング(SRP)』を行っても、次の『ルートプレーニング(SRP)』を行うのが何ヶ月という期間がかかってしまっては、まだ感染している部位から再感染をしてしまい、結果的に治療効果が認められないこともあります。

そのため、お忙しい患者様の場合には、この治療ステップは、どうしても連続して治療を受けれ必要性があることを十分にご説明させていただいています。

『仕事が忙しい!』ということが最もなことですが、
『歯周病を治したい!』というお気持ちがあるのであれば、
どこかで時間を作らなければなりません。

そのため、時間的な制約がある方は、どうしても通院しやすい歯科医院を選択することも重要です。

また、治療開始前に、現在の生活スタイル 等を担当医にきちんと説明し、
どのくらいの通院が必要であるかど事前に確認することも大切です。


3番目以降の話については、次回のブログで解説します。


次回の歯周病ブログは9/5(月)です。




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2011年8月22日

重度歯周病の方がどんどんと増えている!

8/22(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『重度歯周病の方がどんどんと増えている!』になります。

本日の内容は、以前から何度も お話した内容ですが、非常に重要な話しのため、
再度解説したいと思います。

私自身は歯周病専門医 ですから 当医院に来院される患者様の多くは 歯周病の方です。
歯周病といっても 軽度の歯周病から 重度の歯周病の方まで
病状の進行状態はそれぞれです。
しかし、最近の傾向として 歯周病が非常に進行した患者様が増えています。
原因は さまざまですが、
長い間歯科医院を受診されなかったことが大きな問題となっています。

ここ数年の経済状況もあるかもしれません。
悪い状態でありながら そのまま放置してしまったことによる 歯周病の悪化です。

歯周病になってしまう原因には、多くのことが考えられます。
歯周病の主な原因は以下になります。

まず、歯周病細菌の存在です。
歯周病は感染症 です。
歯周病細菌というバイ菌が歯肉の中に侵入して起こる病気です。
歯周病細菌が歯肉の中に侵入すると
歯肉が腫れ、
出血を起こし、
最終的には歯を支えてる骨が吸収 します。
骨吸収が進行すると 歯がグラグラとしていき、最終的には、歯が抜けてしまいます。
この細菌感染を防ぐことが歯周病にとって重要なことなのです。

次の原因として、噛み合わせ です。
噛み合わせとは、噛む力の負担が大きい場合に 歯がその力に耐えきれずに
ダメになってしまうことです。
噛み合わせだけでは、歯周病にはなりませんが、
歯周病が進行しているような状態であった場合で 噛み合わせに問題がある方は、
歯周病が一気に進行してしまいます。
具単的には、先(最初の原因)でご説明したように 歯周病は、歯周病細菌による感染によって起こります。
歯周病細菌の感染が進行し、歯を支えている骨が吸収し始めると、
通常の噛む力でもグラグラしてきます。
この状態でさらに噛む力の負担が大きくなると
歯自体は、とても噛む力に耐えきれずに グラグラがさらに大きくなっていくのです。
私達歯周病専門医 が最も難しい治療としているのが この噛み合わせがある患者様です。
ちなみに どのような噛み合わせが問題なのかと言いますと
歯ぎしり や くいしばり がある方です。
『私は 歯ぎしり をしていないので関係ない!』
と思われている方も多くいらっしゃると思います。
しかし、実際には、ほとんどの方は『歯ぎしり』をしています。
中には『ギリギリ』と音がする方もいらっしゃいますが、
音がしない方の方が多いのです。
歯は、骨吸収がない状態でも多少は動くものです。
これは、正常なことなのです。
しかし、動く範囲は決まっています。
この正常に動く範囲であれば、歯には負担は加わりません。
しかし、この正常な範囲以上に歯が動いてしまった場合が問題なのです。
手首を例にとって解説します。
当然のことながら手首は動きますよね。
でも動く範囲は決まっています。
手首を360度 ぐるっと動かすことはできません。
動く範囲が決まっているからです。
しかし、転んだりした時に手を強くぶつけたとします。
その際に手首が必要以上に曲がったとします。
正常な動く範囲以上に動いてしまったのです。
この場合、手首のすじ は伸ばされて しまいます。
いわゆる 捻挫(ねんざ)という状態です。
歯にもこのようなことが起こるのです。
歯が正常範囲で動く以上に 噛む力のダメージが加わると
歯は打撲を起こすのです。
噛み合わせの問題は、本当に歯科治療(歯周病治療)を難しくします。

次の歯周病原因として喫煙
があります。
喫煙者は歯周病が非常に治りにくい のです。
喫煙と歯周病の関係は、歯周病の学会において 数多く報告されています。
ある報告によると、喫煙者は、非喫煙者と比較して、
歯周病の進行は 6倍以上も早い という結果もあります。

次の原因として生活習慣 です。
歯周病は生活習慣病なのです。
つまり、歯周病は、高血圧 や、糖尿病、高コレステロール症 といった病気と同じといってもいいでしょう。
糖尿病、高血圧 等の治療を行う際には、単に内科医 等が薬を処方するだけでは治りません。
患者様ご自身が生活習慣を適切に見直すことが重要です。
もちろん、食生活、運動、喫煙、睡眠、ストレス…等です。
いくら薬を飲んでも、上記のような生活習慣が守れなければ、治りません。

こうしたことが歯周病の原因と言えます。
まとめると 歯周病の原因は、
感染症!
噛み合わせ!
喫煙!
生活習慣
ということです。

最近 重度歯周病で来院される患者様の多くは、こうした原因といくつも抱えている方が多いのです。
しかも、長期的に歯周病を放置されているため、当医院を受診された時には
すでに歯周病が進行しすぎてしまっているのです。

歯周病の治療は多岐におよびます。
歯周病になってしまった原因により
治療方法はさまざまです。

簡単な治療で十分完治するケースもありますし、
治らないケースも存在します。
いくら歯周病専門医 でも全ての歯周病を治せるわけではありません。

そのため、手遅れにならないうちに治療を開始することが最も重要なのです。




次回のブログは、8月29日(月)になります。



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2011年8月8日

歯周病と口臭

8/8(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病と口臭』になります。

始めに夏期休診のお知らせです。
8/11(木)〜8/15(月)まで休診となります。

口臭で来院される方は非常に多くいらしゃいます。
口臭の原因はさまざまあります。
本日は口臭の原因の一つである 歯周病について解説します。

口臭を主訴として来院される患者様の多くは、
実際には口臭があることはほとんどありません。
口腔内みても歯石が多くついている方も少ないです。
どちらかと言えば、口腔清掃が非常にうまくいっている方が多いです。
それではなぜ 実際に口臭がほとんどない方が
口臭を気にして来院されるのでしょうか?
この点は、また後日解説します。
(それなりに理由があるのです)

実際に口臭がある方の多くは歯周病の方です。
特に重度歯周病になると 口臭は強くなります。
しかし、重度歯周病の方の多くは口臭を自覚されていません。
この点についても また後日解説します。

本日は、歯周病の方がなぜ口臭があるのか?
という話しをしたいと思います。

歯周病の第一の原因は、歯周病細菌による感染 です。
歯周病の患者様に治療開始前の治療計画の説明の際に 必ず説明することが
ということです。
この歯周病細菌による感染 口臭の原因にもなっているのです。

歯磨きが十分できなくなると、汚れが歯面に付着します。
この汚れを『歯石』『プラーク』と言います。

歯石やプラークの中には、歯周病細菌がいっぱい生存しています。
この細菌が口臭の原因になっています。

例えると、台所をきちんと掃除していないと 次第に“ ヌルヌル ”としてきます。
この“ ヌルヌル ”の中には、雑菌がいっぱい潜んでいます。
そして、雑菌がどんどんと増えていくと『臭い』がしてきます。
簡単に言えば、腐っているのです。
当然のことですよね。

口腔内も同じです。
『歯石』 や『プラーク』が 歯と歯肉の境目に入り込みます。

歯と歯肉の境目を歯周ポケット と言います。(下図)
kensa_05


歯周病が進行すると『歯石』 や『プラーク』は、『歯周ポケット内部』にどんどんと侵入してしまいます。(下図)
reation2


多くの方は、歯科医院で『歯石』を取ったことがあると思います。
しかし、ある程度歯周病が進行している方の場合、
単に歯石を取っただけでは、汚れをとったことにはなりません。

歯周ポケット内の深い部分に入り込んだ『歯石』 や『プラーク』は、通常の歯石除去では 取ることは絶対にできません。
一般的に行われる歯石除去とは、歯肉の上にある汚れのみを取っているだけなのです。

そのため、歯周ポケット の深い部分にある汚れは 通常の歯石除去では取れないのです。

もちろん毎日の歯磨きをいくらがんばって行っても
歯周ポケット 深くの汚れを取ることはできません。

また、リステリン等のマウスウォッシュ等を使用しても歯周ポケット内部には、浸透させることはできません。

歯周病の人は、歯周ポケットの中にいつも『臭いがするゴミ』が入っているのと同じです。
下の写真は、歯周病で抜歯した方の歯の写真です。
黒い部分が歯石(プラーク)です。
こんなものが歯肉の中にあるのですよ!
臭いがしないわけがありません。
掃除をしていない台所が 口腔内にあるのと同じです。
しかも、歯周ポケット内部に侵入した歯石(プラーク)は、ご自身で取り除くことが不可能なだけでなく、さらに深部へと侵入してしまいます。
スライド1


この歯石(プラーク)を取り除くためには、歯周病の専門的な治療が必要です。
SRP(スケーリング ルートプレーニング) と言われる治療です。

口臭の原因には、歯周病だけでなく、さまざまな原因がありますが、
歯磨きで出血がある
歯肉が腫れている
歯がグラグラする
歯肉が退縮している
と言った症状がある方は、歯周病ですので、
まずは、歯周病の検査を受けられて下さい。

次回のブログは、8月22日(月)になります。
来週(8/15は夏期休診のため、ブログを休みです)



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