歯周病専門医サイトブログ

2013年10月28日

金属アレルギーの話 4回目:金属アレルギーを起こしやすい金属(重金属)

2013年10月28日(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。
現在は、歯周病の話ではなく「金属アレルギー」の話をシリーズで解説しています。

今日のテーマは、『金属アレルギーの話 4回目:金属アレルギーを起こしやすい金属(重金属)』になります。


先週は、金属アレルギーを起こしやすい金属として、
1. ニッケル
2. クロム
3. コバルト
4. 銀
5. 銅
6. インジウム
7. イリジウム

という 7種類の金属の特徴や問題点 等を解説しました。

本日は、
8. 亜鉛
9. パラジウム
10. 金
11. チタン

という4種類の金属について解説します。

8.亜鉛
亜鉛は、牡蠣、チーズ、レバー、卵黄 等に多く含まれています。
亜鉛は生体の必須元素です。
亜鉛が不足すると粘膜が荒れ、口内炎が生じ、味覚障害が起ることが知られています。
生体には非常に重要な金属と言えるのです。
健康な方で通常の食事取れる方には、亜鉛欠乏症は起こりませんが、
高齢で極度に食事が細い方には起こる可能性があります。
亜鉛は、生体に必須である反面、大量で高濃度は有害です。
食物による亜鉛摂取は良いのですが、工業的に作られた物の摂取(使用)は避けたいものです。
亜鉛はイオン化傾向の高い金属であり、
金属アレルギーパッチテストによる陽性率は7.3%とされています。
歯科治療で使用される銀歯(12%金銀パラジウム合金)にも微量(1%以下)ですが 使用されています。

次の金属です。

9.パラジウム
歯科治療で使用される銀歯(12%金銀パラジウム合金)の約20%に含まれています。
金属アレルギー反応が陽性となる確率の高いものです。
パラジウムにアレルギー反応がある方の多くは、ニッケルにもアレルギーを持つことが知られています。

近年では、EUを中心として、歯科治療でパラジウムを使用すること自体 問題視されており、
ドイツでは小児や妊婦に対して、
歯科治療でパラジウム合金、水銀、銅、銀アマルガムを使用しないように勧告しています。

日本の歯科医療(保険診療ではほとんどで使用されています)では、
このパラジウムは必須の材料であり、パラジウムにアレルギー反応がある方は、
基本的に金属治療は避けた方が良いでしょう。

私自身の考えとしては、将来的には日本以外の 先進国 では
パラジウムは一切使用されなくなると思います。
実際に現在海外では、パラジウムフリーが推奨されています。

それでは
何故日本ではパラジウム合金が使用されているのでしょうか?

歯科診療にパラジウムが使用された理由の一つに
口腔内に耐える硬さがあり、比較的安価であったことが挙げられます。

現在パラジウムを使用した保険適応の銀歯(12%金銀パラジウム合金)
の世界価格は高騰しており、近いうちに健康保険で作製された銀歯より、
金属をまったく使用しないオールセラミックの方が材料費が安くなるのは間違いありません。

なぜ日本の歯科医療を考える役人が
いつまでたっても金属しか認めていないのか理由が分かりません。

金属製の被せ物には確かに利点はいっぱいあります。
破損も少ないですし、長い年月作製されていたため、作製する歯科技工士も作るのに慣れています。

しかし、現在の日本の歯科医療では、
銀歯(12%金銀パラジウム合金)しか選択肢がないのも どうかと思います。

金属アレルギーの方も年々増加していると感じますし、
多くの国で金属を使用した歯科治療の問題点も多く指摘されています。

世界的な金属の高騰により材料のコストも安価とは言えません。

せめて金属アレルギー検査で陽性と診断された方は、
健康保険で金属フリーの治療が行えるようになってほしいものです。

ただし、こうしたことは金属製の治療を否定するわけではありません。
もちろん私自身も金属を使用した治療を行っています。
オールセラミックのように自費診療ではなく、
保険で対応できることも利点ですし、
歯ぎしりがあったり、噛み合わせが強い方の場合、破損するリスクが低いのも事実です。

そのため、金属を使用するのか?
金属フリーの治療を行うのか?
は、患者様の状況によって選択することが良いのです。

また、近年では破損しにくい、ジルコニア や オールセラミックも一般的な治療法として普及しています。

また、人の手ではなく コンピュター上で作製された被せ物のデータを自動で削りだし作製するセレック といわれる器械の登場で、かなり安価にオールセラミックを提供できるようにもなってきました。

当医院ではこうしたセレックを使用したオールセラミックを取り扱うようになってから今までの半額程度でオールセラミックを提供できるようになってきました。

日本の歯科保険医療も時代の流れを考えてもらいたいものです。

セレックについては、以下を参考にして下さい。

オールセラミック:セレック


次の金属の解説です。

10.金
金による金属アレルギーはないだろうと思っている方も少なくありません。

安いシルバーのピアスではアレルギーは出たが、
ゴールド(金)のピアスではアレルギーは出ないから
ゴールド(金)は大丈夫と考えられている方も多いです。

確かに金は溶けにくい性質があり、
イオン化傾向は全 金属中で最小です。

しかし、金の金属アレルギーパッチテストによる陽性率は6.8%とされ、
この数字だけをみると金によるアレルギーは高いと言えます。

また、歯科治療において金を使用した被せ物 や 詰め物をご希望される方も当然いらっしゃいますが、この歯科で使用される金は ほとんの場合 純金(24K)ではありません。

金単体(純金)であると軟らかく、加工も難しいため、ざまざまな金属が含まれています(合金)。

そのため、金属アレルギーの方でパッチテストを行ったら
金 以外に陽性反応がでたので、
金を使用した被せ物 等を希望されることがありますが、
先にも説明しましたように歯科で使用する金製品には、他の金属も含まれていますので、その含まれている金属に反応を示します。

ちなみに「ホワイトゴールド」というのがありますが、
これは 金、ニッケル、銅、亜鉛などの合金です。


次の金属の説明です。

11.チタン
チタンは、軽く、強度が強く、腐食しにくく、比較的安価のため、さまざまな製品に利用されています。

歯科治療では、インプラント治療に使用されています。

インプラントの材質として チタンが使用されている理由として、
チタンは、骨としっかりと結合(くっつく)性質を持っているからです。
これは他の金属では起こらないことです。

また チタンは、
イオン化傾向が低く、
水に溶け出しにくいため、
金属アレルギーはほとんど起こらないと言われています。

この理由として、チタンは酸素との結びつきが強く、
チタン表面に「酸化膜」という薄い皮膜を作ります。
この「酸化膜」があることで金属イオンが溶け出さないのです。

それでは チタンはまったく金属アレルギーがないのかというと
そうではありません。
チタンアレルギーは非常に稀と言われていますが、
チタンによるアレルギーは報告されています。
ご心配の場合には、事前にチタンの金属アレルギー検査を行った方が良いでしょう。


その他の問題となる金属:水銀
水銀は大問題となる金属です。
水銀というと「水俣病」を思い浮かべるのではないでしょうか?

ご存知のように 水俣病は、1956年に熊本県 水俣市で発生が確認された公害病です。

日本の化学工業会社であるチッソが海に流した廃液により引き起こされたメチル水銀化合物による水銀中毒です。

「水俣病」は、中毒性中枢神経疾患であり、
その主要な症状としては、
視力障害、聴力障害、平衡機能障害、
言語障害、手足の震え、
四肢末端優位の感覚障害、
運動失調 等があります。

症状が重篤な方では、死亡したりする例もありました。

口腔内にある金属の一部でも水銀が使用されています。

近年では使用頻度は激減していますが、ある程度の年齢以上の方の口腔内には 使用されていたのも事実です。
この水銀による問題点は重要なことですので、また別の項で詳細に解説します。




次回のブログは、11月 4日(月)になります。


次回は、「全身に起こる金属アレルギーの症状」という話をしたいと思います。

歯科治療で口腔内に使用される金属アレルギーは、
口腔内以外の部位で発症することが多いです。

手 や 足 、全身の皮膚でも起こります。

次回のブログでは、何故口腔内に使用された金属が全身に影響するのか?
という話をしたいと思います。




今月(10月)はいろいろと忙しく、
このブログ以外は、全て休みとなっています。



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