歯周病専門医サイトブログ

2014年3月31日

新しい歯周病治療 PDT 1回目

このブログは、歯周病に関するブログです。
このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
来月(4月)から毎週 大学で講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。

前回までのブログでは、
内科的歯周病治療:飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療
として、内服薬による歯周病治療について解説してきました。

内服薬による歯周病治療には、
利点もあるが、欠点もあることも解説しました。

今日のテーマは、『新しい歯周病治療 PDT 1回目』です。

内服薬による歯周病治療の欠点を補う治療法と言えます。

このテーマは、以前にも紹介したことがある内容ですが、
問い合わせが多いテーマですので、
解説したいと思います。

PDTとは、
Photo Dynamic Therapy(フォトダイナミックセラピー)の略で、
日本語では光線力学療法と言います。

それではこのPDTは、今までの歯周病治療 となにが違うのでしょうか?

まず歯周病とはなにか?(どのような病気か?)
という話しからしたいと思います。

歯周病は、歯周病細菌による感染症 です。
歯と歯肉の境目(歯周ポケット )に汚れ(食べかす)等が入り込み
感染を起こします。
kensa_05

そのため、歯周病の基本的な治療として、歯周ポケット 内部に溜まっている汚れ(歯石 等)を取り除く治療を行います。
この治療をスケーリング ルートプレーニング(SRP) と言います。
ご存知の方も多いかと思いますが、このルートプレーニング が分かると この後のPDTがが理解しやすくなりやすくなりますので
ご存知ない方はご覧になって下さい。
pmtc3

ルートプレーニングの図


模型で歯周ポケット検査を行っている動画


模型を使用してルートプレーニングを行っている動画

このルートプレーニング は、歯周病の基本中の基本です。

歯周ポケットが6ミリ程度であれば、ほとんどがこのルートプレーニング で治ることが多いです。

ルートプレーニング という治療法を大雑把に説明すれば、
耳かき と同じような行為です。
つまり、耳の中に溜まっている 汚れ(耳垢)を機械的に取り除くのが耳かきです。

ルートプレーニング 歯周ポケット という歯と歯肉の隙間に入ってしまった 汚れ(歯石 等)を機械的に取り除く治療法です。
現在の歯周病治療では、これ以上確実な治療法はありません。
前回まで説明してきた 内科的歯周病治療:飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療は、このルートプレーニング と併用することにより、効果を発揮するのです。
単に飲み薬(抗菌薬)を使用するだけでは治りません。

このルートプレーニング という治療法は、長い年月行われている治療であり、
歯周病を治す最も確実的な治療法であることは間違いのないことです。
(歯周病の中程度までであれば、ルートプレーニング のみで完治する可能性が高い治療法です)
また、ルートプレーニング で治らないような重度歯周病の場合には、 『歯周外科処置(フラップ オペレーション)』 という治療法も行われてきました。

しかし、これらの治療法には欠点もあります。
ルートプレーニング 『歯周外科処置(フラップ オペレーション)』 により歯周ポケット 内部の歯石を取り除くことは可能ですが、歯石 等の感染物質を取り除く際に歯周病細菌 歯周ポケット 内部に散らばって残ってしまうことがあります。
もちろん始めの細菌の数によってもこうしたことには差があります。
大量の細菌が残ると それが元になり、歯周病が再発することがあります。

実際に 侵襲性(急速破壊性)歯周炎 と言われる重度歯周病の場合には、
感染している細菌の数が多く、ルートプレーニング だけで全ての歯周病細菌を取り除くことは難しいのです。

PDT(フォトダイナミックセラピー)は、今までの歯周病治療とはまったく考え方が違う治療法です。

PDTは、光によって活性化する薬品(光活性剤)を
歯周病ポケット内部に注入し
光を照射することによって、
この薬品を活性化して除菌する方法です。

PDT単独で行う場合には、
麻酔を行う必要性がありませんし、
1歯 約1分で終了(除菌)可能です。
(後で記載しますが、基本的にPDTは単独で行う治療法ではなく、ルートプレーニングと併用することで効果がある補助的治療法です)

ちなみに 重度歯周病の場合、先程のルートプレーニング を行うと
約1時間(当医院では、通常 1回の処置で 約7歯分を行います)かかります。
もちろん麻酔が必要です。

前回までの内科的歯周病治療:飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療と違い、
抗生剤を服用しないため、耐性菌のリスクが少ないため、生体に優しい治療法と言えます。

PDT(フォトダイナミックセラピー)の具体的な治療方法や
どのような仕組みで除菌されるのかや
欠点等を解説したいと思います。
また適応症例についても解説します。





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