歯周病専門医サイトブログ

2014年4月の記事一覧
2014年4月21日

最新歯周病治療PDT:その4

始めに休診案内です。
以下を休診とさせていただきます。
• 4月28日(月) 
• 4月29日(火) 
• 5月 1日(木) 
• 5月 3日(土) 
• 5月 4日(日) 
• 5月 5日(月) 
• 5月 6日(火) 


今日のテーマは、『最新歯周病治療PDT:その4』になります。

本日は、PDTの4回目です。

PDTは 医科領域ではすでに 臨床に多く応用されています。

例えば、早期の肺ガンにも行われています。

そのメカニズムは、
まず 癌細胞に集まる光活性剤を静脈注射します。

次に 気管支内に内視鏡ファイバー挿入し 癌病巣部に光を照射すると、
癌細胞が消滅するというものです。

この早期の肺ガンに対するPDTは保険適応されています。

また、皮膚科領域では ニキビ治療に応用されています。
アクネ菌の殺菌に高い効果がある治療となっています。

歯周病領域では、2000年入り多くの研究報告がされています。
多くの研究によりPDTを使用すると
歯周病細菌の減少が認められることが明らかになっています。

今までの1回〜3回のPDTブログでも解説してきましたように
PDT治療は、抗生剤を使用した歯周病治療に比較して 耐性菌のリスクがなく、
副作用といった問題もほとんどないため、生体にとって非常に優しい治療と言えます。

しかし、まだまだ分かっていない部分もあります。
先にも説明しましたように PDTを歯周病治療に応用することにより
歯周病細菌は確実に減少します。
しかし、1回のPDTで歯周病細菌が完全になくなるわけではありません。

1回より2回繰り返した方がより効果が高いという報告もあります。

また、歯周ポケット が非常に深い場合には、その最深部にまで的確にバイオジェル(光活性剤)を届かすことが難しい場合もあります。
このようなテクニカル的な問題も今後課題となっていくでしょう。

また、進行した歯周病の場合、単にPDTを行っただけで歯周病が治るわけではありません。
あくまで今まで行われてきた通常の歯周病治療(ルートプレーニング 等) と併用することにより効果を発揮するのです。

歯科の場合、こうした画期的な治療法が臨床に応用されると
その使用方法や適応症をきちんと把握していない歯科医師が使用することにより
効果があらわれないこともでてきます。

また、患者様ご自身がインターネット等で情報を集める際に
「PDTを使用すれば、簡単に歯周病が治る!」
といった誤った知識となることもあります。

インターネットは情報を集めるには非常に便利なツールですが、
誤った情報 や 理解不足により 大きな誤解を生むことがあります。
正しい知識を得ることが最も重要であるのです。

また他の欠点として
現在 歯科領域ではこのPDTは保険が適応されていません。
そのため、自費診療となります。

当医院でのPDTの治療費は
1歯 2.160円(1回分:消費税込)となっております。


次回の歯周病ブログは、4月28日(月)にアップ予定です。

新しい内容でお伝えします。




このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
今年の4月から毎週 大学で講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。



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2014年4月14日

最新歯周病治療:PDT その3

今日のテーマは、『最新歯周病治療:PDT その3』になります。

始めに休診案内です。
以下を休診とさせていただきます。
• 4月28日(月) 
• 4月29日(火) 
• 5月 1日(木) 
• 5月 3日(土) 
• 5月 4日(日) 
• 5月 5日(月) 
• 5月 6日(火)

さて本日は、前回の続きで
PDT
適応症 および 治療のポイントについて解説します。


   PDTの適応症 および 治療のポイント

1.歯周病治療と併用すると有効!
  歯周病の治療と併用して行うことにより効果があります。
  あくまで歯周病に対してPDT単独で使用するのではなく、
  PDTに歯周ポケット内部の感染物質(歯石 等)を超音波スケーラー等で
  除去(クリーニング)してからPDTを行い、PDT終了後には必ず破壊された歯周病細菌
  および 毒素を洗浄することが必要です。

2.メインテナンス(定期検査)で使用すると有効!
  PDTによって ある程度の期間 歯周病細菌の再発を抑えることが可能とな
  りますので、メインテナンスにおいて歯周ポケットの再発した部位に使用
  することにより維持安定を得ることができます。
  どれくらいPDTの効果が持続するかということは、
  さざざまな条件により大きく変わりますが、約1〜2ヶ月は維持可能となります。
  つまり、重度歯周病の方 や 再発率の高い人は、
  メインテナンスの度に行うと効果が高いということになります。
  PDTを行えば、一生歯周病細菌がいなくなるということではありません。

3.再発しやすい歯周病には有効!
  歯周病は歯周病細菌よる感染症です。
  そのため、もともと歯周病細菌が多い方は 再発率が高くなります。
  歯周病が再発しやすい方にはPDTは最適と言えます。

4.歯周病治療における菌血症の防止に有効!
  歯科治療における菌血症とは、
  汚れ(細菌)が歯周病治療(抜歯 等の他の歯科治療でも起こります)
  を行うことにより、身体の中(血管内)に細菌侵入することを言います。 
  歯周ポケット 内部(歯肉の内部)には当然のことですが、血管が存在
  します。
  特に歯周病で歯肉が腫れている方は出血が起こっていることが多いため、
  歯周ポケット 内部に存在する汚れ(歯石)と血管が触れているこ
  とになります。
  他の言い方をすれば、汚れ(歯周病細菌)が血管に触れている状態と
  いってもいいでしょう。
  こうした汚れ(細菌)が一時的に血管内部に侵入することを菌血症
  言います。
  特に 歯周病治療 等の歯科治療を行うとこうした菌血症が起こることが
  報告されています。
  歯周病治療の基本的な治療であるルートプレーニング では、
  報告に差はありますが、8〜79%の確立で菌血症が生じると報告されています。
  事実ルートプレーニング を行った後(6分後)に採血して調べると血液中から
  歯周病細菌が発見されることが報告されています。
  PDTルートプレーニング 前に行うことにより、
  歯周病細菌の減少をはかることが可能となるため、菌血症のリスクを減少できます。


d. 細菌性心内膜炎、大動脈弁膜症、チアノーゼ性先天性心疾患、人工弁、
 シャント術実施患者…の方に有効!

  上記のような方は、歯周病治療を行う上で最もリスクが高い患者様と言えます。
  上記の疾患等を 有する患者様は、歯周病治療において菌血症を起こす可能性が高いため、
  PDTは有効と言えます。

5.インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)に有効!
  インプラントは虫歯になることはありませんが、歯周病のような状態 にはなります。
  このことをインプラント周囲炎 と言います。
  インプラント周囲炎 はインプラントがダメになる原因として最も高いことです。
  メインテナンス(定期検査) の際にPDTを使用し、細菌の減少を行うことも有効ですし、もしインプラント周囲炎 になってしまった場合にも効果が高い治療と言えます。





このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
今年の4月から毎週 大学で講義を行うことになったため、
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2014年4月7日

最新歯周病治療:PDT :その2

このブログが始まって以来 毎週(だいたい月曜日)にアップしていましたが、
今年の4月から休診日に毎週 大学で講義 等を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週(月曜日)にアップしたいと考えております。


本日 他のブログ(口臭外来ブログ )でも書いたのですが、
昨日は、私(院長)は休ませていただき、
オールセラミックの接着セミナーに参加してきました。

始めに この話について書きます。

今後接着について詳細に書くことがでてきますので、
お知らせという意味も含めて紹介させて下さい。

接着というのは、
セラミック等の被せ物 や 詰め物を歯にくっつけるということです。

こうしたした話をすると
口腔内に金属製の詰め物 被せ物がある方は、
こうした物を接着してあると思われますが、
実は 金属製の詰め物 や 被せ物 は、厳密に言えば接着しているという治療ではないのです。

歯(特に象牙質という歯の内部の部分)に、
金属やセラミックをくっつけるという行為は、非常に難しいことであり、
結構くっつかないのです。

金属製の被せ物 や 詰め物が取れた経験がある方も多くいらっしゃると思います。

そして、取れた後の歯を見ると
中で大きく虫歯になっていた
という経験をお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。

以前から使用されている歯科治療で汎用されている金属は、
歯と接着されているわけではなく、
歯の溝(ザラザラした部分)と金属の溝(ザラザラした部分)に
セメントという固まる材料を挟み込み、
固定しているにすぎません。

大雑把に言えば、
外壁のブロックのようなものです。
家の庭 と 道路 等の境界となる 遮断する壁です。
昔は、グレーの長方形のブロックを積み重ねて作製された壁が多かったですよね。
長方形のブロック と ブロックは、セメントというもので固定されていますよね。

口腔内にある金属製の詰め物 や 被せ物(ブリッジも同様)も同じような方法です。

家の庭にある外壁のブロックが
固まるセメントを介在して、
動かなくなることと同じようなことです。

口腔内の場合、毎日 噛む力が歯に繰り返し起こります。
こうした噛む力の負担や、
詰めた金属の熱膨張、
食後の口腔内の酸の影響、
等で
接着されたセメントが崩壊していきます。
崩壊したセメントは砕け、溶け出していきます。

もし、家の庭等にある外壁のブロックを固定してあるセメントが
崩壊(砕けた)場合、どうなりますか?

壁が壊れますよね。

これと同じようなことが口腔内に起こっているのです。

そのため、一度つけた金属製の詰め物 や 被せ物が、
なにも問題なく一生保つのではなく、
取れたり(脱落したり)、
詰め物の隙間(セメントの崩壊)から細菌が侵入し、虫歯になったりします。

現代の歯科治療は、以前のそうしたセメントを使用した治療とは大きく変わってきています。

レジンセメントという非常に固い物で
歯と強固に接着させることが可能になってきているのです。

こうした接着については、日々進化しており、
日本の接着研究は、世界的にも先進国といってもいいでしょう。

しかし、まだまだ完璧ではなく、
日々進化している学問であることは事実です。

私自身は、歯周病が専門として日々診療しており、
20年以上前にいた大学では、
現在のような接着についての講義を習ったこともありませんでしたので、
接着の知識については、日々ざまざまなところで学ぶしかありません。

そのため、いくつかの研究グループに所属し、
知識を得るため、勉強しています。

それでも進化の途中の接着は、
昨年の常識が
今年変わることもあり、
日々知識を得ていかないと遅れてしまう学問です。

昨日は、接着の最先端の知識と臨床を行っている
風間龍之輔先生 の講義と実習に行ってきました。

このテーマ(接着)については、
今後 他のページになるかと思いますが、
詳細に解説致します。
おそらく5〜6月頃に新ページとしてアップする予定です。


今日のテーマは、『最新歯周病治療:PDT :その2』になります。

ルートプレーニング 等の歯周病治療により歯石 等の感染物質を取り除く際に歯周病細菌 歯周ポケット内部 に散らばって残ってしまうことがあります。
もちろん始めの細菌の数によってもこうしたことには差があります。
ルートプレーニング については、前回のブログで動画を含めて解説しましたが、
ルートプレーニング を大雑把に説明すると
「耳かき」を行っているようなものです。
耳の穴の中にある汚れ(垢)を機械的に取り除くのが「耳かき」です。
歯周病の治療であるルートプレーニング も同様です。
ルートプレーニング を行うことにより歯石(汚れ)は結構取れますが、全て(100%)取れるわけではありません。
砕かれた歯石の削片 や 目で見えない細菌 等は 残る可能性があります。
大量の細菌が残ると それが元になり、歯周病が再発することがあります。

また、重度歯周病 の場合、歯周ポケット 内部には、大量の歯周病細菌 が生息しています。
この細菌が腫れや、出血の原因となっているだけでなく、骨が吸収 を起こします。

歯周病細菌 を減らすことが歯周病を治す第一歩なのです。

それでは 実際の使用方法について解説します。
詳細はその後で説明します。

まず、歯周ポケット 内部にバイオジェル(光活性剤)を入れます。
次に歯周ポケット 内部に光エネルギーを約1分間照射します。
大まかな流れはこれで終了です。
非常に簡単な治療です。

図で見てみましょう!
スライド1


痛みはありませんし、非常に短時間で行えます。

それでは、詳細の話しになります。
ちょっと難しい話しになりますが…
まず、使用するバイオジェルですが、0.01%のメチレン-ブルー色素を含む中性リン酸緩衝液で、
この色素は、歯周病細菌(グラム陰性菌 および グラム陽性菌 の細胞壁を構成するリポポリサッカライド、糖脂質の脂質)に得意的に結合します。

簡単に言えば、歯周ポケット 内部にバイオジェルを入れると歯周病細菌と結合(くっつく)ということです。

このバイオジェルは光感受性物質と言い、
光を吸着すると 化学反応が起こり活性酸素を発生させることができます。

この時に使用する光エネルギーは、「Periowave」という装置を使用します。
「Periowave」は、670nmの波長で 220mWの低出力光エネルギーです。
発熱を起こすこともないため、痛みを感じることはありません。

光エネルギー(Periowave)を照射することにより、色素(バイオジェル)が結合した歯周病細菌は破壊されます。
このバイオジェル(色素)は、人間の身体の細胞には結合しません。

また、光が照射される1〜2ミリが有効範囲であるため、その効果は限局的です。
そのため、ピンポイントでバイオジェル(色素)を塗布し、光を照射することが必要です。

以下は、「Periowave」という光エネルギーを照射する装置です。
非常に小さいものです。
スライド2



これでだいぶPDTについて分かってきたと思います。
次回はさらにこの続きの解説です。
今回のPDTは、再アップ内容になっています。





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