2014年4月7日
最新歯周病治療:PDT :その2
このブログが始まって以来 毎週(だいたい月曜日)にアップしていましたが、
今年の4月から休診日に毎週 大学で講義 等を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週(月曜日)にアップしたいと考えております。
本日 他のブログ(口臭外来ブログ )でも書いたのですが、
昨日は、私(院長)は休ませていただき、
オールセラミックの接着セミナーに参加してきました。
始めに この話について書きます。
今後接着について詳細に書くことがでてきますので、
お知らせという意味も含めて紹介させて下さい。
接着というのは、
セラミック等の被せ物 や 詰め物を歯にくっつけるということです。
こうしたした話をすると
口腔内に金属製の詰め物 被せ物がある方は、
こうした物を接着してあると思われますが、
実は 金属製の詰め物 や 被せ物 は、厳密に言えば接着しているという治療ではないのです。
歯(特に象牙質という歯の内部の部分)に、
金属やセラミックをくっつけるという行為は、非常に難しいことであり、
結構くっつかないのです。
金属製の被せ物 や 詰め物が取れた経験がある方も多くいらっしゃると思います。
そして、取れた後の歯を見ると
中で大きく虫歯になっていた
という経験をお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。
以前から使用されている歯科治療で汎用されている金属は、
歯と接着されているわけではなく、
歯の溝(ザラザラした部分)と金属の溝(ザラザラした部分)に
セメントという固まる材料を挟み込み、
固定しているにすぎません。
大雑把に言えば、
外壁のブロックのようなものです。
家の庭 と 道路 等の境界となる 遮断する壁です。
昔は、グレーの長方形のブロックを積み重ねて作製された壁が多かったですよね。
長方形のブロック と ブロックは、セメントというもので固定されていますよね。
口腔内にある金属製の詰め物 や 被せ物(ブリッジも同様)も同じような方法です。
家の庭にある外壁のブロックが
固まるセメントを介在して、
動かなくなることと同じようなことです。
口腔内の場合、毎日 噛む力が歯に繰り返し起こります。
こうした噛む力の負担や、
詰めた金属の熱膨張、
食後の口腔内の酸の影響、
等で
接着されたセメントが崩壊していきます。
崩壊したセメントは砕け、溶け出していきます。
もし、家の庭等にある外壁のブロックを固定してあるセメントが
崩壊(砕けた)場合、どうなりますか?
壁が壊れますよね。
これと同じようなことが口腔内に起こっているのです。
そのため、一度つけた金属製の詰め物 や 被せ物が、
なにも問題なく一生保つのではなく、
取れたり(脱落したり)、
詰め物の隙間(セメントの崩壊)から細菌が侵入し、虫歯になったりします。
現代の歯科治療は、以前のそうしたセメントを使用した治療とは大きく変わってきています。
レジンセメントという非常に固い物で
歯と強固に接着させることが可能になってきているのです。
こうした接着については、日々進化しており、
日本の接着研究は、世界的にも先進国といってもいいでしょう。
しかし、まだまだ完璧ではなく、
日々進化している学問であることは事実です。
私自身は、歯周病が専門として日々診療しており、
20年以上前にいた大学では、
現在のような接着についての講義を習ったこともありませんでしたので、
接着の知識については、日々ざまざまなところで学ぶしかありません。
そのため、いくつかの研究グループに所属し、
知識を得るため、勉強しています。
それでも進化の途中の接着は、
昨年の常識が
今年変わることもあり、
日々知識を得ていかないと遅れてしまう学問です。
昨日は、接着の最先端の知識と臨床を行っている
風間龍之輔先生 の講義と実習に行ってきました。
このテーマ(接着)については、
今後 他のページになるかと思いますが、
詳細に解説致します。
おそらく5〜6月頃に新ページとしてアップする予定です。
今日のテーマは、『最新歯周病治療:PDT :その2』になります。
ルートプレーニング 等の歯周病治療により歯石 等の感染物質を取り除く際に歯周病細菌 が歯周ポケット内部 に散らばって残ってしまうことがあります。
もちろん始めの細菌の数によってもこうしたことには差があります。
ルートプレーニング については、前回のブログで動画を含めて解説しましたが、
ルートプレーニング を大雑把に説明すると
「耳かき」を行っているようなものです。
耳の穴の中にある汚れ(垢)を機械的に取り除くのが「耳かき」です。
歯周病の治療であるルートプレーニング も同様です。
ルートプレーニング を行うことにより歯石(汚れ)は結構取れますが、全て(100%)取れるわけではありません。
砕かれた歯石の削片 や 目で見えない細菌 等は 残る可能性があります。
大量の細菌が残ると それが元になり、歯周病が再発することがあります。
また、重度歯周病 の場合、歯周ポケット 内部には、大量の歯周病細菌 が生息しています。
この細菌が腫れや、出血の原因となっているだけでなく、骨が吸収 を起こします。
歯周病細菌 を減らすことが歯周病を治す第一歩なのです。
それでは 実際の使用方法について解説します。
詳細はその後で説明します。
まず、歯周ポケット 内部にバイオジェル(光活性剤)を入れます。
次に歯周ポケット 内部に光エネルギーを約1分間照射します。
大まかな流れはこれで終了です。
非常に簡単な治療です。
図で見てみましょう!

痛みはありませんし、非常に短時間で行えます。
それでは、詳細の話しになります。
ちょっと難しい話しになりますが…
まず、使用するバイオジェルですが、0.01%のメチレン-ブルー色素を含む中性リン酸緩衝液で、
この色素は、歯周病細菌(グラム陰性菌 および グラム陽性菌 の細胞壁を構成するリポポリサッカライド、糖脂質の脂質)に得意的に結合します。
簡単に言えば、歯周ポケット 内部にバイオジェルを入れると歯周病細菌と結合(くっつく)ということです。
このバイオジェルは光感受性物質と言い、
光を吸着すると 化学反応が起こり活性酸素を発生させることができます。
この時に使用する光エネルギーは、「Periowave」という装置を使用します。
「Periowave」は、670nmの波長で 220mWの低出力光エネルギーです。
発熱を起こすこともないため、痛みを感じることはありません。
光エネルギー(Periowave)を照射することにより、色素(バイオジェル)が結合した歯周病細菌は破壊されます。
このバイオジェル(色素)は、人間の身体の細胞には結合しません。
また、光が照射される1〜2ミリが有効範囲であるため、その効果は限局的です。
そのため、ピンポイントでバイオジェル(色素)を塗布し、光を照射することが必要です。
以下は、「Periowave」という光エネルギーを照射する装置です。
非常に小さいものです。

これでだいぶPDTについて分かってきたと思います。
次回はさらにこの続きの解説です。
今回のPDTは、再アップ内容になっています。
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今年の4月から休診日に毎週 大学で講義 等を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週(月曜日)にアップしたいと考えております。
本日 他のブログ(口臭外来ブログ )でも書いたのですが、
昨日は、私(院長)は休ませていただき、
オールセラミックの接着セミナーに参加してきました。
始めに この話について書きます。
今後接着について詳細に書くことがでてきますので、
お知らせという意味も含めて紹介させて下さい。
接着というのは、
セラミック等の被せ物 や 詰め物を歯にくっつけるということです。
こうしたした話をすると
口腔内に金属製の詰め物 被せ物がある方は、
こうした物を接着してあると思われますが、
実は 金属製の詰め物 や 被せ物 は、厳密に言えば接着しているという治療ではないのです。
歯(特に象牙質という歯の内部の部分)に、
金属やセラミックをくっつけるという行為は、非常に難しいことであり、
結構くっつかないのです。
金属製の被せ物 や 詰め物が取れた経験がある方も多くいらっしゃると思います。
そして、取れた後の歯を見ると
中で大きく虫歯になっていた
という経験をお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。
以前から使用されている歯科治療で汎用されている金属は、
歯と接着されているわけではなく、
歯の溝(ザラザラした部分)と金属の溝(ザラザラした部分)に
セメントという固まる材料を挟み込み、
固定しているにすぎません。
大雑把に言えば、
外壁のブロックのようなものです。
家の庭 と 道路 等の境界となる 遮断する壁です。
昔は、グレーの長方形のブロックを積み重ねて作製された壁が多かったですよね。
長方形のブロック と ブロックは、セメントというもので固定されていますよね。
口腔内にある金属製の詰め物 や 被せ物(ブリッジも同様)も同じような方法です。
家の庭にある外壁のブロックが
固まるセメントを介在して、
動かなくなることと同じようなことです。
口腔内の場合、毎日 噛む力が歯に繰り返し起こります。
こうした噛む力の負担や、
詰めた金属の熱膨張、
食後の口腔内の酸の影響、
等で
接着されたセメントが崩壊していきます。
崩壊したセメントは砕け、溶け出していきます。
もし、家の庭等にある外壁のブロックを固定してあるセメントが
崩壊(砕けた)場合、どうなりますか?
壁が壊れますよね。
これと同じようなことが口腔内に起こっているのです。
そのため、一度つけた金属製の詰め物 や 被せ物が、
なにも問題なく一生保つのではなく、
取れたり(脱落したり)、
詰め物の隙間(セメントの崩壊)から細菌が侵入し、虫歯になったりします。
現代の歯科治療は、以前のそうしたセメントを使用した治療とは大きく変わってきています。
レジンセメントという非常に固い物で
歯と強固に接着させることが可能になってきているのです。
こうした接着については、日々進化しており、
日本の接着研究は、世界的にも先進国といってもいいでしょう。
しかし、まだまだ完璧ではなく、
日々進化している学問であることは事実です。
私自身は、歯周病が専門として日々診療しており、
20年以上前にいた大学では、
現在のような接着についての講義を習ったこともありませんでしたので、
接着の知識については、日々ざまざまなところで学ぶしかありません。
そのため、いくつかの研究グループに所属し、
知識を得るため、勉強しています。
それでも進化の途中の接着は、
昨年の常識が
今年変わることもあり、
日々知識を得ていかないと遅れてしまう学問です。
昨日は、接着の最先端の知識と臨床を行っている
風間龍之輔先生 の講義と実習に行ってきました。
このテーマ(接着)については、
今後 他のページになるかと思いますが、
詳細に解説致します。
おそらく5〜6月頃に新ページとしてアップする予定です。
今日のテーマは、『最新歯周病治療:PDT :その2』になります。
ルートプレーニング 等の歯周病治療により歯石 等の感染物質を取り除く際に歯周病細菌 が歯周ポケット内部 に散らばって残ってしまうことがあります。
もちろん始めの細菌の数によってもこうしたことには差があります。
ルートプレーニング については、前回のブログで動画を含めて解説しましたが、
ルートプレーニング を大雑把に説明すると
「耳かき」を行っているようなものです。
耳の穴の中にある汚れ(垢)を機械的に取り除くのが「耳かき」です。
歯周病の治療であるルートプレーニング も同様です。
ルートプレーニング を行うことにより歯石(汚れ)は結構取れますが、全て(100%)取れるわけではありません。
砕かれた歯石の削片 や 目で見えない細菌 等は 残る可能性があります。
大量の細菌が残ると それが元になり、歯周病が再発することがあります。
また、重度歯周病 の場合、歯周ポケット 内部には、大量の歯周病細菌 が生息しています。
この細菌が腫れや、出血の原因となっているだけでなく、骨が吸収 を起こします。
歯周病細菌 を減らすことが歯周病を治す第一歩なのです。
それでは 実際の使用方法について解説します。
詳細はその後で説明します。
まず、歯周ポケット 内部にバイオジェル(光活性剤)を入れます。
次に歯周ポケット 内部に光エネルギーを約1分間照射します。
大まかな流れはこれで終了です。
非常に簡単な治療です。
図で見てみましょう!

痛みはありませんし、非常に短時間で行えます。
それでは、詳細の話しになります。
ちょっと難しい話しになりますが…
まず、使用するバイオジェルですが、0.01%のメチレン-ブルー色素を含む中性リン酸緩衝液で、
この色素は、歯周病細菌(グラム陰性菌 および グラム陽性菌 の細胞壁を構成するリポポリサッカライド、糖脂質の脂質)に得意的に結合します。
簡単に言えば、歯周ポケット 内部にバイオジェルを入れると歯周病細菌と結合(くっつく)ということです。
このバイオジェルは光感受性物質と言い、
光を吸着すると 化学反応が起こり活性酸素を発生させることができます。
この時に使用する光エネルギーは、「Periowave」という装置を使用します。
「Periowave」は、670nmの波長で 220mWの低出力光エネルギーです。
発熱を起こすこともないため、痛みを感じることはありません。
光エネルギー(Periowave)を照射することにより、色素(バイオジェル)が結合した歯周病細菌は破壊されます。
このバイオジェル(色素)は、人間の身体の細胞には結合しません。
また、光が照射される1〜2ミリが有効範囲であるため、その効果は限局的です。
そのため、ピンポイントでバイオジェル(色素)を塗布し、光を照射することが必要です。
以下は、「Periowave」という光エネルギーを照射する装置です。
非常に小さいものです。

これでだいぶPDTについて分かってきたと思います。
次回はさらにこの続きの解説です。
今回のPDTは、再アップ内容になっています。
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