歯周病専門医サイトブログ

2016年12月19日

歯を磨かないと 必ず歯周病になるのか?

2016年12月19日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、『歯を磨かないと 必ず歯周病になるのか?』になります。



ここ数回は、歯周病のデータを元に
歯肉からの出血の問題や
メンテナンスの重要性について
解説してきました。

本日はタイトルにあるように
歯を磨かないと 必ず歯周病になるのか?
という究極のような話をしたいと思います。

始めに古いデータにはなりますが、
1986年に発表された非常に興味深い論文があります。

歯周病を専門としている歯科医師であれば
誰もがしっているくらい非常に有名な論文です。

Loe H, et al Natural history of periodontal disease in man
J Clin Periodontol. 13(5):431-45 1986 May


研究の概要は以下のようになります。

歯を磨く習慣のない
また 歯を治療した経験もない
スリランカの紅茶農園の労働者480人を
未治療のまま15年間定期的に検査し
歯周病の発生 や 進行 がどのように起こるかを観察しました。

歯をまったく磨くことがない人達です。

一生 歯を磨かないとどうなるのでしょうか?

概要にもありましたように
歯科治療は一切受けないわけですから
歯石も取っていません。

対象とした年齢 や 検査期間 等は以下になります。
14歳から31歳の範囲で1970年から観察開始
1971 1973 1977 1982 1985年
にそれぞれ検査を実施しました。

この検査に参加し480人は
共通してプラーク 歯石 が均一に
大きな凝集体として確認されました。

当然ですよね。
歯を1回も磨かないのですから。

それでは
こうした方達は、歯周病になったのでしょうか?

当然歯周病になるような感じがしますよね。

結果は以下です。

 8%が急速な歯周病の進行がみられ

81%が中程度の歯周病の進行がみられ

11%がほとんど歯周病の進行がみられなかった


えっ
1割の方は、15年間 1回も歯を磨かないのに
歯周病にならなかった?

本当なの?

というように疑問を持たれると思います。

これは本当なのです。

1割の方は、15年間 1回も歯を磨かず、歯科治療を1回も受けなかったのに
歯周病にまったくなりませんでした。

しかし、8割の方は歯周病になってしまいました。

さらに興味深いのは、
1割の方は、非常に進行した歯周病であったということです。

この歯周病の進行が早い方は
15歳でも歯周病になってしまったり
と歯周病の発症が早く
また ものすごい勢いで歯周病が進行し
35歳で歯を平均12本失い
40歳で20本
45歳前に歯を全部失った

ということでした。

なぜこのような違いが起こったのでしょうか?

同じ食生活をし、
同じように歯を磨かず、
同じように歯科治療はまったく受けず、
おそらく睡眠時間 等の生活習慣にもさほど大きく差はないように思えます。

それなのにも関わらず
まったく歯周病にならない人が1割
ほとんど歯を失うくらい歯周病が進行していた人が1割
ということでした。

この大きな原因は、歯周病細菌の違いです。

本来口腔内には誰しも細菌が存在しています。

口腔内には200種類以上の細菌が存在すると言われています。

その中でも歯周病の進行に大きく影響するのが、
以下の歯周病細菌と言われています。

A.a.菌( Aggregatibacter actinomycetemcomitans )
侵襲性歯周炎の発症に関連が深い菌 非常に悪性度の強い細菌


P.g.菌( Prophyromonas gingivalis )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌
年齢に比較して骨吸収が大きく この菌の比率が高い場合
侵襲性歯周炎と診断される 非常に悪性度の強い細菌


T.f.菌( Tannerella forsythensis )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌


T.d.菌( Treponema denticola )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌


P.i.菌( Prevotwlla intermedia )
思春期性 や 妊娠性歯周炎 の発症に関連が深い菌

特に
P.g.菌 、
T.f.菌 、
T.d.菌
の3菌種は、Red Complex(レッドコンプレックス)と言われ、
非常に悪性度の高い細菌です。

こうした歯周病細菌が存在していたため、
歯周病の進行が早かったと考えられます。


これらの歯周病細菌は、周囲の人から感染していきます。

家族間が感染経路として最も高いです。

そのため、親が早い年齢で歯を失った場合、
子供も同様の状態になる可能性が高いです。

もちろん家族間の感染だけでもありません。


こうしたことは、日本人にも同じように起こります。
日本人は、歯磨き習慣がある方がほとんどではありますが、
1割以上の方は、
進行して歯周病になることが言われています。

こうした方は、できるかぎり早い段階で、
診断し、治療を開始し、維持管理を行わないといけません。

本当に早い年齢で多くの歯を失います。

実際問題として、
私自身が歯周病専門医ということもあり、
本当に進行した歯周病の患者様が来院されます。

しかし、全ての方が治るわけではありません。
本当に進行があまりにも進んでしまった方では治すことが難しいです。

もう少し早く来院できていれば…
と思われる方も多くいらっしゃいます。

そのため、
早期発見、早期治療が重要なのです。

まず通常の歯周病の検査であれば、
基本的にどこの歯科医院でも行えます。

そのため、出血があったり、
歯肉が腫れたり、
家族間で歯がない人がいたり、
親が若いころから義歯を使用していたり
祖父母が総入れ歯であったり
等の方は、
できるかぎり若い年齢から歯周病の検査を受けられることが必要です。

また、先ほど記載したような歯周病細菌に感染しているかどうかも調べることが可能になっています。

歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 です。

口腔内から採取した汚れの中から歯周病細菌の遺伝子を調べることで
どのような歯周病細菌に感染しているかを判断することができます。

リアルタイムPCR
と言います。


今日のブログはこれで終わります。

また様々なデータをみながら
歯周病について解説していきます。






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