歯周病専門医サイトブログ

2017年3月の記事一覧
2017年3月27日

飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療

2017年 3月27日(月)です。

今日のテーマは、『飲み薬で歯周病が治る!?』になります。

このテーマは、以前にも解説した内容(再アップです)なのですが、
最近 このことについての問い合わせが多くあり、
「飲み薬を飲めば歯周病が治る!」
といった誤った情報を持っている方がいらっしゃるのです。

そのため、今回から数回に分けて、
「飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療」についての正しい情報をお伝えしたいと思います。

まず「内科的歯周病治療:飲み薬(抗菌薬)による歯周病治療とはなにか?」
という話しから始めたいと思います。

 内科的歯周病治療とは、通常の歯周病治療と並行して 歯周病細菌に対して効果のある薬(抗菌薬)を併用することにより、歯周病を治そうとする治療法です。(抗菌療法)
内科的歯周病治療(抗菌療法)は、通常の歯周病治療と比較して多くの研究論文で その効果が実証されています。

しかし、以下のようなことをきちんと分かっていないと
「薬を飲めば 歯周病は治る!」
という誤った知識 や 治療法になってしまいます。

まず 内科的歯周病治療(抗菌療法)は治療を受けられる患者様にとって
「飲み薬を飲むだけで歯周病が治る!」
といった誤解を生んでいる ということです。

次に 使用する歯科医師側にも問題があり、きちんとした適応症を守らずに使用されていることがあります。

適切な時期に 適切な処方が行われないと 効果がないだけでなく、
以下のようなことが起こる可能性があります。

1. 薬剤耐性(薬剤に対して抵抗性を持ち、これらの薬剤が効かない、
  あるいは 効きにくくなる現象のこと)が起こることがある!
  耐性菌については、以下のページを参考にして下さい。
    抗生剤と耐性菌の話し
 
2. 薬物アレルギーが起こる可能性がある!

3. 他の服用している薬との相互作用がある!
  例えば、ワルファリン(抗血栓薬)を服用されている方が
  ペニシリン系の抗生剤を服用すると作用を増強します。

4. 菌交代現象が起こる可能性がある!
  菌交代現象とは、抗生剤の長期投与等により正常細菌が減少し、
  通常では存在しない細菌や少数しか存在しない細菌が異常に増殖する現象のこと。

上記の中でも特に
薬剤耐性(耐性菌の出現)
菌交代現象
について考慮をしていかないと単に薬(抗生剤)を服用しただけでは、効果がないだけでなく
さまざまな問題を引き起こしてしまいます。

内科的歯周病治療(抗菌療法)についてをQ&A(質問と回答形式)で解説します。

まず 内科的歯周病治療(抗菌療法)は、どのような患者様に対して行うと有効なのか?
という内容から始めます。

疑問:1 
 内科的歯周病治療(抗菌療法)は どのような歯周病患者様に対しても
 効果があるのでしょうか?

回答:1
 通常の歯周病治療で効果が十分認められると判断されるような場合には、
 内科的歯周病治療(抗菌療法)を行ってはいけません。
 どのような歯周病でも内科的歯周病治療(抗菌療法)を行ったからといっ
 て効果があるのではありません。
 科学的根拠のない治療は行ってはいけません。
 以下のような患者様に対して抗菌療法を行うかの検討をします。

a. 通常の歯周病治療を行っても改善が認められない方
 (ただし、歯磨きが十分にできていることが前提です)

b. 年齢に対して歯周病が非常に進行している方
 (広汎型重度歯周炎、広汎型侵襲性歯周炎)

c. 全身的病気(血糖値不良の糖尿病、免疫機能低下患者、虚血性心疾患…)を
 有する中程度以上の歯周病の方

  上記の( )内のような 生体防御機能が低下する 基礎疾患を有する患者様においては、
  抗菌療法を行うことにより単に歯周ポケット内の細菌を減少させることだけでなく、
  菌血症防止に効果があり
  全身および 他臓器への悪影響を減少させることができます。
  以下は菌血症の説明です。
    歯科治療における菌血症とは、
    汚れ(細菌)が歯周病治療(抜歯 等の他の歯科治療でも起こります)
    を行うことにより、身体の中(血管内)に侵入することを言います。 
    歯周ポケット 内部(歯肉の内部)には当然のことですが、血管が存在
    します。
    特に歯周病で歯肉が腫れている方は出血が起こっていることが多いため、
    歯周ポケット 内部に存在する汚れ(歯石)と血管が触れているこ
    とになります。
    他の言い方をすれば、汚れ(歯周病細菌)が血管に触れている状態と
    いってもいいでしょう。
    こうした汚れ(細菌)が一時的に血管内部に侵入することを菌血症
    言います。
    特に 歯周病治療 等の歯科治療を行うとこうした菌血症が起こることが
    報告されています。
    歯周病治療の基本的な治療であるルートプレーニング では、
    報告に差はありますが、8〜79%の確立
    で菌血症が生じると報告されています。
    事実ルートプレーニング を行った後(6分後)に採血して調べると血
    液中から歯周病細菌が発見されることが報告されています。
    しかし、このような菌血症は、健康な方であれば1時間もしないう 
    ちにいなくなるため、問題となることはありません。
    そのため、さほどご心配になることはないのです。
    しかし、注意が必要な方もいらっしゃいます。
    それが 上記に記載した 心疾患の方 や 糖尿病の方など 全身的にご病気を持っていられ 
    る方や 抵抗力が低下している方です。

d. 細菌性心内膜炎、大動脈弁膜症、チアノーゼ性先天性心疾患、人工弁、
 シャント術実施患者…の方

  上記のような方は、歯周病治療を行う上で最もリスクが高い患者様と言えます。
  上記の疾患等を 有する患者様は、歯周病治療において菌血症を起こす可能性が高いため、
  抗菌療法の対象と言えます。
  このことは、米国心臓病学会のガイドライン(AHA2007ガイドライン)でも
  明確に指摘されています。

次回もQ&A形式で話を進めていく予定です。

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2017年3月13日

歯周病治療は中断する人が非常に多い

2017年 3月13日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、
『歯周病治療は中断する人が非常に多い』になります。

進行した歯周病の場合、虫歯の治療とは異なり、 数回の治療で終了することはほとんどの場合ありません。

特に重度の歯周病の場合、治療期間が半年以上かかることもあります。

歯周病の治療を希望されて来院した患者さんのうち約半数の人が治療を中断してしまいます。

それでは何故このように治療を中断する人が多いのでしょう。

歯周病治療を中断する原因をいくつかあげましょう!

中断理由1
自覚症状がないから歯周病は初期の段階では痛み等の問題が起こらないことが多いです。
そのため「自覚症状がないから治療しない」という方もいらっしゃいます。

当院で歯周病の検査を行い、
歯周病に問題があるということを説明させていただいても
「痛みがないから治療しない!」といわれる方もいらっしゃるのです。

痛みがない=問題ないということではありません。

中断理由2
初期の治療により出血等の症状が改善したから初診時に歯肉の出血があるのでご来院される患者様も多くいらっしゃいます。

歯周病と診断された場合には、歯周病治療を開始します。

始めは、口腔清掃指導と歯石除去から開始することが多いです。

この段階で出血がある方は、改善することがほとんどです。

この段階の歯周病治療を歯周病初期治療と言います。
「出血が改善したから治った」と思われる患者様もいらっしゃいます。

進行した歯周病の場合、
歯周病初期治療のみで完全に改善することは少なく、さらに専門的な歯周病治療が必要になることが多いです。
しかし、この段階で治療が中断となると歯周病の進行は止まらず、知らないうちに悪化してしまいます。

次に来院される時には抜歯なんていうことにもなりかねません。

中断理由3
仕事等が忙しく、通院する時間がない。

治療に対する時間が取れない方もいらっしゃるかと思います。
こうした方には、短期的に歯周病を効率よく改善させるための治療法があります。
このような歯周病治療に対するお時間が取れない方には、以下のような対応があります。

短期集中 歯周病細菌除菌プログラム FMD

FMD治療詳細は、上記のページをご覧になって下さい。

中断理由4
治療に対する痛み等があったから進行した歯周病の場合、麻酔をすることが必要です。

そのため、麻酔をすること自体が嫌であったり、長時間口を開けていることが困難な方がいらっしゃいます。

このような場合には、さまざまな対応を行ないます。

まず麻酔ですが、
当院では通常の麻酔を行なう前に歯肉に表面麻酔を塗布します。

当院で使用する表面麻酔は非常に効果が高いものです。
歯肉の消毒後に表面麻酔を約4分間することで、それだけでかなり歯肉が麻痺してきます。
この表面麻酔は、ジェル状の麻酔であり、 これを歯肉に塗るだけですので、まったく痛みはありません。

歯肉が麻痺した後で、通常の麻酔を行ないます。

この時にも十分な注意が必要です。

当院で使用している麻酔の針は、極細の針であり、従来使用されていた針と比較すると格段に細いです。
そのため、痛み感じにくくしています。

また治療自体がどうしても苦痛である方には、究極の方法があります。

これは静脈内鎮静麻酔法と言います。

静脈内鎮静麻酔法とは、患者様が眠っている状態で治療を行う方法です。

治療開始前に静脈内鎮静麻酔を行うことで、
歯周病治療中は患者様は完全に眠っている状態で治療を受けることができます。

一度静脈内鎮静麻酔で治療を受けられた方は、
治療中の怖さや大変さから開放されるため、
次の治療を受けられる際には、ほとんどの場合、再度この麻酔方法をご希望されます。

特に歯科治療が怖い方には、かかせない麻酔方法です。

ちなみに静脈内鎮静麻酔法は、経験豊富な麻酔専門医が対応しますので、ご安心下さい。

*当院では静脈内鎮静麻酔法を使用した治療は自費診療となります。

中断理由5
治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない
歯周病が進行している方の特徴として、 治療の必要性は分かっているが、
なかなか通院が困難となっている方が多くいらっしゃいます。

歯周病は、放置すればするほど どんどんと悪化していきます。

私のような歯周病専門医であってもあまりにも進行した歯周病の場合には治すことはできません。

また、進行した歯周病を治すことは大変なことが多くあります。
治療に長い期間がかかったり、
治療費用がかかったり等 
病状が悪化すればするほどさまざまな面で問題が起こります。

「歯周病治療を行なわないといけないが…」と思われているが、なかなか行動に移せない…という方は、
是非 歯周病の問題点をしっかりと認識することが必要です。

当院のHPには、さまざまな歯周病に関する情報が掲載されています。
そうした情報をしっかりと理解することで、歯周病を放置することの問題点が分かるかと思います。

実際に当院を受診される重度歯周病の患者様のほとんどが「もっと早く治療していれば…」と言われます。
病気は「早期発見、早期治療」が基本です。

中断理由6
一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった
こうした方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

お仕事等でどうしても時間がとれない方は多くいらっしゃると思います。

もちろんこうしたことは十分理解できます。
私自身、毎日忙しく、毎週 時間をさくことは難しいため、継続して治療することの大変さは十分理解できます。

しかし、放置しても改善することはありませんので、病状は悪化するだけです。
治すには、ある程度の時間をかけて治療することは必ず必要です。
もし、通院にお時間がない方は先にも記載しました
歯周病細菌除菌プログラム FMD治療が有効です。
短期集中 歯周病細菌除菌プログラム FMD

中断理由7
治療に対する理解が得られなかった患者様の中には、歯周病ということ自体に理解ができない方もいらっしゃいます。

そのため、当院では初診時に歯周病の検査を行い、
2回目のご来院時に歯周病治療計画書という書面をお渡ししています。

この歯周病治療計画書には、
診断、
原因、
治療方法、
将来的な問題、
リスク因子 
等患者様ご本人に合わせた歯周病治療計画書をお渡ししています。

約30ページ程度になります。

歯周病治療計画書を十分ご覧になっていたくことで
なぜ歯周病治療が必要であるのか?
ということをご理解していただきます。

本日のブログはここまでです。

次回も歯周病についての話になります。

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2017年3月6日

3DSの除菌持続効果

2017年 3月 6日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、
『3DSの除菌持続効果』になります。

ここ数回に分けて3DSについて解説してきました。

今までの歯科治療は虫歯になったら歯を削る
ということの繰り返しでした。

3DS除菌療法は、今までの歯科治療とはまったく違った対応です。

歯周病細菌や虫歯細菌を積極的に抑える方法です。

今回のシリーズの最初のブログにも書きましたが、
以下のような方に3DS除菌療法をお勧めします。

• 虫歯が多い方
• 詰め物 被せ物が多い方
• 歯磨きをしているのに虫歯になってしまう方
• 妊娠予定 や 授乳中の方で 子供を虫歯にしたくない方(母子感染防止)
• 乳歯から永久歯への感染防止
• 歯周病になりやすい方

3DS除菌療法は、
患者さん個人に合わせたマウスピースを作製し
そのマウスピースの中に除菌効果の高い薬剤を入れて
口腔内に装着することで 問題となる細菌を除菌し
虫歯の原因となる歯垢の定着を集中的に抑える治療です。

簡単な予防方法です。

是非お勧めしたい予防対策です。

それでは3DS除菌治療の効果はどれくらいあるのでしょうか?

3DSの持続効果については
生活習慣が適切に改善されれば半永久的にもちますが
そうでない場合には1年程度で元の状態に戻ってしまいます。

齲蝕 も 歯周病 も 細菌感染症ですが
その背景には細菌的要因だけでなく、
口腔清掃状態 食生活等の生活習慣が大きく関与していることは
当然のことです。

そのため口 腔衛生状態が悪かったり
食生活 等の改善がない場合には 3DSを行ったとしても
細菌叢は戻ってしまいます。

3DSによる効果の持続を確認するためには
日々の口腔清掃管理が重要であることはもちろんのこと

定期的に細菌検査を行い、
口腔内のリスクを管理すること
そしてリスクを軽減するためにも定期的に除菌することが有効です。
(PMTC後に高濃度薬液を使用した院内3DSを実施)

治療にお金と時間をかけるのか?

予防のためにかけるのか?

ということになります。

3DS除菌療法をご希望される方は、
ご予約の際もしくは、
受付 や 担当歯科医師にご相談下さい。

次回から新しいテーマになります。

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