当院こだわりの治療、設備

エムドゲイン(歯周組織再生療法)

歯周病は日本の成人の約80%がかかると言われている国民病です。
歯周病が進行すると歯の根を支えていた骨が吸収(溶けていきます)していきます。
結果的に歯はグラグラとし、抜けてしまいます。
歯周病治療を行うと歯周ポケットは改善しますが、失った(溶けた)骨は基本的に戻りません。
エムドゲインは失った骨を少しでも元の状態に戻そうと開発された方法です。
院長は、日本歯周病学会の歯周病専門医であり、大学病院の歯周病診療科に在籍していた時には、歯周病で失った骨の再生研究を行ってきた歯周組織再生療法スペシャリストです。

オルコア

歯周病は歯周病細菌感染症です。
歯周病細菌の種類や数には個人差があります。歯周病のリスクが高い人は、どんなに頑張って歯を磨いていても歯周病が進行してしまいます。逆に歯周病細菌の質や数に問題がない人では歯磨きを行わなかったとしても歯周病になりません。歯周病になるかどうかは、歯周病細菌の種類や数に大きく影響されるのです。
口腔内には約500種類の細菌が存在しているとされています。
その中で歯周病に関連する細菌で最も注目されているのがP.g菌です。
このP.g菌の数は以前から測定(PCR法)することができていましたが、専門の検査機関に依頼することが必要で、検査日数は約2週間かかり、費用も2万円以上かかっていました。
現在は、当院内で「オルコア」という装置を使用してP.g菌をわずか45分で測定することが可能になりました。

セレック

セレックとはコンピュータ制御によって歯の被せ物や詰め物を設計・製作するオールセラミックシステムのことです。
セレックは、医療先進国ドイツで誕生したCAD/CAMシステムです。
セレックの大きな特徴として、最先端の3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)し、患部の歯列をモニター上に再現します。
そのため、症例によっては、今まで行なわれていた型取りが必要ありません。
(ケースによっては、従来と同じように型取りを行い、模型上で3D光学カメラを使用してスキャンすることもあります) コンピューター上にスキャンされたデータから自動的にミリングマシン(セラミック自動制作器)がセラミックを削りだします。歯科技工所に依頼することなく歯科医院で修復物を作製できるので、今までのセラミックよりも圧倒的に短期間に作製が可能であり、治療費が安くできます。

ペリオスコピー

Perioscpy(ペリオスコピー)システムは、歯科用の内視鏡です。
歯周病は歯周ポケットという歯と歯肉の隙間から汚れ(歯周病細菌)が入り込むことで進行する病気です。
今までは、この歯周ポケット内の汚れをキュレットという器具や超音波スケーラーという器具を用いて取り除いていました。
この治療はSRP(スケーリング/ルートプレーニング)と言います。
SRPは、歯周ポケット内に器具を入れて汚れを掻き出す行為であり、歯周ポケット内は、見えないため、盲目的に汚れを取っていくため、取り残しが起こることがあります。
そこで歯周ポケット内を可視化するために、直径約1mmのファイバースコープを歯周ポケット内に挿入し、で撮影し、その画像をモニター上に拡大投影しながら歯周ポケット内の歯石等を除去することができるようになった歯科用内視鏡です。
ファイバースコープには照明用LEDファイバーが内蔵されており、歯周ポケット内において光照射を行います。モニターで歯周ポケット内の状況をリアルタイムで確認することが可能となっています。

糖尿病測定器:血糖(HbA1c)測定器 グリコヘモグロビン分析装置 The Lab 001

歯周病と糖尿病には非常に関連性があることがわかっています。
糖尿病の方は歯周病になりやすく、歯周病に問題のある方は、糖尿病が悪化しやすいのです。
歯周病は糖尿病の第6の合併症と言われています。
糖尿病患者さんは健康な人に比べて、歯周病の発症率が2.6倍高かったという研究報告もあります。
私自身も現在臨床研究として、当院を受診された患者様にご協力いただき、歯周病治療前と歯周病治療後の糖尿病の数値(HbA1c)を測定しています。
当院の糖尿病測定器(HbA1c)は、指先からたった1滴の血液を採取するだけで、わずか90秒で測定ができます。

シルハ(SillHa)

歯周病や虫歯に対するリスクは、個人差が非常に大きいです。
患者様がどれだけリスクが高いのかを簡単に検査することが可能になっています。
検査は非常に簡単で、検査水を口に含み10秒間をすすぐだけです。
この検査水をシルハ(SillHa)で測定することで歯周病のリスク、虫歯のリスク、口臭のリスクを計測することが可能です。
各リスクが分かることで、予防方法も変わってきます。

PRP再生療法機械

『PRP』とは『Platelet Rich Plasma』の略で日本語では『 多血小板血漿 』と言います。
『PRP』とは『血液中の血小板を濃縮した血漿』のことであり、近年、『PRP』が歯肉の治療や骨の増殖を促進する物質であることが、多くの研究により解明されてきています。( Saltz ら1991、Anitua 1999、Kassolis 2000 ) 『PRP』をおおさっぱに言いますと濃度の濃い血液のことです。
骨の再生に大切な細胞がいっぱい詰まっています。
『PRP』を使えば、なんか骨がいっぱいできそうですよね。
この治癒に必要な成分が凝縮された『PRP』を歯周病やインプラント治療に応用することにより早期の回復が期待できます。
インプラント治療ではGBR法やソケットリフト法、サイナスリフト法、スプリットクレスト法(リッジエクスパンジョン法)等に併用します。 骨の再生能力が高まります。
また治癒が早いことにより治療後の不快感や疼痛を最小限に押さえることもできます。
今までの骨の増大をはかるような治療と最も異なることは患者さん個人の生体治癒能力を利用するため、治癒反応が非常によいということです。 骨を再生させたり、骨の増大を促進させる材料は過去にもいくつもありました。
そのうち、人間以外の生物から採取したものも多くありました。
人間以外の生物からの応用といっても実際には免疫処理等をきちんとしてあるので問題は起りませんが、治療を受ける患者様にとっては他に選択肢がないかと不安なことがありました。
『PRP』は患者様ご自身の血液の成分を使用するため、安全性と信頼性に高い治療法と言えます。

大口式インプラントシステム

大口式インプラント治療法は、ほとんどドリルを使用しません。
ドリルではなく、細いキリのような器具を使用します。
このキリには、刃が付いていないので、骨が削られることはありません。
細いキリのような器具から少しずつ太くし、穴を押し広げて拡大します。一番細い器具(キリ)で、0.5ミリです。
そこから約0.2ミリづつ器具(キリ)は、太くなります。
最終的に、インプラントを埋め込むことが可能になるまで、16~20種類の器具(キリ)を使用します。一般的なインプラントに使用するドリルが2~4種類なので、いかにOAM(大口式)が少しずつ穴を拡大しているかが分かるかと思います。ドリルは、骨を削りとり、穴を開けますが、OAM(大口式)は、骨を削らないため、穴が大きく拡大されるたびに骨幅が、押し広げられるのです。

最新鋭歯科用CT(コーンビームCT)AUGE SOLO

当医院では精度の高い治療を行うために(株)朝日レントゲン工業が開発した最新鋭のCT(コーンビームCT)AUGE SOLO(オージェ ソロ)を導入しています。

CTはどんなもの?

CTとは、Computed Tomographyの略です。コンピュータによるデータ処理と画像の再構成で、断層写真を得ることができる装置です。
歯科用CTとは、近年開発された歯科に特化したCT装置で、コーンビーム方式を用いているためコーンビームCTとも言われています。
現在インプラント治療にCT撮影をおこなうことは、世界的な常識となっています。CT撮影から得られた情報から顎骨の幅や高さ等の骨吸収の状態が分かるだけでなく神経の走行、骨密度などさまざま状態も分かります。また、3Dシミュレーションソフトを使用することにより安全で確実なインプラント治療を行なうことができます。

AUGE SOLO(オージェ ソロ)について

歯科用CTは高い精度で診断するための撮影装置ですが、放射線被曝量の問題があります。
AUGE SOLO(オージェ ソロ)CTの被曝量は医科用の10分の1とされています。
CT導入の際には、他のメーカーのCT撮影機器も選択しましたが、撮影範囲の狭い機種や画質の悪い歯科CTなどでは、確実な撮影データを得られないこともあり、再度撮影することもあるようです。
AUGE SOLO(オージェ ソロ)は予備撮影機能により撮影範囲を画像で確認することができ、パソコン上で撮影範囲を修正することができます。
そのため、診断を行いたい部位を正確にとらえて撮影することが可能なのです。

医科用CTと歯科用CTは違うのか?

医科用CTと歯科用CTは違います。
医科用CTはファンビームという方式です。
ファンというのは扇形という意味で、エックス線束が扇形に照射されます。
歯科用CTはコーンビームです。
コーンというのは円錐形という意味で、エックス線束が円錐形に照射されます。 ファンビームは基本1周の撮影で1枚の画像しか撮影できませんが、コーンビームは1周の撮影で数百枚の画像が撮影できます。
※ ただし、近年では多列化が進み医科用CTもコーン状に照射しているのでコーンビームCTといえます。
医科用CTに比べて、歯科用CTはさらに細かいミクロンレベルでの情報を必要とします。
コーンビームCTの開発により今までの医科用CTでは得られなかった細かい部分の情報が得られ、短時間のX線照射が可能となったのです。

利点

解像度が高い(高画質)
被爆線量が少ない
装置がコンパクトで安価、維持費が安い
撮影時間が短い
金属によるアーチファクト(画像の乱れ)が少ない

欠点

撮影範囲が限定される(狭い)
軟組織の撮影には適していない

歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 リアルタイムPCR法

歯周病のリスク診断を歯周病治療のための診断に活かすことができます。
現在一般的に行われている歯周病検査は、レントゲン撮影や歯周ポケット検査等です。
これらの検査は、歯周病の進行程度を把握することは可能ですが、どのような歯周病細菌に感染しているのかを診断(歯周病のリスク診断)することは不可能です。
感染している歯周病細菌の種類によりその予後(将来性)は大きく変わります。
特に進行した歯周病の場合には、感染している歯周病細菌の種類により治療法が変わるのです。
歯周病の病態は大きく分けて以下の2つに分類されます。

  • 慢性歯周炎
  • 侵襲性歯周炎(しんしゅうせい ししゅうえん)

慢性歯周炎は、歯周病の約8割以上の方に当てはまります。
このような方は、通常の歯周病治療で治る可能性が高いです。
侵襲性歯周炎は、歯周病患者さんの約1~2割で発症すると言われています。
20~40歳以下で歯周病が進行している場合には侵襲性歯周炎である可能性が高いです。
これは若年期に家族間 等から特定の歯周病細菌感染が起こっているからです。
侵襲性歯周炎の場合、通常の歯周病治療を行っても治りが悪かったり、再発を繰り返すことが多いです。

重度歯周病の場合、歯周病細菌遺伝子(DNA)検査
リアルタイムPCR法を行うことで従来の歯周病治療では行えなかった除菌療法や最新の歯周病治療を行うための診断が可能となります。 特に悪性度の強い細菌感染が起こっている場合には、通常の歯周病治療で治すことは難しいので、病態に合わせた治療が必要となります。

位相差顕微鏡による歯周病細菌検査

口腔内には500~700種類の細菌が生息しています。
こうした口腔内細菌が歯周病や虫歯といった歯を失う原因となっているのです。
当医院では位相差顕微鏡を使用して口腔内細菌の種類や量を観察します。
口腔内に存在する細菌により除菌方法も変わってきますので、患者様にあった除菌方法で治療を行います。
歯周病を起こす細菌は口腔常在菌(健康な状態であっても存在する細菌)なので、歯周病治療を行ったとしても全ての歯周病細菌を「ゼロ」にはできませんが、極力数減らすことが歯周病活動を抑えたり、再発を少なくすることにつながります。