歯周病専門医サイトブログ

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2015年11月2日

重度歯周病(侵襲性歯周炎)

2015年11月2日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。


始めに休診案内です。

11月14日(土曜日)
11月15日(日曜日)
は休診となります。

CAD/CAMという器械の学術セミナー参加のためです。
当医院では、3〜4年程前から
院内でコンピューターを使用したオールセラミック作製を実施しています。

これにより、今までのオールセラミックより
圧倒的に治療費を下げることが可能となりました。

半額以下です。

通常は、オールセラミックは型を取り、
それを歯科技工所という場所に作製を依頼するのですが、
当然のことながらオールセラミックを作製するために
コストがかかります。

こうした作業を院内で行なうことで
格段にコストを下げることが可能となったのです。

また、従来のセラミックは、
その作製自体が非常に熟練される作業であり、
作製する歯科技工士の技術レベルに依存されます。

技術レベルの高い歯科技工士が作製するセラミックは、
当然のことながらコストも高いです。

コストの安いセラミックは、
まだまだ熟練されていない若い歯科技工士であることもあります。

また、稀ではありますが、
人件費の安い海外に
セラミックの作製を依頼することもあるようです。

セラミック作製は、完全なるオーダーメイドであり、
その精度は、作製する技術者に完全に依存します。

こうしたセラミック作製に関して、
近年大きく変わってきています。

先に説明しましたCAD/CAMという装置が普及しているからです。

CADとは、
Computer  Aided  Design
のことで、
コンピュータ支援設計と言われます。

従来全て手作業で作製されていたセラミックですが、
歯を削った状態をスキャナーで読み込み、
それをコンピューター上で設計する方法です。

コンピューターで設計する作業は非常に簡単です。

スキャナーで読み込まれた歯型は、
PC上に記録された莫大な歯のデーターを元にして
自動的にセラミックのデザインが決定されます。
その間 数秒です。

今までの手作業で作製されるセラミックは、
このデザインをを決めるまで(ワックスアップ)数時間かかることもあります。

このステップがわずか数秒で完了です。

実際にコンピューターがデザインしたセラミックの外形を
若干修正することもありますが、
これも簡単であっという間で作製できます。

技術レベルの差もほとんどありません。

これがCADです。


また、このCADで作製されたデータを
実際のセラミックにする行程が
CAMです。
Computer  Aided  Manufacturing
の略です。

日本語では、コンピュータ支援製造と言われます。

簡単に言えば、
CADで作成された形状データを
ミリングマシンという器械がセラミックのブロックを削り出して
作製する行程のことです。

近年では、3Dプリンター というものを聞いたことがあるかと思いますが、
それと似たものです。

セラミックのブロックを削り出すことで多くのメリットが生まれます。

今までのセラミックの作業は、
職人が瀬戸物の お皿 や 壷 等を作製することと似た作業で、
一つ一つ手作業で作製するため、
品質に多少の差がでます。

しかし、セラミックのブロックは品質のバラツキがほとんどないのが特徴です。

そのため、歯科技工士の技術レベルに差が生まれません。

人の手が必要な行程は、ミリングマシンというCAM
削り出したオールセラミックをきれいに研磨するだけです。

本当に簡単にできるようになりました。

小さなセラミックですと
コンピューターの設計(CAD)から
ミリングマシンでのセラミックの削り出し(CAM)まで
15分程度です。

従来のセラミック作製では、
完成まで 
早くても1日から3〜4日はかかる作業が
わずかに15分です。

これが院内で完了するわけです。

また、ばらつきが少ないので
精度が非常に高いことも優れた点です。


時代は完全に
従来の手作業のセラミック作製から
CAD/CAMに以降しています。

もちろん患者様にも
治療費を格段に下げることが可能となりますので
非常に大きなメリットです。


話は長くなりましたが、
11月14日(土曜日)と11月15日(日曜日)は、
こうしたCAD/CAMのさらに向上のため、
2日間の勉強会に参加するのです。

当医院では、現在年間で
約600〜700歯のオールセラミックを
作製しています。

これにさらに
新しい技術の導入 や
新しいセラミックブロックの導入
さらに精度が高く、品質向上のためのセミナーに参加してきます。

11月からオールセラミックの価格も改正になりました。
今後、大きく拡大する ジルコニアセラミックの価格も下げることが可能になりました。

こうした技術の進歩により
品質の向上がはかられ、
治療費は安くなります。



また、セミナーで得られた情報は、HP や ブログ でアップします。



今日のテーマは、
『重度歯周病(侵襲性歯周炎)の患者様』になります。

ここ1〜2ヶ月間
重度歯周病について解説しています。


本日もそうした内容の続きです。

最近 重度歯周病患者様が非常に多く来院されています。

歯を指で軽く触るだけで グラグラ で取れてしまいそうな状態の方が本当に多いです。

重度歯周病の患者様です。

歯周病に患者様に対しては、
初診時に歯周病検査 を行い、
診断結果を説明し、治療方針について説明させていただきます。

もちろん 私は、歯周病専門医 ですので、
可能なかぎり グラグラの歯 であっても徹底した 歯周病治療 を行い、
保存することを行います。

しかし、全ての歯を残すことはできません。

当然のことですが…

そのため、完全に保存が不可能は歯は 抜歯の必要性があることを説明します。

ほとんどの患者様は、診断結果を理解していただけますが、
患者様の中には、抜歯と聞いただけで 強い不信感をもつ方がいらっしゃいます。

そうした患者様の考えには、
 抜歯 = 悪いこと
という図式があるのです。

そのため、抜歯という言葉は、絶対に聞きたくない言葉なのです。


本日は、実際にあった症例についてお話します。


進行した歯周病を治療するためには、
まず現在ご自身の歯周病の状態をきちんと理解していただくことから始めます。

ご自身の病気の状態が分からないのでは、
治療を進めることはできません。


この病状をきちんとご理解していただくことが
治療の最初のステップなのです。


A さんのケースを紹介します。


Aさんは、初診時 多くの歯がグラグラ している状態でした。

Aさん は、グラグラしている歯をなんとか残したいというご希望がありました。

しかし、あまりにも骨吸収が進行しすぎているため、
多くの歯は、抜歯になってしまう状態でした。

ただし、すぐに歯周病治療を開始すれば、
何本かの歯は歯周病の進行を停止させることが可能な状態です。

そのため、Aさん には、
『完全にダメな歯は抜歯をして、残る可能性がある歯を徹底して治療しましょう!』
とお話させていただきました。

しかし、Aさん は、
『絶対に1本も抜歯したくない!、抜歯するくらいなら このままにしたい!』

また、『ダメもとで歯周病の治療を行ってほしい!』との希望もございました。


私は、 歯周病専門医ですから、毎日のように重度歯周病の患者様が来院されます。


そして、進行した歯周病であっても治療を行うことにより、改善させることも可能です。

しかし、先程も説明しましたように
全ての歯周病が治療できるわけではありません。

あまりにも進行しすぎてしまった状態では、治療は不可能です。

この場合には、抜歯になります。

もし、治療を行っても治せない状態の歯を 無理に治療しても 治らないだけでなく、
歯周病の感染は、他の歯へも転移してしまいます。

その結果、さらに多くの歯を失うことになります。

歯周病の治療で大切なことは、
治療可能な歯 と 治療不可能な歯 をきちんと判断することです。

もし、適切な判断がでずに、
患者様の『抜きたくない!』という希望のみで治療方針を決定すると
さらに多くの歯失う結果になってしまいます。

どの歯が治療が可能で、
どの歯が治療が不可能なのか
を適切に診断することが重要なのです。

その上で、歯周病の治療が開始されます。

残る可能性がある歯は徹底して歯周病の治療を行うことにより、
歯周病を改善させることが可能ですし、
歯周病細菌が他の歯へも感染することを防ぐこともできるのです。

このような適切な判断ができるからこそ、 歯周病専門医と言えるのです。

『ただ単に 抜かない!』というだけでは、本当の治療には、ならないのです。

例えば、ガン(癌)という病気が発見された時に、
薬(抗ガン剤)で治療するのか?
放射線療法で治療するのか?
外科的に切除するのか?
という判断がでてきます。

外科的に切除する必要性があると診断された場合、
患者様に外科的切除の必要性をご説明します。

早期に外科的に切除しないと 
他の臓器に転移してしまうからです。

進行を停止させないと結果的に、手遅れになってしまいます。

歯周病も細菌感染ですから、口腔内から歯周病細菌を排除し、感染を防ぐことが重要です。


話は、先程の患者様の話しに戻りますが、
完全に保存することができない歯が何本かありましたが、
患者様は、
『絶対に1本も抜歯したくない!』
と強い希望をお持ちでした。

現時点で、ダメな歯はダメとして、きちんと治療すれば、
ある程度の数の歯は残すことが可能です。

歯が何本か残れば、残った歯を土台として、固定式のブリッジにすることも可能な症例です。

固定式のブリッジになれば、食事に困ることもありません。
この時点が大きなポイントになるのです。

しかし、このまま単に抜歯をしない ということのみであれば、
あと数年でほとんどの歯を失う結果になります。
いわゆる総入れ歯になってしまいます。

また、歯周病が進行して、抜歯となれば、歯を支えている骨が吸収しますので、
その後の治療(義歯)が難しくなってしまうのです。

顎の骨が吸収すると義歯自体も合わなくなってしまいます。

数年後には、ほとんどの歯を失うだけでなく、その後の食事も困難になってしまいます。
義歯(入れ歯)が合わないのですから…

この時になって始めて
『あの時治療をしていれば良かった…』と思うのです。

義歯(入れ歯)をしていて、義歯が合わず、困っている患者様のほとんどが
『もっと歯がダメになる前に治療をしていれば、良かった』
と後悔しているのです。

歯を失って始めて気がつくのです。

歯周病であっても十分治せる段階はあるのです。
重要なのは、このポイントを間違えないことです。

Aさん も
歯周病専門医 だから どのようなダメな歯であっても きっと治すことができる!」と期待して来院されたはずです。

しかし、私の「抜歯が必要な歯があります!」
という説明を受けた結果、次回の予約を取らずに
未来院となってしまいました。

この方は、このまま抜歯を拒めば
確実に数年後には、
感染はさらに進行して、
ほとんどの歯を失うことでしょう。


先にも説明しましたように
重度歯周病であった場合には、
状況により全ての歯を100%残すことはできない可能性があります。

重度歯周病の場合、抜歯になることもあるのです。

この時にどれだけ 歯周病について理解されるかが大きなポイントなのです。

ご自身の病気の内容をきちんと理解することができないために
「きっと抜歯しないで治療を行ってくれる歯科医院がきっとあるはず…」
と考え、歯科医院を転々とします。

全ての歯を治せない状態もあるのです。

しかし、早い段階で適切な治療を行なえば、
十分残せる歯もあるのです。


時間をかけて、歯科医院を転々とした結果、
さらに歯周病は他の歯へも転移し、
さらに多くの歯を悪化させてしまうことになります。

Aさん も本当に残念な結果であると思います。

Aさん はおそらく後 数年すると多くの歯を失う結果になってしまいます。

今治療すれば、最小限の範囲での抜歯で済むはずなのです。

本当に残念なことです。



これは、先にも書きました
癌という病気を考えていだければ
お分かりになることと思います。


病気は早期発見、早期治療が大切です。


重度歯周病患者様の中には、
ご自身の考えが最優先であり、
「ご自身の考え以外は、絶対に悪いこと!」
と考えられている人がいらっしゃいます。

本日の話しはちょっと厳しい話しになってしまいましたが、
重度歯周病の患者様の来院が途絶えるたびに
「あのままにしておけば、もっと悪化してしまうのに…」
「今 きちんと治療すれば、十分治るのに…」
「ダメな歯を抜歯することにより 他の歯への感染を防げるのに…」
と思うのです。

今回の話しは、当然のことながら
我々歯科医師側は、
患者様に治ってほしいと思うからこその
警告なのです。

「専門家の意見をきちんと受け入れて 理解すること」
これも重要なことなのです。

私は歯科医師ですが、
内科 や 外科の先生の中にも
「もっと早く治療していれば、十分治ったのに…」
と考えられる患者様を多く見られると思います。

どのような病気もそうですが、
早期発見、早期治療が重要です。




次回も重度歯周病について解説します。





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2015年10月26日

歯周病で悩む前に 検査を行うことが大切

2015年10月26日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、
『歯周病で悩む前に 検査を行うことが大切』になります。

このところ進行した重度歯周病の話をしています。

私のような歯周病専門医であっても
あまりにも歯周病が進行してしまうと治すのが難しくなります。

どのような病気もそうですが、
早期発見、早期治療が大切なのです。

本日の内容は、以前にも解説したことがあるのですが、
歯周病の方では、
早く治療を開始することが本当に大切なので、
『歯周病で悩む前に 検査を行うことが大切』という話をしたいと思います。


もし、歯周病がなければ、歯を失う人も かなりいなくなります。
歯が欠損しなければ、嫌の思いもせず、快適な食生活になるはずです。

このブログを読まれている方の中には、歯周病で悩んでいる方も多いかと思います。
そしてその中には、
1.現在歯科医院に通院しているが、なかなか歯周病が治らない!
2.年々 歯がダメになっていく!
3.歯がグラウグする!
4.出血 や 腫れ がある! 
5.口臭がある!

『歯周病なの?』と考えられている患者様も多いかと思います。

歯周病がご心配な場合には、現在通院されている歯科医院で
歯周病検査 を受けて下さい。

歯周病検査 はなにも大変なことではありません。

歯周病検査 の中でも 最も重要な検査である歯周ポケット は、簡単な検査です。

検査時間も5分程度で終了します。

その他の検査 と 検査結果の説明を含めても通常30〜60分程度です。

治療費も基本検査と言われる歯周ポケット測定検査 自体は、約600円(保険3割負担の場合で、レントゲンや初診料等は含みません)程度です。
(*レントゲン撮影 等のさまざまな検査を含めれば、初診料を含めて約2.000〜3.000円程度)

短時間で、上記のような治療費で行えるのであれば、
悩むより まず検査を行うべきです。

歯周病を放置すれば するほど 治療も大変になりますし、
治療費もかかります。

よく歯周病を放置された方が
今まで歯周病を放置していた理由として以下のように話されます。
『歯科医院に来る時間がなかった!』
『治療費がかかるので!』

確かに通院にかかる時間も必要ですし、治療費もかかります。

しかし、歯周病を放置しても自然には治りません。

悪化する一方です。

歯周病が悪化すると
治療回数 も増えます。

治療費も格段にかかります。

場合によって抜歯が必要になります。

抜歯となった場合には、義歯(入れ歯)になるかもしれません。


また、大きな問題なのは、進行した歯周病の場合、歯周病治療を行ったからといっても
元の状態に回復するわけではありません。

例えば、骨吸収が進行した歯周病の場合、
歯周病の進行を停止させることは可能です。

しかし、歯周病治療を行っても 骨が元の状態に回復することはありません。

そのため、歯周病治療後も 健康な方と比較すれば、将来的にダメになるリスクは高くなります。

実際に重度歯周病の方の場合、
歯周病治療を行った方でも数年し、
再度歯周病が悪化したりして抜歯となる場合もあります。

歯周病が治るのかどうかの話は、以下を参考にして下さい。
     歯周病は治るのか?



歯科にかぎらず、多くの病気は同じです。

ガンという病気も 早期に発見されれば簡単な治療で治すことも可能かもしれません。

しかし、進行してしまった状態では、治療が不可能となることもあります。

ガンによって切除した部位は、元に戻ることはありません。
『もっと早く検査していれば…!!』
というようなケースは後を絶ちません。

時間がないからこそ、
1年に1回の人間ドックを受けるとか

治療費を節約するためにも
定期的に検査を受けることが必要です。

歯周病は、検査自体も簡単に行えますし、
検査費用もガン検査と比較すれば圧倒的に安いものです。

また、基本的にどこの歯科医院でも歯周病の検査は行えます。

しかし、それでも歯周病検査を受ける方は、本当に少ないのです。

もっと もっと早く(若い頃から)きちんと歯周病の検査を受けていれば…
という方は、本当に多くいらっしゃいます。

歯周病で困っている方は、悩んでいる場合ではありません。

お早めに歯科医院を受診されて下さい。

また、歯周病の検査を受けた場合には、きちんと検査結果データをもらうと良いでしょう。

もし、他の歯科医院に転院される場合、こうした過去のデータは非常に参考になります。

いつ頃から歯周病が発症したのか?
等が分かるからです。
歯周病検査データとは、
歯周ポケット レントゲン検査 等です。
こういした検査データは、担当医に『検査データを下さい』と言えば、必ずもらえます。

例えば、内科で血圧を測定した後で、
血圧が 高いか 低いか を患者様に伝えない医師はいないのと同じです。

検査データは、患者様ご自身のものです。

また、カルテには、検査データを記載(保存)する義務もありますので、
過去のデータ(保存期間5年)も残っているため、
過去のデータももらうことが可能です。

今まで歯石を取ったことがある方であれば、
歯周病の検査データはあるはずです。

なぜかと言いますと
歯石を除去するためには、歯周病の検査(歯周ポケット検査) が必要だからです。

歯周病の検査(歯周ポケット検査) を行ってから歯石を取ることが義務ずけられているからです。
(ただし、歯石除去自体の費用が発生しなければ検査は必要ありません)

そのため、歯石除去を行ってことがある方は、
その歯科医院で歯周病の検査データが残っていますので、
その検査データをもらっておいた方が後でさまざまなことが分かります。

当医院に来院される患者様の多くは、
『歯石を取ったことはあるが、歯周病の検査データは聞いたことがない!』と言われる方が多くいらっしゃいます。

歯周病の問題がない場合には確かに知らないことも考えられますが、
もし、歯周病に問題があった場合には、必ず検査データを知らされることになるはずです。

例えば、血圧測定をして、血圧が200以上もあった場合、
患者様になにも伝えないということはちょっと考えにくいのです。

話は長くなりましたが、
歯周病検査 自体はさほど難しいものではありませんので、是非1年に1回は受けられることが良いでしょう。

もし、歯周病専門医 での治療をご希望される場合には、日本歯周病学会のホームページに歯周病専門医 の名簿が掲載されているので、お近くの歯周病専門医 を探して下さい。

    日本歯周病学会ホームページ(歯周病認定医掲載ページ)
    日本地図がありますので、
    ご希望の都道府県をクリックしてして下さい。
    あいうえお順に名簿が掲載されています。

また、歯周病専門医 を受診される場合には、
保険診療で行っているのか? 
保険診療は取り扱っていないのか?(自費診療)
を確かめて下さい。

歯周病専門医 の中には、技術料として、自費診療で検査を行っている歯科医院もあります。

あらかじめ確かめて来院されることが必要です。
通常、歯周病検査にかかる治療費は、
初診料を含めて 約2.000〜3.000円程度です(保険3割負担)。





次回も重度歯周病についてアップします。




このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。


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2015年10月19日

ジルコニアを使用した歯周病治療

2015年 10月19日(月曜日)です。


休診案内です。

10月25日(日曜日)は休診となります。
私は学会の専門医の試験で
他の先生も学術講演参加のためです。
ご不自由をおかけしますが、よろしくお願い致します。

また、予約はインターネットでも可能ですので
以下からご予約下さい。
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このところ侵襲性歯周炎(進行した重度歯周病のこと)の話をしています。

私自身は、歯周病の専門医ですから
こうした進行した歯周病の治療を最も得意としています。

重度歯周病の場合、歯がグラグラしている方が多いのが現状であり、
歯が欠損していたり、
抜歯が必要な歯もでてくることもあります。

こうした場合に、
欠損部を治療したり、
動揺(グラグラする)している歯の固定を行なったり
する治療を行なうことがあります。

その一つがブリッジという方法です。

このブリッジですが、
保険診療では、
金属製であったり、
前歯はプラスチック製となります。

金属は、汚れが付着しやすいので
歯周病が進行した方には不適です。

また、プラスチック製の歯は、
さらに汚れの付着が多いので歯周病の方には避けたい素材です。

こうした進行した歯周病を治療する上で最も使用しているのが
ジルコニアという素材です。

ジルコニアは、金属と違い白い歯です。
審美的に優れています。

また、以前よく使用されていたセラミックと比較すると
圧倒的に硬い素材ですので、
破損(割れる)確立が劇的に下がります。

また硬い素材のため、傷が付きにくいのも特徴です。

被せ物は
毎日噛む力や
歯ブラシ
等で傷がつきます。

例えて言えば、
台所を想像して下さい。

ステンレス製のシンクの場合、
長年使用していると
スポンジの跡 がついたり、
傷が付きますよね。

新品の時と比較すれば、
その傷の付き方は一目瞭然です。

この擦り傷に汚れが付きやすくなるのです。

口腔内も同じです。
金属製の被せ物は傷が付きやすいのです。

もともときれいにツルツルしている金属自体も
汚れが付きやすいのですが、
傷が付くとさらに状態は悪化します。

プラスチック製については、
もっと重大なことになります。

プラスチック製は吸水性がありますので
汚れはべったりとくっつきます。

ジルコニアは、傷が非常に付きにくく、
汚れの付着も非常に少ないのが特徴です。

最近は歯周病が進行した方の被せ物には
ジルコニアを選択することが多いです。


症例を見てみましょう!

以下は重度歯周病の方の初心時の口腔内写真です。
上顎の前歯を含めて欠損部位も多くあります。

本日は被せ物の話ですので
歯周病の状態についての詳細ははぶきますが、
骨吸収が非常に進行しており、
他歯科医院では、ほとんどの歯の抜歯が必要と言われた方です。
スライド1


以下は、初診時のレントゲン写真です。
スライド1



もう20年近く前の症例です。
現在の状態を見てみましょう!
スライド3


被せ物の材質がよくわかるように
噛む面(上顎を噛む面からみた状態です)からの写真です。
スライド2


こうした治療は以前行なうことが多かったブリッジ形態です。

もちろん以前にも白い歯(被せ物)はありましたが、
セラミックは保険が適応されないため治療費が高額になることもあり、
保険診療をご希望される方には
こうした金属製の被せ物となっていました。

ブリッジとしては良いのですが、
どうしても汚れの付着は多く、
もともと重度歯周病の方にとっては、
清掃管理が難しい状態でした。


現在の場合には、以下のようにジルコニアを使用した被せ物を作製することが多くなりました。
スライド6


審美性も良いです。

噛む面(上顎を噛む面からみた状態)から見た状態です。
スライド4



こうしたジルコニアを使用したブリッジ や 被せ物は、
単に審美性が良いということではなく、
セラミック自体が破損することが非常に少なく、
汚れの付着が少なく、
傷が付きにくいので
非常に優れていると言えます。



ジルコニアは世界的にみても
非常に使用頻度が高くなってきており、
以前まで使用されてきたセラミック(内部が金属製)の使用は、
激減しています。

歯科治療を今後考えられている方は、
ジルコニアという素材を覚えておいて下さい。


今後ジルコニアについてもまとめる予定です。





このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。


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2015年10月12日

侵襲性歯周炎の治療

2015年10月12日(月曜日)です。


今日は体育の日ですね。


今月は講演が4回あるので結構大変です。

すでに2回は終えましたが…
あと2回残っています。




さて このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、
『侵襲性歯周炎の治療』になります。


前回のブログでは歯根破折について解説しました。

この歯根破折のテーマですが、時々アップすることがあります。

それはこのブログで最も読まれている内容だからです。

永久歯を抜歯する理由として
前回のブログでも解説しましたが、

「財団法人8020推進財団の永久歯の抜歯原因調査報告書2005年」によると

抜歯原因として歯周病が最も多いです。

41.8%が歯周病で抜歯となったということです。

32.4%が虫歯です。

歯根破折で抜歯となったのは、11.4%です。


本日は、重度歯周病の治療についてです。

抜歯原因の4割が歯周病であることは
それだけ歯周病の方が多いということです。

現代の子供は、虫歯になる確立が以前より格段に減少してきています。

虫歯が1歯もない子供もかなりいます。

これは、虫歯予防の正しい知識が広がってきており、
それを実施されている親御さんが多くなってきているからだと考えれます。

本日は侵襲性歯周炎(重度歯周病)の話ですが、
ちょっと虫歯の予防について話すと
虫歯菌は、多くの場合、親御さんから子供に感染していきます。

感染する時期も分かっています。

子供が1歳半から2歳半の時期に
他(多くは親御さん)から虫歯細菌が感染することで定着することが分かっています。

そのため、この時期(1歳半から2歳半)に
親御さん や おじいちゃん、 おばあちゃん、 兄弟… 等
周囲の人から質の悪い虫歯細菌が感染してしまうと
その子供は、将来的に虫歯で困ることになってしまいます。

しかし、質の良い虫歯細菌(虫歯になりにくい菌)に感染した子供は、
そのあと、虫歯になりにくい口腔内になります。

もちろん その後のフッ素 等での予防対策 や 歯磨き習慣も大切にはなりますが、
この1歳半から2歳半の時期での感染が最も重要であると言えます。

子供の周囲に虫歯が多い方が接触すると
リスクが高まるのです。


このポイントさえ注意すれれば、
先程の抜歯原因である
虫歯(32.4%)と
破折(11.4%)は、かなり防げることになります。

歯根破折は、神経のない歯で起こりやすいですから
虫歯が多い方は、
治療により神経を取り除くことがありますので、
虫歯治療が多い方は、
神経を取り除く可能性が高いと言えます。


この話は、もっといっぱいあるのですが、
本日は、重度歯周病の話なので、
抜歯原因として最も多い41.8%にあたる
歯周病について解説します。


歯周病の方の中で 10%〜20%は、
重度歯周病になることが分かっています。

先程の虫歯細菌と同様に歯周病も感染症です。

歯周病細菌と言われる菌による感染から始まります。

歯周病とは、歯周病細菌による感染症なのです。

この感染症ということをしっかりと理解しないと歯周病は治りません。

このブログは、歯周病ブログですから

同業者(歯科医師)を除けば、
多くの方が歯周病で悩んでいられることかと思います。

どのような病気もそうですが、
病気を治すためには、
まず病気についての理解が必要です。

なぜ歯周病になったのか?

という原因が分からないと 
きちんと治りません。

特に進行した重度歯周病の場合、
十分病気の原因についての理解が必要です。

進行した歯周病には、
悪性度の強い歯周病細菌が関与していることが分かっています。

現時点で歯周病に最も影響が大きい細菌は以下の5菌種であることが分かっています。
 
1. A.a.菌 ( Aggregatibacter actinomycetemcomitans )
           侵襲性歯周炎の発症に関連が深い菌 非常に悪性度の強い細菌

2. P.g.菌 ( Prophyromonas gingivalis )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌
           年齢に比較して骨吸収が大きく この菌の比率が高い場合
           侵襲性歯周炎と診断される 非常に悪性度の強い細菌

3. T.f.菌 ( Tannerella forsythensis )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

4. T.d.菌 ( Treponema denticola )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

5. P.i.菌 ( Prevotwlla intermedia )
           思春期性 や 妊娠性歯周炎 の発症に関連が深い菌


特に
P.g.菌 、
T.f.菌 、
T.d.菌
の3菌種は、Red Complex(レッッドコンプレックス)と言われ、
非常に悪性度の高い細菌となっています。

例えば、
20〜40歳以下で骨吸収が大きく、
これらの細菌が多く存在する場合には、
侵襲性歯周病炎と診断されます。

しかし、こうした進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)の場合、
通常の歯周病治療では、細菌の数を減らすことが難しく、再発率が高いです。


若い年齢(40歳以下)で
歯肉が腫れたり、
出血を伴ったり、
歯がグラグラしたり、
歯科医院で歯周病と言われた経験がある方は、
進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)の可能性がありますので
要注意です。

早急に歯周病専門医を受診された方が良いです。

もちろん40歳以降でも
歯周病を放置すれば抜けてしまいますので、
早期治療が必要です。


私自身は、歯周病の専門医ですから
当医院を受診される方の中には、
非常に進行した歯周病の方も多いです。

そうした方は、かなり歯周病を放置されている場合が多いです。

1年や2年ではありません。

10年、
20年、
30年
と非常に長い期間歯周病を放置されていることは珍しくありません。

歯がグラグラするということは、
少なくとも10年以上は、歯周病を放置しているということなのです。

歯周病専門医であっても
全ての歯周病を治すことはできません。

あまりにも進行してしまった歯周病の場合には、
どんなに優秀な歯周病専門医であっても 治すことはできません。

そのため、歯周病は早期発見、早期治療が大切なのです。


最近、癌でなくなる著名人がテレビ等で報告されていますが、
どんなに癌治療で著名な先生でも
全ての癌を治すことはできないのが現状であり、
最も有効な方法は、
早期発見、早期治療なのです。

歯周病もまったく同じです。

早く検査をすることが大切です。



ちなみに全ての歯科医院で歯周病治療を行なっているわけではありませんので、
ご心配な方は、はやり歯周病専門医を受診されることが良いでしょう。


例えば、当医院を受診され、重度歯周病と診断された方のほとんどは、
歯科医院を受診していないわけではありません。

定期的に歯科医院を受診している方がほとんどであり、
虫歯治療や義歯を作製したり 等
長期的に治療 や 歯石除去の経験をお持ちの場合が多いです。

それなのに…
歯周病が進行してしまった!

ということになります。

そのため、
歯周病がご心配な方は、
まず通院先の歯科医院で
「歯周病の検査をして下さい」
とか
「歯周病に問題はありませんか?」
というように質問してみて下さい。

そして、必ず歯周病の検査データを説明してもらい
検査データを持ち帰ることが良いでしょう。

例えば、内科等で血圧を測定したとします。
上が130で
下が 90
というように血圧のデータを聞くことはあるかと思います。

測定した血圧が
良いのか?
悪いのか?
というようなことも当然のことながら担当医師から説明があるはずです。

そうしたことの説明を受けて
検査データ表をもらわれた方も多いかと思います。

同じように歯周病も当然のことながら検査データがあります。

通常、保険診療で歯石除去をされる場合、
歯周病の検査をすることは保険上必要になりますので、
今まで健康保険で歯石除去を受けられたことがある方の場合には、
歯周病の検査を行なっている確立が高いので、
歯石除去を受けられた際に
検査データをもらわれることが良いでしょう。

データをもらわれなくても、
歯周病に問題があったのか?
問題なかったのか?
等の結果は聞いた方が良いです。

こうしたことをしていれば、
先程にあったように
歯科医院に通院していたのに
歯周病に気がつかなかった!

とうようなことはなくなります。


歯科医院を受診していても
必ず歯周病検査をしているわけではありませんので、
虫歯の治療だけ行なっていて
歯周病検査をまったく行なわないことも十分あり得ますので、

ご心配な方は、
必ず 歯周病検査希望とご相談されることが良いでしょう。


話はだいぶ長くなりましたので
この続きはまた来週にします。


今月の休診日になります。
10月25日(日曜日)は、
私を含めて数人の先生が講演会に参加となりますので休診となります。







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2015年10月5日

神経がない歯は どれくらい保つのか?(神経がない歯の生存率)

2015年10月 5日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは
『神経がない歯は どれくらい保つのか?(神経がない歯の生存率)』になります。


この歯周病ブログでは、さまざまな話を書いています。

歯周病のことだけでなく、
歯科全般についても書くことがあります。

今までのブログの中で最も閲覧数が多いのが
本日のタイトルにあります
「神経がない歯は どれくらい保つのか?(神経がない歯の生存率)」
という話です。

この話は歯周病ブログでも何度も取り上げているタイトルです。

本日はバージョンアップして報告します。


神経のない歯は非常にリスクが高いです。


後で詳細を記載しますが、
神経のない歯は、非常に脆いので折れることが高頻度で起こります。

折れた場合には、保存が難しくなることが多いです。

もちろん折れた部位や
折れてからの期間にもよりますが、
保存が可能な場合もありますが、
抜歯となることが多いのが この歯根破折です。

抜歯というのは患者様にとっても
最も嫌なことです。

できるかぎり抜歯は避けたいものです。

しかし、神経のない歯であるかぎり折れる(歯根破折)を100%避けることは難しいことであり、
歯根破折の可能性はあるのです。

2005年の 永久歯の抜歯原因 報告書によると
抜歯された歯の約11%は、歯根破折となっています。

スライド1


私の経験上、
もっと多いのではないかと思います。

以下はこのブログでもよく解説する話なのですが、
神経がない歯の経過データです。


神経がない歯の生存率についての研究論文は多くありますが、
約5〜30年と言われています。


えー
と思われるかもしれません。

もちろん神経のない歯であっても
数十年と長く維持されている歯も多くあります。


その反面
神経を取った後に 1年も経過しないうちにダメ(抜歯)となるケースもあるのです。

神経のない歯の生存率が約5〜30年ということは、
20歳で神経を取った人は、
25歳〜50歳程度で歯がダメ(抜歯)になる確立が高いということです。

それだけ神経のない歯の将来性は低いのです。


また、神経がない歯に
被せ物(セラミック、金属冠) や 差し歯、ブリッジを行った場合、
その被せ物は約7〜8年でトラブルが起こると言われています。

もちろんこれは平均的なデータであり、
必ず神経のない歯の被せ物が7〜8年でダメになるわけではありません。

被せ物の精度にもよりますし、
ブロッジ 等の 被せ物装着後の清掃管理や
虫歯のリスク等によっても大きく変わってきます。

歯が長く維持されることは、
けして神経がある ない ということだけではありません。

ただし、
神経がない歯は、
神経がある歯と比較すると
圧倒的にトラブルが多いのが事実です。



以下は、神経がない歯の代表的なトラブルです。

1.歯根破折を起こす!
これは先に説明したことです。
歯根破折(歯の根が折れる、亀裂が入る)です。

神経のない歯はもろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。

こうした状態を患者さんに説明する際に
” 木 ” に例えてお話しすることがあります。

生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。

神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。

神経のない歯は血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。

先にも説明しましたように
歯(根)が折れた場合には、抜歯となる確立が高いです。



2.虫歯になりやすい!
次に 神経がない歯は、虫歯になりやすく、虫歯の進行速度も早いのです。

神経を取った歯は、ほとんどの場合 金属製 や セラミック等の被せ物(差し歯)を行います。
こうした被せ物には、ほんのわずかですが つなぎ目(隙間:すきま)が存在しています。
段差といってもいいでしょう。

この つなぎ目 に汚れが溜まりやすく、
歯磨きが適切にできないと 被せ物の隙間から虫歯細菌が侵入し、
虫歯となってしまいます。

また、神経のない歯は、虫歯になってもしみる等の痛みが起らないため、
気が付かないうちに進行しやすいのです。



3.根の先に膿みが溜まる!
次に 神経がない歯は、根の先に膿みが溜まることがあります。

この膿みが大きくなると 腫れたり、痛みが起こったりします。

本来、歯の中にある神経は、無菌的な状態ですが、
神経を取る際に歯に穴を開けた瞬間に 外部(大気中)の細菌が神経の穴に入ってしまいます。

外部からの感染を100%防ぐことは不可能なことです。

また、歯の根(神経が通ってる根)は、
非常に複雑な形態をしており、
メインの神経以外にも 細い神経(血管)が無数に存在します。

例えると 木の根っこにも 無数の細い根が存在するのと同じです。

また、歯の根(神経が通ってる根)は、
非常に複雑な形態をしており、メインの神経以外にも 細い神経(血管)が無数に存在します。

例えると 木の根っこにも 無数の細い根が存在するのと同じです。

そのため、全ての神経を取り除くこと自体 難しいのです。

残った細い血管が腐ったりすると 膿みとなることもあります。

根の先に膿みが溜まった場合には、
膿みを取り除く治療(感染根管治療)を行いますが、再発率が高いのです。

根の先に膿みが溜まっているような状態(感染根管)では、
根自体が感染しているため消毒だけでは細菌を100%取り除くことは不可能です。


特にレントゲン上で膿みの陰が大きかったり、
何度も腫れを繰り返しているような状態の場合には、
再発するリスクが高いことが 多くの論文からも明らかになっています。(
再感染根管治療

以下は、さまざまな論文から得られた神経の治療の成績です。
 
 1. 感染根管治療80%程度の成功率
   (50〜90%程度の成功率の論文報告が多い)

 2.再感染根管治療60%程度の成功率
   (50〜80%程度の成功率の論文報告が多い)

これらの論文から 根の先に膿みが溜まっているような状態で治療を行った場合(再感染根管治療)には、10人に治療を行えば 4人は膿み(腫れ)が再発するということです。




神経のない歯は、どうしたら良いのか?
それでは、神経のない歯は どうしたら良いのでしょうか?
どうしたらトラブルなく 長く保つのでしょうか?
上記でご説明した
『歯根破折』
『根の先に膿みが溜まる』
といったことは、患者様ご自身で防ぐことは難しいのですが、
『虫歯になりやすい』ということは、予防をしっかり行うことでリスクは軽減できます。

つまり、起床直後と就寝前の徹底した歯磨きが 今後を左右するのです。

また、神経のない歯が虫歯になっていると判断された場合には、早急に対応することが重要です。

神経がない歯は、冷たい等の症状がでないので、
知らないうちに 虫歯が進行して 手遅れになることがあります。

また、神経のない歯に負担をかけないことも歯根破折防止の点からは大切なことです。

これは、神経のない歯をできるかぎりブリッジにしないことや
歯がない状態のままで放置しないことも重要なことです。

歯が欠損したままでいると 残っている歯に負担が加わるのです。

残っている歯に神経がなければ、歯根破折が起こる確立も高くなるのです。

神経がない歯を生涯に渡って維持することは、さまざまなリスクがあり 困難なことです。

そのため、リスクを最小限にするための治療方法 や 毎日の管理 が重要になってくるのです。


次回の歯周病ブログでは
神経のない歯を歯根破折させないための治療方法について解説します。






このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
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2015年9月28日

歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その7

2015年 9月28日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。


今日のテーマは、
『歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その7』になります。


ここままでの数回で
歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 について解説してきました。

本日のそのまとめです。



現在 一般的に行われている歯周病検査は、
レントゲン撮影 や 歯周ポケット検査 … 等 です。

これらの検査は、歯周病の進行程度を把握することは可能ですが、
どのような歯周病細菌に感染しているのかを診断(歯周病のリスク診断)することは不可能です。

感染している歯周病細菌の種類により その予後(将来性)は大きく変わります。

特に進行した歯周病の場合には、感染している歯周病細菌の種類により
治療法が変わるのです。
  
歯周病の病態は大きく分けて 以下の2つに分類されます。

1.慢性歯周炎 



2.侵襲性歯周炎(しんしゅうせい ししゅうえん)

です。
  

慢性歯周炎は、歯周病の約8割以上の方に当てはまります。

このような方は、通常の歯周病治療で治る可能性が高いです。


その反面 侵襲性歯周炎は、
歯周病患者さんの約1〜2割で発症すると言われており、
通常の歯周病治療では、治りにくいのが特徴です。

比較的年齢が若い方(20〜40歳以下)で歯周病が進行している場合には
侵襲性歯周炎である可能性があります。

侵襲性歯周炎は、
若年期に家族間 等から特定の歯周病細菌感染が起こります。

先にも説明したように侵襲性歯周炎の場合、
通常の歯周病治療を行っても
治りが悪かったり、 再発を繰り返すことが多いです。

侵襲性歯周炎の場合には、
どのような歯周病細菌に感染しているかを検査することで
適切な治療(除菌療法)が行えます。


現在 歯周病に最も影響が大きい細菌は
以下の5菌種であることが分かっています。
 
1. A.a.菌 ( Aggregatibacter actinomycetemcomitans )
           侵襲性歯周炎の発症に関連が深い菌 非常に悪性度の強い細菌

2. P.g.菌 ( Prophyromonas gingivalis )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌
           年齢に比較して骨吸収が大きく この菌の比率が高い場合
           侵襲性歯周炎と診断される 非常に悪性度の強い細菌

3. T.f.菌 ( Tannerella forsythensis )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

4. T.d.菌 ( Treponema denticola )
           慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

5. P.i.菌 ( Prevotwlla intermedia )
           思春期性 や 妊娠性歯周炎 の発症に関連が深い菌

上記の5菌種が歯周病に関連性が高いことが多くの研究により分かっています。


特に  
P.g.菌
T.f.菌
T.d.菌
の3菌種は、Red Complex(レッッドコンプレックス)と
言われ、非常に悪性度の高い細菌です。

進行した歯周病の場合、
こうした歯周病細菌(P.g.菌、T.f.菌、T.d.菌)による感染が大きく関わっていることは
分かっているのですが、
現在の保険診療の検査では、
上記のような
歯周病細菌がどの程度存在するのか?
ということを診査することはできないのです。

侵襲性歯周炎の場合、
通常の歯周病治療では、細菌の数を減らすことが難しく、
再発率が高いため、
抗菌療法(内科的歯周病治療) と
FMD治療 が有効となります。

また、細菌数を減らすための P.D.T治療 や 3DS治療 も 効果的です。
        
こうした判断をするためにも
重度歯周病の場合、歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 リアルタイム PCR法 を行うことで 
従来の歯周病治療では行えなかった 除菌療法 や
最新の歯周病治療を行うための診断が可能となります。

先にも解説しましたように歯周病は、歯周病細菌による感染症です。

特に悪性度の強い細菌感染が起こっている場合には、
通常の歯周病治療で治すことは難しいので、病
態に合わせた治療が必要となります。

また、侵襲性歯周炎は、家族内感染の可能性が高いので 
ご家族全てで治療(除菌)を
行わないと ご自身の治療を行っても家族間で再感染が起こります。


以下は、
歯周病細菌遺伝子(DNA)検査:リアルタイムPCRの治療費になります。

                 
 • 2菌種(例:P.g.菌 A.a.菌 ) : 10.000円

 • 3菌種(例:P.g.菌 T.d.菌 T.f.菌): 15.000円

 • 5菌種(P.g.菌 T.d.菌 T.f.菌 A.a.菌 P.i.菌) : 20.000円
       
   *1回目は5菌種が基本となります。
     2回目は1回目の検査結果により判断する

   *できるかぎり5菌種測定した方がより詳細な結果がわかる

   *検査1回分の費用

   *細菌検査は治療前後の2回は必要

   *消費税は別途 

   *保険診療と自費診療を同時に行なうことはできません(混合診療の禁止)
   





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2015年9月21日

侵襲性歯周炎 治療経過歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その6

2015年 9月21日(月曜日)です。

始めに休診案内です。

9月21日(月曜日:敬老の日)
9月22日(火曜日:国民の休日)
9月23日(水曜日:秋分の日)

は日本口腔インプラント学会出席のため休診となります。

9月24日(木曜日)は定休日となります。





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今日のテーマは、
『侵襲性歯周炎 治療経過』になります。



本日は侵襲性歯周炎(ししゅうせい ししゅうえん)のケースレポートです。


患者様は初心時40歳でした。

歯がグラグラで
歯周ポケットは10mm以上あるところも多く、
ほとんどの部位で 歯肉の腫れ、出血が認められました。
スライド5


スライド6



初心時のレントゲンは以下になります。
スライド2




このような場合、
通常多くの歯で抜歯となります。

治療を行なわなければ50歳になるころには
ほとんどの歯はなくなっているでしょう。


40歳で重度の歯周炎ですから
20歳代ですでに歯周病がかなり進行していたことが考えられます。


早急に徹底した歯周病治療を行なわないといけない状態です。


治療後が以下です。
スライド4


スライド3


スライド1





重度歯周病で悩まれる方は、
早急の治療が必要です。


時間が経つほど
どんどんと悪化してしまいます。








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2015年9月14日

日本歯周病学会に参加して

2015年 9月14日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。



昨日、一昨日は
浜松で日本歯周病学会が開催されていました。
1442186353983



今回の学会のテーマは、
健康長寿延伸のための歯周病治療(高齢歯周学の確立に向けて)
ということでした。

日本人の平均寿命は年々長くなっていきます。

厚生労働省によると
平成25年の日本人の平均寿命は

男性 80.21歳

女性 86.61歳

とのことです。


また、ご存知のことと思いますが、
健康寿命というのも公表されています。

健康寿命男性 71.19歳(平均寿命80.21歳)

健康寿命女性 74.21歳(平均寿命86.61歳)

とのことです。



健康寿命とは、
健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。


上記のデータからは、
多くの方は10年程度なんらかのご病気で過ごす期間があるということです。



一般開業医(歯科医院)を受診される方の多くは、
ご自身で通院が可能な方です。


当院でも定期的に管理(メインテナンス)を受けていただいている方は多くいらっしゃいます。

定期管理(メインテナンス)で来院される方を診ていると

歯石がほとんど付かずに
日々の口腔清掃が十分行き届いている方もいらっしゃれば

口腔清掃が十分にできずに
非常に多くの歯石が付着している方もいらっしゃいます。

また、歯周病にはリスクに大きな差があるもの事実です。

非常に良く管理をされているにもかかわらず
歯周病が進行するタイプの方もいらっしゃいますし、

口腔清掃がさほど行なわれていないにも関わらず
歯石がいっぱい付着しているが
歯周病にまったく問題がない方もいらっしゃいます。

歯周病には高リスクの方がいらっしゃるのです。

この高リスクの方は
ここ数回のブログ(遺伝子検査)で説明している
侵襲性歯周炎(しんしゅうせいししゅうえん)というタイプの方です。

この侵襲性歯周炎(しんしゅうせいししゅうえん)の場合には、
もちろん 徹底した歯周病治療がなされることも大切ですし、

歯周病治療と同じくらい
日々の口腔清掃が重要です。

また、歯周病治療が終了した後での
定期管理(メインテナンス)も
非常に重要になっていきます。

侵襲性歯周炎の場合、
徹底した治療を行なっても
その後 再発傾向が高いのも事実です。

当然のことながら
口腔清掃が十分に実施されていない方(歯磨きが十分できない方)
の場合には
再発率が高いです。

定期管理で
歯周病が再発していることを発見できれば
すぐにでも治療の再開が必要です。

早期発見、
早期治療が
歯周病にとって とても重要なのです。

こうしたことは歯周病治療を行なっている先生にとっては
当然の話であり、
再発しないように
悪化しないように
定期管理は大切であることを患者様にも
説明させていただいております。


今回の日本歯周病学会のテーマである
健康長寿延伸のための歯周病治療(高齢歯周学の確立に向けて)
ということでいえば

先に説明しましたように
平均寿命と
健康寿命には
10年程度の開きがあります。

この10年の間には
歯科医院に通院が不可能となる時期があります。


厚生労働省の平成25年人口動態統計の年間推計によると

日本人の死亡原因順位は

第1位 悪性新生物    36万5,000人

第2位 心疾患      19万7,000人

第3位 肺炎      12万4,000人

第4位 脳血管疾患    11万9,000人

となっています。


肺炎が死亡原因の3位ということをご存知でしょうか?


肺炎で死亡する人の94%は75歳以上であり、

さらに90歳以上では死亡原因の2番目となります。


癌は怖い病気ですが、
肺炎も非常に大きな問題なのです。




高齢になると
口腔清掃が十分にできなくなってきます。

口腔清掃ができなくなるということは
口腔内に多量の細菌が生息することになります。


食事の際 等に嚥下(えんげ:飲み込むこと)が
適切にできなくなると

食事の際 等に肺に細菌が入り込むことがあります。

こうしたことを
誤嚥性肺炎(ごえんせい はいえん)と言います。

誤嚥性肺炎(ごえんせい はいえん)とは、

口の中 や 胃の中のもの が誤って気管に入ることです。

通常 食事の際には
食べた物 や 飲んだ物は 食道に流れ
呼吸による空気は気管へと振り分けられます。

人間の身体って
このようにうまくできているのです。

しかし、食道 と 気管は隣にあるため、
飲食物が誤って気管に入ってしまうことがあります。

こうしたことは飲食時以外でも起こります。

睡眠時に 唾液が気管へ流れ込むこともあるのです。

ここで問題となるのが
気管に入ってしまった食べ物 や 飲み物に
細菌が含まれることです。

この細菌が原因で肺炎になることを
誤嚥性肺炎というのです。


高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥に関係していると言われています。


高齢者の場合、
気管に食べ物や飲み物が入った場合、
排除する力が弱くなっているため問題が起こりやすくなっています。

さらに高齢者の場合、抵抗力 や 免疫力が下がっていることも問題を大きくします。

脳梗塞などの脳血管障害がある方では
こうしたことが起こりやすいです。



こうした高齢者では非常に大きな問題となる肺炎ですが、
予防として有効なのが
口腔清掃です。

口腔内には多くの種類の細菌が存在します。

その中でも問題となる細菌は
嫌気性細菌(けんきせい さいきん)です。

嫌気性細菌といえば、
歯周病が進行する最大原因の細菌です。


こうしたことは、
次回ブログで解説しますが、
現在歯周病が進行している方は
多くの歯周病細菌(嫌気性細菌)が口腔内に存在すると思って下さい。


こうした歯周病がある状態の方が高齢になり、
さらに口腔清掃が不十分になると
肺炎のリスクは格段に高まります。


もちろん歯周病治療を徹底して行なうことは重要です。

しかし、歯周病治療後の定期的な管理も
重要であることは先にも説明しました。

高齢化が進んでいる日本ですが、
今後 高齢者の口腔内管理は 大きな課題となっていくことでしょう。




本日は日本歯周病学会に参加したことについての話でしたが、
次回からは、またもとのテーマに戻りたいと思っています。
本日の内容にも関連してきます。







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2015年9月7日

歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その5

2015年 9月 7日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。


休診案内です。

今週は休みが多いので患者様にはご不自由をおかけ致します。

9月 9日(水曜日)午後から休診
医院研修勉強会のため休診


9月12日(土曜日)
9月13日(日曜日)
第58回秋季日本歯周病学会学術大会
のため休診


今週は診療日数が少ないので
9月8日:火曜日
9月9日:水曜日 午前中
9月11日:金曜日
に予約を取られて下さい。

予約は24時間インターネットで可能となります。
ご利用下さい。
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今日のテーマは
『歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その5』になります。


この話も5回目になります。

DNA検査と言うと
歯科医院とは関係がないように感じている方も多くいらっしゃると思います。

実際にほとんどの方は歯科医院でDNA検査を受けたことがないと思います。

歯科でDNA検査なんて行なっていること自体
知らない方がほとんどではないでしょうか?

それでは歯科医院で行なうDNA検査でなにが分かるのでしょうか?

どのような方がDNA検査を受けた方が良いのでしょうか?

私は歯周病専門医ですので、
歯科医院で行なうDNA検査の中で
歯周病細菌について話をしていきます。


歯周病は国民病と言えるほど
かなり多くの方が罹患している病気です。

その歯周病の原因には、さまざまなことが関連しています。

毎日の歯磨きが適切にできていることが
最も重要になりますが、
歯周病が進行している方の場合には、
歯磨きをきちんとしていても
問題が大きくなる方がいらっしゃいます。

まず口腔内のことで言えば、
噛み合わせです。

噛み合わせについては、一言で言い表すことは難しいです。

歯並び等が凸凹していることで口腔清掃が十分にできないこともありますし、

ある特定の歯に噛む力の負担が強く加わることで
問題が起こる方もいらっしゃいます。
この問題がある噛み合わせと外傷性咬合と言います。

また、口腔内以外にも
喫煙者は歯周病が悪化するリスクが非常に高いです。

当医院で患者様にお渡しする歯周病の治療計画書にも
歯周病が進行した方は、喫煙すると治らない(治りにくい)ことを
記載しています。

喫煙者は、本当に歯周病が治りにくいです。

これは科学的にも根拠が高いことです。

他にも生活習慣が大きく関わってきます。

これは食生活も当然ですし、
睡眠、ストレス等も歯周病を悪化させる大きな要因になります。


今回は、上記のことはテーマではありませんので、
歯周病細菌遺伝子(DNA)検査という内容からの話をさせていただきます。

口腔内には非常に多くの細菌が生息しています。

どれくらい口腔内に細菌がいるのか
ということですが、
口腔内細菌は1日の中でも大きく変動します。

一日のうちで最も口腔内細菌が多いのは、起床直後です。

朝起きてすぐの唾液の中に含まれる細菌数は、
1,000,000,000〜100,000,000,000個/mlです。

数字を並べても なんだか分からないとおもいますので、

便(うんち)と比較してみましょう。

朝起きてすぐの唾液の中に含まれる細菌数は、
同じ量の糞便に含まれる量に匹敵します。

もちろん 唾液 と 便(うんち)に存在する細菌の種類はまったく違いますが、
数というと同じくらいなのです。

すごいですよね!

また、歯垢(しこう:プラーク)中には、
10,000,000,000〜100,000,000,000個/g
ですから
同じ量の糞便の10〜100倍の菌が生息しています。

口の中って相当な細菌数がいるのです。


しかし、口腔内細菌には、
存在していてもさほど問題を起こさない細菌もいれば、
存在することで歯周病に大きく問題を起こす細菌もいます。

歯周病の話にまとを絞れば
さまざまな研究から
悪性度の強い細菌が多く存在している方が
約10〜20%程度いると言われています。

こうした方は
侵襲性歯周炎(しんしゅうせい ししゅうえん)と言われます。

このブログでも何度も出てきた言葉です。

本日の始めに書きました

DNA検査でなにが分かるのでしょうか?

どのような方がDNA検査を受けた方が良いのでしょうか?

ということですが、
全ての方にDNA検査を行なう必要性はまったくありません。


進行した歯周病と診断された場合や
歯周病がなかなか治りにくい方
ご家族等 周囲の方が進行した歯周病であった場合や
若くのうちに多くの歯を失っている場合には
DNA検査を行う意味があります。


ご両親等が若くして歯周病で歯を失っていた場合には、
お子さんが親から歯周病細菌の感染を受けている可能性があり、
感染の状況 や 現在の歯周病の進行状況を調べるためにも
歯周病検査と一緒にDNA検査を行なうことは有効です。


実際に家族等の近親者から歯周病細菌は移ります。

また、歯周病治療を行なっているが、
なかなか治らない方や
年々歯を失っている方も
侵襲性歯周炎の可能性がありますので、
DNA検査を行なうことは有効です。



歯周病は進行してしまうと
歯周病専門医であっても100%治せるわけではありません。

あまりにも進行した歯周病は抜歯となることもありますし、
歯周病治療によって改善したとしても
再発するリスクが高いのも事実ですし、

重度歯周病の方が治療によって改善したとしても
再度歯周病となることで
結果的に抜歯となることも多いです。

そのため、
早期発見、
早期治療が最も大切なのです。




次回の歯周病ブログではさらにDNA検査について説明致します。





このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
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2015年8月31日

歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その4

2015年 8月31日(月曜日)です。


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9月12日(土曜日)
9月13日(日曜日)
は日本歯周病学会のため休診となります。

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第58回秋季日本歯周病学会学術大会
です。



今日のテーマは、
『歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 :その4』になります。

前回も歯周病細菌遺伝子(DNA)検査について解説しました。

歯周病の中でも進行度の早い 重症化する歯周病である
侵襲性歯周炎(しんしゅうせいししゅうえん)といわれるタイプの場合、
通常の慢性歯周炎とは大きく異なる細菌叢が存在します。

こうしたタイプの歯周病の場合、
通常の歯周病治療では治らな可能性があります。


侵襲性歯周炎(しんしゅうせいししゅうえん)に対する
歯周病治療が必要になってくるのです。

しかし、一般的に行なわれている歯周病検査では、
どのような細菌が関与しているのかは分からないのが現状です。

そこで歯周病細菌のタイプを検査することで
単に進行した歯周病ということではなく、
どのようなタイプの歯周病細菌に感染しているのかを判断することが可能となります。

それが歯周病細菌遺伝子(DNA)検査
リアルタイムPCR法なのです。

前回も説明しましたが、

歯がグラグラする!

歯肉が腫れることがある!

歯肉から出血がある!

年々歯が少なくなる! 

抜歯する歯が増え 入れ歯の大きさが多くなっている!

家族が歯周病である!

というような進行性の歯周病と考えられる方は、
一度検査をされることをお勧めします。

歯周病は放置期間が長ければ長いほど悪化します。

実際に 歯がグラグラ大きく揺れ 噛めないような状態になると
かなり歯周病が進行している可能性が高いです。

また、上記のような状態があり、
さらに欠損部がある方はかなり要注意です。

欠損部を放置することで、
噛み合う力の負担が 残っている歯に加わります。

こうしたことでさらに歯の動揺(グラグラ)は悪化します。

よくある歯周病のパターンとして
奥歯が欠損し、その状態を放置することで
前歯に負担が加わったり、
右側の奥歯(片側)が欠損することで、反対側に負担が加わります。

歯が欠損したままの状態にすることは良いことではありません。

下顎の奥歯が欠損すると
噛み合う上顎の歯が下方に挺出してきます。

上顎が欠損しても同じです。
噛み合う下顎の歯が上方に挺出してしまいます。

こうしたことは噛み合わせが変わる原因となり、
噛み合う力の負担が残っている歯に加わります。


歯周病の進行を放置することは
病状をどんどん悪化させていくことになります。

早期発見、早期治療が歯周病にとってとても重要なことなのです。



通常の歯周病検査は、非常に簡単な検査ですので、
通常どこの歯科医院でも実施することが可能です。

しかし、進行した歯周病の場合には、
歯周病専門医の方が確実です。




次回のブログも歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 の続きです。



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