歯周病専門医サイトブログ

カテゴリー: 未分類の記事一覧
2011年11月21日

歯周病の基本治療(ルートプレーニング):その2

11/21(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

始めにお知らせです。

   年末年始の休診のお知らせ
      12/31(土)〜1/5(木)まで休診とさせていただきます。

   歯科医師(非常勤)募集
      勤務曜日:土曜日、日曜日(どちらか1日でも可)
      メール(info@sugiyama-d.sakura.ne.jp) もしくは、
      電話(045-891-3334)でご連絡下さい。



今日のテーマは、『歯周病の基本治療(ルートプレーニング):その2』になります。

前回のブログでは、ルートプレーニングの基礎的なことについて解説してきました。
だいぶ ルートプレーニングについて 分かってきたと思います。

また、前回のブログでは、
当医院における ルートプレーニングの治療回数は、
1回に7歯程度行いますので、
口腔内を全体的に行う場合には、4回の治療回数がかかることを解説しました。(ただし、多くの歯科医院では、6回程度の治療回数が一般的であると思います)

当医院では、できるかぎり少ない回数で行うことを目標としています。
治療回数が少ないと患者様の通院負担も軽減できますが、
それ以上に大きな利点もあります。

前回解説したように
短期的に治療を完了させないと せっかくルートプレーニングを行っても
まだ未完了の部位から、菌を除去した部位(ルートプレーニングした部位)に次々に感染してしまうからです。

そのために、できるかぎり1回の治療本数を多くすることが重要であり、
治療間隔も短くすることが重要です。

それでは、できるかぎり少ない治療回数ということであれば、
『1回で口腔内全体のルートプレーニングは行えないのか?』
ということになります。

答えとしては、
『1回で行うことは、理論上は可能ですが、現実的には難しいのです』

その理由は いくつかあります。

まず、1回の治療時間です。
先程 当医院では、1回に7歯程度のルートプレーニングを行うことを説明しました。
歯石等の汚れの付着状況にもよりますが、
1回の治療時間は、約30分〜1時間かかります。(最低でも30分程度かかります)
そのため、全て歯が残っている方に対し(28歯)行う場合には、
長い場合で 4時間程度の治療時間が必要です。(最短では2時間程度で可能な場合もあります)
現実問題として、4時間も づっと口を開けていることは 不可能なことです。

また、ルートプレーニングを行う際には 麻酔をしますので、
1回で口腔内全体を行うことは、全ての歯(歯肉)に麻酔をすることになりますので、
治療を受けられる患者様にとっては、あまりにも大変なことになります。

こうしたことを考え、当医院では 1回の治療時間を1時間を超えない程度で、
無理をしない治療間隔と考え
1回のルートプレーニングを7歯程度にして、
1週間に1回のペースで治療行うことを推奨しています。

治療間隔が開いてしまうと どうしても効果が得られないことがありますので、
歯周病治療をご希望されている方は、ご注意下さい。

そして、ルートプレーニング を1回で全て行うことのもう一つの問題点として、
菌血症という問題があります。

血液中に細菌が侵入した状態を菌血症と言います。

菌血症は日常の生活の中でも起こることがあります。
例えば、歯科に関係するところで言いますと
歯肉が腫れたとします。
腫れているということは、その中には 膿み があります。
この 膿み の中には細菌が存在します。
この膿みが血液中に入り込むことで菌血症が起こります。

他にも感染症の外科治療の際にも外部から生体内に細菌が入り込みます。

さまざまな原因により 外来の細菌が 生体内に侵入することがあります。

しかし、こうした細菌が生体内に侵入したとしても
一般的には さほど問題にはならないのです。

しかしながら 
大量の細菌が侵入したり、
全身的な病気がある方 等では問題が起こるこがあります。

また 稀ではありますが、全身に細菌が入り込み 敗血症 とう状態になることもあります。
敗血症 になると死亡することもあります。

現実問題、一般的な歯科治療においても 菌血症は起こっています。
例えば 多くの方が お口のクリーニングを受けたことがあると思います。
いわゆる 『歯石を取る』 ということです。
この歯石除去の際にも菌血症が起こっていることが報告されています。
歯石の中には、大量の細菌が存在しています。
歯石除去は、超音波スケーラーといわれる 器具をもちいて 取ることが多いのですが、
歯石を砕く際に、細菌が歯肉の内部に散らばります。
細菌が散らばっているのです。
この細菌が歯肉内部の血管から侵入していきます。
菌血症です。

しかし、こうした歯石除去によって起こる菌血症は、さほど心配することはありません。
健康な状態の方であれば問題となることありません。

この一般的に歯科医院で行われている歯石除去とは、歯肉の上に見える歯石を取り除くことです。
それに対し、今回のテーマであるルートプレーニング は、歯肉の内部深くに侵入した歯石を取り除くことが目的の一つです。

歯肉の深い中に存在する歯石を除去する際には、器具が歯肉に触れるため、
多少の出血を伴います。
そのため、粉砕された歯石は血液に触れることになります。
歯石は細菌の塊なので 細菌が血液に触れることになります。
結果的に細菌が血液中に侵入する可能性が高くなります。
これが菌血症の原因になるのです。

しかし、こうしたルートプレーニング によって起こる菌血症もさほど心配されることはありません。

ただし、あまりにも多量の歯石を一度に取ったり、炎症が強い時にルートプレーニング を行うと菌血症の程度は大きくなります。

そうしたことからもルートプレーニング を行う際には、炎症がある程度おちついてきてから行った方が良いのです。

また、一度に口腔内全てのルートプレーニング を行うと細菌が体内に侵入するのが多くなるため、菌血症のリスクは高まるのです。

こうしたことからも1回で口腔内全てのルートプレーニング を行うことは一般的には行われていないのです。

今日のブログはこれで終了です。
次回のブログは、安全に口腔内全てを1回でルートプレーニング を行うため方法について解説します。
また、1回で行ってはいけない患者様についても解説します。
次回はいよいよルートプレーニング の核心になります。

これを知れば ルートプレーニング を極めた! といってもいいでしょう。


次回のブログは、11月28日(月)になります。



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2011年11月14日

歯周病の基本治療(ルートプレーニング):その1

11/14(月曜日)です。

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今日のテーマは、『歯周病の基本治療(ルートプレーニング):その1』になります。


歯周病治療をご希望されて来院される患者様から受けるご質問で多いのが
「歯周病の治療はどのようなことをするのですか?」
ということです。

本日のテーマは、歯周病治療の基本の話しになります。

このルートプレーニングについては、このブログでも何度も解説してきた内容です。
歯周病治療の基本中の基本ですので、
歯周病について考えられている方は是非ご覧下さい。

ルートプレーニングの解説の前に 簡単に歯周病の成り立ちのをお話します。

歯周病の主な原因は、汚れです。
歯ブラシが十分にできずに付着した汚れが原因になります。

この汚れが、歯周ポケット 内部に侵入していきます。
歯周ポケットについては、以下を参考にして下さい。
      歯周ポケット

以下は、歯周ポケットについての参考動画です。



歯周ポケットが深いところには、歯肉の下に歯石がついています。
また 歯根には細菌が出す毒素が根面に浸透しています。
そうした歯石や細菌を除去し、根面の汚染物質を取り除くことが、ルートプレーニング なのです。

治療方法ですが、まず、歯肉に若干の麻酔をします。
ただ歯石を除去するだけでは麻酔は必要ありませんが、
歯周ポケットの深い部分の汚染物質を除去するためには麻酔をしないと絶対に取れません。

歯石や汚染物質は『キュレット』といわれる専用の器具をポケット内部に入れ、歯の根にそわすように上下に動かし、歯石等の汚染物質を除去していきます。

治療時間は状態によって違いますが、30〜60分程度です。

麻酔が切れた時に若干違和感はありますが、ズキズキとした痛みはありません。

スライド1
クリックすると拡大されます。

ルートプレーニング の動画を見てみましょう。

麻酔をしていますので、もちろん痛みはありません。


この歯周ポケット内部に付着している歯石ですが、かなり強固に付着しているのです。
取るのが非常に大変です。
以下の動画は、超音波スケーラーという器具を使用して歯石を取っているところです。

歯肉の下の深い中の歯石を取ることは非常に大変なことなのです。


これで、ルートプレーニング についてだいぶ分かってきたと思います。

当医院では、ルートプレーニング は、1回の治療で7歯程度行います。
(全て歯がそろっている方は 上顎で14歯、下顎で14歯の合計28歯あります)

効率的に行うために、口腔内を4分割して行いますので、1回に行う歯の本数は、7歯程度です。

つまり、全て歯が存在している方では、4回(7歯×4)の治療回数が必要です。

4回かかるルートプレーニング ですが、理想的な治療間隔は、1週間に1回程度です。
可能であれば、もっと短い間隔が良いでしょう。
治療間隔があくと効果がでません。

歯周病治療の基本的なこととして
歯周病は、感染症 というこです。

口腔内には、『歯周病細菌』という細菌が存在します。
この最近は、家族間 等から感染をすることが分かっています。

つまり、歯周病治療であるルートプレーニング は、口腔内から感染を取り除く治療と言えます。

感染の代表的なものが 『歯石』です。
歯周ポケット 内部に存在する歯石を取ることがルートプレーニング です。

この歯周病細菌除去治療(ルートプレーニング )は、短い間隔で行うことが重要です。

この理由として、部分的に細菌を除去しても、他の部位が治っていないと
歯周細菌が残っている場所から、菌を除去した部位(ルートプレーニングした部位)に次々に感染してしまうからです。

ルートプレーニング の理想的な治療間隔は、1週間に1回です。
もっと短くても良いでしょう。
治療間隔があくと効果がでませんので、注意が必要です。

当医院では、4ブロックに分けてルートプレーニング を行います。
歯が全て存在する方(28歯)の場合、1回に7歯を行います。
通常1週間に1回行いますので、1ヶ月間で終了することになります。

患者様の中には、お仕事の都合等で 治療間隔がのびてしまい、
ルートプレーニング が終了するまで3ヶ月とか4ヶ月になってしまうことがあります。
こうした方は、やはり治りが悪いのです。

また、ルートプレーニング と平行して重要なのが、歯磨きです。
いくらルートプレーニング を行っても歯磨きがきちんとできていないと まったく治りません。
歯に付着した汚れが 新たな感染を生じてしまうのです。

歯磨きがきちんとできない方は、歯周病は、絶対に治りません。

今日は、ルートプレーニング は、短い間隔で治療を行うことが重要であることを解説しました。

短い間隔が良いということであれば、1回(1日)で口腔内全てを行う方法も考えられます。
1回でまとめて行えば 感染も防げますし、通院回数も少なくてすみます。

実際に1回の治療で口腔内全てのルートプレーニング を行う治療方法はあります。

私達医療サイトでは、一般的にルートプレーニング のことをSRPと言います。
Sは、scaling(スケーリング)
Rは、root (ルート:根)
Pは、planing (プレーニング)
の意味です。

そのため、1回(1日)でルートプレーニング を行う方法を
『フルマウスSRP法』と言います。
また、『Full Mouth Disinfection』とも言います。
『フルマウス(Full Mouth)』とは『口腔内全体』という意味で、
『Disinfection』とは『殺菌』という意味です。
口腔内全体を 殺菌しましょうということです。

しかし、『フルマウスSRP法』は、現実的な治療法ではないのです。

その理由は、次回のブログで解説します。




次回のブログは、11月21日(月)になります。



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2011年11月7日

歯周病治療の難しさ

11/ 7(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

始めに今週の休診についてのお知らせです。
11/12(土曜)はインプラント講演会出席のため、休診となります。
このところ 学会 等で休診が多くご不便をおかけしております。

今日のテーマは、『歯周病治療の難しさ』になります。

当医院を受診される患者様の多くは、重度歯周病の方です。
重度です。

重度歯周病となってしまう原因はさまざまなことがあります。
• 口腔清掃不足(歯磨きが十分できていないこと)、
• 噛み合わせ(歯並びの問題、歯ぎしりの有無 等)、
• 喫煙、
• 食生活 や 運動 といった生活習慣、
• 睡眠、
• ストレス

歯周病となってしまう原因には さまざまなことがあります。
単に歯磨きができていないだけではありません。

例えば、喫煙に関してですが、
喫煙と歯周病の関係は、歯周病の学会、論文において 数多く報告されています。
ある報告によると、喫煙者は、非喫煙者と比較して、
歯周病の進行は 6倍以上も早い という結果報告もあります。
実際の臨床で診療を行っている私の経験からしても
喫煙者は、歯周病が治らないと実感しています。

また、歯周病は生活習慣病ですから
上記に記載したような生活習慣に大きく影響されます。
生活習慣病ということであれば、
糖尿病 や 高血圧 といった病気と同様のことが言えます。
糖尿病 や 高血圧の方が 病院で処方される薬を服用していれば、
治るわけではありません。
いくら 薬を服用していても 高カロリーの食生活 等 であった場合には
当然のことながら 治りませんよね。

歯周病の治療も同様です。
歯科医院での治療だけでは治りません。
全身疾患 等に問題があれば、歯周病の治りも良くありません。

この点が虫歯治療とは大きく違うのです。
虫歯治療であれば、
治す ということだけを考えれば(予防は別ですが…)、
虫歯を除去し、詰め物を行ったり、型を取り被せ物を装着して終了です。
患者様には 適切な通院を行っていただければ、治るわけです(予防は別ですが…)。

しかし、歯周病治療は、歯科医院の治療(努力)だけでは治りません。
これは、先程説明した糖尿病 や 高血圧 等の生活習慣病を治すことと同じです。
患者様ご自身にも相当な努力をしていただかないと治りません。

確かに 糖尿病 や 高血圧 の薬を服用すれば、改善は認められます。
しかし、不適切な生活習慣であった場合には、
その効果は限定的であり、治らない場合もあったり、
さらに状況は悪化していくこともあります。

歯周病の進行程度を測定する検査として歯周ポケット検査 があります。
歯周病の治療 を行うと この歯周ポケット は改善してきます。
これは、生活習慣が適切にされていなくても 治療を行えば 改善傾向は認められます。
しかし、こうした治療行為は、限定的なことになってしまいます。

適切な生活習慣が達成されなければ
歯周病の改善度合いも少ないですし、
必ずといっていい程再 発します。

元々重度歯周病であった場合には、
再発した場合には、歯を失うことになります。(抜歯)

歯周病の方は、
糖尿病 等の生活習慣病となった方が 一生 食生活等の努力を行うことが必要であるのと同じです。

歯周病とは、生活習慣病ですから
患者様の持続的な努力なしては、一度改善したとしても 良い状態を維持していくことは難しいのです。

最近の歯周病ブログでは、このようなことを書くことが非常に多くなりました。
その理由として、
「歯周病になぜなったのか?」
「歯周病の原因は?」
「歯周病を治すには どのようなことが必要なのか?」
等をきちんとご理解していただくことが 最も重要であるからです。

近年はインターネットで さまざまな情報を得ることができるようになりました。
しかし、知り得る情報が偏ったこともあり、
歯周病の本質をまったくご理解されないまま
単に
「歯周病の再生治療という方法を見たから この治療法を行えば 治る!」
と考えられている患者様も多くいらっしゃいます。

多くの歯科医院のホームページがある中で
HPを見た方の興味をひくように
過大な表現や
誤解を生むような表現、
中には完全に誤った情報
等がみうけられます。

そうした情報のみを見られた方にとっては、
「この治療法を行えば、歯周病は治る!」
といった誤解を生んでしまうのです。

その典型的なことが このブログでも何度も警告している
パーフェクトペリオ という薬です。
この薬を使用すれば、あたかも歯周病が完治するような表現で 販売しているサイトがあります。

歯周病で悩んでいる方にとっては、
単にうがい薬のみで歯周病が治るのであれば、
のどから手がでるほどほしい 
と思われるかもしれません。

もし、本当にパーフェクトペリオ という薬だけで歯周病が治るのであれば、私達歯科医師は、歯周病治療なんか行わないで 薬のみを販売した方が良いことになります。
その方が圧倒的に楽ですよね。
うがい薬のみで治るのですから…
こんな簡単なことはありません。
患者様にとっても非常に喜ばしいことですし、
私達医療サイドにとっても 非常に良い方法と言えます。

歯周病の本質は、歯周病細菌による感染症です。
口腔内から感染を取り除くことができなければ
歯周病の進行を抑えることができません。

現実問題として 単にうがい薬だけでは歯周病細菌の感染を抑えることはできないのです。

さまざまな情報が飛び交う中で 正しい情報 と 誤った情報 を選別することは難しいことであり、
単純な情報や 簡単な情報 ほど 信じやすい(信じたい)ことになっているのです。

一度誤って認識した情報を 正しい情報に変えることは
非常に難しいことです。

歯周病の患者様に
歯周病の検査後に 現状の説明を行い、治療方法の説明を行っても
ご自身で得た情報による考え方を 変えることはなかなか難しいことです。
「自分の考え方が最も正しい!」
と考えられいる方がいらっしゃるのです。

歯周病の治療を始める前に
まず、歯周病とはどのような病気であるのかを十分理解していただくことが
最も重要なことなのです。

最近の歯周病で悩む患者様の特徴として
多くの歯科医院をさまようように転々としていられる方がいらっしゃいます。
中には 確かに歯科医院自体に問題があったと感じられる場合もあります。
(歯周病の検査もまったく行われていない 等)
しかし、患者様ご自身の考え方 で治療を行ってくれない ために
歯科医院をさまようことがあります。

その一つとして、抜歯があります。
進行した重度歯周病の場合、どうしても抜歯しなければならないことがあります。
歯周病の治療は 歯周病細菌の感染を除去することですから
治療によって感染を取り除けない場合には 抜歯となります。
抜歯を行わないと 感染は取り除けないわけですから
その感染は、さらに他の歯へも転移してしまいます。
また、感染が進行すると骨吸収も大きくなります。
つまり、治る見込みのない歯をそのまま放置することにより
さらに病状が悪化してしまうのです。

本当に最近は 治療内容ではなく、
治療に入る前の 段階から説明させていただくことが本当に多くなりました。

「もっと早く治療していれば…十分治ったのに…」
「もっと早く ダメな歯を抜歯していれば…他の歯に感染しなかったのに…」
「早く抜歯しなかったために 骨が吸収してしまい、抜歯後の治療が難しくなってしまった…」
ということが本当に多くあります。

歯周病とは少し違いますが、
最近よく多いこととして
歯根破折 を放置されるケースがあります。

歯根破折 とは、神経がない歯が 脆いために折れてしまうことです。
折れた場所によっても対処方法は違いますが、
ほとんどの場合、抜歯となります。
しかし、患者様の中には抜歯をどうしてもためらう方がいらっしゃいます。
歯根破折 を放置することは本当に危険なことです。
折れた部位から感染が起こり、歯の周囲の骨が吸収を起こします。
折れた部位は、自然に治ったりすることはありませんので、
状況はどんどんと悪化してしまいます。

先週だけでも何人もこうした方がいらっしゃいました。
その中の1例を紹介します。
場所は、上顎の前歯です。
神経がない歯であり、セラミックの差し歯を行ってあります。
その歯が 数年前に他の歯科医院で歯根破折 と言われ、抜歯の必要性を説明されたが、
痛みもなかったためにそのまま放置してしまったとのことでした。
時々腫れたりすることがあったが、大きな痛みがないためにそのまま放置していたそうです。
最近になり、腫れが大きくなったために
そろそろダメかと思い、抜歯後にインプラント治療を希望されて来院されました。
検査の結果、感染が非常に高度に進行しており、
骨吸収が大きく起こっていました。
そのため、抜歯後には大きく凹みができるような穴が開いてしまうような状況になってしまいます。
このような状況ではインプラント治療を行っても審美的に大きな問題となってしまうため、
現実的には抜歯後にインプラント治療は難しいことを説明しました。
また、さらに問題は歯根破折 した周囲の歯にも及んでいました。
周りの歯も骨吸収が起こっており、将来性が非常に低い状況となってしまっています。

「もっと早く抜歯していれば…」
と本当に後悔するような状況です。

きちんと現在の状況を理解することが治療の第一歩です。

今日のテーマは「歯周病治療の難しさ」でした。
治療内容が難しいというよりは、
現在の状況をきちんと理解していただくことが最も難しいという内容でした。

次回のブログは、11月 14日(月)になります。



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2011年10月31日

骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法)

10/31(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

始めに休診の案内です。
11/6(日)は国際インプラント学会 参加のため休診となります。

今日のテーマは、『骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法)』になります。


当医院を受診される方の中には、歯周病で失った骨の再生治療(GTR法、エムドゲイン法)をご希望されて来院される方が多くいらっしゃいます。
まず、こうした骨再生治療とは どのような治療であるのか?
という話から始めたいと思います。

歯周病により失った骨は その原因である汚れ(プラークや汚染組織)を除去すれば再生しようとします。
汚れを取り除く治療とはルートプレーニング 『歯周外科処置(フラップ オペレーション)』 です。
こうした治療により、歯肉内部の汚れを取り除くことができれば、吸収した骨は自然と回復(再生)するのです。

骨には再生能力があり、高齢者であっても自然に骨の再生は行われるのです。
そのため、理論的には、歯周病で失った骨(吸収した骨)も 原因となる汚れさえとれば、骨は自然と再生するのす。

しかし これは理論上の話であって 現実的には骨の再生はほとんど起こりません。
その理由として、原因を除去した後(汚れを取り除いた後)、そのままであると
治ってほしい骨や歯肉繊維が再生する前に “ 別の組織 ” がそこに入り込み、治ってくれません。
この “ 別の組織 ” とは、歯肉です。
歯肉の再生 と 骨の再生を比較すると圧倒的に歯肉の再生の方が早いのです。

例えば、指を切ったとします。
健康な方で 多少の傷であれば、数日すれば、傷口は治りますよね。
つまり、皮膚や歯肉のような粘膜は治りが早いのです。
これは、傷口が早く治らないと傷口から感染が起こります。
生体は、この傷口は早く閉じることで、外部からの感染を防止しようと働きます。

それに対し、骨の再生は遅いのです。
例えば、骨折をした場合、ギブスをし 数ヶ月待ちますよね。
骨折が2〜3日で治ることはないことは分かるかと思います。
つまり、骨の治りは遅いのです。

こうした 再生の早い粘膜(歯肉)と 再生の遅い骨 が同じ環境にある場合には、
先に歯肉が治ってしまうのです。
つまり、骨が再生するためのスペース(場所)を歯肉が埋めてしまうのです。

そこで 歯石 等の除去後に “ 別の組織(歯肉)” が入り込まないように 歯肉と骨の間に “ 特殊な膜 ”を置きます。
歯肉と骨を遮断することになります。
この“ 特殊な膜 ”は、歯肉の侵入を防止する役目になります。
歯肉が侵入しない間に骨はゆっくりと再生をすることが可能なのです。

なんか難しい話で分かりずらいですね。

まずは、図解で解説したいと思います。
gtr1

gtr2


次に模型でGTR法について解説します。
gtr3

左側の写真ですが、*の歯に骨の吸収が認められます。
(両隣の歯の骨の位置と比較すると骨の吸収があるのがわかると思います)
このままでいると この吸収した穴に再生の早い歯肉が入り込んでしまいます。
結果的に吸収した穴は、歯肉で埋まってしまうのです。

この吸収した部位に対してGTR法を行ったのが、右側の写真です。
GTR膜を骨の上(吸収した穴の上)に置き、骨吸収部を覆います。
歯肉は、この膜の上になるのです。
つまり、骨と歯肉の間に“ 特殊な膜 ”が設置されたことになります。
骨の上に膜を置くことにより骨が吸収した部位に歯肉が入り込まない状態をつくります。
数カ月後、この膜の下で骨が再生しているのです。

それでは、この“ 特殊な膜 ”を使用すれば、骨は必ず再生するのでしょうか?
どこまで再生(治る)のでしょうか?
以下の参考例で GTR法の再生メカニズム と 骨再生の限界について解説します。

まず、腕 や 足 を骨折したとします。
ギブスをし、安静にしていれば、骨はくっつきますよね。
数ヶ月かかりますが…
それでも全身的に問題がない方であれば問題なく骨はくっつきます。
つまり、骨が折れた部位には骨が再生するのです。
骨が再生するには、『骨の細胞』が必要です。
『骨の細胞』が増殖することにより骨は再生するのです。
大切なのは、『骨の細胞』が再生するための場所や条件が必要だということです。
例えば、『コップ』があるとします。
そして、この『コップ』の中に『血液』を入れます。
『骨の細胞』は、この『血液が満たされたコップ』の中で再生(増殖)することができます。
しかし、『骨の細胞』は、『コップ』の外に出て、骨を再生(増殖)することはできません。
『骨の細胞』は、血液で満たされたコップの中でしか生存できないのです。
この『コップ』を骨に置き換えてみます。
骨の吸収と言っても、骨の中に穴があいているような状況であれば、骨の中に血液が溜まる場所があります。
血液が溜まることができれば、その中で骨は再生することが可能になります。
しかし、骨が水平的に吸収してしまっている場合、骨の上方へは、血液が溜まりません。
平な板の上に血液を溜めようと思っても流れてしまうのと同じ現象です。
血液が留まるための堤防がないとダメなのです。

また、歯周病で骨が水平的に吸収してしまい、歯肉が退縮している場合、
歯肉に押しつぶされてしまい、骨が増殖するスペースが存在しません。
そのため、歯肉が退縮している場合、GTR法を行っても歯肉が上に盛り上がってきて、骨が再生することはできません。

それでは、GTR法で どこまで骨の回復は可能なのでしょうか?
元の状態にまで骨が回復するのでしょうか?
答えとしては、適応症さえ合えば、骨の再生はある程度は可能です。
しかし、多くの症例では、GTR法によって十分骨の再生が可能と思われるケースの方が圧倒的に少ないのが現状です。
GTR法は、魔法の治療ではありません。
どのような進行した歯周病であっても 元の状態に回復できるわけではありません。
その理由は先程の項で説明したとおりです。
時々当医院に来院される患者様の中で、歯周病の再生治療を希望されて来院される方がいらっしゃいます。
特に他歯科医院にて抜歯と診断され、
抜歯が嫌で『どうにかならないか』
とインターネット等で検索され、GTR法があることを知り、
『骨が再生できるのではあれば、抜歯にならない!』と期待を込めて来院されるわけです。
しかし、いくら歯周病専門医と言っても全ての症例でGTR法を行っているのではありません。
もし、適応症でない場合、GTR法を行っても効果がないばかりでなく、逆に悪化してしまうことさえあります。
GTR法を行う場合には、術前にきちんとした適応を守ることが重要です。

前項で解説したように骨が再生するためには、血液が留まる場所が必要であることを解説しました。
骨の再生のためには、『骨の細胞』が必要です。
そして、『骨の細胞』が生存できる場所が必要なのです。
『骨の細胞』が生存する場所が確保できなければ、決して骨は再生しません。

次に GTR法 や エムドゲイン法 の適応症について解説します。

GTR法 や エムドゲイン法の適応症は、垂直性の骨欠損です。
水平性の骨欠損は、適応症ではありません。
それでは、垂直性水平性は、どのような違いであるのでしょうか?

垂直性の骨欠損を例えて説明すると コップのような“ 穴 ”です。
コップの中に血液を満たしたとします。
壊れていないコップであれば、当然 血液はこぼれませんよね。
この満たされた血液の中で骨の細胞は、生きることができるのです。
そして、骨の細胞は再生し、骨が増大するのです。
コップの中 いっぱいに 骨が再生することもできます。
コップの“ 穴 ”が 骨が再生するのための『場所』なのです。
再生(増骨)する場所は、いっぱいあります

次に、水平性の骨欠損とは、平らな 浅い、お皿のようなものです。
コーヒーカップを置く、受け皿と言ってもいいでしょう。
平べったい、浅いお皿ですから、そこに血液を入れたとしても
さほど溜りませんし、いっぱい入れたら溢れてしまいます。
骨の細胞は、血液の中でしか生きられないのですから
骨の細胞が生きられる場所は限られてしまいます。
当然、骨の再生(増骨)する場所も限られてきます。

また、水平性の骨欠損の場合、他にも骨が再生する限界の理由があります。
それは、水平性の骨欠損の上方には、歯肉が存在するのです。
骨が再生しようと思っても、骨の上には、歯肉が下がってきています。
つまり、骨が再生する場所がないのです。
骨が再生する場所は、歯肉に押しつぶされてしまっているのです。
この話は、前回のブログで『骨が再生する原理』で解説したとおりです。

このようにGTR法 や エムドゲイン法 は、魔法の治療ではありませんので、
骨が再生するための、場所が確保できるような骨欠損でないと
その効果は発揮できません。
適応症とは、垂直性骨欠損なのです。

以下の図は、骨吸収がない正常な状態です。
reproduction2


以下の図は、垂直性骨欠損と水平性骨欠損の比較の図です。
reproduction3



次回のブログは、11月7日(月)になります。



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2011年10月24日

歯周病治療を成功に導くためには…

10/24(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病治療を成功に導くためには…』になります。

長年歯周病治療を行っていると
重度歯周病であっても
問題点を全て治療し、
患者様の適切な口腔内管理(毎食後の十分な歯磨き)や
適切な生活習慣(食生活、禁煙、適度な運動、適切な睡眠 、ストレス レス…等)
が達成され、
治療後適切なメインテナンス(定期検査) を行うことにより、
長期的に維持できる症例も多くあることを経験します。

しかし、どうしても治らないケースも存在します。
難知性の歯周病と言われる状態です。

ただし、本当の意味での難知性の歯周病は、そう数多いわけではありません。

多くの症例では、先程記載したような適切な治療 と 適切な生活習慣、メインテナンス により維持可能であると考えられます。

しかし、現実的には、初診時重度歯周病であった場合には、
維持できないケースが存在します。
本来、適切な治療 と 適切な生活習慣、メインテナンス が達成できれば十分治るようなケースであってもです。

なぜ 治らないのでしょうか?

まず、第一に歯周病治療に対して患者様の理解を得られなかったことがあります。

10/10のブログ でも解説しましたが、重度歯周病を治療する場合には、現在の歯周病の状態を理解していただくことから始めます。

そのため、当医院では歯周病治療開始前に「歯周病治療計画書」という20〜30ページに渡るプリントをお渡しして 現在の歯周病の状態 や 治療方針等を説明致します。

歯周病治療を行う前に
患者様ご自身がおかれている歯周病の程度 や 原因、治療方針が十分に理解されていないと
歯周病治療は決して成功しないと考えているからです。

以下は10/10のブログ で書いた内容ですが(重複する内容ですが…)、
私のような歯周病専門医 であっても 全ての歯を残すことはできません。

そのため、完全に保存が不可能は歯は 抜歯の必要性があることを説明します。

ほとんどの患者様は、診断結果を理解していただけますが、
患者様の中には、抜歯と聞いただけで 強い不信感をもつ方がいらっしゃいます。
そうした患者様の考えには、
 抜歯 = 悪いこと
という図式があるのです。

患者様の中には
「絶対に抜歯は嫌!」という方がいらっしゃいます。

歯周病は歯周病細菌による感染症 です。
そのため、歯周病の治療は感染を除去する治療となります。

しかし、あまりにも歯周病が進行してしまった歯の場合には、
この感染を取り除くことが不可能になります。

例えば、ガン(癌)という病気が発見された時に、
薬(抗ガン剤)で治療するのか?
放射線療法で治療するのか?
外科的に切除するのか?
という判断がでてきます。

当然のことながら切除(摘出)しないと治らない状態もあります。
外科的に切除しないと 他の臓器に転移してしまうからです。
進行を停止させないと結果的に、手遅れになってしまいます。

歯周病も細菌感染ですから、口腔内から歯周病細菌を排除し、感染を防ぐことが重要です。
歯の根が全体的に感染してしまっているような状態では、治療することはできません。
こうした歯を抜歯せずに残すということは、
歯の根が感染している状態でそのまま放置するということです。
感染が取り除けないのですから…

感染を残した状態の歯は、周囲の歯へ感染を拡大させてしまいます。

転移したのです。

そのため、最初の治療計画でも
「感染を取り除けない歯なので抜歯です。」
と説明させていただくわけです。
抜歯しないと感染が治らないからです。

ここで抜歯することは、当然のことながら歯周病を治す治療の一つなのです。

本日の最初の話しに戻ります。

重度歯周病であっても
問題点を全て治療し、
患者様の適切な口腔内管理(毎食後の十分な歯磨き)や
適切な生活習慣(食生活、禁煙、適度な運動、適切な睡眠 、ストレス レス…等)
が達成され、
治療後適切なメインテナンス(定期検査) を行うことにより、
長期的に維持できる症例も多くあることを経験します。

と最初に書きました。
しかし、感染が取り除けない状態で歯周病治療を続けても
当然のことながら 良い結果になることはありません。
感染は他の歯におよび 結果的に長期的に維持されることは不可能になります。

今日のブログのテーマは、
「歯周病治療を成功に導くためには…」
ということですが、
まず、歯周病がどのような病気であるかをきちんと理解していただくことから始めていかないと
治療は成功しません。
歯周病は感染症 ですから、感染を取り除かないと治らないのです。

そのために現状をきちんと理解していただくために
20〜30ページにもおよぶ「治療計画書」があるのです。

歯周病治療の第一歩は
歯周病を理解していただくことからです。

また、生活習慣も非常に重要です。
重度歯周病の方を治療する際に
喫煙されている方がいらっしゃいます。
前回のブログ(10/17) でも喫煙について説明しました。
ある研究論文によると、喫煙者は、非喫煙者と比較して、
歯周病の進行は 6倍以上も早い という結果もあります。
実際に重度歯周病の方の場合、喫煙者は非常に治らない(再発が高い)ことを感じています。

来院される患者様は、当然のことながら
「歯周病を治したい!」
と思って来院されます。
治したくない と思って歯科医院を受診される方はないと思います。
そのため、私としても なんとか治したい と思っています。
そのため、喫煙者には、禁煙を勧めます。
病気を治す立場である歯科医師としては当然のことです。

例えば、糖尿病を治療する内科の先生が 糖尿病の患者様を治療する際に
「高カロリー制限する必要はありません。なんでも食べていいですよ!」
なんて言うわけありません。
同じように進行した歯周病を治すにあたり、
禁煙は当然のこと(喫煙者は歯周病が治らない!) なのです。(もちろん禁煙だけで歯周病は治るわけではありません)

喫煙者は歯肉を見るを分かります。
歯肉の色、性状…等
非喫煙者と比較すると違いがあります。

歯面にもタバコの成分からなる色素沈着がついている方もいらっしゃいます。

歯周病は生活習慣病でもありますから
患者様の理解と努力なくしては治りません。
特に重度歯周病の場合は、相当の努力をしないと
長期的な維持は難しいと言えます。

そのために治療開始前に「治療計画書」が重要になってくるのです。

これが 歯周病治療を成功に導くための第一歩なのです。


次回のブログは、10月31日(月)になります。



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2011年10月3日

口腔内細菌と全身疾患の関係

10/ 3(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『口腔内細菌と全身疾患の関係』になります。

近年になり、口腔内の細菌 と 全身疾患の関係は よく報告されるようになってきました。
先日も 大阪大 や 浜松医科大、横浜市立大などのチームが発表した
虫歯菌 と 脳出血のリスクにの報告がありましたのでご紹介します。

口の中で虫歯の原因となる「ミュータンス菌」の一種が脳出血のリスクを約4倍に高めることを
英科学誌 ネイチャーコミュニケーションズ電子版 に掲載されました。

ミュータンス菌は非常に多くの人が保有している細菌(虫歯細菌)です。
日本人の60〜70%がこの細菌を保有していると言われています。

上記の合同チームは、ミュータンス菌のうち
「コラーゲン結合タンパク質」を持っている特定の菌に着目。
このタイプの菌は日本人の約8%が持ち、
脳出血の患者では約30%が保菌していた。

発症リスク約4倍になる計算。

健康な人が保菌していても問題ないが、
高血圧やストレス、老化、喫煙などで血管が弱ると脳出血を起こしやすくなります。


その他、歯周病細菌についても多くの研究報告が発表されています。
その一部をご紹介します。

歯周病細菌と心臓発作の研究
歯周病のある人は ない人に比べて心臓血液疾患を発症するリスク20〜180%高い!
歯周病の原因菌が歯肉の奥へと侵入していき そこから血管に入り、血液とともに全身をめぐり臓器や器官に侵入します。
心臓付近では そうした細胞により血管を詰まりやすくし、心臓発作を引き起こす可能性があるという報告があります。
ノースカロライナ大学Dental Ecology教授のJames D.Beckのまとめによると
6〜18年による5つの長期試験から 歯周病のある人は ない人に比べて心臓血液疾患を発症するリスクが20〜180%高い という結論を報告しています。
また、同教授は 歯周病の進行程度が高いほど 心臓血液疾患の発症リスクも高くなるとも言っています。

歯周病 と 痴呆 との関係研究
歯が存在すること、つまり噛むということが、脳にとって重要である。
高齢化社会が進み老人の痴呆症が増えてます。
こうした痴呆は本人だけでなく、家族にも大変 負担がかかり、今後の日本において大きなテーマの1つです。
できれば一生自分自身で食事をしたいものですね。
近年、歯の残存数とアルツハイマー型痴呆との関係が報告されました。
その報告によるとアルツハイマー型の痴呆患者36人、脳血管性の痴呆患者39人と健康な患者 78人の残存歯数を調べた結果アルツハイマー型痴呆が平均3本、脳血管性痴呆が6本、 健康老人が9本と、痴呆患者の残存歯数は健康老人に比べて明らかに少なかったのです。
また、脳萎縮症と残存歯数関係も報告されています。
さらに合計153人全員の頭部をCT画像で比べると、残存歯数が少ほど脳内 (側脳室内)のすき間が広く、脳の萎縮が進んでいました。
また、アルツハイマー型の痴呆患者は、 健康老人より 平均約15%ほど脳が縮んでいることもわかってきました。
歯が存在すること、つまり噛むということが、脳にとっていかに重要であるかがわかります。

歯周病 と 早産、低体重児との関係
歯周病を持っている母親の早産のリスクは7倍になる!
歯周病の原因菌が 歯肉の奥へと侵入していき そこから血管に入り、血液とともに全身をめぐり臓器や器官に侵入します。
こうした菌は 羊水中にまで影響を及ぼし、早産、低体重児の原因となることがわかってきました。
現在、早産による低体重児の出生の割合は1割程 といわれており、
その原因の一つとして膣の細菌感染による炎症があげられています。
膣に感染が起こると、胎盤膜での炎症の結果、
子宮が収縮、子宮頚部が拡張し、早産になります。
ノースカロライナ大学の歯周病学教授 Steven Offenbacherらの研究によると
歯周病の原因菌が歯肉の奥へと侵入していき そこから血管に入り、膣感染症が起こっていると報告しています。
リスクの割合は歯周病がない母親に比べて 歯周病を持っている母親の早産のリスクは7倍になると報告しています。
ちなみに飲酒をする母親の早産のリスクは3倍です。
歯周病をきちんと治療し、ブラッシングをしっかり行うことで そうしたリスクは防げるのです。
早産で生まれた新生児の中には 呼吸器疾患や脳性麻痺などの長期におよぶ障害を有していることも少なくないのです。

怖いですよね。
口腔内に大量の細菌が存在することは
身体にとっても良いことではないのです。

次回のブログは、10月10日(月)になります。



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2011年9月26日

日本歯周病学会参加 と 日本の保険制度

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

本日はアップが遅れました。
このところ学会等が多く、休みの日にできていない仕事が溜まっており、
そちらを優先させていたのです。

さて 本日は先週開催された日本歯周病学会 についての話しです。
9月23日、24日に下関で行われた 日本歯周病学会 に参加してきました。

歯科臨床の学会の中でも 歯周病学会は地味な学会です。
参加人数も年々減少傾向にあるように感じます。
(実際はどうなんでしょうか? 発表テーマは圧倒的に少なくなっていますが…)

この日本歯周病学会 の参加人数が減っているというは
歯周病の患者様が減少しているのかというと
そうでありません。

日々 診療を行っていると 歯周病の患者様があまりにも多いことを感じます。
私自身が歯周病専門医ということもあり
非常に進行した歯周病の患者様が毎日のように来院します。

歯周病の患者様は非常に多いと感じています。

「 8020(ハチマル・ ニイマル)運動 」
というのをご存知の方も いらっしゃるかと思います。
これは、
「 80歳で 20歯の歯を残す! 」
ということをテーマとして掲げられた標語です。

それでは実際の口腔内の状況はどうなのでしょうか?
以下は厚生労働省のHP から抜粋したデータです。

13歳で う蝕(虫歯)有病者率が90%を越え、
55〜64歳歯周病の有病者率が82.5%
と なるなど、依然、歯科疾患の有病状況はう蝕、歯周病ともに他の疾患に類を見ないほど高 率を示している。
また、咀嚼能力に直接的な影響を与える歯の喪失状況についても、
60歳 代半分(14歯)の歯を失い
80歳代では約半数の人すべての歯を喪失している。
となっています。


80歳になると約半分の人が 総入れ歯 です。
80歳になると 半分の人が 歯が1本もないのです。
これが日本の口腔内の現状なのです。

55〜64歳では歯周病の方が82.5%もいるのですから
80歳代では 総入れ歯の方が半数もいらっしゃるのは 当然の結果です。

歯周病は一般的に 長い時間をかけて進行してきます。
軽度の歯周病の場合には、十分治ることが可能ですが、
あまりにも進行してしまった歯周病の場合には 治療は非常に難しくなります。
重度に進行する前に対応することが本当に重要なのです。

例えば、ガン(癌)という病気は、
さまざまな種類の癌(ガン)がありますが、
当然のことながら 早期に治療を行えば、治る確立は高くなります。
(*さまざまなタイプのガンがありますので全てをあらわすわけではありません)
多くの病気は早期発見、早期治療が原則です。

歯周病も同様であり、早期に発見できれば、十分改善させることは可能です。
また、歯周病は感染症 ですから 歯周病の歯を放置しておくと
他の 健康な歯 へも感染してしまいます。

歯周病を早く治せば、他の歯へも感染がおよぶことはありませんし、
歯周病細菌に感染した病状を停止させることが可能です。

話しは戻りますが、
これだけ歯周病の患者様が多いにもかかわらず、
なぜ歯周病が治らないのでしょうか?

その原因にはさまざまな要因がありますが、
その一つが、
「多くの歯科医院で適切な歯周病治療が行われていない!」
という実情があります。

この適切な歯周病の治療が行われていない
ということにもさまざまな理由がありますが、
本日の最初にも書きましたように
歯周病学会の参加人数が少ないことからも分かるように
歯科医師自身が 歯周病治療に対する 興味が少ないということもあるかと思います。

この歯科医師自身が興味を示さない 理由の一つとして
日本の保険医療制度があります。
重度歯周病の患者様が多い歯科医院ほど 経営が苦しいというのがあります。
歯周病治療自体が赤字診療といえるのです。
もちろん これは保険診療での歯周病治療のことです。

当医院でも保険診療で行っているかぎり
歯周病治療(重度歯周病治療)は確実に赤字です。

例えば、マッサージ(整体)という業種を例にとると
場所によっても違いますが、
横浜あたりでは 1時間 約6.000円程度 というのが相場ではないでしょうか?
もちろん 高級サロンのような場所では 1時間 2万円 というところもあるでしょうし、
もっと安いところもあります。
東京の中心地に行けば、行く程
テナント代も高いですし、人件費も高くなります。
田舎でご自身の自宅でマッサージ(整体)を行えば、
経費は当然少なくなりますので、費用も安くできると思います。

話しは少しズレましたが、
歯周病治療は いくらぐらい なのでしょうか?
歯周病治療の中でも基本中の基本である
ルートプレーニング という治療があります。
中程度以上の歯周病の患者様には必ず行う治療です。

ルートプレーニング は、1歯分の治療費で
前歯(犬歯から犬歯の6歯分):580円(患者様負担は約170円:3割負担の方)
小臼歯(前歯の後ろ2歯分 ):620円(患者様負担は約190円:3割負担の方)
大臼歯(前歯の後ろ2歯分 ):680円(患者様負担は約200円:3割負担の方)
です。
    *上記には再診料等は含まれていません

重度歯周病の方の場合、当医院では1回の治療で約4〜6歯分を治療します。
この治療でかかる時間は約60分です。
病状により上記より早く終了する場合もありますし、
90分以上 かかることもあります。
だいたい1回の治療で60分程度かかると思って下さい。

当医院ですでに歯周病治療を受けられている方は
その程度治療時間がかかっていることが分かるかと思います。
つまり、前歯で4〜6歯分を治療した場合には
1回(約1時間)の治療費の合計は 
2.320〜3.480円
(患者様負担は約700〜1.000円:3割負担の方)
ということになります。
*上記は再診料 等は含まれていません

マッサージ(整体)と比較するわけではありませんが、
歯周病治療にかかわる経費は以外にも多いものです。
例えば、器具は当然のことながら高額ですし、
1人、1人、滅菌をしなければいけません。
患者様が座るユニットといわれる歯科診療用のイスは
300〜500万円程度かかります(使用メーカーにより違いますが…)

おそらく診療する場所の広さは
マッサージ(整体)と比較すると
2〜3倍の広さが必要です。

つまり、1時間あたりの歯周病治療の収入は、マッサージ(整体)の1/2〜1/3、
経費は比較できないくら莫大にかかるということです。

もちろん歯周病の程度によっても違いますし、
歯科診療は、歯周病治療だけが全てではありません。
しかし、重度歯周病の場合には、上記以上に大変なことであり、時間もかかります。
そのため、歯科業界では
重度歯周病の患者様が多いと保険診療では経営が成り立たないと言われています。

ちなみに先程のルートプレーニング という治療ですが、
1回の治療で炎症が消退しない場合には
再度ルートプレーニング を行うことがあります。
この場合の治療費は先程の半額になります。
これは国が決めた 保険の設定なのです。
つまり、前歯で4〜6歯分を治療した場合には
1回(約1時間)の治療費の合計は 
1.160〜1.740円
(患者様負担は約350〜500円:3割負担の方)
ということになります。
当然のことながら麻酔費用等も含まれます。
  *上記は再診料 等は含まれていません

こうしたこともあり、現実的には重度歯周病の場合には保険診療の範囲では
健全な医院経営を持続させることは難しく、
多くの歯周病専門医 は、保険診療では行っていないのが現状です。

また、重度歯周病の方の場合、
治療後に再発するリスクが高く、
一生にわたり 歯科医院による 十分な管理を行わないと 適切に維持することは難しいのです。
日本の保険診療の中には、こうした生涯にわたる維持管理という概念はほとんどありません。

現実的には歯周病が再発する確立は非常に高く、
歯周病が再発するたびに治療を繰り返すことがあります。
歯周病治療の再発に対する治療概念も日本の保険制度ではほとんど考えられていません。

これでは、歯周病に興味のある歯科医師が少なくなるのも分かる部分もあります。
歯周病が悪化する前に抜歯して
ブリッジを行ったり、
インプラント治療を行う方が
より、治療がシンプルに行えます。

重度歯周病を無理して残すと
骨吸収を起こしてしまうため、
骨吸収が起こる前に抜歯して、インプラント治療を行った方が
将来性が良い
という考えの歯科医師がいるのも事実です。

こうした考え方は決して悪いことではありません。
しかし、インプラント自体が100%の治療ではありませんし、
ご自身の歯を少しでも長く保たせたい
というお気持ちの方もいらっしゃいます。

少なくとも、早期の段階できちんと歯周病の検査を行い、
適切な歯周病治療が行われれば、
多くの方が歯を失うことがないはずです。

歯科医師自身にも大きな問題があるのだと思います。

本日のブログは、日本歯周病学会から見える 日本の保険制度
という内容でした。

次回のブログは、10月 3日(月)になります。



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2011年9月19日

歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その4

9/19(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

始めに休診のお知らせです。

• 9/24(土)は歯周病学会のため休診となります。
 *前日の23日も祝日のため、代わりに9/23(木)は診療となります。


昨日(9/16〜18開催)は、名古屋での日本口腔インプラント学会 に参加してきました。
また、発表(共同演者)もありました。
   P-2-17★ 細菌検査を用いたインプラント治療の予後評価に関する後ろ向き症例集積研究

日本口腔インプラント学会は、歯科医学会専門分科会の中で最大の学会であり、
1万人以上の歯科医師が参加する学会です。

このブログは歯周病のブログですが、
インプラント と 歯周病には大きな関係があります。
インプラントは歯周病と同様の状態になります。
インプラントが歯周病になった状態をインプラント周囲炎 と言います。

こうしたインプラント周囲炎 に関する研究も多く発表されていました。

私達の研究グループもこうした内容の発表を行いました。

次の週末は下関で行われる日本歯周病学会 です。
今回は研究発表はありませんが、興味深いテーマがありますので楽しみです。



今日のテーマは、『歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その4』になります。

今までの3回の内容で、歯周病治療が中断される理由として以下の1〜5番までを解説してきました。

1.初期の治療により出血等の症状が改善したから!
2.仕事等が忙しく、通院する時間がない!
3.治療に対する痛み等があったから!
4.治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない!
5.一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった!
6.治療に対する理解が得られなかった!

本日は、6番目について解説します。

これが一番重要なことになります。

歯科にかぎらず、どのような病気でもそうですが、病気を治すためには、
現在かかっている病気がどのような状態であるのかを患者様ご自身がご理解することが非常に重要です。

現在の病状(進行程度)、病気の原因、治療方法、将来性(予後)…等をきちんんとご理解していただくことが治療を行う上で非常に重要になってくるのです。

特に病気が重度であった場合には、歯科医師(医師)まかせてはなく、きちんとご理解していないと治療自体もうまくいきません。

例えば、糖尿病という病気になったとします。
糖尿病を治すためには、単に病院に通院し、薬を服用すれば治るわけではありません。
糖尿病となった原因である 食生活、運動、喫煙、睡眠、ストレス…等を見直すことが重要です。
また、将来的に糖尿病が悪化した場合には、さまざまな合併症が起こり、命を落とす危険性も十分あることもご理解していたくことが重要です。
また、糖尿病が悪化した場合には、透析治療が必要となり、仕事や生活が現状のようにできないことも十分理解することが大切です。
こうしたことは、分かっているようで現実的には、十分理解していない方が多いのです。
十分理解していない方は、結果的に糖尿病は悪化し、後戻りできない状態になってしまうのです。
このような方は、本当に多いのですよ。
病状が悪化した状態で『あの時、きちんとしていれば良かった…』と思っても手遅れになってしまうこともあります。

『病気をきちんと理解する!』ことが病気を治す第一歩なのです。

また、ガン(癌)という病気もそうです。
どのような状態まで進行しているのか?
どのような治療が必要なのか?
現在どうすれば良いのか?
予後はどうなのか?
等をきちんとご理解することが重要です。

例えば、癌(ガン)ですぐにでも手術する必要性があったとします。
しかし、患者様ご自身は、痛み等の自覚症状がないため、
手術となると 仕事も休まなくてはならかなったり、手術に対する不安等もあり、
結果的にそのままになってしまう方もいらっしゃいます。
そして、痛み等があり、再度病院を受診した時には、もう手遅れ…
という可能性もでてきます。
今、病状はどのような状態であるのか?
等をきちんとご理解していないといけません。
多くの病気は放置することにより悪化していくからです。

話は、歯周病に戻ります。
歯周病ポケット検査 を行い、重度歯周病であった場合、
歯周病治療の必要性、
放置することの危険性
等をご説明致します。

しかし、
 特に痛みもないから…
 忙しくて通院ができない…
 歯科治療は痛みがあり、嫌だから…

今までの数回で解説した1〜5の内容のように中断してしまうことがあります。

また、治療の理解が得られないこととして、抜歯があります。
私は、 歯周病専門医ですが、全ての歯を残すことはできません。

歯周病が進行してしまった歯は、抜歯となることがあります。
この詳細は、以下を参考にして下さい。
     ・歯周病は治るのか?

歯周病は、 歯周病細菌による感染症です。
感染が進行すると歯を支えている骨が吸収(溶ける) します。
この歯周病細菌による感染は、他の歯へも感染してしまいます。
そのため、感染を停止させるために、徹底して歯周病の治療 が必要になります。

ただし、歯周病の治療が行えない歯であった場合には、抜歯が必要です。
もし、歯周病治療が行えない歯をそのままにしておくと その歯から健康な歯(治療を行った歯)へと再度歯周病細菌が感染してしまいます。

例えてお話すると ガン(癌)があったとします。
抗ガン剤や放射線治療で癌(ガン)を治すことができれば良いのですが、
切除しなければ、治ることがなった時には、手術で切除することが必要になります。
もし、ガンの部分を切除しなければ、他に転移してしまいます。
転移が起ると病状はさらに悪化し、場合により治療ができない『手遅れ状態』になってしまう可能性もあります。
薬 等で治るのか?
手術で切除するのか?
切除するとすれば、どこまで切除が必要なのか?
等の判断を間違ってしまうと病気は治りませんし、逆に悪化してしまいます。

歯周病もまったく同じで、抜歯しか方法がない歯を放置すれば、他の歯へも歯周病細菌が転移してさらに多くの歯を失う結果となってしまいます。
また、歯周病が進行すると 歯を支えている骨が吸収(溶ける) します。
骨吸収が進行した状態で抜歯すると その後の治療が大変になります。
入れ歯であった場合には、入れ歯が合わなくなり、
インプラント治療となった場合には、インプラント治療を困難にさせたり、場合によりインプラント治療ができないこともあります。

なにせ悪い状態を放置することが最も危険なのです。

しかし、この抜歯は、患者様のご理解を得られないことがあります。
抜歯と聞いただけで、『この歯科医院は、抜歯するから止めよう!』
と決めつけてしまう患者様のいらっしゃいます。

残念なことながら歯科医院の中には、きちんとした診断(歯周病の検査)を行わず、
本当は、抜歯しなければならない歯があっても
患者様が抜歯を希望しなければ、そのままに放置することがあります。
その方が患者様の希望がかなえられるからです。

しかし、これは、単に抜歯しないだけであって、
現実的には、治らないのが分かっていながら放置しているだけなのです。

そのため、最終的には、さらに多くの歯を失い、
骨吸収が進行するため、次の治療を困難にさせてしまいます。

先程のガン(癌)を例にとってお話をすると
末期ガンを分かっていながら
患者様の『手術をしたくない』
という希望のみを優先させ、放置するのと同じです。

話はまとめになりますが、
当院では、歯周病の検査 後には、治療計画書をお渡しし、
歯周病になった原因、
どのような治療が必要なのか?
抜歯は必要なのか?
将来性はどうなのか?
をお話します。

そして、どうしても抜歯が必要な部位があれば、きちんと抜歯が必要であることをお話します。
もちろん治る可能性がある歯は、徹底して治療を行います。

しかし、このような治療の話をすると
その時点で未来院となることもあります。

 現在歯周病がどのように進行しているとか
 このまま放置するとどうなるのか?
 どのような治療が必要なのか?

等を理解する前に
単に『抜歯だけは嫌!』
ということだけで、きちんとした病状をご理解されないうちに未来院となってしまうのです。


何回かに分けてお話してきました『歯周病の中断は、良くない!』ですが、
重要なことは、ご自身の歯周病の状態をきちんとご理解していたくことが
歯を残す第一歩なのです。




次回のブログは、9月26日(月)になります。



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2011年9月12日

歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その3

9/12(月曜日)です。

始めに休診のお知らせです。

• 9/18(日)はインプラント学会のため休診となります。

• 9/24(土)は歯周病学会のため休診となります。
 *前日の23日も祝日のため、代わりに9/23(木)は診療となります。
 

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その3』になります。

歯周病治療が中断される理由として
1.初期の治療により出血等の症状が改善したから!
2.仕事等が忙しく、通院する時間がない!
3.治療に対する痛み等があったから!
4.治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない!
5.一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった!
6.治療に対する理解が得られなかった!

が考えられ、前回と前々回のブログでは、1番から4番まで解説してきました。

本日は、5番目について解説します。

まず、『一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった!』ですが、
『途中まで来院されていたのに…どうしたんだろう?』という方も多くいらっしゃいます。
歯周病治療は、重度であれば、重度になるほど 治療回数も多くなります。

 *歯周病の治療回数については、以下を参考にして下さい。
   ・歯周病の治療回数

そのため、途中で通院できなくなってしまう方もいらっしゃいます。
歯周病治療を途中で中断すると確実に歯周病は悪化してしまいます。

一度 歯周病治療が中断したとしても、再開することが大切です。

私は、歯周病の専門医ですから、当医院には、重度歯周病の方が多くいらっしゃいます。
『他の歯科医院で 多くの歯を抜歯と言われた!』とか
『他の歯科医院で重度歯周病と診断された!』
『歯が次々と抜けている!』
『出血がひどい!』
『良く歯肉が腫れる!』
等 歯周病に問題をかかえた方が多く来院されます。

重度歯周病の患者様を診察するたびに
『もっと早く治療を行っていれば…』という方も多くいらっしゃいます。

いくら歯周病専門医であっても 全ての歯を残せるわけではありません。
進行した歯周病は、抜歯になります。

歯周病は、通常、1ヶ月、2ヶ月程度でなるわけでありません。
半年、1年程度でもありません。

重度歯周病になるには、数年、10年以上も放置していたことが考えられます。
つまり、治療する機会は、何度もあったのです。

実際には、10年以上の期間の間には、歯科医院に通院されていた方がほとんどです。
しかし、『痛みが治れば、また そのまま…』になってしまうのです。

歯周病だけでなく、多くの病気は、このような放置段階があり、悪化してしまうことがあります。
例えば、ガンもそうです。
『もっと早く発見できていれば…治療が可能だったのに…』
というケースもあります。
ガンが発見された時にはすでに手遅れに…
ということもよくあることです。
早期に発見できれば、治療も簡単に行えますし、十分完治することも可能です。

歯周病もまったく同じです。
少しでも早く発見できれば、治療も簡単に行えます。
重度歯周病であれば、治療回数多くなります。
治療自体も大変になります。

一度治療が中断してしまうと 治らないだけでなく、
次に治療を再開する時には、悪化していることが多く 始めから歯周病治療を行うことになってしまうこともあります。

一度治療が中断しても 時間ができたら できるかぎり早く治療を再開することが、
今後に大きく関わってきます。




次回のブログは、9月19日(月)になります。



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2011年9月5日

歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その2

9/ 5(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病治療を中断される患者様は、問題をさらに大きくする!:その2』になります。

前回のブログでは、歯周病治療を中断する理由として、以下の6つのことが考えられることを解説しました。

1.初期の治療により出血等の症状が改善したから!
2.仕事等が忙しく、通院する時間がない!
3.治療に対する痛み等があったから!
4.治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない!
5.一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった!
6.治療に対する理解が得られなかった!

そして、1と2について解説しました。
本日は、3番目と4番目について解説します。


まず、3番目の痛みですね。

基本的に歯周病治療は、痛みを伴うものではありません。
歯周病の基本的な治療として、ルートプレーニング(SRP) という治療があります。

詳しい治療内容については、上記をクリックして見ていただきたいのですが、ここでは、簡単に解説します。
ルートプレーニング(SRP) は、歯と歯肉の境目に入り込んだ、汚れ(歯石 等)を除去する治療法です。
汚れ(歯石 等)を除去するためには、歯肉に麻酔をします。
麻酔をしますので、痛みはありません。
しかし、この麻酔が 嫌 という方は多くいらっしゃします。

また、歯科治療は、長時間口を開けていなければなりません。
これも苦痛の一つです。

麻酔ですが、できるかぎり痛みが少なくなるようにさまざまな方法をとります。
詳細は、以下を参考にして下さい。
    ・無痛治療

麻酔は、嫌 なことですが、
歯周病治療を行わなければ、歯はダメになってしまいます。
抜歯は当然麻酔をして行います。
つまり、同じ麻酔でも 
歯周病治療のために麻酔をするのか?
抜歯のために麻酔をするのか?
です。
同じ麻酔をするのであれば、当然歯を残すために、麻酔を行った方が良い ということになります。

また、直時間口を開けているのも確かに苦痛です。
具体的にどの程度の治療時間がかかるかと言いますと
先程のルートプレーニング(SRP) という治療では、約30〜60分程度です。
歯周病の程度等にもより変わってきますが、ある程度の時間はかかります。

口腔内全体が歯周病であった場合、このルートプレーニング(SRP) は、4回に分けて行います。(当医院では、4回に分けて行いますが、治療回数は、歯科医院によって違いますので、あらかじめ担当医に確認されて下さい)

この治療時間の大変さは、たしかにありますが、
歯周病が進行している場合には、『簡単な治療』というのはあり得ないことです。
もし、この簡単な治療が行えるのであれば、歯周病で歯を抜歯される方は、ほとんどいません。

『歯周病を治す!』という強い気持を持つことが大切です。

また、歯周病治療とは、どのようなことを行うのか
という治療内容をきちんとご理解していただくことも大切です。
『何回くらい治療回数が必要なのか?』
『歯周病治療とは、どのようなことを行うのか?』
等を事前に担当医に確認されることが不安を取り除くといった点でも大切なことです。
できれば、治療方法、治療期間 等を書面で記載した『治療計画書』をもらっておくことも必要です。
治療内容があらかじめ、きちんと分かっていれば、治療に対する不安も少なくなるでしょう。



次に4番目の『治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない!』ですが、
これには、歯周病とはどのようなことか ということをきちんとご理解していただくことが最も大切なことと考えられます。

歯周病は、放置すれば、する程、悪化してしまいます。
始めは、歯肉が腫れ、出血します。
次第に、歯を支えている骨が吸収してきます。
最終的には、歯はグラグラとし、
歯が抜けてしまいます。

骨吸収が進行した状態で、歯が抜けてしまうと その後の治療が非常に難しくなります。

義歯(入れ歯)、インプラント
両方とも治療が困難になってしまいます。

困難ということは、食事がきちんとできない
ということです。

重度歯周病の方で、治療を受けられている方のほとんどが、
『もっと早く治療を受けていれば良かった!』
と言います。

早く治療を行えば、治療自体も簡単になりますし、苦痛も少なくなります。

歯周病をきちんとご理解することが、歯周病治療を中断しないための第一歩です。





次回のブログは、9月12日(月)になります。



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