このレントゲンはパノラマX線写真と言い、インプラントを行う際のレントゲンとして最も利用されている方法です。
骨や顎顔面の状態を2次元画像で表示できます。また最小の被爆線量で骨の高さを評価できます。
しかし、パノラマX線にはいくつかの欠点があります。
まず他のレントゲンと比較して高い解像度(鮮明に写るかどうか)が得られません。また2次元画像のため骨の高さはわかっても、骨の幅(インプラントを埋入するための骨幅)はわかりません。
そして最大の欠点はレントゲン撮影時の患者さん自身のポジションエラー(患者さんの位置が変化することによるエラー)が大きいことです。水平的に50〜70%、垂直的に10〜32%(Hobo S 1989,Engelman MJ 1998, Lund T 1975らによって報告)の歪みが生じる可能性があります。
そのためパノラマX線写真から正確なインプラント埋入の長さを計測することは困難となります。
(つまり実際の骨の高さより10〜30%拡大されて撮影されるということです)
そのことから正確な長さを計測するために先程のステントの中に10〜12mm(この症例では12mmを使用)の長さの金属製のピンを入れ、撮影後の拡大率を計測し、実際の長さを決定します。
※骨の幅の正確な測定は後の項目で説明します。