インプラントにおける難症例:6
 前回は
 1. 骨伝導能
 2. 骨誘導能
 についてお話ししました。
 1. 骨伝導能とは骨を形成(作る)ための足場のこと
 2. 骨誘導能とは骨を形成(作る)細胞を誘導(呼び集めて)し、骨を新生(添加)させること
 ということでした。
 わかりずらいかもしれません。
 それではこの骨伝導能と骨誘導能がどのようにGBR法にかかわってくるのかということをお話したいと思います。
今回はもう少し簡単にしたいと思います。
 GBR法に使用される『骨移植材』には以下の種類があります。
 1 自家骨
 2 他家骨、同種骨
 3 異種骨
 4 代用骨
 です。
 骨を新生(再生)させるために最も良い物(材料)は『骨誘導能』があることです。
 つまり骨を作る細胞自体を呼び集めることができるからです。
 『骨誘導能』をもった材料こそ最も優れたことになります。
 上記の4つの『骨移植材』の中で『骨誘導能』があるのは自家骨のだけです。(他家骨も考えられなくはないですが、一般的な意見ではないので…)
 それではなにも考えずにGBR法では自家骨だけを使用すれば良いということになります。
 しかし、これは難しいことです。
 自家骨とは患者さんご自身の骨のことです。
 どこからこの骨を採取(取ってくる)かということになります。
 通常、自家骨はインプラントやGBR法を行う(麻酔をする)部位の周辺から採取します。
 同じ部位であれば麻酔も新たにしなくてよいですし、患者さんにもさほど苦痛はありません。
 しかし、インプラント(GBR法)と同じ部位から骨を採取できる量には限界があります。
 また同じ部位から採取できないこともあります。
 そのためインプラントやGBR法の手術部位以外から骨を採取することが必要になってきます。
 そうなるとまた新たに骨を採取するための場所に麻酔を行う必要性があります。
 それは患者さんにとって苦痛なことであるり、治療も大変になり、腫れもひどくなります。
 そのため、自家骨以外の骨を使用することも治療の選択肢になります。
自家骨はGBR法を行うにあたり『骨誘導能』があり、非常に有効な移植材ですが、自家骨を採取するため場所が必要であり、患者さんにとってそれは大変なことです。
そのために自家骨以外の移植材が必要となってくるのです。
次回は自家骨以外の移植材についてです。
インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター
