短期集中 歯周病細菌 除菌 プログラムFMD( Full Mouth Disinfection ):その3

2014年10月13日(月曜日)です。

今月の休診案内です。

10月18日(土曜日) 午後
10月19日(日曜日) 午前 午後
日本歯周病学会参加のため

歯周病学会は、数多く所属している学会の中でも
非常に大切な学会です。

それは私が大学を卒業し、
歯周病科に在籍して6年かけて取得したのが
日本歯周病学会の専門医だからです。

いろいろな学会にも認定医がありますが、
この日本歯周病学会の専門医が一番大変でした。

次にスタッフ募集(アルバイト / パート)です。
詳細は、以下をご覧になって下さい。
求人情報

それでは本日の内容になります。
今日のテーマは、続きで『短期集中 歯周病細菌 除菌 プログラムFMD( Full Mouth Disinfection ):その3』になります。

まず前回も解説しましたが、
始めてこのシリーズを見られる方や
今までの2回とも見られた方でも さらに分かってきただくために
おさらいをしたいと思います。

始めは、前回の内容と同じですので、
前回の内容をご理解されている方は、最初の方はとばして下さいね。

このシリーズであるFMDという治療を理解するためには、
一般的な歯周病治療について知っていることが前提になります。

一般的な歯周病治療とは、
「SRP(scaling root planning)/スケーリング•ルートプレーニング」
という治療です。

これは、
歯の歯肉の隙間(歯周ポケット)に器具を挿入し、
歯肉の内部に侵入した汚れ(歯石) や 細菌を取り除く治療です。

以下の動画で
「SRP(scaling root planning)/スケーリング•ルートプレーニング」
をご覧になって下さい。
21秒です。

また、
「SRP(scaling root planning)/スケーリング•ルートプレーニング」
の詳細は、以下に詳しく記載されています。
歯周病の基本治療 ルートプレーニング について

歯周病の基本中の基本である SRP / スケーリング•ルートプレーニング ですが、
保険診療では、約4〜6回に分けて行うのが一般的です。
(歯の残っている数等によっても変わります)

ほとんどの歯が残っている方では、
1週間に1回の通院された場合、
SRP / スケーリング•ルートプレーニングが終了するまで
約1ヶ月 〜 1ヶ月半 がかかります。
確実に1週間に1回の通院が困難であれば、
2ヶ月以上の治療期間がかかることになります。

そのため、
最初(1回目)に 「SRP/スケーリング•ルートプレーニング」 を行った部位では
感染(歯周病細菌)は減少しますが、
まだ 歯周病治療を行っていない部位では、歯周病細菌が残っているわけですから
そこから 最初にSRPを行った部位に再度感染が起こってしまうのです。

歯周病細菌の転移伝播:でんぱ と読みます)が起こるのです。

そこで 短期間(1日 もしくは 数回に分けて)で
全ての歯周病に感染した歯に対して、
「SRP/スケーリング•ルートプレーニング」を行うことで
歯周病細菌を他の歯に転移させないようにする治療方法を
F M D (Full Mouth Disinfection)法と言います。

この F M D がこのシリーズのテーマとなっています。

ここまでの内容は、第1回目の内容です。

2回目のシリーズでは、
進行した歯周病では、
毒性の強い歯周病細菌が関係していることを解説しました。

毒性の強い歯周病細菌とは、
P.g. 菌
P.i.菌
T.f.菌
A. a. 菌
という細菌です。

特に日本人の場合、
P.g. 菌 の割合が多いと
進行した重度歯周炎と言えます。

P.g. 菌が関与した
進行した歯周病のことを
侵襲性歯周炎と言います。

しんしゅうせい ししゅうえん
と読みます。

進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)では、
最初に解説した歯周病治療(SRP/スケーリング•ルートプレーニング)を行うことで
歯周ポケット内の細菌(歯周病細菌)のは劇的に減少します。

細菌のは減るのです。

しかし、歯周病細菌の比率の変化は少ないのです。

進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)は、
毒性の強いP.g. 菌 が多いので、
この残った細菌が歯周病の再発を起こすのです。

ここまでご理解されたことを前提として、
本日の話を始めたいと思います。

本日は
歯周病細菌検査という話です。

みなさん「ピロリ菌」という菌の名前を聞いたことがありますか?

多くの方は、名前は聞いたことがあるかと思います。

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息している菌です。

主に胃や十二指腸などの病気の原因になります。

小児期に感染し、一度感染するとほとんどの場合、
除菌しない限り胃の中に生存しています。

ピロリ菌の感染が続くと慢性胃炎となり、
慢性胃炎が、胃潰瘍 や 胃がんの原因になることが分かってきました。

ピロリ菌の治療方法は、抗生剤を服用して除菌します。

そのため、診断としてピロリ菌に感染しているかどうかを検査することから始めることが必要です。

ちなみにピロリ菌除菌に使用される抗生剤は、
歯周病細菌にも効果があります。

話は少しズレましたが、
除菌するためには、どのような細菌が存在するのかを正しく診断することから始めることが必要です。

本日の最初にも解説しました
進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)では、
毒性の強いP.g. 菌 が関与していることを解説しました。

また、今まで行われていた一般的な歯周病治療では、
汚れを取ることは可能であり、
細菌の数を少なくすることも可能ですが、
進行した重度歯周炎(侵襲性歯周炎)では、
歯周病治療を行ったとしても
毒性の強いP.g. 菌 は、残ってしまうのです。

そこで
毒性の強いP.g. 菌 の除菌が必要になります。

そのためには、
毒性の強いP.g. 菌 の感染があるかどうかを検査することが必要です。

それが今回のテーマでもある
歯周病細菌検査
ということなのです。

歯周病細菌検査の話をする前に
まず一般的な歯周病の検査について解説します。

レントゲン撮影 と 歯周ポケット検査 という方法が行われています。
以下がレントゲン検査 です。
以下は、健康な方のレントゲンです。
スライド2

以下は、重度歯周病の方のレントゲンです。
スライド1

重度歯周病の方では骨吸収が進行しているのが分かります。

次に 歯周ポケット検査 です。
歯周病の進行程度を知るために、必ず行うのが『歯周ポケット検査』です。
この検査なしでは、歯周病の進行状態を知ることはできません。
検査方法は簡単なものです。
歯と歯肉の間には、元々わずかな隙間(すきま)が存在します。
この隙間のことを『歯周ポケット』と言います。
健康な方では、この『歯周ポケット』の深さは約1〜2ミリ程度です。
測定方法は、『プローブ』(写真1)と言われる細い器具を
歯周ポケットに入れて計測します。(図1、写真2)
inspection1

先に
進行した歯周病では、
A.a.菌 ( Aggregatibacter actinomycetemcomitans )、
P.g.菌 ( Prophyromonas gingivalis )、
T.f.菌 ( Tannerella forsythensis )、
T.d.菌 ( Treponema denticola )
といった歯周病細菌の関連性が強いことが分かっていることを解説しました。

特に P.g.菌 は、
進行した重度歯周病患者様の歯周ポケットから高頻度に検出されることから
進行した歯周炎の指標となっています。

P.g.菌 の比率が高いということは、重度歯周病であり、リスクの高い状態と言えます。

一般的に行われる
レントゲン検査 や 歯周ポケット検査では
骨吸収が認められたり、歯周ポケットが深いことで進行状態は分かりますが、
歯周病進行の活動性を判定することは難しいのです。

例えば、歯周ポケットが5ミリであった場合、
P.g.菌が検出される歯周ポケット と 検出されない歯周ポケットでは、
その予後は大きく違います。

そのため、一般的に行われるレントゲン撮影 と 歯周ポケット検査 以外にも
歯周病細菌検査を行うことで
P.g.菌 等 のリスクの高い歯周病細菌を特定することができるようになるため、
より確実な診断を得ることができます。

また、歯周病細菌を特定することで、
後に記載してあります 「抗菌療法」 を行うための指標にもなります。

細菌の特定をすることで
治療方針が分かってくるのです。

今日も難しい話でした。

また、次回も本日の続きです。

このシリーズはまだまだ続きます。

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今年の4月から毎週 大学で講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。

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