審美[オールセラミック/金属アレルギー外来]について

審美歯科(オールセラミック)

  • テレビや雑誌などで目にする非常にきれいな有名人の歯はオールセラミックが使われている方がほとんどです。
  • オールセラミック治療は数回で完了できるため、ご希望の歯の白さを短期間で手に入れることができます。
  • お顔や肌の色、唇の色などにもあわせて自由にご自身にあった白さを調整できるため、美容に気を使ってらっしゃる方に選ばれる治療です。
審美歯科(オールセラミック)

当院のオールセラミック治療

当院のオールセラミック治療

現在の歯科治療は、メタルフリーが基本となっています。
金属は、審美的な問題だけでなく、金属アレルギーの問題も抱えています。
当院では金属アレルギー検査(パッチテスト)も行なっております。
メタルフリーの材質としては、世界的に最も使用頻度の高いe.maxをはじめ、多種のオールセラミックを取り扱っています。
こうしたオールセラミックを院内で歯科技工士が作成可能するため、一般的な治療費より安価で提供しています。1歯分55,000円〜(消費税込)となっております。
また、従来の型取りではなく、口腔内カメラで撮影するだけでオールセラミックの作成が可能な「セレック」や 「トリオス」といった機械を複数台取り揃えています。
カメラで撮影する機材は、オーラルスキャナーといい、この機械を2010年から先がけて採用しております。

オールセラミッククラウン:e.max(イーマックス)の特徴

オールセラミッククラウン:e.max(イーマックス)の特徴

はじめにオールセラミッククラウンの話をする前にセラミックとの違いについて解説します。
セラミックとオールセラミックは何が違うのでしょうか?
また、どちらが良いのでしょうか?
患者様が知っていられるセラミックという素材の正式名称は、メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)と言います。
中(セラミックの内部)は金属で作製されており、外から見える部分のみにセラミック(陶器)を貼付けた冠(クラウン、差し歯)です。
メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)の歴史は非常に長く、現在も使用されている素材です。

メタルボンドの利点
  • 金属製と比較すると審美性に優れている
  • 前歯、臼歯を問わず、ほとんどの症例に使用できる
  • 連結、ブリッジ 等対応可能な範囲が多い
  • 使用されてきた期間(歴史)が長く、利点、欠点がはっきりしているので使用しやすい
メタルボンドの欠点
  • 保険が適応されない
  • 内部が金属であり、作製するタイプによっては内側に金属の部分が見える
  • 金属アレルギーの方には適さない
  • 内部に金属を使用しているため、歯肉が退縮すると金属部分が見えてきたり、歯肉が黒く見えることがある
  • 内部が金蔵製のため、光の透過性が悪く、審美的には金属をまったく使用しないオールセラミックと比較すると劣る場合がある

メタルボンド(陶材焼付鋳造冠)の審美的なことを言えば、セラミックの内部に金属を使用しているため、金属色を消すために下地(オペーク)が必要になるので、セラミックに当たる光の状態によっては、作り物感がでてしまいます。
オールセラミックと比較すると自然感が劣ります。
次にオールセラミックですが、最大の特徴として金属をまったく使用しないことがあります。
そのため、審美性に優れ、金属アレルギーの心配もありません。
利点もいっぱいあるオールセラミックですが、従来あまり使用されなかった理由の一つとして、破損することがありました。
オールセラミックが破折する 理由はいくつかあるのですが、

  • オールセラミック自体の強度の問題
  • オールセラミックを歯に着ける技術的な問題(接着)

がありました。
しかし、この両方とも医療技術が進み、劇的に改善されています。

また、神経のない歯に対して以前は金属製の土台(メタルコア)が使用されていることが多かったのですが、これを金属をまったく使用しないファイバーコアという素材に変わってきたこともオールセラミックの成功率を向上させた要因の一つになっています。 ファイバーコア(ファイバーポスト)により、歯の根が破折する確率も減少しましたし、審美性も向上しました。

オールセラミックといってもさまざまな素材があります。
ここではe.max(イーマックス)という素材を中心に解説したいと思います。
e.max(イーマックス)は、Ivoclar Vivadent社から発売されているオールセラミックであり、二ケイ酸リチウムという素材からできています。
e.max(イーマックス)には、大きく分けて「キャド:IPS e.max CAD」と「プレス:IPS e.max Press」という方式がありますが、ここでは「キャド:IPS e.max CAD」について解説します。

従来のセラミック(メタルボンド:陶材焼付鋳造冠)の硬さは、80~120Mpa(メガパスカル)という強度があります。
IPS e.max CADは、360Mpaという硬さを持っていますので、従来のセラミックの3~4倍の硬さがあることになります。
この点は、従来のセラミックの強度を遥かに超えています。
次にオールセラミックの問題点であった歯とセラミックの接着ということを解説します。
まず 最初の従来の金属を使用した虫歯治療について解説します。
従来の虫歯治療は、虫歯を削り、型を取り、金属製の詰め物 や 被せ物を 歯に装着します。
この時に使用するのが「セメント」という材料です。
従来の金属材質を使用した虫歯治療は、「セメント」という素材でつけていますが、厳密に言えば、歯と金属が接着しているわけではありません。
従来の虫歯治療に使用する金属製材料は、歯と合わさっているだけなのです。
これを「合着」と言います。
金属を合着するセメントを大雑把に解説すると家の周囲にある外壁を作る時にブロックを積み上げる行為と同じです。
ブロックとブロックの間にセメントという泥をはさみ込み、固めてブロックを維持させる行為と同じようなことです。
ブロック間のセメントが固まることで、壁を維持しているのです。
歯科で使用する金属の詰め物や被せ物も同様であり、金属と歯との隙間にセメントを介在させ、セメントが硬化することで、金属性の詰め物が取れないように維持しているのです。
決して金属と歯がくっついているわけではありません。

歯を削った穴に 金属性の詰め物を入れ、セメントという泥で固めているのです。
固まったセメントが崩壊すれば、取れてしまうのです。
オールセラミック自体は、硬さはあるが、脆い素材であり、しっかりくっついていないと壊れます。
オールセラミックは、歯としっかりとくっついていないと壊れてしまいます。
そこで歯とオールセラミックを しっかりとくっつけて一体化させる方法が「接着」と言います。
この「接着」が劇的に進化したことにより、オールセラミックの成功率が格段に向上したのです。
現在当医院では、オールセラミックの一つとして、e.maxを使用しています。
しかし、これは現時点での選択肢の一つでしかありません。
それは、歯科で使用する材質は、日々進化しているからです。

今、優れているとされる素材でも1年後には、さらに良い材質が開発される可能性が高いです。
新しい素材が開発され、その臨床評価が高ければ当医院でも採用することになります。
ここで気をつけなければいけないのが、新しい素材の長期予後評価です。
オールセラミックに限らず、日々多くの新しい歯科素材が提供されています。
毎年、毎年新しい素材を目にします。
しかし、それらが5年、10年と使用され、全ての製品 素材が高評価を受けるかと言いますとそうではありません。
始め良いとされた製品でも 数年後には なくなってしまってしまう製品、素材もあります。
そのため、きちんとした情報を知った上で、使用する材質を選択していかないといけません。
また、良い素材であれば あえて新しい素材に変える必要性もありません。

金属アレルギー改善治療(オールセラミックによるノンメタル治療)

パッチテスト等で金属アレルギーと診断された場合、歯科治療においてどのような治療方法があるのでしょうか?

治療法1:アレルギーと診断された以外の金属を使用するのはNG

パッチテスト(金属アレルギー検査)で陽性(アレルギー反応が認められた金属がある)と断定された以外の金属を使用することも一つの方法と言われていますが、この方法はお勧めできません。
実際に金属アレルギーについて記載された書籍等の情報でも「アレルギー反応で陰性(問題なし)と判断された金属の使用も考えられる」というようなことを書いてあることがあります。
しかし、できるかぎり陰性(問題なし)と判断された金属であっても使用は避けるべきです。
その理由として、パッチテストで陽性(問題あり)と判断されれば、その金属がアレルギーの原因となりますが、陰性(パッチテストで反応がない)であったとしても絶対にその金属にアレルギーの問題がないとは言い切れないのです。

パッチテストで陰性であっても、実際には問題となっている可能性があるのです。
こうした状態を偽陰性と言います。
また、現時点で陰性と判断された金属(問題がないとされた金属)であっても今後ずっと問題がない(安全)とは言い切れないのです。
例えば、「ニッケル アレルギー」患者の半数以上の人に「コバルトアレルギー」があると報告されています(交差反応)。
金属アレルギーの方の場合には、どのような金属であっても使用しない方が安全であると考えられます。

また、費用的な問題もあります。
健康保険で使用される金属は「12%金銀パラジウム合金」と言います。
その組成は、メーカーによっても多少違いますが、銀46% パラジウム20% 銅20% 金12% その他(亜鉛・ガリウム・イリジウム・インジウム)2%というような状態です。
金属アレルギーの方は、高確率でパラジウムに陽性反応があります。
もし、パラジウムを使用しない金属というようにする場合には、金属アレルギーの可能性の低い金属を使用することが必要です。
例えば、チタンが考えられます。
しかし、チタンを使用した被せ物等は、健康保険の対象ではありませんので、結果的に保険適応外(自費診療)となります。
当然のことながら健康保険よりは、高額になります。
また、「12%金銀パラジウム合金」に使用されている金ですが、金属アレルギー陽性率の高い、ニッケル や コバルトと比較すれば、確かにパッチテストで陰性となる可能性もありますが、金といっても歯科で使用される金の詰め物や被せ物は、純金ではありません。
純金では加工が困難なため、他の金属も含めて作製されています。
合金です。
そのため、金なら大丈夫ということではありません。
もちろんパッチテストで金が陰性反応であっても偽陰性という可能性もあるのです。
そのため、パッチテストで陰性反応と診断された金属を使用しても絶対に安全とはいきれないのです。
陰性反応とされた金属で新しく作成しても、後で問題が起これば、撤去が必要です。
それが、健康保険が適応されない金属であれば、費用的な負担も大きくなります。
そうであれば、始めから金属を使用しない治療(ノンメタル治療)が望ましいです。

治療法2:レジンによる治療(健康保険適応治療)

レジンとは、樹脂(プラスチックのようなもの)を使用した治療で、健康保険が適応されるため、コストを抑えることが可能です。 また、通常1回の治療で行えるため通院回数も少なくてすみます。(虫歯の状態 や 被せ物形態 等によって異なります) さらに 基本的に どこの歯科医院でも対応が可能です。
(ノンメタル治療には、いくつかの重要なポイントがあるため理想的には金属アレルギーの治療を十分理解、熟知されており、経験豊富な歯科医院の方が良いでしょう。)
しかし、レジンという素材には、健康保険が適応され 治療が比較的簡単な点もありますが、欠点もあります。
レジンは、強度(耐久性)に問題があるため、しっかりと噛む部位 や 歯を覆うような被せ物には適応できません。
通常は、前歯の歯の間にある虫歯 や 奥歯であっても上下顎がしっかりと噛み合ないような部位に使用されます。
実際に、金属を撤去し、レジンでの治療が可能であるのかを歯科医院で判断してもらうことが良いでしょう。
耐久性 等を考え、レジンを使用することが適応であった場合には、治療の簡単さ、治療費の安さを考えると良い選択肢です。

治療法3:オールセラミックによる治療

金属アレルギーの方の口腔内の治療法で最も優れているのが、オールセラミックによる治療法です。
よく患者様から受けるご質問の中で、「セラミック と オールセラミック は違うのですか?」と聞かれます。
一般的に言われる「セラミック」という素材には、金属が使用されています。
「セラミック」の見えない内部(内側)は金属製です。
一般的に言われるセラミックの日本語の名称は、陶材焼付金属冠(金属陶材焼付冠)と言います。
金属のフレームに瀬戸物を焼き付けて作製されているため、内部には金属が使用されているのです。

セレックオールセラミック治療

通常セラミックといわれる素材は、歯科技工士という方が手作り(ハンドメイド)で作製します。
非常に高い技術が必要であり、作製にも時間がかかります。
「セレック オールセラミック」は、こうしたセラミックを人の手ではなく、コンピューターが設計し、ミリングマシンという器械がセラミックのブロックを削りだすことで作製するセラミックです。
セレック オールセラミックは、単に金属を使用しないことだけでなく、今までの治療にはないさまざまな特徴があります。

治療の流れ

ステップ1

歯がかけている部分があるだけでなく、歯の中で虫歯が存在するため黒っぽく見えています。
ラバーダムを行い、金属を撤去します。
ラバーダムは、削除した金属片が口腔内に飛び散らないようにするために非常に重要なことです。
歯を削った後、3D光学カメラで歯を撮影します。
数十秒で撮影は終わります。
そのため、今まで型取りが苦手だった方にも有益です。
しかし、状況によっては、当日スキャンできない場合もあります。
また、従来治療のように型取りを行う場合もあります。

ステップ2

これでセラミックを作製する準備は完了です。 モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。
設計後は様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。

ステップ3

ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)が、コンピュータで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出し、修復物を精密に整えていきます。

ステップ4

完成したセラミックを口腔内に装着します。
このようにセレックオールセラミックは、コンピューター上にスキャンされたデータから自動的にミリングマシン(セラミック自動制作器)がセラミックを削りだします。
歯科技工所に依頼することなく歯科医院で修復物を作製できるので、今までのセラミックよりも圧倒的に短期間に作製が可能であり、治療費が安くできます。
また 規格生産された高品質なセラミックブロックを使用するため耐久性が高いのが特徴です。

セレック

セレック.max(イーマックス)の特徴

ポイント1:光学3Dカメラによる型取り(デジタル撮影)!
ポイント2:コンピューターによる設計!
ポイント3:ミリングマシンによるセラミックの作製!

セレックとはコンピュータ制御によって歯の被せ物 や 詰め物 を設計・製作するオールセラミック システムのことです。
セレックは、医療先進国ドイツで誕生したCAD/CAMシステムです。
2011年時点で 欧米を中心に世界で約3万台のセレックが歯科医院に導入されており、1,000万以上の症例に使用され、長い症例では20年に渡る実績があります。

セレックの大きな特徴として、最先端の3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)し、患部の歯列をモニター上に再現します。
そのため、症例によっては、今まで行なわれていた型取りが必要ありません。
(ケースによっては、従来と同じように型取りを行い、模型上で3D光学カメラを使用してスキャンすることもあります)、コンピューター上にスキャンされたデータから自動的にミリングマシン(セラミック自動制作器)がセラミックを削りだします。

歯科技工所に依頼することなく歯科医院で修復物を作製できるので、今までのセラミックよりも圧倒的に短期間に作製が可能であり、治療費が安くできます。
また 規格生産された高品質なセラミックブロックを使用するため耐久性が高く、3D光学カメラでスキャンしてから約1時間後にはセラミックが装着できるため、ケースによっては1日での治療完了(1day セラミック)も可能です。

※症例によっては、型取りが必要な場合があります。
その場合には、セラミックの完成が翌日以降になります。
それでも従来の治療方法よりは圧倒的に短期間で治療が可能です。
※「1day セラミック」は事前診査が必要な完全予約制となります。

セレックの特徴

1. 費用が安い!

通常、セラミックやオールセラミックの費用は、1歯で10~15万円程度かかります。
精度の高いセラミック や オールセラミックを作製するには、優れた歯科技工士による高い技術力が必要です。
もちろんオーダーメイドです。
作製には非常に長い時間もかかります。
セレックは、歯科技工士に作製を依頼しないため、中間マージンがまったくかからないため、高精度にもかかわらず、費用を半分以下にすることが可能になります。
当院では、セレック治療なら1歯55,000円です。

※ 「1day セラミック」が可能かどうかは、歯の状態等によって変わります。
※ 上記は天然歯の費用であり、インプラントの場合は異なります。

2. 治療期間が短い!

従来のセラミック等の治療は、型取りからセラミックが完成まで約1週間から10日程度の期間がかかりました。
これは、セラミックを作製する歯科技工所に型を送り 依頼するためと セラミックの作製自体に非常に長い時間がかかってしまうからです。
セラミックは、歯科技工士によるオーダーメイドであり1歯、1歯手作業で行なうため 完成までには 長い時間と高い技術力が必要なのです。
セレックは、コンピューターがセラミックのブロックを削りだして作製するため、非常に短時間で高精度なオールセラミックが作製可能です。
通常は、型取り(光学3D撮影)の翌日以降に完成しますが、ご希望がございましたら当日(光学3D撮影後約2時間)に完了することも可能です。
「1day セラミック」 
通常は、型取りから次の日以降に装着されます。
それでも通常は、1週間程度かかる期間が圧倒的に短縮されます。

3. 高い耐久性

規格生産されたセラミックブロックを使用するため、耐久性が高いことが実証されています。
シロナデンタルシステムズ株式会社が公表している臨床研究データによると、従来法のセラミックインレー(部分的なセラミックの詰め物)の15年後の残存率は約68%とされています。
つまり、セラミックインレー(部分的なセラミックの詰め物)は、15年後には約3分の1が破折、脱離等のトラブルが発生しているという結果です。
セッレックは、15年後の残存率を調べた臨床研究によれば、約93%と非常に高いデータがでています。

4. 審美的であり、金属アレルギーの心配がない!

オールセラミックを使用しているため、金属アレルギーの心配もありませんし、なにより審美的です。

5. データ保存が可能!

万が一セラミックが壊れても 光学3Dスキャンされたデータは、コンピュータ上に記録されているため、型の取り直し(再撮影)をしなくても同じセラミックが短時間で作製可能です。
噛み合わせの変化があったり、虫歯等の場合には再度記録撮影(光学3Dスキャン)が必要になります。

治療の流れ(ステップ)

治療前

金属の詰め物を撤去して、虫歯を取り除き型取りになります。
歯がかけている部分と歯の中で虫歯が存在するため黒っぽくなっています。
金属を撤去し、虫歯を除去後、光学3Dカメラ(場合により通常の型取り)で撮影を行ないます。

Step1 3D光学カメラでスキャン!

歯を削った後、3D光学カメラで歯を撮影します。
数十秒で撮影は終わります。
そのため、今まで型取りが苦手だった方にも有益です。
以下のようにケースによっては、当日スキャンできない場合もあります。

  • 虫歯が深い場合
  • 出血があり、正確な3D光学撮影が困難な場合
  • 先に歯周病治療が必要な場合
  • 型を取ってから模型上で3D光学カメラを使用しスキャンした方がより正確に作製が可能と判断した場合
  • 3D光学カメラが口腔内に入らなかったり、舌の動きや唾液により直接の撮影が困難な場合

Step2 コンピューター上でセラミックを設計!

モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。
設計後は様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。

Step3 ミリングマシンがセラミックを自動で削る!

ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)が、コンピュータで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出し、修復物を精密に整えていきます。

Step4 口腔内に装着!

「1day セラミック」の場合、Step1から約1~2時間後にセラミックが装着されます。
通常は、型取りから次の日以降に装着されます。
それでも通常は、1週間程度かかる期間が圧倒的に短縮されます。

※ 3D光学カメラでスキャンする前の虫歯の治療は除きます
※ ケースによっては当日装着できない場合もあります
※ 「1day セラミック」は事前診査が必要な完全予約制となります

セレックの欠点

それではセレックには欠点はないのでしょうか?

欠点1:保険が適応されない!

セレックは、非常に優れた素材ですが、保険はまったく使用されないため、自費診療となります。

欠点2:連結する被せ物やブリッジの場合、3歯程度までの大きさしか作製できない!

セレックに使用されるセラミックブロックの大きさは、3歯程度(3cm以下)の大きさとなっているため、セレックを連結したり、セレックでブリッジとする場合には、3歯程度(幅3cm以下)の幅までしか作製できません。
もし、4歯以上を連結する場合や3cm以上の幅のブリッジを作製する場合には、セレックでなく、通常のセラミック や ジルコニアを使用することで対応します。

欠点3:前歯部には不向きな場合がある!

通常のセラミックは、歯科技工士により 歯の色を 絵画のように色付けして作製されます。
そのため、わずかな色合い等を再現することが可能です。
オーダーメイドですから…
それに対してセレックは、セラミックのブロックを削りだして作製されるため、もともとの使用するセラミックブロックの色が基本となるため、細かい色調の再現が難しい場合があります。
セレックも通常のセラミックと同様に着色して色合わせが可能ですが、色づけ(色調合わせ)に時間がかかるため、「1day セラミック」は不可能となります。

セレック治療費

口腔内スキャナー(トリオス)

口腔内スキャナー(トリオス)

口腔内スキャナーを使用することで、正確な口腔内データを取得することができます。

当院では、デジタル印象採得(歯の再現)が可能な光学印象装置である口腔内スキャナー(トリオス)を使用しています。
口腔内スキャナーの先端に取り付けたカメラで患者さんのお口の中の状態を撮影し、3D情報を取得します。
印象材による成型の問題点(精度、嘔吐反射など)を克服し、精密な成型を行うことができます。
得られた3Dデータをもとに、矯正治療終了後の状況をシミュレーションしたり、高精度の矯正装置を設計することが可能です。

口腔内スキャニングによる3D情報の取得

口腔内スキャナー(トリオス)は、前端にカメラを搭載し、患者様のお口の中の状態を撮影しながらリアルタイムに3D情報を取得することができます。
また、治療後の歯並びをシミュレーションし、高精度に矯正装置を設計することも可能です。

口腔内スキャナー(トリオス)のメリット

  • 高精度な3Dデータを取得することが可能
  • 治療後の歯並びをPC上でシミュレーションできる
  • 高精度な矯正装置設計が可能
  • 咬合型の口腔内でカスタムメイドの矯正装置を作成する時間を短縮
  • 印象材による印象採得と異なり、待ち時間が短く、硬化の待ち時間もない
  • CTやX線と違い、放射線の心配がない
  • 嘔吐反射の緩和

通常、印象採得(歯の型取り)には、ピンク色の粘土状の印象材を使用します。
しかし、印象材を使って歯の印象を取る場合、型が固まるのを待つ必要があり、嘔吐感に耐え、得られる印象の精度も決して良いとは言えません。
一方、口腔内スキャナー(トリオス)を使えば、嚥下反射が強く印象採得が苦手な方でも、正確な歯型が採れるようになります。