歯科治療と金属アレルギー:その8

12/15(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『歯科治療と金属アレルギー:その8』になります。

『インプラントと金属アレルギー』
金属の中で最も安全性の高い金属は『チタン』であることは先に説明したとおりです。
私の知る限り、現在のところチタンと断定したアレルギーの報告は聞いたことがありません。
(*ただし、チタンアレルギーが疑われる報告はあります)
そのため、『純チタン』であるインプラントは、金属アレルギーに対して最も安全性が高い治療と言えます。

また、インプラントの土台となる部分に 『オールセラミックの土台(ジルコニア・アバットメント)』を使用し、
被せ物を 『ジルコニア』オールセラミッククラウンにすれば、ベストな治療になります。
欠点としては、インプラント自体保険が適応されないことと、 『オールセラミックの土台(ジルコニア・アバットメント)』、『オールセラミック・クラウン』 ともに最もコストの高い素材になります。

ただし、審美性、安全性を考えれば現在考えられるベストな治療方法と言えます。

今日は、『金属アレルギー』の話はここまでで、インプラントを行うための骨の状態(骨吸収)について以下でお話をしたいと思います。

次回のブログは12/18(木曜日)になります。
次回でこのシリーズも最終回になります。

今週(12/12〜14)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

毎回のこのコーナーで紹介する症例の多くは、骨吸収が進行しており、治療が難しいことを解説してきました。
最近本当にこのような骨吸収が進行したケースが増えています。
骨吸収の理由は、よく書いていますが、以下のような状況です。
  ・ 歯根破折
  ・ 歯を欠損のままにしていた
  ・ 歯周病

特に歯周病を放置すると歯を支えている骨は、どんどんと吸収してしまいますので、
歯がダメになった時には、なかりの骨吸収が起っているのです。

歯周病の場合、できるかぎり早期に治療することが非常に大切です。
歯周病が初期の場合であれば、さほど難しい治療でなく、十分回復するのです。

しかし、歯周病が進行してしまった場合には、治療は困難になりますし、治療自体も大変になります。

また、歯周病の治療を行うと 確かに歯周病の進行を停止させるこはできますが、
吸収してしまった骨を完全に元の状態に戻すことはできません
そのため、早く歯周病の治療を行えば、それだけ、歯を残すことが可能になります。

ただし、歯周病が進行しすぎてしまった場合には、歯周病治療ができなくなってしまいます。

歯周病は、歯周病細菌 による『感染症』 です。
歯周病の治療は、歯肉の内部に入ってしまった歯周病細菌を取り除くことです。
歯周病細菌を取り除くことができれば、歯周病の進行を抑えることが可能になります。

しかし、進行してしまった歯周病では、その 歯周病細菌を完全に取り除くことができません。
歯周病細菌を取り除けないということは、 歯周病細菌を歯肉の中に取り残した状態で放置することです。

このような状態は、治療不可能とし、抜歯しなければなりません。
歯周病専門医だからといって、全ての歯周病を治せるということではありません。

歯周病専門医は、口腔内から 歯周病細菌を除去することを治療の目的としています。

取りきれない 歯周病細菌は、必ず感染するのです。

感染が進行した結果、先に書きましたように骨の吸収がさらに進行してしまうだけでなく、
他の歯にも感染してしまいます。
その結果、最終的には、問題となっている歯だけでなく、
多くの歯がダメになってしまいます。
共倒れしてしまうのです。

また、骨吸収が進行してしまった結果、その後にインプラント治療を行おうと思っても難易度が高くなってしまったり、場合によってはインプラントができないこともあります。

最近は、重度歯周病疾患の患者様に 上記のようにご説明を行った場合、
『どうしても抜歯したくない!』
『自然に取れる(抜ける)まで待ちたい!』
という方が増えています。
私は、 歯周病専門医ですから、歯周病細菌を取り除く治療(方法)をもちろん知っています。
しかし、全てのケースで 歯周病の治療が行えるわけではありません。
あまりにも進行してしまった 歯周病の場合、治療自体が不可能になってしまいます。

違う言い方をすれば

『きちんと治療すれば残すことができる歯』と
『治療しても残すことができない歯』の判断をきちんとすることが重要なのです。
完全に治療できない歯を的確に判断することは、他の歯への感染を防ぐことになります。

そのような適切な判断ができるからこそ 歯周病専門医と言えるのです。

完全にダメな歯をそのままにすることは、
『骨吸収が進行している悪い状態の歯をそのまま放置する』ということです。
歯周病を放置した結果、歯周病は必ず他の歯にも感染してしまいます。

また、歯周病が進行する前にきちんと治療を行うことが最も大切です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。