歯科治療と金属アレルギー:その9

12/18(木曜日)です。

今日も前回の続きで、『歯科治療と金属アレルギー:その9』になります。

このシリーズも今日で最終回ですが、日々の臨床の中で
『金属アレルギーがあるんです!』
というご質問があります。
もちろん、金属アレルギーでなくても 金属イオンが体内に蓄積することは良いことではありませんので、金属をまったく使用しない治療は有効です。

しかし、現実的には、金属をまったく使用しない治療では、費用の問題もでてきます。
このシリーズの5回目でも書きましたが、歯の噛む面にある小さな金属の詰め物(1970年前の治療ではアマルガム製が多く使用されてきました)の場合、撤去し、保険診療の範囲内で白い樹脂(レジン)に変えられます。(1歯 1.000円程度)
レジン治療以外では、保険診療では、金属を使用しない被せ物の治療は ほぼ不可能になってしまいます。
特に『オールセラミック』 による治療は、被せ物の材質の中でも最も費用がかかるものです。
そのため、金属製の被せ物が多く装着されている方にとっては、全ての治療をやり変えるとなると大変なことになってしまいます。

金属アレルギーがご心配な方は、まず、皮膚科 や アレルギー外来 にてアレルギー反応がある金属を特定するための検査を受けてから考えることが必要です。
金属アレルギー検査を行うと全ての金属に反応があるということは少なく、
歯科で使用する金属で言えば、
水銀(アマルガム合金) や ニッケル、クロム、といった金属には反応はあるが、
金等の材質には反応がでないことがあります。
まず、金属アレルギー検査を行ってから歯科治療内容を決定することが必要です。

また、今まで行ってきた被せ物の治療は『セラミックだから大丈夫!』ということはありません。
セラミック や ハイブリッドセラミック の被せ物も内部は金属です。
何度も書きますが、金属をまったく使用しない被せ物は、『オールセラミック』 になります。
また、保険診療で行う前歯の被せ物(白い歯)も内部は金属(パラジウム合金)です。

ただし、金属をまったく使用しない材質が良いということではありません。
長期的な安定(強度)という点から考えると金属製の被せ物の方が優れています。

例えば、インプラントの被せ物の場合、奥歯においては、金属製の被せ物をお勧めします。
奥歯は、噛む力が強いので、セラミック等の被せ物を使用した場合には 欠けたりする可能性があります。
安定性(強度)を考えると金属にかなうものはありません。
さらに、 『歯ぎしり』や『くいしばり』が強い方は、金属製の被せ物が良いでしょう。

このシリーズでは、金属アレルギーについてさまざまなことを書いてきましたが、
どういった材質が良いかは、金属アレルギー検査を行い、噛み合わせ等も含め、決定することが大切です。

次回から新しいテーマになります。
『総入れ歯(歯が1本もない方)でもインプラント治療は可能か?』です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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