患者さんに優しいインプラント治療:その2

4/7(月曜日)です。
今日も前回の続きで、『患者さんに優しいインプラント治療:その2』になります。
このシリーズはインプラント治療の際に
『できるかぎり腫れない』
『できるかぎり痛みがない』
治療を紹介するものです。
今日はそうした治療法である『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』を紹介します。
優しい治療 その1:スプリッティング法(スプリットクレスト法)
インプラント治療を希望されて来院される患者様の半数は、骨の幅がしっかりしていません。
そのため、骨を増大させるような治療が必要になってきます。
その中でも骨のが減少しているとインプラント治療は行えません。
骨幅を増大させる治療方法として、 『GBR法』があります。
この治療法は、骨を再生(増大)させるのに非常に効果的な治療法です。
しかし、治療自体は通常のインプラント治療よりは大変になります。
大変ということは、治療後の腫れが起る可能性が高くなる治療法です。
もちろん 『GBR法』を行えば、必ず腫れるということではありません。
もともとの骨の状態によったり、 『GBR法』の難易度によりだいぶ違いますが、腫れる可能性はあります。
しかし、骨の幅が少ない状態では、インプラントは埋入できませんので、しかたがありません。
しかし、インプラントの世界では、さまざな治療方法が開発されてきています。
その一つが『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』という治療法です。
これは、インプラントで使用する『ドリル』を極力使用しない治療法です。
『ドリル』を使用しない ということは、骨へのダメージが加わりにくい ということです。
『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』の解説の前に、
通常の『ドリル』を使用したインプラント埋入法について解説します。
従来、インプラント手術は『ドリル』で骨を削り、できた穴にインプラントを埋入するという方法でした。
インプラントの太さ(直径)は約4ミリ(メーカーによっても種類によっても多少違います)ですので、始めは1〜2ミリ程度の細いドリルで穴を開け、少しずつ太い『ドリル』を使用し、
最終的にインプラントより若干小さい大きさまで、骨に穴を開けます。(下図参照)
9c472241.jpg
クリックすると拡大されます。
この治療法は当たり前の治療法として行われてきました。
しかし、骨を削るため、出血を伴い、腫れ痛みの原因となっていました。
そのため、開発されたのが、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』です。
この治療法は最初の段階のみ非常に細い器具(ドリル等)を使用することがあります。
その後、最初の小さな穴に骨を広げる器具を挿入します。
これは『ドリル』ではありません。
骨幅を広げる器具を順次大きいものにし、穴をどんどんと拡大します。
この時、『骨は本当に広がるのか?』と思われるかもしれません。
骨には弾性があります。
骨をゆっくりと押し広げることにより、穴は少しづつ大きくなるのです。
このような骨の穴を押し広げる器具を順次大きいものにします。
分かりやすく例えると、木(板)にヌジ付きの釘をドライバーでねじ込むようなものです。
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クリックすると拡大されます。
先に記載したようにインプラントの幅(直径)は約4ミリです。
約4ミリのインプラントを埋入するためには骨の幅は約6ミリが必要になります。
もし、骨幅が6ミリ以下の場合には、骨の幅を増させる 『GBR法』が必要になってきます。
『GBR法』の欠点として治療の難しさがあります。
5ミリ程度の骨幅であった場合、1ミリ程度の骨幅を増大させるために 『GBR法』を行うことはさほど難しくありませんが、始めの段階で1〜2ミリしか骨幅が無かった場合には、6ミリまで骨の幅を増大させることは非常に難しい治療になります。
治療の難易度が高ければ、手術時間も長くなり、治療に伴う患者様の大変さも高くなります。(腫れたり、痛みを伴うということです)
また、経験の浅い歯科医師では骨幅を4ミリも5ミリも増大させるような治療は困難を極めます。
難易度が高いということは失敗(骨が増大できない)する可能性も高くなります。
その点、骨幅を押し広げるこの治療法(スプリットクレスト法、スプリットコントロール法、OAMインプラント法等いくつかの名前があります)は、初診時に狭い骨幅であっても少しずつ押し広げることにより、 『GBR法』等を行わなくても骨幅を改善させることが可能になります。
『スプリット(スプリッティング)』とは骨を圧迫し、押し広げるという意味です。
もちろんこの方法により、 『GBR法』がまったくいらなくなったということではありません。
『スプリッティング』による骨幅の拡大量には限界があります。
しかし、確実に治療(骨幅拡大)は楽になります。
例えば、2〜3ミリ程度しか骨幅がない場合でも『スプリッティング』により、骨幅を5ミリ程度まで拡大できれば、
あと1ミリ分のみGBR法で骨幅を増大すれば、
良いことになります。
GBR法により1ミリ骨幅を拡大させることはさほど難しいことではありません。
治療の難易度も低くなりますし、リスクも低くなります。
現実の臨床では骨幅を押し広げる『スプリッティング』 『GBR法』を併用して行うことが多くあります。
次回のブログは4/10(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『患者さんに優しいインプラント治療:その3』です。
今週(2/26〜27)のインプラント手術報告
今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。
患者様は、15年程前に上の奥歯を2本抜歯したそうです。
その後、義歯を作製しましたが、違和感が強く、使用していませんでした。
奥歯がないため、噛みづらかったのですが、入れ歯をしなくても反対側でなんとか噛めたため、ずっとそのままにしていました。
今回、インプラント治療があると聞いて当医院を受診されました。
欠損部の骨の状態を診査したところ、骨の幅がかなり吸収していることが分かりました。
この原因は、歯が暫くなかったためです。
歯がないと骨には噛む力が加わらないため、骨は痩せてしまいます。
今回の患者様も15年程歯がなかったために、そうしたことが起っていました。
歯がないことによる骨吸収の詳細は以下を参考にして下さい。
『歯がないと骨は吸収してしまいます』
どれくらい骨が吸収していたかと言いますと、
残っていた骨の厚みは約2〜3ミリでした。
今回の『スプリティング法』の話にもありましたように、
骨の厚みは6ミリないといけません。
そのため、まず、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』を行い、骨幅を6ミリ程度にまで広げました。
しかし、部分的には拡大が不十分な部分がありましたので、
その部分のみ『GBR法』 を行いました。
まさしく今回のテーマの治療です。
『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』『GBR法』 を併用することにより、治療回数が少なく、腫れも最小限に抑えることが可能となります。
患者様にできるかぎり、負担にならない治療は大切なことです。
手術時間は、『スプリッティング法(スプリットクレスト法)』『GBR法』 を行ったので若干長くなり、約20分でした。
使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント) 直径4.1ミリ、長さ10ミリ が2本でした。
今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。
治療費
インプラントが1本21万円(税込)×2本、
最終的な被せ物が、105.000円(税込)×2歯分、
合計630.000円(税込)になります。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回のスプリットクレスト法、GBR法の費用も全て含まれています。
今回はちょっと話しが長くなりますが、前回に続き、今日も歯科と健康に関する記事を紹介します。
『歯が20本以上残る70歳以上の高齢者、病気診療費37%少なく』という記事です。
北海道国民健康保険団体連合会が調査したところによると、
20本以上の歯が残る70歳以上の高齢者は、
4本以下の人に比べて全身の病気に関係した診療費が37%も少ないことが道国民健康保険団体連合会(札幌市中央区)の調査で分かった。
虫歯のない人や歯周病でない人も安く済んでおり、
歯は体全体の健康に結びつくことが統計的に立証された。
歯と健康の話は最近よくあります。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。