歯磨き剤について学ぼう:7回目 知覚過敏予防 

2018年 3月 4日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
今日のテーマは、『歯磨き剤について学ぼう:7回目 知覚過敏予防 』になります。
だいぶ この歯磨剤シリーズも長くなってきました。
本日は「知覚過敏症」(ちかくかびんしょう)について解説します。
今日は、ちょっと難しい話しからスタートします。
そもそも「知覚過敏症」とはどのような病気なのでしょうか?
正式名称は「象牙質知覚過敏症」と言います。
なぜ「知覚過敏症」の前に
「象牙質」という言葉が入るのかは、
この後の解説を見ると分かります。
「象牙質」を理解すると
なぜしみるのか?
ということが分かります。
「知覚過敏症」とは、
歯の表面の「エナメル質」の内側にある
「象牙質」が露出してしまうことで
一過性の痛みを生じることです。
(上記以外でも知覚過敏が起こることもあります。詳細は今後このブログで解説します)
ちょっと難しい言い方ですね。
最初に歯の構造を簡単に説明します。
これを理解すると「知覚過敏症」が分かりやすくなります。
「エナメル質」とは、歯の一番表層を覆っている白い部分です。
歯として見える部分です。
この「エナメル質」は非常に硬いです。
人間の身体の中で最も硬い組織です。
毎日食べ物を噛む面ですので当然硬くないといけませんよね。
「エナメル質」は硬いですが、非常に薄いです。
エナメル質の厚みは約2〜3ミリ程度です。
そのため、毎日噛むこと や 歯ぎしり、食いしばり 等で擦り減ってしまいます。
歯ぎしり 等の噛み合わせで歯が擦り減った3症例を見ていきましょう。
歯の噛む面が磨り減ったため、茶色っぽく見えます。
これは「エナメル質」が磨り減ったため、
その内側にある「象牙質」が見えてきた状態です。
この「象牙質」については、「エナメル質」の後で解説します。

次の写真も歯が磨り減った状態です。

右側のみを拡大してみたのが次の写真です。

もう1症例見てみましょう。

右側を拡大してみたのが次の写真です。
歯が平らに磨り減ってきており、
茶色っぽい象牙質が見えてきています。
この歯が磨り減っていくことが知覚過敏につながっていきます。
覚えておいて下さい。

さて話を戻します。
「エナメル質」は99%が無機質(ハイドロキシアパタイト)でできており、
生きた細胞はありません。
そのため、一度失ったエナメル質は再生することはありません。
エナメル質の内部にあるのが「象牙質」です。
「象牙質」は、エナメル質と比較すると柔らかく、
70%が無機質(ハイドロキシアパタイト)で、
20%が有機質(コラーゲン や タンパク質)で、
10%が水分です。
この「象牙質」には
数千本の「象牙細管」という細い管が存在します。
「象牙細管」は、歯の中心の「神経」に向かって伸びています。
「象牙細管」の直径は非常に細く0.8〜2.2μm(マイクロメートル)です。
分かりにくい単位ですね。
「象牙細管」の太さは、約0.001ミリというものすごく細い管です。
「象牙質」には、この細い管(象牙細管)が無数にあって、
神経に向かって伸びているのです。
それでは、少しエナメル質 と 象牙質がご理解いただけたと思いますので
先ほどの 歯ぎしり や 食いしばり 等の噛み合わせによって
知覚過敏症が生じることについて解説しましょう。
知覚過敏の原因には本当に多くの原因がありますが、
歯ぎしり や 食いしばり 等の噛み合わせによって
歯肉が退縮することで起こる知覚過敏はその一つです。
まず歯の構造です。
先に解説しましたようにエナメル質の内側にあるのが象牙質
です。
下の図で象牙質にある緑色の線が象牙細管です。
象牙細管が神経につながっていることが分かるかと思います。

歯ぎしり や 食いしばりを起こすと
歯(エナメル質)が削れるだけでなく、

エナメル質象牙質の境目(つなぎ目)に亀裂が入ります。

この亀裂が大きくなるとボロボロっと欠けて取れてしまいます。

結果的に象牙質が見えてしまい、
象牙細管も露出してしまいます。
結果的に歯がしみるのです。
こうしたタイプは、しみることの治療だけでなく、
噛み合わせの負担軽減の治療も必要になってきます。
本日のブログはここまでです。
次回も知覚過敏の続きです。
お楽しみに!

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