歯磨き剤について学ぼう:9回目 知覚過敏予防 

2019年 3月18日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
今日のテーマは、『歯磨き剤について学ぼう:9回目 知覚過敏予防 』になります。
さて今日も知覚過敏の話です。
知覚過敏の話も今日で3回目です。
本日の知覚過敏を初めてご覧になる方は、
是非過去の2回をご覧下さい。
過去の2回では、
知覚過敏は、本来 歯の表面にある白い部分のエナメル質の内側にある象牙質が露出することで
しみたり 等の一過性(一時的)な痛みを生じることです。
この本来 エナメル質の内側にあり、見えない象牙質が露出して見えてくることとして
歯肉退縮があることを前回のブログで解説しました。
そして歯肉が退縮する原因には以下のように様々あります。
歯肉が退縮する原因
1.歯ぎしり
2.過度な歯磨きの圧力
3.歯周病
4.加齢
等により歯肉が退縮します。
前回のブログでは、この中で歯周病が原因で歯肉が退縮することを解説しました。
前回と同じ内容になりますが、
歯周病による歯肉退縮について再度おさらいをしましょう。
以下は健康な状態です。
骨はこの位置まであります。

以下は軽度の歯周病です。
歯周病は歯周病最近による感染症です。
歯周病細菌が歯と歯肉の境目から侵入します。
この歯と歯肉の境目を歯周ポケットと言います。
歯周ポケットに存在する歯周病細菌によって
歯の根を支えている骨が吸収していきます。

以下は中程度歯周病です。
骨がどんどんと溶けていきます。

以下は、重度歯周病です。
骨はさらに溶けていきます。
そして末期なると歯がグラグラとしていきます。

こうしたように骨吸収が起こると
歯肉も退縮してしまいます。
結果的に象牙質が露出し、見えてくるのです。
知覚過敏の1回目でも解説しましたように
象牙質には、象牙細管という
細い管が無数に存在しています。
この象牙細管は、歯髄(神経)に向かって伸びています。
そのため、露出した象牙質に刺激が加わると
刺激は象牙細管を伝って
歯髄(神経)が痛みを生じるのです。

これが歯周病が原因で歯肉が退縮することで起こる知覚過敏です。
次に噛み合わせが原因によって知覚過敏が起こることについて解説します。
以下の話は、知覚過敏の1回目でもアップした内容ですが、
おさらいの意味も含めて再度解説します。
先にも解説しましたように
下の図で象牙質にある緑色の線が象牙細管です。
象牙細管が神経につながっていることが分かるかと思います。

歯ぎしり や 食いしばりを起こすと
歯(エナメル質)が削れるだけでなく、
エナメル質象牙質の境目(つなぎ目)に亀裂が入ります。
エナメル質
象牙質
の違いについては、1回目に詳細を解説しましたのでそちらをご覧下さい。
エナメル質象牙質は全く違う組織です。
硬さも違いますし、構造も違います。
そのため、歯ぎしり や 食いしばりを起こすと
その境目に亀裂が生じてしまいます。
例えて言うと
地震があった時に
家の外壁が崩れるようなものです。
壁にタイルが貼ってあれば、
そのタイルとタイルに亀裂が入ったり、
タイルが崩れてしまうようなことです。

この亀裂が大きくなるとボロボロっと欠けて取れてしまいます。

結果的に象牙質が見えてしまい、
象牙細管も露出してしまいます。
これが、噛み合わせによる知覚過敏です。
それ以外にも歯肉が退縮する原因には、
過度な歯磨きの圧力があります。
強いブラッシング圧により歯肉にダメージが加わると
歯肉が退縮してしまいます。
頑張って歯磨きをされている方には、
このような歯肉退縮による知覚過敏が起こることが多いです。
知覚過敏を解決するためには、ブラッシングによる強い圧力を改善しないといけません。
しかし、この歯磨きによる強さ(圧力)の調整って難しいんですよね。
ブラッシングの強さを軽減する一つの方法として、
歯ブラシの持ち方があります。
以下のように歯ブラシをしっかりと持つとどうしても力が入ってしまいます。

そこで歯ブラシを軽く持つことがいいです。
以下のように指2本で持てば過度な力(強い力)を入れることは難しいです。
そのため、歯や歯肉へ加わる力も軽減できます。

次に歯肉が退縮する原因として
どうしても多少は起こってしますのが、年齢による問題です。
毎日毎日歯磨きを行いまいますので
多少なりとも歯肉にはダメージが加わってしまいます。
結果的に先の説明のように歯肉にダメージが加わって歯肉退縮が起こってしまいます。
また重度歯周病ではないが、
年齢とともに 多少なりとも歯周病が進行してくることはあります。
高齢になれば、全く歯周病に問題がないという人の方が少ないです。
歯周病の進行とともに骨吸収が起こると
歯肉退縮が起こります。
また歯ぎしり や 食いしばりはご本人が自覚していなくても
多くの方は就寝時に歯ぎしり や 食いしばりをしています。
就寝時の歯ぎしり や 食いしばりだけでなく、
起きている時の噛み締めがある方の方が多いです。
毎日毎日食事をとり、
歯ぎしり や 食いしばりがあったり
するわけですから
それが何十年も続けば、当然のことですが、
歯自体も劣化します。
歯肉も退縮すれば、
歯に亀裂も起こります。
当然といえば 当然です。
例えば、靴を毎日履いているとします。
同じ靴を毎日です。
おそらくそんな長い年月使用しなくても
多分、ダメになってしまいますよね。
靴がダメになっていなくても
靴底はすり減りますよね。
歯だって同じです。
年齢とともに必ず劣化します。
その劣化が
歯肉退縮であったり、
歯の亀裂であったりします。
このように知覚過敏が起こる歯肉退縮には様々な原因があるのです。
今日も話が長くなりすぎましたのでこれで終わります。
次回もまた知覚過敏の続きを解説します。

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