歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 リアルタイム PCR法

2015年 1月12日(月曜日)です。

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今日のテーマは、
『歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 リアルタイム PCR法』になります。

昨年末、「短期集中 歯周病細菌 除菌 プログラム FMD治療 」の話の中で
細菌検査という話をしました。

本日は、その細菌検査をさらにまとめましたのでアップします。

また、今年から細菌検査も始めました。

それでは始めましょう!

現在 一般的に行われている歯周病検査は、
レントゲン撮影  や  歯周ポケット検査 … 等 です。

これらの検査は、歯周病の進行程度を把握することは可能ですが、
どのような歯周病細菌に感染しているのかを診断(歯周病のリスク診断)することは不可能です。

歯周ポケット検査については、以下を参考にして下さい。
歯周ポケット検査

感染している歯周病細菌の種類により その予後(将来性)は大きく変わります。
特に進行した歯周病の場合には、感染している歯周病細菌の種類により
治療法が変わるのです。

歯周病の病態は大きく分けて 以下の2つに分類されます。
1.慢性歯周炎
2.侵襲性歯周炎(しんしゅうせい ししゅうえん)

慢性歯周炎は、
歯周病の約8割以上の方に当てはまります。
このような方は、通常の歯周病治療で治る可能性が高いです。

侵襲性歯周炎は、
歯周病患者さんの約1〜2割で発症すると言われています。

20〜40歳以下で歯周病が進行している場合には
侵襲性歯周炎である可能性が高いです。

これは若年期に家族間 等から特定の歯周病細菌感染が起こっているからです。

特定の歯周病細菌とは、悪性度の強い A.a菌、P.g.菌 等の感染のことです。

侵襲性歯周炎の場合、通常の歯周病治療を行っても
治りが悪かったり、 再発を繰り返すことが多いです。

侵襲性歯周炎の場合には、
どのような歯周病細菌に感染しているかを検査することで適切な除菌療法が行えます。

歯周病に最も影響が大きい細菌は以下の5菌種であることが分かっています。

1. A.a.菌 ( Aggregatibacter actinomycetemcomitans )
侵襲性歯周炎の発症に関連が深い菌 非常に悪性度の強い細菌

2. P.g.菌 ( Prophyromonas gingivalis )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌
年齢に比較して骨吸収が大きく この菌の比率が高い場合
侵襲性歯周炎と診断される 非常に悪性度の強い細菌

3. T.f.菌 ( Tannerella forsythensis )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

4. T.d.菌 ( Treponema denticola )
慢性歯周炎の発症に関連が深い菌

5. P.i.菌 ( Prevotwlla intermedia )
思春期性 や 妊娠性歯周炎 の発症に関連が深い菌

上記の5菌種が歯周病に関連性が高いことが多くの研究により分かっています。

特に  P.g.菌 、 T.f.菌 、 T.d.菌 の3菌種は、
Red Complex(レッッドコンプレックス)と言われ、非常に悪性度の高い細菌です。

先にも説明しましたように
20〜40歳以下で骨吸収が大きく、これらの細菌が多く存在する場合には、
侵襲性歯周炎と診断されます。

侵襲性歯周炎の場合、
通常の歯周病治療では、細菌の数を減らすことが難しく、再発率が高いため、

抗菌療法(内科的歯周病治療)
FMD治療 が有効となります。

また、細菌数を減らすための
P.D.T治療
3DS治療 も 効果的です。

これらの治療方法については、
昨年のブログでもアップしましたが、
現在上記の治療内容をまとめたサイトを作製中ですので、
完成しましたら HPにアップします。

そのため、侵襲性歯周炎のような重度歯周病の場合、
歯周病細菌遺伝子(DNA)検査 リアルタイム PCR法 を行うことで
従来の歯周病治療では行えなかった
除菌療法 や 最新の歯周病治療を行うための診断が可能となります。

先にも解説しましたように歯周病は、歯周病細菌による感染症です。
特に悪性度の強い細菌感染が起こっている場合には、
通常の歯周病治療で治すことは
難しいので、病態に合わせた治療が必要となります。

また、侵襲性歯周炎は、家族内感染の可能性が高いので
ご家族全てで治療(除菌)を行わないと
ご自身の治療を行っても家族間で再感染が起こります。

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歯周病細菌遺伝子(DNA)検査:リアルタイムPCR 治療費

2菌種(例:P.g.菌 A.a.菌 )         : 10.000円

3菌種(例:P.g.菌 T.d.菌 T.f.菌)      : 15.000円

5菌種(P.g.菌 T.d.菌 T.f.菌 A.a.菌 P.i.菌) : 20.000円

*1回目は5菌種が基本となります。
2回目は1回目の検査結果により判断する

*できるかぎり5菌種測定した方がより詳細な結果がわかる

*検査1回分の費用

*細菌検査は治療前後の2回は必要

*消費税は別途

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