歯科金属の危険性

2017年7月29日(土曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科  オールセラミック/ジルコニア/金属アレルギー専門サイト」です。

歯科治療(保険診療)で使用されている銀歯はどのような成分でできているかご存知でしょうか?

保険診療で使用される金属で代表的な被せ物や詰め物が
「金銀パラジウム合金」です。
口腔内に見える金属は保険診療で行なったのであれば、まず「金銀パラジウム合金」です。

金銀パラジウム合金の組成は以下となります。
銀:     約50%
パラジウム: 約20%
銅:     約18%
金:     約12%
イリジウム: 約 1%以下
インジウム: 約 1%以下

金銀パラジウム合金で作成されている銀歯は
噛む力 や 唾液 等の環境で劣化していきます。

劣化してイオン化した金属は体内に蓄積されていきます。

そのほとんどは、便として体外に排出されます。

しかし、3~10%程度は腸管から吸収されます。

そして、腸管から吸収された一部は、汗の中に排出されます。

溶け出したイオンは蛋白質と結合することによって、
それを異物とみなした体が過剰反応を起こすのです。

これが金属アレルギーです。

手(手のひら) や 足(足のうら)は、汗腺が多い場所なので、
こうした部位に金属アレルギーが起こりやすいのです。

この金属がイオン化する原因として、
金属には
イオン化しやすい金属
イオン化しにくい金属があります。

イオン化しやすい金属として
ニッケル、クロム、コバルト、銅、インジウム、イリジウム、パラジウム
等があります。

先程説明しました日本の歯科で使用される金属(金銀パラジウム合金)は
イオン化しやすい金属と言えるのです。

イオン化はとは?
金属の原子構造は、中央に原子核があり、その周囲に電子が軌道しています。

一番外側の電子は中心部から遠いため
引力が弱く自由に動くことができるため自由電子と言います。

口腔内は過酷な環境であり、
口腔内細菌が産出する酸、食物 唾液などの電解質作用、
歯肉溝からでる浸出液、
噛む力による金属の応力変化から起こる腐食等から
自由電子は容易に脱離してしまいます。

脱離した金属イオンは蛋白質と結合することによって、
それを異物とみなした体が過剰反応を起こすのです。

次に金属がイオン化しやすい条件として
「ガルバニー電流(ガルバニック電流)」の存在があります。

「ガルバニー電流」とは、
金、銀、アマルガム(水銀合金)など
2種類以上の金属が口腔内に存在する場合、
そのイオン化の違いにより唾液を介して流れる電流のことです。

「ガルバニー電流」の例として、
金属製のスプーンを口に入れると なにか変な味がしたり、
金属製の物を噛むと 変な感じがすることがあります。

これが「ガルバニー電流」なのです。

「ガルバニー電流」は、
イタリアのルイージ・ガルヴァニ博士が
研究のためのカエルの足が金属に触れることで
痙攣(けいれん)を起こすことを偶然に発見したことで名づけられた現象です。

この「ガルバニー電流」が流れると
金属が腐食しやすくなり、
金属がイオン化しやすくなります。

こうした日本の歯科で使用されているパラジウム合金ですが、
パラジウムは世界的にみても歯科治療で使用されることはほとんどありません。
日本 と アジアの一部 で歯科治療に使用されているだけです。
その理由はパラジウムを使用する利点がほとんどないからです。

パラジウムの利点がほとんどないだけではなく、
害があるという報告も多く、
医療先進国であるドイツでは、
「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しない」
という勧告を出しているほど、パラジウムは安全性に疑問がもたれており、
パラジウムが体に与える悪影響を考慮して、
パラジウムフリー(パラジウムを含まない)の金属を強く推奨しています。

それでは なぜ日本では世界的にもほとんど使用されていないパラジウムを         歯科治療に使用しているのでしょうか?

その理由は戦後にまでさかのぼることになります。

1960年 日本の保険医療制度の中で歯科治療において
金属製の被せ物や詰め物を行うことが決まりました。

その際に使用する金属として金銀パラジウム合金が考えられることになりました。
その当時から世界的には白金(プラチナ)や金(ゴールド)を
歯科治療に使用されていることが通常でしたが、
日本の歯科用金属規格委員会は、
国家財政の点から代替え金属として金銀パラジウム合金を使用することにしました。

ただし、できるだけ早い時期に金合金へ移行すべきであることを委員会報告書で発表しています。

しかし、現時点でも何も変わらずに金銀パラジウム合金は使用されています。
金銀パラジウム合金は、リンパ球幼若化テストという金属アレルギー検査では、       約半数の人に陽性反応が出るとされています。

戦後の日本の財政を考えれば、
パラジウムは安価であり、加工性が良いため、
ある程度しかたがなかったのだと思いますが、
現在 パラジウムは高騰しており 高価なわりに利点がない材質と言えます。

また被せ物の内部に使用されている歯の土台にも金属が使用されていることがあります。
土台のことを「コア」と言います。

コアには、金属製のコア と 樹脂でできたコアがあります。

近年はだいぶ変わってきていますが以前は金属製のコアが主流でした。

金属製のコアの素材は銀合金です。

組成は以下になります。
銀:    約72%
インジウム:約12%
スズ:   約 9%
亜鉛:   約 7%

金属アレルギーの方の治療ですが、
金属の被せ物をオールセラミックに変えることになるのですが、
被せ物や詰め物を変えるだけでなく、
被せ物の中の「コア」も金属製ではない
「ファイバーポストを使用したコア」に変える必要性があります。

また最も問題のあるのが
「アマルガム:歯科用水銀アマルガム」です。

アマルガムは1970年代をピークに虫歯治療として使用されてきました。
近年ではほとんど使用されなくなってきていますが、
いまでも使用されている歯科医院もあるようです。

歯科用水銀アマルガムの組成は以下になります。
水銀:    約50%
銀:     約35%
スズ:    約 9%
銅:     約 6%
亜鉛:    約 1%

問題となるのが歯科用水銀アマルガムの中の50%を占める水銀です。

水銀は神経毒性の強い物質であり、
世界的にも有害性が報告されています。

スエーデンでは1987年に妊婦にアマルガムの詰め物を行わないように警告しました。
イギリスでも1998年に同様の警告がありました。

米国でも州によってはアマルガム充填の制限が法制化されています。

しかし、日本では未だ歯科用水銀アマルガムは禁止になっていません。

歯科用水銀アマルガムによる害は、
アレルギー症状だけでなく、
肩こり、首のこり、腰痛・頭痛、関節の痛み、不眠、めまい、耳鳴り …等
といった症状を引き起こす可能性があることが言われています。

歯科用水銀アマルガム(松風スカリフェル-D説明書より抜粋)の取り扱い説明書には
以下のことが記載されています。
・ 素手で取り扱わないこと
・ 十分換気されている場所で行うこと
・ 使用済みのアマルガムは全て回収し壊れにくい容器に密閉し保管すること
・ 患者に誤飲させないこと

素手で取り扱ってはいけない物を口腔内に使用していいのか?

密閉した容器に保管させないといけない物を口腔内に使用していいのか?

誤飲させてはいけない物が口腔内に存在すること自体がいいのか?
取れて飲み込むこともあるわけですから…

こんな物を口腔内に使用するわけですからいいわけでないですよね。

また環境省の水銀に関するHPには、
2013年10月に採択された「水銀に関する水俣条約」によって
使用されなくなった歯科用水銀アマルガムの処理に対して
以下のように説明されています。

環境に排出された水銀は生物に蓄積し、
人や野生生物の神経系に有害な影響を及ぼします。
世界的な取り組みによる人為的な排出の削減が求められ、
「水銀に関する水俣条約」が採択されました。
使用しなくなった歯科用水銀及び歯科用アマルガムについては、
環境上適正な方法で処分することが求められています。
歯科用水銀アマルガム取扱説明書

つまり使用されなくなったアマルガムは、
きちんと処分しないと有害な影響があるとしているのですね。

みなさん そんな有害なアマルガムを使用したいと思いますか?

また、現在アマルガムが口腔内にあるとしたら心配じゃないですか?

本日はちょっと話が長くなりました。


クリックでの応援よろしくお願い致します

メール無料相談は こちらをクリック                          歯科治療で分からないこと や ご心配ごと をメールして下さい。基本的に、当日に回答させていただきます。

インプラントオンライン見積もりは こちらをクリック
欠損部からインプラントの治療費や治療期間(治療回数)等をお答えします。

インターネット・オンライン予約 はこちらをクリック
休診日でも24時間 オンラインで予約が行えます。

大船駅北口歯科サイトは、以下をクリック
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科