上顎のインプラントの話:昨日の続き

今日は休診ですので、昨日のインプラント埋入時の骨質の話しの続きをします。
昨日は骨には軟らかい骨と硬い骨があり、下顎の多くは硬い骨であることをお話しました。
今日は上顎の骨質についてです。
インプラントを埋入する際にはインプラントの直径より若干狭い穴をあけます。
例えば私が使用しているI.T.Tインプラントでは一般的に直径4.1mmのものを使用します。そのためには3.5mmの穴を開けます。少し小さめの穴に埋入することにより、きつく固定されることになります。
これが緩くなるとインプラントは安定しないことになります。
この穴を開けるためには専用の規格されたドリルで行うのが通常の方法です。
しかし、上顎の骨は軟らかいためあまりドリルを使用しないことがあります。3.5mmより細いドリルまで使用し、それ以上はドリルを使用しないで、キリのような円柱状の器具を骨に開けた小さな穴に入れ、叩いて穴を押し広げるといった方法をします。
骨は削らないため、横に押し広げられます。そのため骨は圧迫され、密になります。
つまり骨は凝縮され、硬くなるということです。
この方法に使用する円柱状の道具を『オステオトーム』と言います。そしてこの方法は『オステオトームを使用して骨質を改善する』ということになります。
2回にわたりインプラントの骨質と埋入の方法について話をしてきました。
また詳細はホームページにアップしたいと思います。

インプラントの杉山歯科医院