リアルタイムPCR法:細菌検査によるリスク診断:その4

今日もリアルタイムPCR法の続きになります。
昨日は細菌検査を行うことの重要性と『難治性の歯周炎』や『侵襲性歯周炎』にはA a菌( Actinobacillus actinomycetemcomitans )という細菌が関与していることを書きました。

今日はこうした細菌感染が進行しすぎてしまった場合の話です。

歯周病の治療を行っても完全に細菌が取り除けないような歯は『抜歯』する必要性があります。
患者様にとっては抜歯することは抵抗があることで、できるかぎり抜歯を避けたいと考えている方も多くいらしゃいます。
しかし、これは非常に危険なことです。
歯周病の治療をしても感染が取り除けない歯をそのままにしておくと他の歯にも感染します。
必ず感染します!
そのため、他の歯の歯周病治療を行っても新たに感染してしまい、治療の効果は表れません。
抜歯することは患者様にとっては嫌なことですが、徹底した歯周病の治療を行っても治らない歯を放置すると現在問題のない歯でも歯周病になってしまいます。
いくら歯周病の専門医であっても全ての歯周病の歯を治せるわけではありません。
逆に歯周病の専門医の治療とは将来性をふまえた治療が行えるということです。
無理に歯を残すことが逆にリスクが高いと診断された場合、将来性を考え、抜歯になることもあります。
歯が多くない方は歯周病細菌の感染がずっとある状態が長かったため、歯を失ったのです。
口腔内の歯周病細菌の感染をなくすことが歯周病治療にとって最も大切なのです。
ただし、歯周病の進行が非常に進行している方が全て『難治性歯周炎』ということではありません。
歯がグラグラするような歯周病であっても細菌検査をすると歯周病細菌があまり検出されない場合もあります。
このような歯周病は通常の歯周病治療で十分治ります。
しかし、先程書きましたようにA a菌( Actinobacillus actinomycetemcomitans )等が多い場合には、通常の歯周病治療では対応できないことがあります。
細菌検査により、リスクが高い(細菌が多い)と診断された場合は通常の歯周病治療以外の対応が必要になります。

明日はちょっとマニアックな話になりますが、歯周病細菌の種類とその性質について解説したいと思います。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。