最新インプラント症例ブログ

2008年7月17日

インプラント治療の際に、抗血小板薬、抗凝固薬は中止する必要性があるのか?:その2

7/17(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『インプラント治療の際に、抗血小板薬、抗凝固薬は中止する必要性があるのか?:その2』になります。

『抗血小板薬、抗凝固薬』使用時の歯科治療における注意事項

前回に続き、難しい話ですが…

患者様が、『抗血小板薬、抗凝固薬』を服用されている場合、
歯周病の手術 や インプラント治療、抜歯 等を行う際、
歯科医師、そして患者様も治療後の出血や 出血性合併症を心配し、『抗血小板薬、抗凝固薬』中止(一時停止)する例があります。

ところが現在、薬の中止(一時停止)が本当に必要なのかどうか、疑問が持たれています。

『抗血小板薬、抗凝固薬』中止(一時停止)することが逆に問題を生じるのではないか?
ということです。

このことを裏付ける多くの報告があります。

報告1)
『米国のWahlの報告(Arch Intern Med., 158: 1610-16, 1998)によると、
ワルファリン中止し、抜歯した患者様(493例 542回)において、
5例(約1%)で血栓塞栓症が起こり、うち4例が死亡した』
つまり、ワルファリンを中止して抜歯した場合、100人中、1人は、脳梗塞を起こし、場合により、死の危険性もある ということです。

報告2)
Maulazら(Arch Neurol., 62: 1217-20, 2005)によると、
アスピリン療法中に 脳梗塞を発症した群 と 発症しなかった群 とを比較したところ、
薬を中止していた患者様の割合は、
発症群4.2%、非発症群1.3%で、
薬を中止していた患者様の脳梗塞の発症が高いことを報告しています。

報告3)
国立循環器病センターの報告(Thromb Res., 118: 290-93, 2006)では、
抗凝固療法例で脳梗塞を発症した23例中、抗凝固薬を意図的に中止していた例が8例(うち4例は抜歯による)あった。
中止例は退院時要介護が71%と、非中止例の21%に比べ予後が著明に悪くなっていたとしている。

報告4)
慶應病院では、
ワルファリン、抗血小板薬とも継続下で抜歯を行っている。
ワルファリン単独58例、抗血小板薬単独27例、両者併用23例で抜歯を行ったところ、後出血を見たのはワルファリン服用の2例のみであり、止血シーネで容易に止血できた。
ワルファリンの治療域は日本では1.6〜2.8に設定されており、この範囲で確実な止血処置を行えば抜歯時の止血にほぼ問題はない。
としている。

こうした多くの報告から
日本循環器学会の抗凝固・抗血小板療法ガイドラインでは、
「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」となっています。

ただし、患者様の状態により異なる場合もあるため、抜歯の際には、担当医師との事前相談が非常に大切になってきます。

*さらなる詳細は次項で解説

今回のテーマは、興味のない人には、難しい話です。
しかし、どんな治療もそうですが、医療には、必ず学術的な根拠があるのです。



次回のブログは7/21(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『インプラント治療の際に、抗血小板薬、抗凝固薬は中止する必要性があるのか?:その3』です。


今週(7/15〜16)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回のケースは、初診時に骨の吸収が大きく、インプラントができない状態でした。

そこで、あらかじめ骨の増大治療GBR法を行いました。

骨の吸収が大きい場合には、このように骨を増大(増骨)する必要性があります。
骨が再生(増える)までには、約3ヶ月程度の期間が必要です。

今回は、GBR法後のインプラント治療です。

GBR法には、2種類の膜が使用されます。

まず、吸収性膜です。
骨吸収がさほど大きくない場合や、インプラントと同時にGBR法を行う場合には、高頻度で使用される膜です。
膜自体は、自然に吸収され、比較的使用方法が簡単な膜です。

次に、非吸収性膜です。
骨吸収が大きい場合や、GBR法単独で、使用される頻度が高い膜です。
骨の増大効果が高いものですが、膜は、自然には、吸収しないため、後で、取り出す必要性があります。
吸収性膜と比較して技術的には、難しい膜です。

今回は、骨吸収が非常に大きかったため、非吸収性膜を使用したGBR法を行いました。

そして、今回の手術では、非吸収性膜を撤去すると同時にインプラントの埋入を行いました。

非吸収性膜の撤去とインプラント埋入を同時に行うため、

結果的には、2回の最小限の手術回数で治療が行えます。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)  SLAタイプ 直径4.8ミリ、長さ10ミリ が1本でした。

手術時間は、約15分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約10日で完成した被せ物を装着し、完了です。


治療費
最初に行ったGBR法の費用は、52.500円(税込)
インプラント埋入時には、21万円(税込)、
最終的な被せ物は、105.000円(税込)になります。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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