ソケットリフト法:その2

3/2(月曜日)です。
昨日は、当ビル全館清掃のため、休診でした。
早いもので今年も もう3月です。
さて今日は、前回の続きで、『ソケットリフト法:その2』になります。
前回は、上顎の奥歯にインプラントを行う際は、困難になることが多いことを解説しました。
この理由として、上顎の上方には、『上顎洞』という空洞が存在しているたです。
また、 歯周病 歯根破折 歯が欠損した状態を長く放置しておくといったことが起ると、骨が吸収してきます。
骨が吸収するとインプラントを行うことができなくなってしまいます。
このことは、このブログを読んでいる方は、もうすでにおわかりのことと思います。
そこで、上顎の奥歯において 骨が吸収してしまった場合の治療方法として、『ソケットリフト法』があることを前回解説しました。
それでは、どれくらいの骨が吸収しているとインプラントが困難になるのでしょうか?
インプラント治療を行う際に、インプラントの長さは 長ければ 長い程 有効です。
できるかぎり 長いインプラント を骨の中に埋込むことが
インプラントの長期的安定にとって非常に重要なことです。
インプラントの必要な長さは、決まっているものではありません。
上下顎、骨の硬さ(軟らかさ)、前歯、奥歯、欠損部位、欠損歯数、噛み合わせ…等
さまざまな条件により変わってきます。
例えば、上顎と下顎では、基本的に骨の硬さが違います。
顎の骨は軟らかく顎の骨は硬いのです。
もちろん硬い骨の方がインプラントを行うためには、優れている点が多いのです。
そのため、『下顎は 短いインプラント』、『上顎は 長いインプラント』が必要になります。
また、奥歯と前歯ですが、奥歯の方が噛む力が加わりやすいため、長いインプラントが有効になります。
こうしたことを考慮すると上顎の奥歯は、インプラントを行うためには、非常に厳しい条件になります。
さらに上顎洞の存在もあり、こうしたことがインプラント治療を難しくしているのです。
それでは、具体的にどの程度のインプラントの長さが必要なのかと言いますと、
10ミリ以上の長さはあった方が無難であると考えます。
しかし、多数歯欠損であった場合、その中の1部位のみであれば、短いインプラントでも 問題とならないこともあります。
例えば、上顎の奥歯が3歯欠損していた場合、骨の高さにまったく問題ない場合には、2本のインプラントを埋入し、ブリッジとすることでも大丈夫です。
しかし、骨の高さが少ない場合には、3本のインプラントが必要なこともあります。
その時、2本のインプラントは10ミリの長さのインプラントで、
残り1本が8ミリ程度のインプラントしか埋入できない場合でも
3本のインプラントの被せ物を連結することで安定を得られるのです。
しかし、欠損歯数が1部位の場合で、骨の高さが8ミリ程度しかなかったとします。
この場合には、8ミリの長さのインプラントでは無理なことが多いのです。
こうした場合、骨の高さを増大することが『ソケットリフト法』なのです。
それでは、『ソケットリフト法』により どの程度の骨の高さを増大することができるのでしょうか?
『ソケットリフト法』により、骨の高さを増大できる限度は、もともとの骨 等の条件により変わってきますが、おおよそ3〜5ミリが限界とされています。
さまざまな学術的な報告をみると5ミリ以上の骨増大を行ったものもありますが、
一般的には、3〜4ミリ程度になると考えられます。
つまり、もともと骨の高さが6〜7ミリ程度存在すれば、『ソケットリフト法』により10ミリの長さのインプラントを埋入させることが可能ということになります。(無理なく安全に行える範囲として)
多くの報告から『ソケットリフト法』の適応症は、『5ミリ以上の骨の高さが存在することが必要!』とされています。
それでは、ちょうど5ミリ場合や、
4ミリの場合、
3ミリ以下の場合では、
どのように判定をするのでしょうか?
多数歯の欠損があった場合で、その1本(1カ所)が骨の高さが4ミリであった場合では、状況により『ソケットリフト法』を行い、8ミリ程度のインプラントを埋入し、他のインプラントと連結させる方法と行うこともありますが、
3ミリ以下の場合、『ソケットリフト法』は困難になります。
『ソケットリフト法』の確実な適応基準というものは、存在しませんが、
先程も書きましたように『5ミリ以上の骨の高さが存在することが必要!』ということになります。
これ以下では、安定したインプラントは難しいのです。
次回は、上顎の奥歯において、骨の高さが非常に少ない場合(5ミリ以下)の 骨増大法について解説します。
次回のブログは3/26(木曜日)になります。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。