インプラントの傾斜埋入とは?

6/4(木曜日)です。
今日は、『インプラントの傾斜埋入とは?:その1』になります。

インプラントの傾斜埋入とは何か? 
という 話の前に インプラントの傾斜手術を行うにいたる理由を解説したいと思います。

重度歯周病 の場合、歯槽骨の吸収が進んだ状態で抜歯されることが多く、
その後のインプラント埋入に 支障をきたすことが多く認められます。
特に 上顎臼歯部においては 上顎洞(上顎洞については、後で詳細を図解します)の存在があり、
インプラント埋入を困難にしています。
また、抜歯後、欠損部を長期的にそのままにしていると 顎の骨は、機能圧が加わらないため 吸収(骨が痩せてくる)してしまいます。

つまり、骨の高さや 幅が少ない もしくは ほとんど存在しない部位では インプラントを埋入することは、困難になるということです。
もし、骨幅 や 骨の高さ がない場合、そのままの状態でインプラントを行うと失敗してしまいます。
しかし、実際には 上顎においては、インプラントを行うための 骨量が不足していることの方が多く、60〜70%の方は、 骨増大法(GBR法)や特殊な治療法を行わないでのインプランは不可能です。

それでは まず上顎洞について解説します。
上顎洞とは?
上顎の奥歯の上に存在する 骨の空洞になっている部分のことです。
この空洞は、頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左右に分かれています。
この上顎洞の働きは完全にはわかっていません。
多くの場合、歯が存在すると この上顎洞と上顎の骨の距離は 一定の幅がありますが、歯周病等で骨が吸収してしまうと 抜歯後上顎骨と上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果、インプラントを行えないことがあります。

上顎洞についての解説
A.歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがある。
11111
クリックすると拡大されます。

B.歯を失った後でも 上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがある。
  インプラントを行うのに問題はない。
12
クリックすると拡大されます。

C.歯周病等で骨が吸収してしまったために 上顎洞までの距離がなくなり、
  インプラントを行うのに十分な骨の高さがない。
  上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような  状態である。
3333
クリックすると拡大されます。

上図のように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては、上顎の奥歯の骨の高さが1〜2mm程度の幅しかない方もかなりいらっしゃいます。
“C”のような 上顎洞が下がってきていて インプラントを埋入するための骨の高さがない場合に
ソケットリフト法
サイナスリフト法
を行います。

特に骨吸収が大きい場合には、骨移植を伴う サイナスリフト法を行う必要性があります。
ただし、この方法は、治療後の腫れ等が大きくなり、治療を受ける患者様には、非常に負担のかかる治療法です。

できるかぎり患者様に負担の少ない治療法があれば、もっとも良いことになります。
その治療法がインプラントの傾斜埋入なのです。
インプラントの傾斜埋入詳細は、次回のブログで詳しく解説しますが、
まずは、インプラントの傾斜埋入の症例から見ていただきましょう。

下のレントゲン写真が治療前の状態です。
右上に2歯の欠損がありますが、中央部に骨の吸収している凹部が認められます。
右のレントゲンが拡大した状態です。
5555555
クリックすると拡大されます。

中央部に骨の吸収した凹部があるため、両端に斜めにインプラントを埋入する計画を立てました。
* 下のインプラントは、シミュレーション(治療計画)です。
181818
クリックすると拡大されます。

下のレントゲン写真が治療後の状態です。
191765
クリックすると拡大されます。

今日は、だいぶ長くなってしまいましたのでこれで終了です。
次回は、またこの続きになります。

次回のブログは6/8(月曜日)になります。

  ・ メール無料相談は こちらをクリック
 歯科治療で分からないこと や ご心配ごと をメールして下
 さい

 基本的に、当日に回答させていただきます。

  ・ インプラントオンライン見積もりは こちらをクリック
欠損部からインプラントの治療費や治療期間(治療回数)等をお答えします。

  ・インターネット・オンライン予約 はこちらをクリック
休診日でも24時間 オンラインで予約が行えます。

  ・歯周病専門サイトは、コチラをクリック

ブログランキングにご協力下さい。下記をクリックして下さい。
人気blogランキングへ
クリックしていただくとランキングに1票入ります。

大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。