インプラント症例:47回目

5/20(木曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしています。
今日も『47回目のインプラント症例』になります。
今までの症例の中にも さまざまな問題点を解決してインプラント治療を行ったケースがいっぱいありますので、是非以前のブログもご覧になって下さい。
最近のブログでは、上顎の奥歯にインプラントを埋入する際に骨吸収と上顎洞の存在により
インプラントが埋入できないケースをご紹介しました。
そこで5/10のブログ では、上顎洞を避けてインプラントの傾斜埋入 という方法を行うことによりインプラント治療を可能にした症例をご紹介しました。
また、その後の5/13のブログ では、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) しか治療方法がなかったので、サイナスリフト法(上顎底挙上術) を行い、インプラント治療を行った症例をご紹介しました。
本日ご紹介する症例は、上顎の奥歯に高度の骨吸収があったため、インプラント治療が不可能と言われたため、当医院に紹介されて来院された方です。
前の歯科医院では、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) を行わないとインプラント治療ができないと言われたので、
『骨移植を行わないでインプラント治療はできないものか?』
ということで当医院を受診されたのです。
本日の症例は、いつもとは少し違った結論に達したケースです。
具体的には、
インプラントの傾斜埋入
サイナスリフト法(上顎底挙上術)
の両方を検討する結果になったのです。
それでは初診時のレントゲンから見てみましょう。
スライド01
初診時 上顎の右側の奥歯がグラグラするとのことでした。
スライド02
他歯科医院では、上顎右側の奥にインプラントを埋入することができないと 言われたとのことです。
このことは後で詳細を解説しますが、現在問題なのは、上顎右側のグラグラしている歯です。
グラグラしていた理由は、
奥の歯が虫歯が非常に進行していたためと
手前の歯は、歯根破折 を起こしていたためです。
スライド03
この歯は抜歯しか方法はありませんでした。
スライド04
以下が抜歯後です。
スライド05
ここで いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
上顎洞
スライド06
いつもこのブログをご覧になっていられる方は、もうこのレントゲンを見ると 骨吸収状態が分かっているかと思います。
少し分かりづらい方でも何症例か見るとだんだんとご理解しやすくなってきますので、是非以前のブログも下にスクロールすると 今までの症例がご覧になれます。
上顎洞の状態をもっと分かりやすくするために、上顎洞を緑色で表示したのが以下です。
スライド07
上顎の右側の奥歯では、骨吸収と上顎洞の存在により骨の高さがほとんどないことが分かるかと思います。
上顎右側の奥歯において 現時点で存在する骨の高さは、約1ミリです。
骨の高さが1ミリしか存在しなければ、インプラント治療は無理です。
患者様には、以前の歯科医院で言われたように この部位にインプラントを埋入するためには、骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) しか治療法はないことをお話しました。
もし、奥までインプラントを埋入使用とすると どうしてもサイナスリフト法(上顎底挙上術) を行うしかないのです。
スライド08
患者様も かなり悩んだようですが、
『やはり大変な治療は避けたい!』という最終的な判断のため、
最終的には以下のような治療計画になりました。
スライド09
この治療計画について解説します。
まず、患者様の最大のご要望の『大変な治療は避けたい!』
というご希望から上顎洞を避けてインプラントを埋入することにしました。
具体的には、上顎洞の手前にインプラントを斜めに埋入するインプラントの傾斜埋入 とインプラントの被せ物は、カンチレバー という方法で対応する計画です。
スライド10
これにより骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎底挙上術) を避けることはできますが、奥2歯分には歯を作成することはできません。
スライド11
患者様はこの治療計画をご希望されたため、治療を開始しました。
以下は、上記の治療計画にそってインプラント治療が終了した後のレントゲン写真です。
スライド12
治療後のレントゲン写真に 骨吸収の状態上顎洞を表記したのが以下になります。
スライド13
上顎洞を避けて インプラントが埋入されているのが分かります。
いつもであれば、これで終了なのですが、
今回の症例は、これでは終わらなかったのです。
治療後、暫く経過観察してみましたが 患者様は、
『奥まで歯がないため、噛みにくい!!』とのご不満がありました。
スライド14
ここで治療は再度検討することが必要になりました。
現時点で 奥まで噛めるようになる方法としては、以下の治療法が考えられます。
1.義歯(入れ歯)を使用作成する
2.サイナスリフト法(上顎底挙上術) を行いインプラントを埋入する
以上です。
患者様は、『義歯は嫌!』とのことでしたので、残る治療法はサイナスリフト法(上顎底挙上術) を行いインプラントを埋入するしかありません。
スライド15
再度患者様には、サイナスリフト法(上顎底挙上術) についてご説明しました。
そして、骨移植さえ行えば 以下のようになることを再度ご説明しました。
スライド16
もちろん 今回のように後から治療を追加することは可能ですが、
状況によっては、後から治療を追加することがでいないケースもあります。
その理由として、
可能であれば、先に埋入したインプラントの被せ物と
サイナスリフト法 後に埋入したインプラントの被せ物を連結したい!
ということがあります。
奥の2歯分を単独で治療した場合、インプラントの安定のため、できるかぎり長いインプラントを埋入する必要性があります。
つまり、長いインプラントを埋入するために骨移植の量が多くなるのです。
骨移植の量が多くなればなるほど治療は大変になります。
今回治療の追加を行うかどうかは、患者様の最終的な判断にはなります。
私自身は 治療計画を立てる場合、
1.できる限り 治療費を抑える!、
2.できる限り 大変な治療を避ける!、
3.できる限り 治療期間を短くする!、
4.もちろん 予知性(将来性)が高くないといけません!
が大切なことであると考えています。
これは、もし 私が治療を受ける立場であった場合、
いくら良い治療であっても
1.支払える治療費には限界があるので、
あまりにも高額であった場合には現実問題として治療ができない!、
2.大変な治療はもちろん嫌ですし、
働いているかぎり あまりにも大変な治療を行うことは無理!、
3.頻繁に通院することも難しい!
からです。
次回のブログは5/24(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。
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