最新インプラント症例ブログ

カテゴリー: インプラントの記事一覧
2008年3月13日

どのような状態が難症例か?:その8

3/13(木曜日)です。


今日も前回の続きで、どのような状態が難症例か?:その8:全身疾患による難症例とは?『心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内』になります。

この内容も以前書いたものですが、重要な話なので、書きたいと思います。

病気を起こした時期と現在の状況を伝えることが大切!

心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内は基本的にインプラントは禁忌です。
また、6ヶ月以上経過していても、以下の薬を服用している方は注意が必要です。
ただし、以下の薬を服用しているからと言ってインプラントができないということではありません。
例えば血管内で血液が固まるのを防ぐ薬を服用している場合、インプラント手術前後の1週間中断していただくことで可能となることがあります。
その場合は医科の主治医と連携し、状況に応じて相談しながら進めていきます。当院においてインプラントを行う方で以下の薬を服用している方は時々いらっしゃいます。
しかし、多くの場合、薬の服用期間を変更することにより、手術を行っています。

抗血小板薬 
  アスピリン(バイアスピリン、バファリン81mg)、パナルジン、プラビックス、プレタール etc…

抗凝血薬
  ワーファリン  etc…

* 歯科治療(特にインプラントのような外科処置)を行う際には必ず服用している薬を申告して下さい。
また、通院している科があれば全て申告して下さい。
それと、通院していなくても過去の病気や入院歴も必ず申告する必要性がありあます。
また、今まで通院暦がなくても現在病気である可能性もあります。
体調の変化等があれば、それも申告されて下さい。
インプラントという治療自体は特別な治療法を除いてさほど心配されるものではありませんが、万全な体制でのぞみたいものです。
また、服用している薬について分からない場合にはその薬を直接お持ちになっていただければ、歯科医院で分かります。


次回のブログは3/17(月曜日)になります。
次回は、全身疾患による難症例の最終回になります。
テーマは、『放射線治療の既往および血友病等の血液疾患』です。

今週の手術報告はお休みさせていただきます。

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2008年3月10日

どのような状態が難症例か?:その7

3/10(月曜日)です。


今日も前回の続きで、どのような状態が難症例か?:その7:全身疾患による難症例とは?『腎臓病は難症例?』になります。

この内容も以前書いたものですが、重要な話なので、書きたいと思います。

腎臓病とは?(簡単なミニ知識)

 腎臓は尿をつくる器官で、腰の少し上の背中側に背骨をはさんで左右に1つずつ(2つ)あります。
人は毎日さまざまなものを食べたり、飲んだりしています。摂取した食物は栄養分を吸収したあとで尿や便として排泄されます。
以下は腎臓の働きの簡単な解説です。

1 尿をつくる(老廃物の排泄)
  老廃物の混ざった血液を濾過して尿中に排出し、きれいになった血液を全
  身に戻します。濾過装置のような役目です。

2 体内のバランスを保つ
  尿細管はナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、重炭酸イオンなどの
  うち体に必要なものを取り込み、また、不要なものを尿中へ分泌して排泄
  しています。
  これにより、体内のイオンバランスを一定に保ち、血液を弱アルカリ性に
  保っています。

3 血圧の調整
  腎臓では血流の流れが悪くなるとそれを感知し、酵素が分泌されます。

4 血液をつくる働きを助ける
  腎臓から分泌されるホルモンにより赤血球の数を調整しています。
  腎臓の機能が低下すると赤血球も減少するため、貧血症状があらわれます。

5 ビタミンDの活性化 
ビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDとなり、小腸からのカルシウムの吸収を促進します。腎臓の機能が低下するとカルシウムの吸収が悪くなり、インプラントにも関係する骨軟化症、骨粗鬆症の原因にもなります。

腎臓病の方はインプラント治療が可能か?

腎臓病には軽いものから重いものまであり、その原因も治療法(食事制限や薬の服用、透析、移植等)もさまざまです。
そのため、腎臓病の方は全てインプラント治療ができないということではありません。
ただし、腎臓病の方は免疫力が低下しているため傷が治りにくく、骨との結合も難しくなります。
また、インプラント治療の際に服用する抗生剤や鎮痛薬等の使用制限もあります。
人工透析を受けている方では、血液の循環をよくする薬を服用するため、外科的処置をした時に止血しない場合があります。
そのため、人工透析を受けられている方はインプラント治療の際には注意が必要です。
病状にもよりますが、基本的に腎臓病の方はすぐインプラント治療が可能ということにはなりません。
担当医師との連携により相談しながら可能かどうか判断していきます。
インプラント治療をご希望の場合には必ず担当歯科医師に伝える必要性がある疾患です。


次回のブログは3/13(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『難症例8:心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内』です。



今週(3/14〜16)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から骨吸収が著しく起っている上顎にインプラントを5本埋入した1症例について解説します。


患者様は、現在上顎(前歯部)に3本の歯だけが残っています。

この残っている歯はすべて抜歯しなければ、ならないような状態です。

3歯を抜歯すれば、もちろん総義歯になります。

通常、このように抜歯しなければならない歯が存在する場合、先に抜歯を行い、歯肉が治癒後にインプラントの埋入を行います。

そのため、抜歯すると歯がなくなってしまいます。

通常は、抜歯後には、義歯(総義歯)となります。
この義歯は、インプラントと骨が結合するまでの間、使用していただきます。

しかし、今回治療を行った患者様は、義歯を使用するのがどうしても 嫌 ということがあり、
今回は、抜歯予定の3歯にてブリッジの仮歯を作製することになりました。
固定式の仮歯です。

上顎は3歯しか残っていないため、仮歯であれ、ブリッジとすることは困難なことですが、義歯をどうしても使用したくないという希望の中で、
選択肢はあまりない状態でした。

残っている3歯で仮歯のブリッジをする以外の方法としては、
即時加重(負荷)・インプラント という方法があります。

この治療法は、インプラントを埋入した当日にインプラントの土台にした仮歯を作製する治療法です。
しかし、この方法を行うためには、埋入したインプラントがしかかりとしていないといけません。(埋入したインプラントが動かない等…)

今回のケースは、骨が吸収しており、骨幅が非常に少ないため、埋入したインプラントの安定性は悪いことが事前に分かっていますので、
即時加重(負荷)・インプラント はできない状態でした。

そのため、抜歯予定の3歯は、とりあえずそのままとし、インプラントと骨が安定するまで、残しておくことにしました。

インプラントと骨がくっつく(結合)するのは、埋入後 約3〜4ヶ月です。

それまで、天然歯同士のブリッジの仮歯は使用します。

このように 治療方法は一つしかないということではなく、患者様の生活習慣や、ご希望等により、さまざまなバリエーションがあります。

今回は上顎に残っている3歯は、抜歯予定ですが、インプラント治療がある程度進行する期間中は、仮歯の土台として利用することにしました。

今日のインプラント手術報告は、インプラント治療の進め方を中心に解説しました。

手術は、 『静脈内鎮静法』 にて、行ったため、
手術時間は、約90分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 インプラントと骨が結合するまで、
   約3〜4ヶ月お待ちいただきます。
3. インプラントと骨が結合後、天然歯を抜歯します。
   そして、インプラント同士のブリッジの仮歯にします。
4. 今度はこのインプラントを土台にした仮歯で約2ヶ月待っていただきます。
抜歯部が治癒するまでの間です。
5. 抜歯部が治癒したら、いよいよインプラントの型取りです。
6. 型取り後、被せ物が完成したら口腔内に装着して完了です。

今回は、治療期間中の義歯を避けるため、抜歯予定の天然歯を暫く使用していました。
インプラントと天然歯が結合するまでです。
そのため、治療期間は長くなってしまいましたが、治療期間中、義歯を使用したくない方には最適な治療方法と言えます。 


治療費
インプラントが1本 21万円(税込)×5本、
被せものが、1歯 105.000円(税込)×10歯、
ですので、合計2.100.000円(税込)になります。
費用はかかりますが、総義歯ではなく、
固定式になります。

この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、今回のスプリットクレスト法の費用も全て含まれています。




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2008年3月6日

どのような状態が難症例か?:その6

3/6(木曜日)です。


今日も前回の続きで、『どのような状態が難症例か?:その6:全身疾患による難症例とは?』になります。

この話は、以前ブログで書きましたが、重要な話なので、再度紹介したいと思います。

重度の糖尿病や、心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中を起こしてから6ヶ月以内、ガン(癌)の治療で現在放射線治療を行っている方は基本的にインプラントは禁忌です。

今日は、その中でも『糖尿病』『高血圧』について解説します。

     糖尿病はインプラント治療において難症例か?

 糖尿病が進行すると抵抗力や免疫力が低下し、歯周病を引き起こしやすくなります。
また、インプラント埋入後に骨とインプラントが接合しないで失敗に終わるケースもあります。
しかし、全ての糖尿病患者様がインプラントが禁忌ということではありません。
血糖値のコントロールがうまくできていれば、インプラント治療も十分可能になります。

絶対的な基準というのはありませんが、
1 空腹時血糖値が150以下(状況により200以下であれば可能)
2 HbA1-cが7%以下(状態により8%以下であれば可能な場合があります) 
3 尿ケトン体(―) 
4 重篤な合併症がない
であれば、ほぼ問題はないといえます。
しかし、このような数値でも通常の方よりは感染のリスクは高いため、十分な注意が必要です。
また、現在糖尿病で通院されている場合には必ず内科主治医との連絡をとって行えるかどうか決める必要性があります。
*HbA1-c(過去1ヵ月の平均的な血糖値)

インスリン注射や血糖降下剤を服用されている方の注意事項

インプラント治療の難易度や埋入本数により、治療後に食事の制限がある場合があります。
そのような場合、インプラント手術当日の血糖降下剤の服用やインスリンの自己注射に問題を生じることがあります。
つまり、手術後に腫れ等で食事が十分取れなかった場合、いつも通りに決まった時間に血糖降下剤の服用やインスリン注射を行ってしましますと、血糖値が下がりすぎてしまい低血糖症となってしまいます。          
そのため、インスリン注射や血糖降下剤を服用されている方は、インプラント相談の段階で必ず担当歯科医師に申告されることが必要です。
そして、
インプラント治療後に腫れがあるのか?
食事制限があるのか?
等の検討をし、
もし、そうしたことが考えられれば、
事前に内科担当医師との打ち合わせが必要になる場合もあります。


   高血圧症をはじめとする循環器系疾患は難症例か?

まず始めに、高血圧ってどれくらいなの? 
ということから話したいと思います。

高血圧の定義は難しく、年々変化しています。
なぜ変化するのか? 
それは最新の予後調査の結果を取り入れるからです。

予後調査結果とは?

例えば収縮期血圧が150mmHgの人がいたとします。
その人が10年後に脳卒中になる確率が 120mmHgの人より2倍高いという研究調査結果が出たとします。
そうすると 脳卒中を防ぐためにもっと血圧を下げた方が 良いということになります。
つまり、上記のように新たな調査データが出れば、高血圧の定義もどんどん変化するわけです。

また、ご自身が血圧が高いと思っていても 実際に血圧を下げるために治療を受けている人はかなり少ないと言われています。

日本では、高血圧の人は約2600万人いるとされていますが、実際に治療を受けているのは2000万人以下と言われています。
つまり、実際の血圧を正確に把握している方は非常に少ないのです。

また、血圧は1日の中でも変動が非常に大きいものです。
緊張等によってもかなり変化します。
そのため、たまたま1回血圧を計った時に低かったとしても それは たまたま だったのかもしれません。
再度計測したら 高かったということもあります。
そのため、当医院においても 患者様ご自身の自己申告の血圧は 正確なものとは思っていません。

一応参考として一般的に使われるのは、WHO(1993)の定義です。
『正常血圧』 は収縮期140未満 かつ拡張期90未満、
いわゆる 上が140未満、下が90未満 ということです。
『境界域高血圧』 は収縮期140以上160未満 拡張期90以上95未満
それ以上を 高血圧としています。
ただし、これは参考値として考えています。
それは『境界域高血圧』 だったとしても非常に緊張が強い方は治療に際し、簡単に20〜30程度血圧が上昇することがあります。
治療前に安全と思われても いざ治療を開始すると高血圧になることもあるのです。
血圧が高い場合には、その他の病気等の兼ね合いを考えていく必要性があります。
『単に血圧がちょっと高いだけだから大丈夫だろう』というわけにはいきません。
外科処置には総合的な判断が必要なのです。

  血圧が高いとインプラント治療はできないのか?

血圧が非常に高い場合、インプラント治療は難しい場合があります。
ただし、血圧が高くても内科で治療を受けていて血圧の症状がきちんとコントロールされており、麻酔が出来る状態であればインプラント治療は受けられます。
血圧が高い場合には、糖尿病とは違い治療後の治癒が悪いということではありません。
問題なのは手術中です。
インプラントは手術を伴うものです。
今まで、行ったことがない治療であったり、手術と聞くと 誰でも緊張するものです。
この緊張が血圧の上昇を起こす原因になります。
緊張で血圧が上昇するケースがありますから、高血圧症であることが事前にわかっていれば、 『静脈内鎮静法』 を行ってインプラント治療を行います。

静脈内鎮静法を行うと 治療中のことはほとんど覚えていない状態になります。
眠っている間にインプラント治療が終了することになります。
『静脈内鎮静法』 は、治療に不安を持っている患者さんには最適な麻酔方法です。
方法としては点滴をするように血管内(静脈内)に麻酔液を入れます(流します)。
麻酔が効くまで5〜10分程度です。
後はインプラント治療が終了するまで寝ている状態です。
『静脈内鎮静法』 は、治療中ほとんど寝ている状態で処置が行えますので、緊張等による血圧上昇を抑える効果的な麻酔方法です。
高血圧だからインプラントができないということではなく、安定していれば、それが上昇しないように手術を行うことが大切です。

  現在治療を受けていないが、以前血圧が高かったという人が一番危険!

上記のような方は事前に血圧測定を行い、その際に問題があると思われた場合には内科を受診していただきます。
歯科医院で行う血圧測定は 単に現在の血圧の状態をみているだけで、その原因がわかるわけではありません。
高血圧症の方は他の病気も併発している可能性もあります。
現在の状態がまったく分からないという方が 治療を行うにあたり 一番リスクです。
安全な治療を行うためには 的確な検査が大切です。
また、現在高血圧で通院されている場合には、医科担当医との連携により治療を進めることが大切です。


今日は、話が長くなってしまったので、『今週のインプラント手術報告』は休ませていただきます。
これから、仕事で千葉まで行かなければなりませんので…

次回のブログは3/10(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『腎臓病は難症例?』です。



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2008年3月3日

どのような状態が難症例か?:その5

3/3(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『どのような状態が難症例か?:その5:歯周病による難症例とは?』になります。


歯周病が存在する方はインプラントの難症例です。

インプラントは絶対に虫歯にはなりません。
しかし、歯周病のような状態になります。
インプラントが歯周病のような状態になったことを インプラント周囲炎と言います。

インプラント治療後に歯ブラシが不十分になると汚れは歯肉とインプラントの境目から内部に侵入していきます。
この汚れは歯周病細菌と同様の細菌です。
インプラント周囲炎になると初期の段階では歯肉が腫れて行きます。
その後インプラントを支えている歯槽骨が吸収してしまいます。
最終的にはインプラントはダメになり、撤去することになります。
人工物であるインプラントには神経が通っていません。
そのため初期の段階では多くの場合、自覚症状がありません。
そのため、かなり状態が進行しなければ気付かないのが特徴です。

インプラント治療前には必ず歯周病の検査を行うことが必要です。
もし、歯周病と診断された場合には、インプラント治療前に徹底した歯周病治療が必要になります。
歯周病の状態のままインプラントを行うとインプラントがダメになるリスクが高くなります。

また、歯周病は再発率が高い疾患です。
治療後に徹底した歯ブラシができないと歯周病が再発してしまいます。
歯周病が再発するとインプラントにも歯周病細菌が感染しますので、
徹底した管理が必要になります。
当医院では、インプラント治療を希望される方で、歯周病であった場合、
歯周病治療を希望されない場合には、インプラントは行いません。
また、あまりにも歯ブラシができない方はインプラントをお勧めしません。

しかし、現在歯周病であったとしても、インプラント治療前に徹底して歯周病治療を行い、治せば、大丈夫です。

ただし、その後の メインテナンスがきちんとできないと再発する可能性がありますので注意が必要です。

歯周病のある方は難症例と言ってもいいでしょう。


次回のブログは3/3(月 木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『どのような状態が難症例か?:その6:全身疾患による難症例とは?』です。


今週(2/29〜3/2)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。


上顎の前歯部は、インプラント治療にとって 最も難しいケースです。
その理由はいくつかあります。

まず、審美性です。

インプラントを行う場合、当然ですが、歯がない部位に行います。

歯がダメになるということは、それなりの理由があります。

歯周病であったり、
歯根破折
等です。

こうした状態を長期間放置すると、
歯を支えている骨が吸収してしまいます。
骨が吸収すると歯肉が退縮します。

これが大きな問題なのです。

歯肉が退縮してしまった状態で、インプラントを行うと
完成したセラミック等の被せ物の被せ物は、
歯が長くなったり(長く見えたり)します。

この詳細は以下を参考にして下さい。
   ・ 歯と歯の間に隙間ができる原因 !歯が長く見える原因!

インプラントを希望される方の多くは、骨の吸収が起っていることが多く、
前歯部においては難症例になります。

今回治療したケースでも骨の吸収がかなり起っていたため、難しいケースでした。

それでは、今回紹介するケースの詳細を説明します。

骨の幅は約3ミリでした。
通常、最適な骨の幅は、6ミリは必要です。
今回は3ミリですので、かなり骨幅が少ないことがわかります。

また、骨吸収により、骨の高さも2ミリ退縮していました。

幅が半分、高さも2ミリ吸収ですから、かなりの難症例です。

こうした場合には、骨の増大治療( 『GBR法』)が必要になります。

この 『GBR法』には、
あらかじめ、骨を増大(増やす)させてから、インプラントを埋入する方法( ステージド・アプローチ
インプラント埋入と同時に骨を増大する方法( サイマルテイニアス・アプローチがあります。

簡単に言えば、
ステージド・アプローチは2回の手術(骨増大とインプラント埋入)が必要であり、
サイマルテイニアス・アプローチは1回(インプラント埋入と同時の骨増大)の手術で、治療を行うことになります。

もちろん、治療を受ける患者様にとっては、手術回数の少ない、1回の手術が良いということになりますが、全てのケースで、同時(サイマルテイニアス・アプローチ)が適応されるわけではありません。

しかし、私自身は、できるかぎり、少ない手術回数で治療を行うことは非常に大切なことと考えています。

今回は、 インプラント同時GBR法(サイマルテイニアス・アプローチ)にて手術を行いました。

また、通常は“ ドリル ”で骨にインプラントを埋入するための“ 穴 ”をあけるのですが、今回は、“ ドリル ”をほとんど使用しない、
『スプリッティング法』を行いました。

“ ドリル ”で骨を削除しないため、少ない骨を温存できる利点があります。

今回のような骨幅が少ないケースでは、できるかぎり骨を削らないことが大切です。

さて、 『スプリッティング法』にて少しずつ、骨幅を拡大させ、
元々3ミリ程度であった骨幅は、6ミリ近くまで拡大されました。

この時点で、骨の増大をさほどしなくても大丈夫な状態にまでできました。

この点が大切なのです!

そして、さらに骨の幅を増大させるために、 『GBR法』も行いました。

『骨幅が6ミリあれば、十分なのでは?』

と思われるかもしれません。

しかし、実際には6ミリでは骨幅は十分ではないのです。

その理由として、インプラント手術後には骨が多少は吸収してしまうのです。

インプラント手術を行う際には、最適な(目標の)骨幅の20〜30%増で骨幅の増大を行うことが大切です。

この点も大切なことです!

今回は、 『GBR法』を行う際に、 人工骨(β―TCP)を使用しました。

人工骨の利点はいっぱいあります。

今回はブログですので、ポイントのみ簡単に説明します。

まず、 人工骨ですので、 自家骨のようにご自身の骨を削って採取する必要がありません。

つぎに、 人工骨は、吸収しにくいという利点があります。

ご自身の骨( 自家骨)のみを移植するとかなりの割合で吸収し、なくなってしまいます。

先程『20〜30%増で、骨幅を増やす』
と書きましたが、 自家骨では、かなりの割合で吸収してしまうため、効果が半減してしまいます。

その点、 人工骨(β―TCP)は吸収スピードが少ないため、使用しやすい材料です。

今日はだいぶ話しが長くなってしまいましたので、これで終わりにしたいと思います。

こうした、話はさまざまなテーマをホームページ上からみつける場合には、
ホームページの右上にあるサイト内検索のバー部分に
知りたい文字や文章を入力(書いて)すれば、簡単に検索できます。
このブログはちょっと難しい内容がありますので、調べたことがありましたら、どうぞご利用下さい。



手術時間は、GBR法も行いましたので、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に仮歯の作製
3. その後、型を取り、
型取りの後、 約20日で完成した被せ物を装着し、完了です。

治療費
インプラントが1本21万円(税込)、
最終的な被せ物は、
ハイブリッドセラミックで105.000円(税込)
の合計315.000円(税込)です。

この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、今回のスプリットクレスト法の費用も全て含まれています。



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2008年2月28日

インプラントの難症例:どのような状態が難症例か?:その4

2/28(木曜日)です。

今日も前回の続きで、噛み合わせによる難症例


噛み合わせによる難症例として、
『歯ぎしり』
『くいしばり』
があります。

歯ぎしりくいしばり は、インプラントにも天然歯にも影響があります。

しかし、インプラントの方が歯ぎしりによる問題は大きいのです。
その理由として、インプラントには『歯根膜』が存在しません。

歯根膜?

『歯根膜』とは歯の根の周囲にある薄い膜状のもので、歯と骨をつなぐ『じん帯』のような役割をしています。

また、『歯根膜』の中には咬む力を感知する知覚神経が存在します。
『歯根膜』には一定の幅があり、物を咬むとこの幅の分だけ歯は動きます。

つまり『歯根膜』『クッション』のような役割をしています。
この『クッション』が噛む力をコントロールするのに非常に大切なのです。

しかし、インプラントにはこの『クッション(歯根膜)』は存在しません。

骨と『クッションがないインプラント』がダイレクトに骨と接触しているため、咬むカによって動くことは ほとんどありません。

そのため噛合わせに問題がある場合には無理な力がインプラントに直接加わり 影響を及ぼします。

『歯ぎしり』『くいしばり』がある方はこうした力をさらに受けやすいのです。

こうした傾向が強い方にはインプラントをお勧めしないこともあります。
(歯軋りを強くしている方は歯を見ると削れている部分が認められます。また歯軋りで天然歯がダメになった場合にはインプラントを行っても同様にダメになる可能性があります)

『歯ぎしり』『くいしばり』による『力』はものすごいものです。

私は『歯ぎしり』『くいしばり』をしていない!
と思われるかもしれませんが、
その頻度や強さに違いはありますが、
ほとんどの方がしています。
『ギリギリ』と音として聞こえる方もいれば、
まったく音がしない方もいらっしゃいます。

『歯ぎしり』『くいしばり』によって歯はどんどんと削れていくのです。

硬い歯でも、被せ物の金属でも必ず すり減ります。

毎日のことですから、感じないとは思いますが、
歯を良く見ると、削れた痕(あと)があります。

『歯ぎしり』『くいしばり』が強い方ですと、歯の1/3程度まで削れている場合があります。

そんなに削れるのか?
と思われるかもしれません。
しかし、実際には結構 歯は削れるのです。

『歯ぎしり』『くいしばり』がある方はインプラントの難症例です。


次回のブログは3/3(月曜日)になります。
次回は、今日の続きで、難症例その3:歯周病による難症例とは?です。


今週(2/26〜27)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回紹介する患者様は高齢で、上下顎ともに歯が1本もありません。

いわゆる、『総入れ歯』です。

しかし、義歯の安定が悪いため、食事中には義歯が落ちてきます。
どうにかならないかと当医院を受診されました。

歯が1本もない場合、片顎で、6〜8本程度のインプラントを埋入すれば、
ブリッジにすることが可能です。

ブリッジは固定式のため、ともとも歯があった状態のように回復が可能です。

実際のインプラントによるブリッジの症例は、下記のレントゲン写真を参考にして下さい。
buri2








しかし、こうしたインプラント・ブリッジによる治療は、インプラントの埋入本数が多くなり、治療費が高くなってしまいます。

そこで、治療費を抑える方法として歯が全てない場合、できる限り少ないインプラントの埋入で治療を行う方法もあります。

まず、2本のインプラントを埋込みます。
そして、インプラントと義歯をつなぐアタッチメントという金具を装着します。
これにより義歯とインプラントは強固に固定されますので、義歯が落ちてくるということはありません。

この治療法をアタッチメント義歯と言います。

下の写真は下顎にアタッチメント義歯を行ったものです。
aa










さて、話を今回の症例に戻します。

今回は上顎にインプラントの埋入を行いましたが、下顎にはすでにアタッチメント義歯が終了しているのです。

下顎の義歯の方が食事中に動きやすく、取れやすかったので、
まずは、下顎にインプラント治療を行いたいとの希望がありました。

そして、下顎をアタッチメント義歯にした結果、非常に快適であったため、顎も行いたいという希望があり、今回のインプラント手術となりました。

使用したインプラントは、 ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)   SLAタイプ
直径4.1ミリ、長さ10ミリが2本でした。

埋入方法は、 『スプリッティング法』でした。
この方法は、ドリルをさほど使用せず、骨の幅を押し広げながらインプラントを埋入するこの方法は骨にダメージが加わりにくく、術後の腫れが少ない治療法です。

もちろん手術直後から義歯は使用できます。
(多少の制限はありますが…)

手術時間は、約15分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3ヶ月後にアタッチメントを取り付ければ終了です。

治療費
インプラントが1本21万円(税込)×2本、
アタッチメントが1個52.500円(税込)×2個分、
ですので、合計525.000円(税込)になります。

この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、今回のスプリットクレスト法の費用も全て含まれています。



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2008年2月25日

インプラントの難症例:どのような状態が難症例か?:その3

2/25(月曜日)です。

昨日 私は、都内で『インプラントのセミナー』に参加してきました。
テーマは『インプラントの最新外科』です。
300名ぐらいの歯科医師が参加していたでしょうか?
会場は満員でした。
とくに目新しい内容ではありませんでしたが、時々こうしたことに参加するのは気分もリフレッシュされて良いですね。
他の3名の先生は、留守番で診療でしたが…

さて、今日も前回の続きで、骨の吸収を起こす“3つの理由”その3になります。


3 歯がないまま(欠損のまま)にした結果、骨が吸収してしまった!

  不適切な義歯の使用や 歯が抜けたままにしていると 顎の骨は吸収してきます
  骨は機能圧(噛むカ)が加えられることによりその高さや幅は維持されます
  歯周病に問題がなく 歯がきちんとあれば 顎骨の吸収はほとんどありません。
  しかし、抜歯を行うと 個人差はありますが、必ず顎骨は吸収していきます。
  特に、上顎の奥歯においては、骨が吸収するとインプラントが非常に困難
  になります。
  この理由として、上顎の奥歯の上方には『上顎洞』という空洞が存在しま
  す。
  上顎洞とは、
  上顎の奥歯の上に存在する骨の空洞になっている部分のことです。
  この空洞は頬骨の奥に存在し、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により左
  右に分かれています。
  多くの場合、歯が存在するとこの上顎洞と上顎の骨の距離は一定の幅があ
  りますが、歯周病や欠損状態が長く、骨が吸収してしまうと上顎と上顎洞
  との距離が薄くなってしまいます。
  その結果インプラントを行えないことがあります。

  欠損状態を放置すると難症例になります。


次回のブログは2/28(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、難症例その2:噛み合わせによる難症例とは?です。


今週(2/22〜24)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回のケースは、口腔内全体を治療した症例です。
今日は、インプラントの話というより 治療開始から現在までの治療の進め方について解説したいと思います。

これも患者様にとって非常に興味があることだと思います。

『どのように治療は進めるのか?』ということです。

今回の患者様は、初診時に 口腔内には全て、セラミックの被せ物がされていました。

そのほとんどが虫歯になっており、インプラントもされていましたが、全てのインプラントが摘出しなければならないような状態でした。

つまり、今まで行ってきた、全ての治療がやり直しなのです。

患者様にとっては大変なことです。

しかし、患者様はそうした状況はすでに ご理解されていたようで、初診時には、『全ての被せ物をやり直してきちんとしたい!』という希望をお持ちでした。

このようなケースでは、全ての被せ物を一度 取り外すことから始めなければなりません。

まず、セラミックを取り外すに型を取ります。

そして、歯科技工士により、口腔内全体の仮歯を作製します。
つまり、セラミックを取り外すすでに仮歯は出来上がっているのです。

ちなみに仮歯といっても、審美的に問題になることはまったくありません。

そして、上顎、下顎と2回に分けて虫歯になっている古いセラミックを除去し、仮歯に置き換えます。

セラミックを除去した当日に仮歯が入りますので、審美的にも、食生活にも問題が生じることはありません。

きちんとした仮歯が作製されると 治療は スムーズに行えます。

歯周病の治療 や インプラント治療の際には、仮歯を一度取り外した方が断然治療が行いやすいのです。

そして、欠損部位にはインプラントを5本埋入することになりました。

今回のインプラント手術は そのうちの1本のみの埋入でした。

通常、多数のインプラント埋入の予定がある場合、
一度に埋入してしまうことが多いのです。
この理由として、何度もインプラント埋入を行うのは、患者様にも大変なことであるためです。

ここで、例えとして、
上下左右の奥歯にインプラント埋入の必要性が合った場合、以下のような進め方があります。
1 上下顎左右ともに1回で全て埋入する
2 上顎、下顎の2回に分けて埋入する
3 上顎右側、上顎左側、下顎右側、下顎左側 の4回に分けて埋入する
です。


どの方法が良くて どの方法が悪いということではありません。

患者様 個人個人により違います。

通院回数を少なくしたい希望があれば、1回で行った方が良いでしょう。

一度に行うのが不安であれば、最初は1本のみにし、治療の結果、不安が無くなれば、次回から2本にしたり、残りを全て行うという方法もあります。

また、埋入本数が多いと腫れる可能性が高くなるため、何回にも分けることもあります。

埋入方法は それぞれです。

今回は、『仕事上、腫れると困る』というご希望がありましたので、5本埋入予定のインプラントは、3回に分けて埋入することになりました。

今回は、その3回目の埋入(1本のみ)の日だったのです。

骨の状態はすごく悪い分けではありませんでしたが、骨の吸収が起っていたため、インプラントの埋入と同時に骨の増大法を行いました。
『GBR法』です。

使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが1本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。


今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3ヶ月後に型を取ります。

ちなみに、型は上顎、下顎に分けて一度に全て同時に行います。

多数の型を取る場合、何回にも分けて行うことより、一度に行ったしまうことが多いです。

この方が、色や形態、噛み合わせを 合わせるのが“ 楽 ”だからです。
もちろん、患者様にとっても何回も型を取るのは大変ということもあります。

今回は、インプラントと骨が結合した後、全ての型を一度で取る予定です。





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2008年2月18日

インプラントの難症例:どのような状態が難症例か?:その1

2/18(月曜日)です。
今日から新しいテーマになります。
テーマは、『インプラントの難症例:どのような状態が難症例か?』になります。


難症例その1:骨の状態による難症例とは?
インプラントを埋め込む手術自体は、顎の骨がしっかりしていれば、さほど大変な治療ではありません。

大変でないというのは、『治療時間が短かったり、腫れたりすることが少ない』ということです。

例えば、骨の幅や高さがしっかり存在する場合、インプラントを1本埋入するだけであれば、早ければ3分、長くても10分あれば十分です。
また、術後の腫れの程度には、その後の過ごし方や個人差はありますが、
9割以上の人は腫れないでしょう!

インプラント治療を始めて受けられる方は、
治療に伴う痛みや 腫れ等 不安なことがあるかと思います。
しかし、骨の状態さえ異常なければ、先程説明しましたように腫れたりする確立は非常に低いものです。

しかし、現実的には、インプラント治療を希望される患者様の多くは、骨がしっかりとしていません。
多くの方が 骨の幅や 高さに問題があるということです。

なぜこのように 骨の吸収が起ったのでしょう?
大きく分けて “3つの理由”が考えられます。

その1 歯周病により骨が吸収してしまった!
  最も多いことです。
   歯周病とは、
  歯周病細菌の感染により歯を支えている骨が吸収することです。
  歯周病を放置すると骨はどんどんと吸収してしまい、
  最終的には“歯がグラグラ”してきます。
  この段階では、骨の吸収が大きく、単純にインプラントを行うことができ
  ない可能性が高くなります。
  骨の増大治療が必要になります。
  失った骨を増大させる治療を 『GBR法』と言います。
  もちろん、骨の吸収程度にもよりますが、 歯周病で高度に骨が吸収してしま
  った状態は難症例になります。



次回のブログは2/21(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『骨吸収を起こす3つの理由:その2』です。


今週(2/15〜17)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中から 『スプリットクレスト法』を行い、インプラント埋入と同時に 『GBR法』および 『ソケットリフト法』を行った1症例について解説します。

今回の症例は、上顎に 5歯の連続欠損 と 1歯の欠損があったケースです。
5歯の連続欠損には、3本のインプラントを埋入し、ブリッジとしました。

このように 多数の欠損がある場合、欠損全てにインプラントを埋入する必要性はありません。
通常は、欠損数の半分以上のインプラントの本数であれば、問題ありません。

埋入する本数が少なければ、治療費も抑えられますし、手術に対する負担も軽くなります。

それでは、5歯欠損の場合、どのようなケースでも、3本のインプラント埋入が必要なのでしょうか?

インプラントが必要な本数は、骨の状態 や 噛み合わせ等に大きく左右されます。

インプラントには さまざまな長さがあります。
当医院において主に使用している ストローマン・インプラントですと 短いもので6mm、それから2mm間隔で12mm(それ以上長いものもありますが一般的にはこの長さまでです)までの長さがあります。

インプラントの長さによってその成功率(生存率)は異なります。
例えば、骨の幅や高さがしっかりしていて、歯ブラシの状態も非常に良い、歯周病ではない、噛み合わせもしっかりしている、歯ぎしりもないとなれば 12mmの長さのインプラントが埋入されればその成功率は非常に高いものです(統計的には10年後の生存率で98%以上の報告が多くあります)。

しかし、6mm程度のインプラントしか埋入できないとすると その生存率はかなり低くなります。
単純に短いインプラントしか埋入できなければ 力学的に噛む力に耐えきれないということです。

話しは戻りますが、今回のように 5歯欠損であっても上記のような条件を満たし、骨がしっかりしていて10mm以上のインプラントが埋入できるとすれば3本のインプラントでもブリッジは十分可能です。
しかし、6mm程度のインプラントしか埋入できないような骨の状態であれば 3本でブリッジは厳しいことになります。
そのような状態であれば 5歯欠損に4本のインプラントを埋入した方が予知性(安心感)があります。

このように同じ5歯欠損であっても骨の状態等により埋入本数は変わってきます。逆に言えば、条件さえよければインプラントの本数は少なくても問題は起りません。

例えば、4歯欠損においても 骨の状態さえ良ければ、2本のインプラントを埋入してブリッジをすることも十分可能です。

話はだいぶ長くなりましたが、今回は、5歯の連続欠損に3本のインプラントと1歯欠損の合計4本のインプラント埋入を行いました。

骨の状態はかなり悪く、欠損状態(歯がなかった期間)が長かったため、骨の吸収が高度に起ってしまっていました。

歯がないと骨が吸収してしまう現象は以下をご覧下さい。
歯がないと顎の骨はどんどんと吸収していきます!

具体的には、骨幅が2ミリ程度しかありませんでした。
インプラントの直径は約4ミリですので、十分な骨幅とは言えません。

そこで、骨幅を増大させる 『スプリットクレスト法』 『GBR法』を併用しました。

また、今回は骨の幅が少ないだけでなく、高さも少なかったため、骨の高さを増大させるための、 『ソケットリフト法』も併用しました。

今回は特に骨幅が少なく、難症例でした。

しかし、どんなに骨幅が少なくとも、インプラントができないということは基本的にはありません。
骨を増大治療を行えば可能になります。
しかし、治療に伴う大変さはありますが…

今回 使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  
直径4.1mm 長さ12mmが2本、直径4.1mm 長さ10mmが1本、直径3.3mm 長さ10mmが1本でした。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。

この麻酔方法の欠点は手術時間が長くかかるということです。

つまり、
麻酔の準備にかかる時間と
麻酔が効くまでの時間、
麻酔がきれるまでの時間
麻酔がきれた後の待つ時間です。

実際の手術時間は、約30分程度でしたが、麻酔がきれるのを含め、帰宅されるまで、120分程度かかりました。

しかし、1回の手術で、緊張や不安もなく、行えますので、 『静脈内鎮静法』 は、患者様に非常に好評な麻酔方法です。

とくに今回のような難症例の場合、患者様、術者ともに 『静脈内鎮静法』 を行った方が楽な治療になります。

今回から 治療のスケジュール と 治療費 についても記載したいと思います。

治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. 約4ヶ月後に型を取り、
3. 型取りと噛み合わせ後、 約20日で完成した被せ物を装着し、完了です。
以外に治療回数はかからないものなのです。

治療費
今回の手術を含め、5歯欠損の治療費の合計は、
インプラントが1本21万円(税込)×3本、
最終的な被せ物は、
手前がハイブリッドセラミックで1歯105.000円(税込)×2歯分、
奥が金属製で73.500円(税込)×3歯分
ですので、合計1.060.500円(税込)になります。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回のスプリットクレスト法、GBR法、ソケットリフト法の費用も全て含まれています。


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2008年2月11日

オベイド・ポンティック:審美的に治療を行うために…その3

2/11(月曜日)です。

今日のテーマは、オベイド・ポンティックの3回目で、『ポンティックについてさらに詳しく…』になります。

前回までの内容で、ポンティックとは、ブリッジの欠損部のことであることがお分かりになっていただけたと思います。

ポンティックは欠損部の歯肉の上に乗っかっているだけのものです。
当然、歯肉とくっついているわけではありません。
単に歯肉の上の乗っかっているだけなのです。
そのため、ポンティック部分には食事をすると多少の食物が溜まります。
通常これは、さほど気になることはありません。
(ちなみに私自身も前歯はブリッジになっており、ポンティックがありますが、食事中 特に気になることはありません…体験済みです。)

しかし、場合(個人差はあります)により、歯がない部分は時間の経過とともに痩せていく傾向があります。(歯肉が退縮してく)
これは、歯がないと噛む力が直接骨に加わらないため、骨が痩せてくる現象が起るためです。
この詳細は こちらを参考にして下さい。

ポンティック部分の歯肉が痩せてくると
その部分に食物が詰まりやすくなったりします。
また、審美的にも問題が出てきます。

それでは、一般的なポンティックの形について解説したいと思います。

通常のポンティックの形態
一般的なポンティックの形態は以下の図のようになります。
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クリックすると拡大されます。





1 鞍状型(あんじょうがた)
  馬の鞍(くら)のように歯肉をまたぐように設定されています。
  物が詰まりにくいのですが、逆に清掃性が難しいという欠点があります。

2 船底型(ふなぞこがた)
  通常、下顎の奥歯に使用するタイプです。
  船の底のような形をしているため、このような名前になっています。
  清掃性に優れています。
  しかし、上顎の前歯部にこの形態を採用した場合、発音に問題が生じやす
  いことがあります。

3 リッジラップ型
  通常、上顎の前歯部に採用する形態です。
  発音と清掃性を考慮すると優れた方法です。
  しかし、歯肉に圧力が加わりにくいので、歯肉が痩せてくることがありま
  す。
  歯肉に圧力が加わるということは、その下にある骨にも圧力が加わるため、
  骨が吸収しにくいことがあります。(全てのケースではありませんが…)
  この詳細については こちらを参考にして下さい。


ここまでで、ポンティックについてだいぶ お分かりになったと思います。

次回のブログは2/14(木曜日)になります。
次回のテーマから いよいよ本題に入ります。
『審美性を重要視したオベイド・ポンティックとは?』です。

今週(2/8〜9)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

それでは、今週のインプラント手術の中からインプラント埋入と同時骨増大治療(GBR法)および骨幅拡大治療(スプリットクレスト法)を行った1症例について解説します。

症例は上顎の前歯部です。
初診時にすでに、前歯が2歯分欠損しており、欠損部の両側の天然歯2歯を土台として、ブリッジをしていました。
その土台である天然歯が歯根破折してしまったため、抜歯となったケースです。

歯根破折についての詳細は以下を参考にして下さい。
    ・ 歯根破折

ホームページやこのブログでも良く書きますが、
神経のない歯は脆く、歯根破折する可能性が非常に高いのです。

この歯根破折についての論文は多く報告されており、
2004年にAxelssonが報告した論文によると、
30年間の長期にわたり、歯の喪失率をまとめた結果、
歯を失った原因で最も多かったのは、『歯根破折』であったとしています。

歯根破折は、歯周病や虫歯で抜歯となったことよりも多かったのです。

神経のない歯は寿命が短いのが現状です。

もちろん虫歯が深かったり、痛みがあった場合などは、神経を取り除く必要性がありますが、できるかぎり歯の神経を取らない方が将来的な予知性は高くなります。

もっと言えば、神経を取るような状態にまで、虫歯を放置しないということです。

虫歯治療も早く行えば、神経も取らずに、簡単に行えます。

早期発見、早期治療が最も大切なのです。

話は今回の症例に戻りますが、2歯は 歯根破折していたため、抜歯になりました。

また、もともと歯がない部分(ポンティック部)は、骨の吸収が著しく認められました。

歯がない部分の骨は、力が加わらないため、骨がどんどんと痩せていくのです。
今回のようにブリッジの歯がない部分(ポンティック)は、力が直接骨に加わらないため、痩せていきます。

歯が欠損していると骨が痩せてくる原因については以下を参考にして下さい。
歯がないと骨は痩せていきます

この症例では、骨が痩せた結果、厚みが2〜3ミリ程度しかありませんでした。
今回使用したインプラントは直径が4.1ミリでしたので、骨の幅がぜんぜん足らないことになります。

骨の厚みが2〜3ミリしかない部分に、直径4.1ミリのインプラントを埋入するのですから、無理があるのは当然です。

通常、4ミリ程度のインプラントを埋入するためには、骨の厚みが6ミリはないとダメなのです。

そのため、今回は骨の幅を押し広げる方法を併用してインプラントの埋入を行いました。
この方法を 『スプリットクレスト法』と言います。

上顎の骨が薄い場合には良く行う方法です。(骨の状態により下顎でも行うこともあります…)

今回はインプラント埋入前にこの 『スプリットクレスト法』を行い、骨幅を増大させてからインプラントの埋入を行いました。

それでも骨の幅が不十分な場所には、β―TCPという人工の骨を使用し、骨の増大治療( 『GBR法』)を行いました。

『β―TCP』は人工的に生成された骨なので、それ自体が完全に骨になったりすることはありませんが、ご自身の骨や血液中の細胞が混ざることにより、骨に置換しやすいものです。
また、完全人工生成のため、非常に安全性が高いのも特徴です。
日本において 『β―TCP』は、歯科よりも整形外科等で、複雑骨折の治療等で普及している材料です。

また、 GBR膜 として吸収性『コラーゲン膜』を使用しました。
吸収性膜は、歯肉とのなじみも良く、インプラント同時の GBR法 では世界的に最も使用されている膜で、吸収性膜なしでは、 インプラント同時GBR法は成り立たない治療法です。
日本人にインプラント治療を行う場合、骨の幅が不十分であることが多く、
多くのケースにおいて GBR法を行います。
当医院においてもインプラント治療の約半数はGBR法を併用しています。
吸収性膜なしでは、インプラント治療は行えないと言ってもくらい重要な材料です。

使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント   ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが2本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

今回の治療は、骨吸収等があり、 『スプリットクレスト法』 『GBR法』を併用したため、腫れる可能性があります。

インプラントに対する患者様の不安なこととして、治療後の痛み腫れがあります。

骨の状態に問題がなく、インプラントの治療本数も少ない場合、
手術後に腫れることはほとんどありません。
しかし、今回のような場合には腫れる可能性があります。
腫れた場合、2〜7日程度腫れます。
もちろん個人差はあります。
また、手術後の過ごし方にもよります。
しかし、腫れたからといっても痛みが長く続くようなことはほとんどありません。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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2008年1月10日

審美的にインプラント治療は行えるのか?:その5

さて、今日は、歯と歯の間に隙間ができる原因 !歯が長くなる(長く見える)原因の最終回です。

前回まで、前歯部は審美的にインプラントを行うことは難しい場所であることを書きました。
それは、術前に骨吸収や歯肉が薄い場合には、特に審美的に行うことが難しいことを書きました。
そして、そうした場合、 GBR法 歯肉結合組織移植が必要であることを書きました。

今日は、今回のまとめになります。

前歯部のように審美性が重要視されるインプラント治療の場合、
その症例が持っている難易度を見極めることが重要です。
そして難易度の程度により治療の進め方は違います。
また、患者様が希望されている審美性の希望(満足度)によっても
治療方法は違います。
そのためには、事前の診査が非常に重要になってきます。
CT検査もその一つです。
難易度が高い場合には必要な検査の一つです。

この項では、治療前の段階で、
高度の骨吸収
歯肉が薄い
の問題がある場合には、治療後に必ずしも100%の審美性を獲得することは難しいことがあることをお話しました。
また、高度の骨吸収があったり、歯肉が非常に薄い場合の対処方法として、
GBR法等の 骨の増大治療を行ったり、
歯肉結合組織移植を行ったり
する方法があることもお話しまた。

特に前歯部は審美性が重要視されるため、
インプラント治療にとって難しい部位になります。

難症例を治療するには、さまざまな対応(治療)があります。
しかし、こうした治療の中には
絶対的に行う必要性がある治療
行った方が良いだろう
という治療法もあります。
それは、様々な治療を行えば、それだけ、治療期間が長くなり、
患者様ご自身の負担も増えていきます。
そのため、術前にどれだけ、診断ができるかが、重要なポイントになります。

インプラント治療の研究はかなり進んできています。
インプラントの基本的なことは十分信頼できるレベルに達しています。
それは、インプラントの臨床応用期間や成功率からも立証されています。
今後は、現在のインプラントに付加的な治療法が加わることでしょう。
そしてさらに良いものになっていくでしょう。

しかし、術前に骨吸収が大きい場合には、やはり治療は困難になることでしょう。
今回のテーマである『審美的にインプラント治療は行えるのか?』ということの重要なこととして、
術前に高度に骨吸収を起こさないようにしておくことが最も大切であると思います。
高度の骨吸収があるということはやはり『難症例』であることに違いはなかいからです。
『難症例(骨吸収を起こす)』になる前にきちんとした対応ができるかどうかが一番大切なことです。
具体的なこととして、
1  歯周病を放置しないこと
2  歯根破折した場合にはそのまま放置しない
3  歯がない状態を長期間放置しない
4 進行した虫歯をそのままにしない
等 が挙げられます。
早期対応、早期治療が歯を残すための最も重要なことですし、難症例にならないポイントです。
これは、歯科以外の医科の分野においても大切なことです。
病状が進行(悪化)した段階での治療は困難を極めますし、場合によっては
“手遅れ”になることもあります。

もちろん 医者は“神様”ではありません。
どのような状態でも100%もとに戻せるわけではありません。
早めの対応が最も重要なことなのです。


次回のブログは1/14(月曜日)になります。
次回のテーマは『プラットホームスイッチング』です。
昨年インプラント界において最も話題になったことの一つですし、
今年も中心的な話になるでしょう。


今週(昨日)の手術報告

今週(昨日)の手術(インプラント埋入等)の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。

昨日、一昨日で、2件のインプラント埋入手術がありました。
特に難しいケースではありませんでしたが、
1件は、インプラントを義歯の安定に使用(利用)するケースでした。
今日は、この症例を紹介します。

治療部位は上顎です。

現在、上顎に1歯しか歯が残っていない方です。
その残っている1歯に義歯の金具をつけて入れ歯を安定させていたのですが、
唯一残っていた1歯もグラグラしてきたため、
もし、この歯が無くなったら…
義歯が安定せず、食事ができないかもしれない…

という不安があり、先を見越して、義歯を安定させるために、あらかじめ、インプラントを最小限の本数埋入する計画を立てました。

この方法は、歯が1歯もない方(総入れ歯)や歯が多数ない方(部分入れ歯)に行う治療法です。

通常、歯が1本もない場合、
完全固定式(元々歯があった状態まで回復できます)にするには、
6〜8本のインプラントを埋入し、ブリッジとします。
このような治療法を行うと、入れ歯ではなくなります。
非常良い治療法です。
しかし、インプラントの埋入本数が多くなるため、治療費がかかります。

そのため、 最小限のインプラント(2本)を埋入し、
そのインプラントを義歯の安定のために、利用する治療法
があります。
この治療を『アタッチメント義歯』と言います。

まず、2本のインプラントを埋込みます。
インプラントが骨と結合するまで、2〜3ヶ月待ちます。
もちろん手術直後から義歯は使用できます。
そして、義歯とインプラントが結合したら、
インプラントと義歯をつなぐアタッチメントという金具を装着します。
これにより義歯とインプラントは強固に固定されますので、
義歯が落ちてくるということはありません
また、固定が強いため義歯を非常に小さくできるという利点があります。

この場合の治療費ですが、
インプラントが1本21万円(税込)、
アタッチメントが1個52.500円(税込)ですので、
合計、525.000円(税込)かかります。


使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)

SLAタイプ  直径4.1mm 長さ10mmが2本でした。

麻酔方法は虫歯の治療で行うような普通の歯科麻酔です。
インプラントの埋入本数が少なかったり、
インプラント手術に際し、さほど不安がない方にはこうした簡単な麻酔方法でインプラント埋入を行います。
もし、インプラント治療に不安がある場合には
『静脈内鎮静法』
にて麻酔を行います。

骨の状態はかなり悪く、欠損状態(歯がなかった期間)が長かったため、
骨の吸収が起ってしまっていました。
歯がないと骨が吸収してしまう現象は以下をご覧下さい。
歯がないと顎の骨はどんどんと吸収していきます!

そのため、骨幅を増大させながらインプラントを埋入する
『スプリッティング法』
および
GBR法
を併用しました。
GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。
β―TCPは完全に人工に生成された骨です。

また、 GBR膜 として吸収性『コラーゲン膜』を使用しました。

この患者様は高齢ということと、 GBR法を併用したということからインプラント埋入後の治癒(待つ期間)は、
若干長く、約4ヶ月です。
4ヶ月後には、インプラントと入れ歯を固定する アタッチメントが装着されますので、
快適な入れ歯となるでしょう。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。



2008年1月7日

審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4

今年2回目のブログです。

審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4になります。

歯肉が薄い場合に起る問題

以下は歯肉が薄い方に起ることです。
薄い歯肉は時間の経過とともに退縮していきます。
退縮を起すと審美的に問題を生じる可能性があります。
少しでもこの退縮を防止するためには予め歯肉を厚くする治療を行うことが有効です。
そのためインプラントを埋入時もしくはインプラント埋入後(型を取る前)に歯肉を厚くする治療を行う必要性がある可能性があります。
(この歯肉の厚くする治療法を『歯肉結合組織移植』と言います)

歯肉の増大治療(歯肉結合組織移植)

通常、歯周病等の病的な状態でなくとも加齢とともに歯肉は下がってくるものです。 
これは生理的な現象です。
歯肉退縮には個人差があり、下がりにくい方もいれば下がりやすい方もいらっしゃいます。
特に歯肉が薄い場合、歯肉が下がりやすくなります。
歯肉が下がってくるとインプラントの金属部分が見えてくることがあります。
奥歯の場合であれば歯肉の退縮がある程度起っても審美的に大きな問題を生じることはありませんが、前歯では問題となります。
歯肉退縮の予防策として歯肉の厚みをあらかじめ増やす(増大させる)治療法があります。
この治療を『歯肉結合組織移植』と言います。

治療方法は上顎の内側(口蓋側)に麻酔を行い、歯肉を採取します。
採取した歯肉を歯肉の薄い部分に移植します。
治療は麻酔をして行いますのでもちろん痛みはありませんが、
治療後、採取した上顎の内側の部分に違和感を感じたり、食事がしずらいということがあります。
その期間は1日程度から人により10日程度になることもあります。

この治療法は
インプラント埋入時(インプラント埋入と同時)に行う場合と
インプラント埋入後(インプラント埋入後2〜3ヶ月後)に行う場合
の2つの方法があります。

上顎の前歯部等審美的な部位であれば行った方が無難な治療です。

ketugousosiki

画像はクリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。









今年から、インプラント情報(歯科情報)以外にも、
インプラント手術報告も書いて行きます。

まず、今年最初のインプラントの手術報告です。
上顎に5本のインプラント埋入を行いました。

使用したインプラントは、
ストローマン・インプラント ( I.T.Iインプラント)
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ12mmが4本、
SLAタイプ  直径4.1mm 長さ8mmが1本でした。

麻酔方法は 『静脈内鎮静法』 です。
静脈内鎮静法は寝ている間に治療が終了するため、治療を受ける患者様にとっては楽な麻酔方法です。

5本のうち4本はインプラント埋入と同時に 『GBR法』を行いました。
GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。
β―TCPは完全に人工に生成された骨です。
世界的には他の動物(牛や豚)の骨を使用した人工骨(Bio-Oss®等)の使用が一般的ですが、こうした動物由来の人工骨は、日本においては、患者様が希望されることが少ないため、当医院では使用していません。
* しかし、世界的には骨の再生が良いことと、安全性が 多くの研究に
  より報告されています
『β―TCP』は人工的に生成された骨なので、それ自体が完全に骨になったりすることはありませんが、ご自身の骨や血液中の細胞が混ざることにより、骨に置換しやすいものです。
また、完全人工生成のため、非常に安全性が高いのも特徴です。
日本において 『β―TCP』は、歯科よりも整形外科等で、複雑骨折の治療等で普及している材料です。

また、 GBR膜 として吸収性『コラーゲン膜』を使用しました。
吸収性膜は、歯肉とのなじみも良く、インプラント同時の GBR法 では世界的に最も使用されている膜で、吸収性膜なしでは、 インプラント同時GBR法は成り立たない治療法です。
日本人にインプラント治療を行う場合、骨の幅が不十分であることが多く、
多くのケースにおいて GBR法を行います。
当医院においてもインプラント治療の約半数はGBR法を併用しています。
吸収性膜なしでは、インプラント治療は行えないと言ってもくらい重要な材料です。
また、埋入方法はドリルをほとんど使用しない、 『スプリッティング法』を応用しました。
この方法も年々増えて来ている方法です。
当医院においても骨の柔らかい上顎では、ほとんどの症例において行っている方法です。

残りの1本は 『ソケットリフト法』を行いました。
これもインプラント治療において当たり前に治療になっています。
上顎の奥歯で、骨の高さが少ない場合、 『ソケットリフト法』 は、患者様の負担も少なく、非常に優れた治療法です。
インプラント治療を手がける先生の多くは行っている処置法です。

ただし、このようにインプラントの埋入本数が多かったり、 GBR法 を併用すると治療後に腫れる可能性が高くなります。

次回のブログは1/10(木曜日)になります。
次回は審美的にインプラント治療は行えるのか?:その4(最終回)です。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。

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